「今冬にも110万世帯で電力不足」?原発再稼働急げ
日経によると今年の冬の寒さが厳しければ、最大で110万世帯分の電力が不足するかもしれない、といった試算があるそうです。ただ、冬の寒さ以前に、日本は夏の暑さを乗り切らなければなりませんし、安定電力が不足している状態で、製造業の国内回帰もままなりません。結局、必要なことは(モンスター裁判官の排除もさることながら)原発再稼働に向けた政府の取り組みと国民の支持ではないでしょうか。
モンスター裁判官が原発稼働停止を命じる
先月には札幌地裁の谷口哲也判事は北海道の泊原発を巡り、「地震や津波に対する安全性が不十分だ」などとする原告側の主張を認めて運転差し止めを命じる判決を下す、という「事件」がありました。
【速報】泊原発訴訟 運転差し止め命じる判決 廃炉請求は棄却 札幌地裁
―――2022/05/31 15:03付 Yahoo!ニュースより【北海道ニュースUHB配信】
東日本大震災の際に福島第一原発事故が発生したことについては、「津波による原子炉の破壊」ではなく、第一義的に「冷却電源の喪失」が原因だったことを考慮に入れるならば、いかにも乱暴な判決です。
この点、地裁レベルには谷口哲也裁判長のような「モンスター判事」がそれなりにいるものと考えられ(※本稿で詳しくは明かしませんが、個人的にこの手のモンスター判事に出会った経験もあります)、正直、原子力政策のようなものを地裁レベルで判断させるというのにも無理があります。
原子力の専門家でもない地裁の判事が、専門的知見に基づかずに素人判断により判決を下し、そのことにより日本経済に重大な損害が発生するのだとしたら、まさに目も当てられません。というのも、最近、日本で電力不足問題が顕在化し始めているからです。
今年3月には、首都圏などで電力供給が逼迫し、経産相がみずから節電を呼びかけるという、異例な事態も生じています(『経産相が節電呼びかけ:玉木氏は「発電の議論」に言及』等参照)。
当時の電力不足は、3月にしては異例の寒さとなったことに加え、日照が不足して太陽光発電で十分な電力が賄えなくなったことによって生じたものでしたが、地震で火力発電所が停止したことの影響もかなり大きかったことは間違いありません。
日経「冬の電気不足110万世帯分」
こうしたなか、日経電子版に今朝、こんな記事が出ていました。
冬の電気不足110万世帯分の恐れ、原因は?
―――2022年6月6日 7:00付 日本経済新聞電子版より
この記事は「若手編集者が同世代にむけて新聞の読みどころを発信する」という、『朝刊1面を読もう/Morning Briefing』と題したシリーズだそうですが、日経は「寒さが厳しければ2023年1月には7電力館内で110万世帯分の電力不足が生じる」と指摘します。
ただ、そのように指摘するのならば、現在の日本のエネルギー政策がおかしいのではないか、という点にも踏み込んでほしいところです。記事タイトルには「原因は?」とありますが、その原因は明らかでしょう。安定電源が損なわれているからです。
それに、現在、日本各地にはメガソーラーを含めた太陽光発電施設が多く設置されており、それらの太陽光発電施設で作られた電力を電力会社が買い取るために、私たち消費者は決して少なくない「再生可能エネルギー発電促進賦課金」を負担させられています。
東電管内の場合、計算式は『賦課金等について』などのページで明らかにされていますが、2022年5月からの1年間でkWhあたり3.45円であり、毎月300kWhを使用する家庭の場合だと、月額1000円を超える計算です。
そのように巨額の賦課金を負担させられておきながら、「電力の安定供給ができていません」、では済まされません。製造業の国内回帰もままなりません。
「環境保全」は正しいのか?
また、近年の「脱炭素化」の流れに従い、火力発電の休止や廃止も増加傾向にあります。
資源エネルギー庁が3月25日付で公表した『今後の火力政策について』というPDFの資料の14ページ目によれば、2016年以降で見て、毎年200万~400万kW程度の火力発電が廃止となっています。
原発再稼働が遅々として進まないなか、悪天候で電力供給が不安定化する太陽光発電などへの依存を増やし、環境負荷を理由に火力発電を廃止していく流れを進めれば、電力不足が生じるのも当たり前の話でしょう。
ちなみに太陽光発電は「環境にやさしい」との触れ込みがあるようですが、それらを設置するために森林を切り倒しているなどの事例も多く見られ、また、将来的には廃棄するためのコストも織り込む必要があるなど、却って環境に負荷を与えている可能性もありそうです。
日経電子版の記事では、次のように述べています。
「日本は電気不足を補うための電源確保が進んでおらず、送電網も十分でないため電気が余る地域から足りない地域に融通できる量は限られます。ウクライナ侵攻や資源高によるエネルギー危機が起きているなか、東日本大震災以来の節電頼みの需給調整は限界に達しています。電気の安定供給へ新たな戦略が求められています」。
だったら、「原子力発電の再開」一択ではないでしょうか。
政府の取り組みと国民の支持が必要
原発事故については当然に社会的に懸念されるものではありますが、福島第一原発事故の教訓を生かし、電源喪失などの事態を回避するための安全対策も講じられています(ちなみに宮城県の東北電力・女川原発は東日本大震災で稼働していた3期がすべて安全に自動停止しています)。
モンスター裁判官は悩ましい問題ではありますが、このあたりは「原発稼働の可否を巡る審理」については地裁レベルではなく、高裁から始める、などの制度を導入するなどし、原発再稼働を阻止する市民団体の「司法テロ」を防いでいく仕組みづくりも重要でしょう。
そういえば先月、岸田文雄首相が国際社会に対し、原発再稼働をコミットしたという件がありました(『岸田首相がコミット:「原発再稼働」の多くのメリット』等参照)が、その後、政府は原発再稼働に向け、スピード感をもって動いているのでしょうか。
いずれにせよ、日本は「寒い冬」の前に、「暑い夏」をも乗り切らねばなりません。
民主党政権下の2011年以降、原発がほとんど稼働を停止してしまっているという状況、エネルギー・電力供給が不安定であるという状況は深刻ですが、政府が原発再稼働やガソリン税値下げ、再生可能エネルギー買取制度の停止などを決断していけば、電力不足や国民負担の影響を緩和することができます。
是非とも岸田内閣の積極的な取り組みを期待したいところです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
(というより、独断や偏見であって欲しいので)
所詮、日本人はリスクゼロ教信者なので、「原発事故というリスクはおかすな、電力不足というリスクもおかすな、365日24時間、必要な時に電気を供給しろ。その方法は他人が考えろ」ということでしょう。
駄文にて失礼しました。
日本人だからではないですね。
>リスクゼロ教
そのようなものが存在するなら「災害」リスクが高い日本には住まない
> モンスター裁判官
ツイッターレベルのうわさ話ですが、地裁レベルだと、左派は自分たちの都合のいい判決を出す裁判官を引くまで、訴訟と取下を繰り返すと聞きました。いわゆる裁判官ガチャのリセマラです。
真偽はわかりませんが、仕組み的には可能な気もして、これも善意に基いた法の不備でないかと思います。地裁レベルでも、ある程度審議機関が設けられ、時間がかかることを思えば、早急に対応が必要な気もします。
政府の言い分は、1mmも納得できません。自分たちの無能を国民に押し付けないで欲しい。この10年いったい何をやっていたのでしょう。
太陽光推進して、賦課金取って、それで電気足りないとか、バカなんでしょうかね。
原発再稼働は、太陽光利権に群がる者たちにとっては絶対に阻止すべきものですのでマスコミと協力してプロバガンダをしていますね。
原発の再稼働で豊富で安定した電力が無ければ、せっかく円安になっても海外からの投資や企業の里帰りもありません(特に先端産業は安定供給が必須)。
日本だけがずっと賃金が上がらなかった原因の大本は、原発の停止による「企業用電力の不足と高値」であったのではないかと推測します(韓国の2倍、アメリカの3倍2016年)。
原発村の利権にありつけなかった連中が新利権構造の構築に死にものぐるい。反原発元総理五人衆もその代表。自分たちに都合の良いルールを作るのが得意な欧州の尻馬に乗っているが そのうち欧州もせに腹変えられず 反原発勢力ははしごを外されそう。
少なくとも日本においては原発はベースロード発電です。原発稼働で節約できるのは石炭などベースロード発電向けの燃料です。
一方、日本においては殆どの区域で電力ピークは日中に現れます。太陽光はピークロード発電向けのLNG他の負荷を下げる可能性が高く、特に最近のLNGの単価が高い場合には有利だと思うのですが、どうなのでしょうね?
私的には
(太陽光発電は)出力制御している時点で過剰 しばらくは増設の必要を感じない
参考
“パワーコンディショナの出力制御とは?注意すべきポイントを解説 – Technology Geeks” https://www.daihen.co.jp/technologygeeks/cat01/cat01_02/229/#:~:text=%E5%87%BA%E5%8A%9B%E5%88%B6%E5%BE%A1%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%80%81%E9%9B%BB%E5%8A%9B,%E5%87%BA%E5%8A%9B%E5%88%B6%E5%BE%A1%E3%81%AB%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%80%82
“出力制御について|資源エネルギー庁” https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/grid/08_syuturyokuseigyo.html
北海道電力の家庭用の電力単価(33.98円)、北陸電力(23.44円)の5割増くらいなんですよね。(従量電灯B)
https://www.hepco.co.jp/home/price/ratemenu/meterratelight.html
https://www.rikuden.co.jp/ryokin/minsei.html#31
地域間格差はあるものの、本質的には日本全国電力が足りないので、日経が言う地域間の融通の話は的外れですよね。値上がりが全国均一になるだけの話で。
電力不足は昨年末(ウクライナ侵攻前)から分かっていました。
岸田氏「今まで何してたの?」っていう批判にどう答えるんでしょうかね。
ブラックアウトが起こってしまったら生半可な言い訳では批判はかわせないと思います。
> 電力不足は昨年末(ウクライナ侵攻前)から分かっていました。
朝日新聞デジタルが2021年6月2日に「電力不足予想 需給の安定へ抜本策を」記事を載せてます。
https://www.asahi.com/articles/DA3S14924871.html
ですから、昨年末よりもっと以前から予見されていた事です。
朝日は上記記事で、「中長期的に需給を安定させる抜本策を講じる必要がある。」と主張してます。しかし、記事中抜本策の中身は皆無で、全て政府と電力会社任せという朝日体質丸出し。
共産主義国や独裁国ではないのですから、計画停電の類の対策は御免です。
市場原理に基づいて、需給がバランスする価格に移行するのが普通でしょう。
それでは価格が上がり過ぎると言うのなら、原発再稼働といった供給増案を出すか、省エネ等の需要減策を出すか。
独の様に、「中国からジェノサイドパネルを大量購入する」といった人権のカケラもない方法が良いのでしょうか?
親露・親中・反日の独は、「制裁で露に大金払うのが駄目なら、中国にn倍にして払ってやる。」という態度かな?
パイプラインを撤去しないのは、「対露制裁なんて一時的な事」と考えているから?
メルケルが退いても、変わったのは表面だけ?
島根2号機再稼働とのことで中国電力管内の供給は一安心かな。
原発反対派の家庭には子メーターを付けて、通常よりお高めな電気代を徴収して欲しい。
申告性にすれば原発稼働可否の国民の意志が明らかになります。
今年度中・・ しかも「中国電力は島根原発2号機について、新たな規制基準に対応するため▽津波の被害を受けないよう高台に追加の非常用電源などを整備するほか」とか。今まで何やってたんでしょうね。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220602/k10013653941000.html
電力の供給不足に直面すると、広範囲での停電を防止するため、全体需要が全体供給量を上回らないようにすべく、段階的処置を講じます。
ニュースなどでの告知、大口需要家への供給制限、休眠発電施設の再稼働、地域間電力融通などですが、いよいよ本当に周波数低下の危機になると、まず一部地域への電力供給を停止、更に地域拡大しと、全体需要の強制的抑制を計ります。といった具合っで、ブラックアウトに至るには幾つかの経過を経るのが普通です。
流石に、一部地域の停電レベルの事象が続発するようになったら、本件に無関心な人々も原発再稼働を容認すると思っています。
出来れば痛い思いをする前に判断してほしいのですが、物事の方針変更はヒステリシスがかかっているのが普通で、なかなか上手くいかないものだと思うのです。
トンデモ裁判官の話で思い出しましたが、以前弁護士と話した際にもそういった話題が出まして、
変な裁判官に当たると勝てる裁判で負け、負ける裁判で勝つ。結局高裁で覆るから勝っても負けても面倒との事。
極端な裁判官になると判決文を起訴段階で作ってしまうという司法の存在意義を真っ向から否定する裁判官すら居るようです、甲~号書やら乙~号書までの多量の資料すべて無視です
※普通の人は裁判に関わることが無いと思われますので補足すると、裁判所に提出する証拠等資料は原告被告がそれぞれ甲~号書、乙~号書といった感じで各証拠の提出順に番号が振られます。余談ですが殺人事件の資料は台車に高さ1mほどの資料をはみ出さんばかりに満載していたりします。まともに読めるとは思えませんが…
この手の判決でありがちなのが、科学的議論を避けて、住民の「人格権」を根拠に、原発のゼロリスクの証明を迫るというものです。
「安全」は、積み上げられたデータによってある程度根拠を示すことができますが、
「安心」は極めて主観的なもので、いくらでもゴールポストを動かすことができてしまいます。
原発行政は高度の専門性を必要とし、かつ国家政策の根幹にかかわることなので、知財高裁のような専門の支部をつくり、そこに集約するよう法改正すべきではないでしょうか。
https://www.ip.courts.go.jp/aboutus/organization/index.html
証拠が行政(原子力規制委員会)の側に偏在しているという性質上、どうしても陰謀論のようなものが発生しやすいのでしょうね。
岸田さんは、もうどうでも良いから、萩生田さんには経産大臣として、電力会社の尻を叩き、電力安定供給の責任を果たしていただきたい。
3月に、起きた電力逼迫ですが、報道がないので広く承知されていませんが、老朽化した火力発電所や発電機の廃止が、原因の一つです。
このため、電力供給の余裕が無くなり地震で停止した発電所の代わりを補う事が、出来なかったのが理由です。
廃止の理由は、電力会社の経営逼迫です。
これは、新電力に顧客を奪われ太陽光発電会社が、発電出来ない時に、肩代わりの発電を行うため電力会社が、持ち出しとなるためです。
太陽光発電に、肩入れしているメディアには、不都合なので報道されないのでしょうね。
一般的に言って、電力のより安定な供給を目指せば電力料金は高くなります。特に、昨今は電力会社だけの努力ではどうしようもない、原発再稼働の問題、電力会社制御外の太陽光・風力発電の比率増大の問題などが有ります。昔の電力会社は、これら問題もなく、地域独占だったため殿様商売が可能で、その分、安定供給も可能でした。しかし、福島第一事故以降、これができなくなり、電力会社は体力を損耗し安定供給責任を果たすのが難しくなっているということですね。ですから、安定供給第一と要求するなら、料金のさらなる値上げを受け入れる必要があるでしょう。
追記です。2022春の電力需要超過による広域停電危機騒ぎは、東北地域で発生した強い地震で東北地域の発電所が切り離され電力供給が低下した状況で、例年にない強い寒気で電力需要が想定以上に増えたことが要因と考えられます。
このような状況では原子力発電所が稼働している状況でも当該地域の原子力発電所は切り離しされていた可能性が高く、結局程度は軽度で済むかもしれませんが同様の事態に陥ったように思えます。
教訓としては、
1 不運が複数重なるとどんな場合でも程度の差はあれ安定供給は厳しいことは周知するべき。
2 停止や起動が比較的容易な火力発電は需要変動の調整弁機能に重点を置くべきでリリーフの位置づけ、時定数の大きい原子力発電や水力発電、地熱発電はベース発電として定期点検や修理以外は常時稼働、レギュラーの位置づけ。太陽光発電や風力発電は時間変動が大きく計画的発電が困難なので、補完できる発電方式または充電設備が必須。当面はリリーフとしての火力発電とセットで使う。(これらが使えるときは火力発電を休ませる)、今後は充電&放電による補完施設の開発普及にも期待、というエネルギーミックスは絶え間なく推進すべき。
ということかと思います。
素人考えだと、水力発電は火力以上に起動停止が容易ではないでしょうか?。なんせ、タービンへの水量調整バルブを開閉するだけで起動停止できるはずだと思いますので。ただし、ダムに水が貯まっていることが条件ですが。
水力発電”役割・特徴 [関西電力]” https://www.kepco.co.jp/sp/energy_supply/energy/newenergy/water/shikumi/index.html
エネルギー変換効率から考えて「ベースロード電源」が適当です
現在は、ベースロード電源である原発は殆ど稼働できない状況です。かつ出力変動が大きい太陽光・風力など自然エネ電源の割合が大きくなっています。そのため負荷変動対応能力が以前に較べ格段に小さくなっています。結果、地震などで電源喪失した場合、太陽光・風力で急激な出力変動があった場合などに電力系統が不安定化し停電につながります。なので、電力供給の安定性を重視すれば、負荷変動に対応しやすい流れ込み式水力もバックアップ電源に回すしかないのではないでしょうか?(現在の実運用を確かめた訳ではないが)
追記:お示し頂いた関西電力資料中の「~電源の組合せ(イメージ)」ですが、少し古いのではないでしょうか?というのも、現在は原子力は事実上殆ど使用できないにも拘わらず、この図では大きな部分を占めています。また、太陽光・風力など自然エネ電源の位置づけがされていません。
おっしゃりたいことは
>発電開始に必要な時間は、火力発電が2~5時間(停止期間が長い場合は1~2日間)程度、水力発電は3~5分程度と非常に短いのが特徴です。
ので水力発電の方がピークに適当ではないか?
と言うことですよね
流れ込み水力をバックアップにまわせば
その分ベースロードを補完しなければなりません どこから?
追記について
古いのは古いですね(2014年のものもあります)
該当図に関してはあくまで(イメージ)だと思うのですが
火力発電でも、ガスタービン式(ジェットエンジンを地上に固定し発電機を接続したもの)やディーゼル式は、起動停止が、容易に行うことが出来ます。
起動停止に時間がかかるのは、ボイラー式の火力発電です。
発電所の切り離しが、行われるのは発送電設備の故障が起きた時や、地震で突然起こる発送電設備の事故検出の時だけです。
事前に、わかる供給不足の時には、行われません。
この春に起きた、電力供給不足の原因は、東北地方で起きた地震の前に、老朽化で休止していた火力発電所が、数カ所、廃止されていた為です。
東北電力、JERA(東電、中部電出資の発電会社)、関電の発電所の廃止を確認しています。
この為、電力会社の発電可能な電力そのものが、減少し発電余力が、逼迫していた時に地震により幾つかの発電所が、長期間にわたり停止を余儀なくされたために起きたものです。
高浜さま、皆さま。
私が記載しなかった視点を挙げていただきありがとうございます。老朽化した火力発電所を引退させつつあるのはそのとおりです。
結局、全体需要に対して、どの程度の供給冗長を経済論理や経済安全保障の観点から望むべきなのか、そのあるべき姿に対して実態はどのようなギャップがあるのか、ということかと推察します。
現在は、原子力発電所は死蔵しているだけ。火力発電所はその間もどんどん老朽化が進む。
一方、旧来電力会社にとっては経営的に見てみても、電力制御的にみても扱いにくい太陽光発電や風力発電の割合が増大する。
出来ることなら経営資源を投入して冗長を増やしたいのだが、民間企業である以上、G7諸国水準のMTBFであればそれ以上の冗長はB/Cの観点から求めない。それ以上求めるのなら国費負担して欲しい。ということなのでしょう。
短期的には原子力発電を再投入することで全体供給量は増やすことが出来るでしょう。
しかし、電力会社を取り巻く情勢は依然として芳しくないので、冗長分については、今のままでは、原子力発電所が寄与する発電量に相当する分、老朽化した火力発電所は引退して、結局冗長代は変わらない。相変わらず突発的停電リスクは同様に残存する、という事態になると推察します。
これ以上の冗長は安全保障の観点も含まて、国策として対応すべき課題と思います。
>先月には札幌地裁の谷口哲也判事は北海道の泊原発を巡り、「地震や津波に対する安全性が不十分だ」などとする原告側の主張を認めて運転差し止めを命じる判決を下す、という「事件」がありました。
本年3月、千島海溝・日本海溝沿いの巨大地震の被災想定が公開され、寒冷地特有のリスクが指摘される中で、自ら災害への脆弱性を高めるとは、何考えてるんでしょうね。
(千島海溝・日本海溝の巨大地震被害想定ーNHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/natural-disaster/natural-disaster_21.html
>モンスター裁判官が原発稼働停止を命じる
ここんとこに、ちょっとだけ異論を投げてみようかなって思ったのです♪
新宿会計士様が紹介してくれた記事によると、原告の請求と判決は、こんな感じだと思うのです♪
1 運転差し止め →運転差し止めを命じる
2 使用済み核燃料の撤去 →棄却
3 廃炉 →棄却
これを見て思ったのは、現時点で泊原発は運転してないから、この判決って単なる現状維持をしなさいってことじゃないのかなってことなのです♪
核燃料の撤去とか廃炉まで命じられてると、再稼働はほとんどできなくなるんだろうけど、その2点は棄却されてるのです♪
記事のタイトルがミスリーディングを誘うけど、下の記事でも、規制委も審査には判決の影響を受けるものではないって言ってるようなのです♪
(ただ、規制委も北電の対応には思うとこがあるみたいだから、判決と関係なく不許可になっちゃうかもだけど・・・・)
泊原発の安全審査 北電の対応次第で“中断や不許可ありうる”
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20220601/7000047105.html
そんなことを考えると、今回の判決は、専門家じゃない裁判官が論点に深入りすることを避けて、単に長期化した裁判に区切りをつけるためのものでしかないのかなって思うのです♪
だから、モンスター裁判官というほど酷い判決なのかな?って気がするのです♪
ただ、一方で、泊原発は現在は運転してないんだから、「運転差し止め」って判決じゃなくて、「訴えの利益がないから(運転の差し止めの請求は)棄却」って判断はなかったのかな?とも思うのです♪
と、ちょっと無理矢理かもだけど、判決に理解を示す考えを作ってみたのです m(_ _)m
基本的に今回は「一審」
当然 「二審」「三審」も考慮しているので「一審」はそれほど重視しないのでは?
最近では、「原発はミサイル攻撃されると甚大な被害が出るからダメだ」という主張をする人達がいます。主に憲法9条教信者の方々ですが、憲法9条があれば日本は攻撃されないという「設定」を忘れて、とにかく原発反対という主張です。
しかし、ダムや堤防も攻撃されると甚大な被害が出るのですが、これらがダメだという話をこの人達から聞いた事がありません。
国連では攻撃禁止対象物としてダムや堤防も原発と同列の扱いなのですが。
原発を反対する為に戦争を利用しているとしか思えないわけです。
本当に不思議です。
一刻も早い原発再開を決断して頂きたいものです。
ふと疑問が。
もし、北海道でブラックアウトが起き、その影響で生命が失われたならば、その遺族はこの原告と裁判官に損害賠償請求出来るのでしょうか?
電力会社も企業なので、もうからないのに新しい発電所を作られず、作れても数年かかります。
泊原発さえ動けば助かる生命も、この判決で再稼働出来ずに失われたら、やはり責任が原告と裁判官にはあると思うのです。
飛躍し過ぎでしょうか。