脱マウスの勧め:キー操作の「3つの系統」を覚えよう

「エク達」は、「エクセルなどの基本的なソフトウェアを使い倒し、誰でも簡単かつ安価に、そして極めて高速で仕事をこなすこと」を追求しようというこころみだ。こうしたなか、実務面で仕事をはかどらせるためには、どうしても「脱マウス」という工夫が必要だろう。そこで、本稿では代表的なキーボードショートカットテクニックをいくつか紹介しておきたいと思う。

おことわり

本稿は『エク達』というウェブサイトに9月14日付で掲載したコンテンツを転載したコンテンツです。

脱マウスの勧め

当ウェブサイトは「エクセルなどの基本的なオフィス系のソフトウェアを使いこなすことで、誰でも簡単に(しかも安価に)仕事を効率的に進めていくこと」を探るサイトだ。

著者自身、かれこれ30年近くPCを操作する仕事に就いているが、やはり、「極力、マウスを使用しないで仕事をする」というのは、業務を早くこなすうえで必須のスキルだと痛感している。

したがって、エクセルによる業務効率化は「脱マウス」とセットだと考えてほしい。

もっとも、非常に残念な話を述べておくと、現在のPCでは、WindowsにしろMacBookにしろ、「完全にマウスなし」という状況で操作することは非現実的だ。

やはり、2010年ごろから、世の中にタブレットやスマートフォンが急速に普及したこともあり、どうしても世の中では「画面の該当する場所をクリック(タップ)する」という操作方法が主流とならざるを得ないからだろう。

当然、最近のWindowsも設計思想が変わって来たらしく、我々がエクセルやワード、パワーポイントなどを使いこなすためには、「リボン」という、どうにも使い勝手が悪いシステム(図表1)と付き合わざるを得ないのだ。

図表1 リボン

このリボン、見た目だけでもウンザリするが、いちいち自分自身の目でどの機能がどこのタブにあるのか探さないといけないし、頻繁に使うコマンドが変な場所に格納されていることもある。正直、本当にどうしようもないシステムだ。

せめて、妙に凝った機能は要らないから、Windows2000やWindowsXPの時代のインターフェイスに戻してほしいと思う次第だ。

代表的な3つのキー

それはともかくとして、エクセルは歴史的経緯もあり、キーボードを使ったショートカット操作方法がいくつか残されている。

代表的なものが、「Ctrl」キーを使ったものだが、ほかにも「Shift」キーを使ったもの、「Altキー」を使ったものがある(図表2)。

図表2 キーボードショートカットの重要な機能キー

一般的なキーボードだと、Ctrl、Shift、Alt、は左右に設けられているが、どちらを使用していただいても構わない。自身の使いやすい方を使っていただくのが良いだろう。

Ctrlを最も頻繁に使う

このなかで、やはり最も頻繁に使用するのは、Ctrlだ。

以前の『脱マウス:キーボードショートカットをマスターしよう』でも詳しく説明したが、Ctrlキーを使ったショートカットは非常に種類が多い(図表3)。

図表3 Ctrlキーを使った代表的なショートカットキー
キー機能備考
Ctrl+Aすべてを選択エクセルのバージョンによっては「レクタングル選択」となる
Ctrl+S保存する
Ctrl+D上のセルを下にコピー書式もペーストされるので注意
Ctrl+R左のセルを右にコピー書式もペーストされるので注意
Ctrl+F文字列の検索
Ctrl+H文字列の置換
Ctrl+Gセルのジャンプ
Ctrl+Zアンドゥ(操作の取消)Ctrl+Yでもう一度実行可能
Ctrl+Y直前の操作を繰り返すCtrl+Zで元に戻せる
Ctrl+Oファイルを開く
Ctrl+Wファイルを閉じる
Ctrl+N新しいファイルを作成する
Ctrl+P印刷する
Ctrl+B太字にする
Ctrl+I斜体にする
Ctrl+Uアンダーライン
Ctrl+Xセルの値をカットする数式をカットしてペーストした場合、参照先の数式も変化する
Ctrl+Cセルの値をコピーする数式をコピーしてペーストした場合、参照先の数式は変化しない
Ctrl+Vセルの値を貼り付ける書式もペーストされるので注意
Ctrl+SPACE列を選択日本語入力がオン、オフであっても問題なく選択可能
Ctrl+PageUp左のシートに移動
Ctrl+PageDown右のシートに移動
Ctrl+;本日の日付を入力
Ctrl+:現在の時刻を入力
Ctrl+1セルの書式設定

このあたり、「脱マウス」の最初の頃は、印刷でもして机に貼っていただくなりして、何度も読み返し、覚えてしまうのが良いだろう。

とくに、これらのなかにはワードやアクセス、パワーポイントのような他のオフィス系ソフトウェア、さらには一太郎やLotusなどの他社製品とも共通して使えるショートカットが多数含まれているようだ。全部で30個もないから、ここに挙げたキーくらいであれば、是非ともマスターしていただきたい。

Shiftキーも意外と有益

ただ、意外と知られていないのが、Shiftキーを使った「脱マウス技法」だ。さほど多いわけではないが、そのなかでも「脱マウス」を図るうえで知っておくべきものがあるとすれば、次のようなものだろう(図表4)。

図表4 Shiftキーを使ったショートカット
キー機能備考
Shift+F11新しいシートを挿入アクティブシートの左側に新シートが挿入される
Shift+SPACE行を選択日本語入力がオフであることが必要
Shift+Alt+-SUM関数を一発入力

ただし、ここで注意しなければならないのは、「Shift+SPACE」を使った行選択だろう。

さきほどの図表3では「Ctrl+SPACE」を使った列選択という技を紹介したが、図表4に出てくる「Shift+SPACE」の場合、日本語入力がオフであることが必要だ。日本語入力がオンになっている状態でこれをやってしまうと、セルに空白を入力してしまう。

このあたり、日本語入力システムとShiftがうまく連携しているとは言い難く、注意が必要な点といえるかもしれない。

なお、最後の「Shift+Alt+-」については、本当に便利なテクニックであるが、詳しくは『簡単で超絶強力!SUM関数をキーボードから一発入力』あたりをご参照頂きたい。

Altキーの使い方

一方で、Altキーは、少々エキセントリックだ。

さきほどのCtrlやShiftの場合は、「CtrlキーないしShiftを押しっぱなしにして、なにか他のキーを押す」というパターンが多いのだが、Altの場合は「Altキーをポンと押して一旦手を放し、その後ほかのキーを押す」、というパターンが多い(本稿では「Alt→XX」、などと記載する)。

もちろん、「Altを押しっぱなしにして他のキーを押す」というパターンもあるが、このあたりはやや面倒だ。

さっそく確認しておこう(図表5)。

図表5 Altキーを使ったショートカット
キー機能備考
Alt+Tabアプリのウィンドウを入れ替える(正確には「エクセル技」ではない)
Alt→E→S形式を選択して貼り付け何らかの値をコピーしたうえで、「Altを押し、手を放し、Eを押し、手を放し、Sを押す」
Alt+F4プログラムを一発で終了
Alt→O→D条件付ルールの適用
Alt→D→Lデータの入力規則
Alt→D→S並び替え
Alt→D→F→Fオートフィルタ設定同じ操作をもう一度やればオートフィルタを解除する

このあたり、なぜAltキーがこんなにややこしくなったのかといえば、冒頭に述べた「リボン」というシステムに関連しているようだ。すなわち、Office2007以前のバージョンだと、Altキーを使ってさまざまなショートカットに利用することができていたのだが、この機能だけをいちおう残している、というわけだろう。

なお、「条件付ルールの適用」、「データの入力規則」、「並び替え」などについては、いずれ当ウェブサイトで紹介したいと思っている。

読者コメント一覧

  1. 五十路メガネ より:

    行や列の削除のとき
    Shift+Space や Ctrl+Space と合わせてctrl + “+” or ctrl + “ー” 使うと
    キーボードだけで行/列の削除・挿入ができるので楽ちんですよね。
    (いちいちマウスに持ち替えて右クリやらなくて済む)

    中身見ながら削除の判断をしつつ成形していく様な時よく使います。
    対象が大量だとマクロ組んだ方が早いですが。

    ctrl+”+”は 結局 ctrl+Shift+”;”になっちゃうので10キー使ったほうが楽ですね。

  2. TDa より:

    直接エクセルの話しとは離れちゃうんですが、Padで表計算が使いづらいのはセル移動が矢印でできないっていうのが大きいんですよね。お仕事で大量に伝票処理とか、データ入力したいとき、キーボード操作のみで入力したい!っていうのは業務ソフトで絶対に出てくるので。

    Padだとセルをタップしないと入力セルを指定できないので、大変なのです。

  3. netuser より:

    範囲選択後に数値や文字を入力してからctrl+ENTERを使うと、複数のセルに同じ文字を入力できて便利です。また、応用技ですが、範囲選択後にF2で修正モードにしてからctrl+ENTERを使うと広範囲のコピペを一気にできます。

    あと、ショートカットキーではありませんがnow()やrand()やrow()など引数が要らない関数をIMEやcliborなどに登録しておくと入力が短縮できて便利です。

  4. りょうちん より:

    まあ昔のコンテンツなんであれなんですけどWindows10なら、田キー+矢印キーも覚えておくと便利。
    Windows11だともっとWindow管理が進化しています。

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