日経新聞の本日の記事によれば、NHKは16日の総務省の有識者会議で、「テレビを設置した場合の届け出の義務化」と「未契約者の氏名をNHKが照会できる制度」の導入などを要望したそうです。そもそもNHKが600億円を超える契約収納費を浪費している問題もさることながら、NHKのあり方自体を、私たち国民の側がもっと深く追及すべきではないでしょうか。
目次
NHK、テレビ設置届け出義務化と氏名照会制度を要望
日経電子版が本日、こんな記事を掲載しています。
NHK、テレビ設置の届け出義務化を要望 有識者会議
―――2020/10/16 12:02付 日本経済新聞電子版より
これは16日に開かれた総務省の「有識者会議」で、NHK側が家庭や事業所に対し、テレビを設置した場合の届け出を義務化するとともに、、未契約者の氏名を照会できる制度の導入などを含めた制度改正を要望した、という話題です。
なかなかの本末転倒ぶりですね。
日経によると、NHKの言い分は「制度改正が実現すれば受信契約の対象者を把握しやすくなり、公平な負担を実現できる」というものですが、「公共放送」を騙りながら国営組織でもないNHKに対し、なぜ個人情報を提供しなければならないのでしょうか。
ただ、会議では「性急な要望だ」、「氏名照会は適切なのか」などの異論も相次いだそうですが、このNHKの言い分は「テレビを設置したら受信契約を結ばなければならない」とする放送法第64条第1項を担保するという意味で、NHKの言い分に若干の理があるようにも見えなくはありません。
「公平な負担」を言うならスクランブル化が最適
しかし、NHK自身が受信料の一部を使用して、みずから契約収納のために全国を駆けずり回らなければならないというのも、考えてみればおかしな話です。
これに関連してでしょうか、日経記事では「未契約世帯への訪問活動で現在年間300億円の経費がかかっている」と記載されていますが、契約収納活動にかかるコストは300億円では済みません。NHKの2020年3月期財務諸表によれば、「契約収納費」は628億円にも達しています。
しかも、日経は「全国の世帯の約2割がNHKと受信契約を結んでいない」としつつ、届け出と氏名照会の制度創設により「年約3億件ある居住確認などのための点検活動が原則不要となる」、などとしているのですが、そもそもなぜ、年間3億件もの訪問という極めて非効率な活動が必要なのでしょうか。
この場合、改正すべきなのはむしろ、「テレビを設置したらNHKと契約をしなければならなくなる」という放送法第64条第1項の規定の方ではないでしょうか。
つまり、NHK側が年間7000億円という受信料収入を守るために、年間数百億円というコストをかけているという事実は、それだけNHKの受信料を高止まりさせる要因となっているのであり、間接的にNHKに受信料を払っている人たちの負担になっているのです。
もしどうしても契約して欲しければ、「契約しなければ視聴できない」という仕組み(いわゆるスクランブル放送)を導入すれば済む話ではないでしょうか。そうすれば、NHKがわざわざカネをかけて全国を駆け回らなくても、「NHKが見たい」という人の側から勝手にNHK契約を申し込んでくれるはずです。
すなわち、スクランブル化し、支払った人のみが視聴可能という状態を作れば、契約収納費も節減できますし、「見たい人だけが支払う」という点で真の意味での「公平な負担」でしょう。
契約収納費問題はNHK問題の「氷山の一角」
もっとも、契約収納費の問題は、NHKを巡るさまざまな問題のごく一部に過ぎません。
結局のところ、先日の『「武田総務相がNHKに受信料引き下げを要請」=産経』でも議論したとおり、NHK改革については、次のような視点から総合的な議論が必要ではないかと思うのです。
- ①現代の日本社会に公共放送というものは必要なのか
- ②公共放送を担う組織として、NHKは適切なのか
- ③そもそも受信料制度自体が妥当なのか
- ④NHKの現在の受信料水準は妥当なのか
- ⑤1兆円超の金融資産などはNHKの経営に必要なのか
1950年代から60年代という放送黎明期ならいざ知らず、全国津々浦々にテレビが普及した現在、日本国民から総額7000億円を超える受信料をかき集めてまでNHKという仕組みを維持しなければならないものでしょうか。
金融商品だけでも1.1兆円を超える資産(※年金資産含む)を保有し、超優良不動産物件を多数抱え、職員1人あたり少なく見積もって1550万円という非常識に高額な人件費を支払っているNHKの経営体質について、国民の監視の目が一切入らないという状態に問題はないのでしょうか。
さらに、NHKが現在制作している番組は、NHKが公共放送の名に値するものなのでしょうか。民営組織でもないNHKが歌番組やお笑い番組、クイズ番組や政権批判番組などを製作しているのは、果たして妥当なのでしょうか。
NHKが受信料収納を強化するというのならば、NHKはまず、これらの疑問に答えるべきでしょう。
NHK改革を選挙の争点にしてはいかがですか?
翻って、国会議員の皆さまにもお伝えしたいと思います。
昨年の参議院議員通常選挙で、「NHKから国民を守る党」(N国党)が比例区で1議席を確保し、かつ、政党要件を満たすほどの得票を得たという事実は、重く受け止めるべきでしょう。
もちろん、立花孝志党首の首尾一貫しない行動などの影響もあったからでしょうか、残念ながらN国党自体、現在は国会などにおける存在感も乏しく、仮に今すぐ衆議院議員総選挙が実施されたとしても、前回の参院選なみの得票は難しいかもしれません。
しかし、N国党のような「ワンイシュー」政党ではなく、さまざまな政権公約のなかに「憲法改正」、「消費税法凍結」などと並んで「NHK改革」を入れているような政党が出現した場合には、ケースによってはそれなりの支持を集めるのではないでしょうか。
どうして立憲民主党がNHK改革を言い出さないのかが不思議でならないのですが(笑)、このインターネットの時代、政治家の皆さんはあまり私たち国民の側をバカにしない方が良いと思う次第です。
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ユウシキシャ会議・・。スクランブル化すれば済む話。提言でスの字も出ない異常な会議。
おーいN国仕事しろー(棒)
盛んに発信する所属議員のマルヤマ氏はコレについてはどう反応するんでしょうかね?
恐らくその「テレビ設置」には、カーナビゲーションに付属するワンセグ受信機能を含んでいると思われます。
我が家には古典的意味でのテレビジョン放送受信機はありませんが、ワンセグ付きカーナビはあります。
運転中にTV放送を見るなど論外の危険行為ですから、道路交通法でワンセグ機能の搭載を禁止していただきたいです。
「権力は腐敗する」
TV局の電波使用料も上げろ。
更新ありがとうございます。
視聴者のリストを手に入れて、怪しいのが1軒ずつ「12か月分の前払いがおトクですヨ!」って言い回るのでしょうか?ま、ウチはテレビ無いけど。
しかしテレビ設置届け出を義務化し、未契約者の氏名を把握するって、、総務省の委員会で何を具申してんの?消費者は、払う気無いッて言ってるんですよ。そんな事より公共放送を謳うなら、もっと先にやる事があるだろう。平均年俸1,550万円なんてのも、呆れるわ。
ロクな番組作らず、カネだけかけてんのか、しかし一体どんな人を見るターゲットにしているのか、分からない(見る気もしない)クソ番組が多過ぎる。
47都道府県には立派な支局があり、台風や地震の時だけ全国ネットに載るが、あんな広いスペースと人数、要らんでしょう。
ワンオペで2LDKで十分だ。1室を防音対策した仕事場、残りの1LDKが住居部分(笑)。台風シーズンだけ沖縄、鹿児島、宮崎、大分、熊本、長崎、愛媛、高知、徳島、和歌山、大阪、兵庫、三重、静岡、千葉に増員すれば良い。
既得権を絶対に手離さないつもりだろうが、世の中変わって来たの。NHKだけが視聴料取るのは時代と、かけ離れた考え方です。見たい人だけが月1万円でも出しゃいいでしょう。スクランブル化にするべし!
私?、、NHKは体質が嫌い。なんていうか「慇懃無礼」ソツなく何でも材料にして放送するが、ハートが無い。気持ちが入って無い。変に公共を意識して、誰でも知ってるメーカー名やブランド名をワザと隠す。やり方が下手だから、余計に気に障る(爆笑)。何十年放送しても向上ナシ!
人件費と年俸は定義が異なります。
阿野煮鱒様
大変失礼しました。一人当たりの給与所得が正しいと存じます。
以前からコメントしているように、ブログ主様のNHK批判には賛同できません。批判されるべき点が多々あることには同意しますが、様々な点で民放各局のほうがずっとヒドイと考えているからです。
しかしながら、さすがに設置届け出義務化には賛成できません。そこまでやるのであれば、いっそのこと税金の一種として徴収すべきだと思うからです。
龍様、前も少しかみついてしまいましたがお許しください。
> 様々な点で民放各局のほうがずっとヒドイと考えているからです。
他局の方が(NHKと比べて)ひどいから(まず他局を批判するべきで)NHKはその次に批判されるべし、と言うことでしょうか。
NHKが批判されることは、他局と比較することによらず、NHKのみの行いを以て考察するべきだと考えます。
そしてNHKは批判されるべき対象です。断定します。
それはNHKが放送法4条に違反しているからとかではなく、経営努力もせず、強制的に料金を徴収するからです。
NHKが国営放送として税金として運営されることには少し賛成です。
龍様
民放各局のほうがずっとヒドイという点は賛同できますが、個別の民放が偏ったメディアであると自称しているならば、民法のひどさは問題にならないのではないのではないでしょうか?
言論の自由は必要だと思いますし、スポンサーの意向に従わざるえない点も(それが仮に特定の国だとしても)納得できます。(だからといって民放の現状が正しいとは思っていませんが。。。)
ただ、民放より少しばかりましだからといって、NHKの間違いが許されるという主張には少し違和感を覚えます。
私の現時点での考えは、現状の既得権益の構造がここまでメディアを腐らせたと思うので、自由競争をもう少し取り入れるべきだとおもいます。(自分で主張しておきながらなんですが、この考え方にも問題が多い点は自覚しております)
結局、メディアというものをもう少し理解する必要があると、自分の無知をいつも恥じております。
繰り返しになりますが、様々な点でNHKが批判を受けるべき存在であるという点について、何ら異論はありません。なぜならば、現在の形態においては、NHKのスポンサーは視聴率を払っている国民であり、ならばスポンサーとしてNHKに物申すのは全く正当であるし、私自身疑問やら不満やら、いくつも抱えています。
しかしながら、殊更にNHKだけを敵視し、解体せよとか、潰せというのには賛同しません。潰すのであれば、民放の方が先だろうと言っているのです。
まず、「組織体としてのNHK」と「コンテンツプロバイダとしてのNHK」を分けて考えましょう。
組織体としてのNHKは非常に特殊な存在で、他に似たような形態の組織体はありません。強いて言えば、かつての三公社五現業に近いのかもしれませんが、微妙に違っているように思います。しかしながら、NHKは今でも事業計画の策定や年間予算に国会の承認を受ける存在であることを忘れてはいけません。ならば、組織体としてのNHKの在り方に問題ありということであるならば、NHK自体を非難する以前に、国会の怠慢を非難すべきです。あるいは、監督官庁たる総務省の怠慢を責めるべきでしょう。
次にコンテンツプロバイダとしてのNHKですが、この辺は個人の考え方、趣味嗜好に依存する部分も大きいので、単純な評価はできませんが、少なくともNHKだけが悪質であるという見方には賛成しません。確かに、NHKの放送内容に「???」となったり、嘘言うなとなったりすることはありますが、総じて民放よりははるかにマシです。個人的な感想ですが、ニュース、災害放送、ドキュメンタリーはもとより、最近では音楽番組、情報番組、バラエティに至るまで、民放より相当マシであると思います(ドラマは全然見ないので評価範囲外)。
奇蹟の弾丸様:
> 個別の民放が偏ったメディアであると自称しているならば、民放のひどさは問題にならない
放送法では「公正中立」を求めていますし、そもそも「偏り」を自称している局などないと思いますが?
い、いかん......
誤: NHKのスポンサーは視聴率を払っている国民
正: NHKのスポンサーは視聴料を払っている国民
いつもはROM専ですがコメントするのは始めてのコメントを許してください。
>しかしながら、殊更にNHKだけを敵視し、解体せよとか、潰せというのには賛同しません。潰すのであれば、民放の方が先だろうと言っているのです。
それって民法の放送よりもNHKの放送の方がましだから民放を先に潰せってことですか?
>総じて民放よりははるかにマシです。個人的な感想ですが、
それって貴方の意見とか感想ですよね。どうやって照明したんですか?民放って企業から金を取ってるから企業が金を出さないと言えば放送内容がましになるかもって気もするんですが、NHKは寧ろスポンサーである企業の監視の目がいかない分寧ろ変な番組を作っちゃう可能性があるんじゃないかと。
>まず、「組織体としてのNHK」と「コンテンツプロバイダとしてのNHK」を分けて考えましょう。
それ分けます?NHKがああ言ったコンテンツを提供できるのは組織体としてのNHKが国民から受信料税金を取ってるからできるんであって、分けちゃったら議論が成り立たないと思うんですけど。生意気言ってすみません。ROM専に戻ります。
おいおい、他人を批判する前に誤字脱字くらい気を付けようぜ。
>どうやって照明したんですか?
「証明」、な。他にもあるけど(民法→民放とか)、揚げ足取りみたいだからやめとく。その上で。
NHKの方が民放よりマシかどうかじゃなくて、事業体としてのNHKに対して消費者の集合体たる日本国民が<倒産させる>という権利を行使し得ないってのがここのブログ主の言う究極的な問題点だと思うぜ。ブログの本文を読んでごらん。
①現代の日本社会に公共放送というものは必要なのか
②公共放送を担う組織として、NHKは適切なのか
③そもそも受信料制度自体が妥当なのか
④NHKの現在の受信料水準は妥当なのか
⑤1兆円超の金融資産などはNHKの経営に必要なのか
について議論が必要だって言ってるんであってNHKを潰せって話じゃないと思うぜ。民放は我々国民が消費者として徹底した不視聴等の行動をした結果潰せるけどNHKは国民がNHKの経営が成り立たなくなるくらいのレベルでテレビを放棄しない限り潰せないってのが問題だろ?NHKのコンテンツが優れてるんなら視聴者が消費者として行動した結果スクランブル化しても自発的にNHKに受信料を支払うだろうよ。
> それって貴方の意見とか感想ですよね
その通りです。ですから「個人的な感想だ」と申し上げました。異なる感想をお持ちの方がいることについて、とやかく言うつもりはありません。
> それ分けます?
分ける必要があると考えているからそう書いているのです。組織体としてのNHKの問題点と番組制作能力をごっちゃにして議論しても意味はありません。
> 現在の形態においては、NHKのスポンサーは視聴料を払っている国民であり、ならばスポンサーとしてNHKに物申すのは全く正当であるし、私自身疑問やら不満やら、いくつも抱えています。
私が納得いかないのはまさにここです。
物申すのは全く正当ですが、言ったところで寝耳に水です。「料金を払わない」と言う、意思表示をしたいのです。
私はコンテンツプロバイダとして、放送内容についてはとやかく言いません。前も書きましたが、偏向報道でも、政治的に不公平でも、報道しない自由を駆使しても、何でもいいです。
嫌なら見なければいいのです。でも、NHKには、その「イヤ」の意思表示ができません。それが納得できないのです。
> 国会の怠慢を非難すべきです。あるいは、監督官庁たる総務省の怠慢を責めるべきでしょう。
組織体としてのNHKとして、この部分は強く同意いたします。
政治家の全くの怠慢です。N国党に期待しましたがダメでした。
私は、電波オークション導入と高橋洋一さんに期待したいと思います。
> 物申すのは全く正当ですが、言ったところで寝耳に水です。
誰に対して言ったのですか?
民放に番組内容で苦情を言えば聞き入れてもらえるとでも?
民放だってけして無料放送ではありません。広告宣伝費として製品価格に上乗せされるという形で支払っているのです。その民放を、その番組を実際に見ているといないとにかかわらず、我々は支払わされていることを忘れてはなりません。「イヤならば見なければいい」というのは全くその通りだと思いますが、民放に関して言えば、たとえ見なくても何らかの負担がかかっているのです。嫌いなNHKは見ないけど受信料は払っているというのと、何が違うのでしょう?
> 誰に対して言ったのですか?
> 民放に番組内容で苦情を言えば聞き入れてもらえるとでも?
放送業界全体の事です。
私は、苦情が聞き入れてもらえるなどと一言も書いてません。「寝耳に水」はむしろ聞き入れない業界を揶揄したものです。
> 民放だってけして無料放送ではありません。・・・
> 嫌いなNHKは見ないけど受信料は払っているというのと、何が違うのでしょう?
まったく違います。
つまり、貴殿の主張はこう言うことでしょうか。間違えていたらご指摘ください。
民放を見ようと見まいと、民放はスポンサーで成り立っていて、企業はお金を民放に払っている → その代金は商品に上乗せされる → その上乗せされた代金の商品を我々は購入する → そうすると、民放を見ようと見まいと間接的に我々は民放にお金を払っていることになる → 受信料と言う形で徴収されるNHKと何が違うのか、NHKを批判するなら、当然民放も批判されて然るべきである
何が違うのかと言うと、スポンサー料金は、法律で強制されていません。
つまり、こういうことです。
民放の番組に納得がいかず、民放を見ない → 視聴率が下がる → スポンサーが離れていく→ 売り上げが減る →(視聴率を上げるために)いい番組を作ろうと努力する → それでも視聴率が上がらない → 更にスポンサーが離れていく → リストラや給料カット、コスト削減などの経営努力をする
ここでいう「いい番組」とは、人によって違いますので、一般的に視聴率を上げるための努力の番組とご理解ください。
我々は、「見ない」と言う行為によって、「あなたの番組は支持されてませんよ」、と主張できるのです。そしてその主張が売上低下として民放は審判されます。
これはいたって普通の民主的な手続きだと思います。
以前、私が1500万円のNHK職員の給与について「王侯貴族の生活をさせるために受信料を払っているのではない」と申し上げましたが、確か「放送業界の給与は高いですよ」とご指摘頂いたと思います。
私は、民放が自分たちの責任で番組を制作し、それに賛同するスポンサーが集まり、そしてその給与が維持できるくらい稼げるならば、まったくもって何も問題ないと考えます。もっとスポンサーが集まればもっと高くなってもいいし、離れて行けば給与は下げざるを得ないでしょう。
翻ってNHKは違います。どんな番組を作ろうが、普段何をやっていようが、まったくもって売上に変化はありません。極論を言うとNHK職員が京の都で蹴鞠で遊んでいようが、売り上げは上がり、その給与は維持されるのです。これを「王侯貴族の生活」と呼んでも、あながち間違いではないと思います。
放送業界の給与が高いからNHKも高くなるというのは、ある意味傲慢でしょう。
それでも、もし、貴殿が民放に比べてNHKの番組の方がまだましだ、むしろ民放の給与が1500万円であれば、NHKのそれは安すぎるくらいである、NHKの受信料は喜んでお支払する、NHKを批判する前に民放を批判しろ、と言うことであれば、私はもう何も言うことはありません。
しかし、少しでもNHKのやり方に賛同できない場合、逆にお聞きしたいのですが、その反対主張をどのようにされますか?
我々消費者は、新聞を取らない、商品を買わない、テレビを見ない、選挙に行く、ことによって自分の意見を主張出来てしかるべきだと思います。
『NHKは法律に守られた組織である』この1点を以て、NHKは、民放と比較するのはナンセンスであるし、批判されるのは当然であるし、改革していかなければならないと考えます。
そのように突き詰めていくと、政治家の怠慢と言うことになるのだけれど、だからこそ、この板のように問題提起して広く議論し、法改正されるようにしていかなければならないと思います。
> 我々は、「見ない」と言う行為によって、「あなたの番組は支持されてませんよ」、と主張できるのです。
主張できればそれでいいんですか?
先にもコメントしたように、番組を見ていようがいまいが、広告宣伝費は支払われ続けています。ある番組が不評で打ち切りになったとしても、他の番組が制作されるだけで、基本的な構造は何も変わりません。
結局のところ、現在の民放のビジネスモデルが変わらない限り、好むと好まざるとに関わらず、我々は広く薄く、民放に金を払い続けているのです。我々にはそもそも選択の余地などありません。むしろ、いつどれだけ払っているのか全く分からない分、NHK受信料よりも不透明なのではないかとすら思います。(あ、完全な自給自足生活を送っており、市販品など一切買わないという方は例外です。そんな人がどれだけいるのか不明ですが)
なお、NHK職員の給与に関して、公共放送なのだからすごく安くて然るべきだという議論には必ずしも賛成しません。確かに、王侯貴族のような生活を送ってもらうためではないという点には同感ですが、業界水準というものがあります。NHKも事業体である以上、人材確保は重要です。給与が業界水準よりも著しく低ければ、当然人材確保に支障をきたすでしょう。それはNHKの放送レベルを今以上に下げることに繋がりかねません。NHKの給与水準が業界水準より際立って高いというのであれば問題ですが、そうでないのであれば、殊更そこだけを取り上げて問題視するつもりはあるません。
再度繰り返しますが、NHKが組織体として、またその放送内容について、多くの問題があり、広く議論されるべき、批判を受けて然るべきだという点については、全く異論はありません。
しかし、放送業界全体の問題をNHKだけの問題に矮小化し、殊更にNHKだけを攻撃するというのには賛同しないということです。
> 主張できればそれでいいんですか?
はい、主張できることが重要です。今はまったくNHKに主張できません。
> 現在の民放のビジネスモデルが変わらない限り、好むと好まざるとに関わらず、我々は広く薄く、民放に金を払い続けているのです。
仰る通りです。そういうビジネスモデルです。ただ、消費者の主張により倒産させることが可能なのも、またそのビジネスモデルの内でもあります。
よほど、政府の余計な補助金とか入らない限り、消費者に受け入れられなくなれば企業は倒産します。
その企業が経ちいかなくなること、それが一つの洗礼であり、消費者の意思と言うものではないでしょうか。
そうやって、世の中は、よりよい商品、製品、放送、サービスが出てくるのだと思います。
しかし、NHKは、消費者が意思を示して、倒産させることができません。
(倒産させたい、と言っているのではないです)
> NHK受信料よりも不透明なのではないかとすら思います
払っているお金が透明だからいいという主張は違うと思います。
> NHK職員の給与に関して、公共放送なのだからすごく安くて然るべきだという議論には必ずしも賛成しません。
私もそう思います。
私は、安くするべきだ、と申し上げていません。いいものを作って、それにたくさんの人が賛同して、たくさん売れれば、その売り上げに見合った報酬を得ればいいのです。
ただ、NHKは黙っていても、給与がもらえる、その仕組みが気に入らないのです。
> NHKも事業体である以上、人材確保は重要です。給与が業界水準よりも著しく低ければ、当然人材確保に支障をきたすでしょう。それはNHKの放送レベルを今以上に下げることに繋がりかねません。
仰る通りだと思います。いいものを作ろうと思えば、それなりに人もお金もかかります。
しかし、そのために年間7000億もいりますか?資産は1兆円もいりますか?そこを議論しようというのです。
> 再度繰り返しますが、NHKが組織体として、またその放送内容について、多くの問題があり、広く議論されるべき、批判を受けて然るべきだという点については、全く異論はありません
> 放送業界全体の問題をNHKだけの問題に矮小化し、殊更にNHKだけを攻撃するというのには賛同しないということです。
先ほど、貴殿は「組織体としてのNHK」と「コンテンツプロバイダとしてのNHK」を分けて考えると仰いました。その通りだと思います。
コンテンツについて議論することは不毛であり、ナンセンスです。NHKは組織体として議論されるべきす。
私は今まで、放送内容について良い・悪いという観点で申し上げたことはありません。貴殿が仰る「放送内容について多くの問題」も、ある人にとっては素晴らしい放送内容かもしれません。
いいか悪いかは、見た人が判断すればいいのです。そして、大事なことは「悪い」と思ったときにその意思を示す手段が必要なのです。
私は、民放で言えばTBSなんか潰れてしまえ、と思ってます。放送業界全体にも問題があることも確かでしょう。
しかしその放送業界の問題を矮小化し、NHKだけを攻撃していると考えるのは、被害妄想です。
我々は、NHKから見れば、受信料を払ったお客様です。「金は出せども口出すな」は通用しません。
そして私も再度申し上げますが、NHKは法律に守られた組織です。そうなれば、自ずと批判の対象になるのだと思います。
ここでは、「NHKも普通になろうよ」、と言う議論が必要だと言うことだと思います。
龍 様
>しかしながら、殊更にNHKだけを敵視し、解体せよとか、潰せというのには賛同しません。
誤解していました。NHK「だけ」を批判するのは間違いだという指摘だったのですね。
失礼しました。
>放送法では「公正中立」を求めていますし、
まさにそのことが問題だと私も思います。
>そもそも「偏り」を自称している局などないと思いますが?
日本にないのは存じています。
ただ公正中立の在り方として両極端の存在で議論を戦わせるのはありではないかという提案?です。
同じ時間に全く同じニュースをやっていることに疑問を感じますし多様な意見と逆行しているようにも感じています。
> 両極端の存在で議論を戦わせるのはあり
私もそれはアリだと思います。あまりに距離があり過ぎるとそもそも議論が成立しないという問題はあるにせよ、「公正中立」ヅラした"角度"のあるご意見の垂れ流しには、いい加減うんざりしているので。
ただし、ある放送局が旗幟鮮明にするのは良いとしても、多くの人は「自分の聞きたいご意見を聞きたがる」という傾向にあるのは否定できないので、国論の分断が拡がる危険性があります。現在のアメリカの状況が、まさにそれなのではと密かに思っています。
龍 様
私自身NHKは、ウイグル人権問題を(過去に一部ではありますが)報道した番組もあり、他の民放と比べてもまだましな部分があると思っています。
またご指摘の通り、国会が承認している以上、国民の承認も得ているといえなくもないのです。
ただ、サイト主様など企業経営者の方たちから見たら、サッカーの試合中に一人だけラグビーのルールでプレーしていたら、「コートから出ろ!」と言いたくなるのは理解できます。
少なくとも民放は、どんなダーティーなプレーであれ、サッカーのルールで試合に参加してるので。(比喩がおかしかったら、すみません)
「公共放送を名乗るくせに、"角度"のついた番組を放送するんじゃねえ!!」というのは、気持ちとしてはわからんではないです。しかしながら、あらゆる立ち位置の人をすべて満足させるような番組を制作するのは、ほぼ不可能であろうとも思います。
あからさまな嘘、デマなどを流すのは問題だと思いますが(過去にNHKがその類を何度もやらかしてることは重々承知してます)、少々の"角度"であれば、結局は見る側の問題であると思っています。
メディアによるプロパガンダは20世紀以降の世界において、とても深刻な問題だと思いますが、それは「NHK問題」などという小さな枠で論じられるべき問題ではないでしょう。
脇から失礼。
角度がついているのは仕方がないと思うのですが、(放送というものはどうしても角度がつくものです。)、だからこそ公共放送というものが成り立たないという反論はいかがでしょうか。やるなら自分の金でやれって話なわけで。本当に万民が納得する番組を作ることはできないのですから、広く遍く受信料を集めて組織を成り立たせて番組を作るという現在のNHKのような在り方だと絶対に不満を言う人が出てくるわけですよ。貴方様の主張にも一理はあるのかもしれませんが、他のコメント主様の指摘する論点と比べてみれば、私にはどうしても広く遍く受信料を集めて番組作りをしなきゃならん必然性が感じられないのです。
公共放送という存在がそもそも不要なものであるというのであればそのような議論も成立するでしょう。
しかし、災害情報など、よほどの例外を除いて全国民に情報を届けられる公共放送はやはり必要な存在であると思います。
その一方で、現在NHKが制作している番組群が公共放送としての枠を超えているものであるかどうか、議論の余地は大いにあるでしょう。個人的には、「ギリギリセーフ、ただし時々アウトもある」くらいの印象ですが。
実は私も龍さまに同感です。
問題なのは組織としてのNHKの在り方であって、
ことの本質は総務省の怠慢にあると思います。
いち国民として、実質問答無用に受信料を払わされる仕組みには全く納得はしていません。
不愉快極まりないですが、揉めるのも面倒くさいので渋々払っているのが本音です。
ただ、末端機関であるNHKが自身の判断でできることは少ないと思います。受信料に関連する動きも、ほっかむりしてダンマリを決め込んでいますが本当は総務省が黒幕なんじゃないかと考えます。
色々問題のあるNHKですが、民放とはアナウンサーの質が雲泥の差です。しっかり訓練されているのがよくわかります。偏向報道は許せませんが、反面非常に質の高いコンテンツを作り出す面もあります。
あり方の見直しは必須ですが「潰せ」は乱暴だと思います。
ご指摘いただき、ありがとうございます。
私自身も、公共放送は必要だと考えています。
また、直接料金の徴収も正しい考え方だと思います。
むしろ、全戸別徴収を検討したほうが良いと思うくらいです。そのほうが、視聴料の妥当性や放送内容への要望、貧困家庭への対応などいろいろ問題が、より多くの方に議論されることと思います。
龍様へ質問です
龍様は、NHKをスクランブル化して、NHKに受信料を支払った人だけが、
NHKを視聴できるようにすることには、賛成なのでしょうか?
世の中には、龍様のように、NHKが好きで、毎日NHKを視聴している人もいれば
NHKをまったく見ない人も大勢います。
NHKをまったく見ない人からも、受信料を強制的に徴収することは
公平とは思いません。
スクランブル化して、NHKが好きだという人のみから受信料を徴収すれば
よいのではないでしょうか?
そうすれば、「公共料金」の原則にも合致するのではないでしょうか?
◆「公共料金」の原則
公共料金の基本的な考え方として、利用者の料金負担に関しては、サービス等を受けたものが自分の利用した量に応じて、その原価に見合った額を支払うということ(受益者負担の原則)、事業の経営に関しては、経営にかかる費用を全て自らの収入で賄い、外部から補助を受けずに経営を行うこと(独立採算制の原則)が挙げられます。
いつも拝見させていただきありがとうございます。
昨年引っ越してBS放送を見れない環境になったため契約の変更手続きを行いました。
(ニュースは見ませんけど自然環境番組は見るので受信料は口座引き落としで払っています。)
その際にネットで手続きしようとしたのですが、地上契約からBSへの変更はできてもBSから地上契約への変更はできませんでした。このあたりにも契約者を全く客と思っていないNHKのスタンスが表れているのではないかと思った次第です。
駄文失礼いたしました。
氏名照会制度ってもろに個人情報保護法に引っかかりそうですが、どこに照会するのでしょうね。
B-CASカードのデータから?
購入した電器屋?
地方公共団体?
日本郵政?
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
(なにしろ、NHKと違って自分は間違う存在であると自覚しているので)
NHKとしては、何もしなくても確実にお金が入ってくるシステムを構築したいのでしょう。
蛇足ですが、日本学術会議の元会長が、中国との軍事研究協力をデマとして否定したそうですが、ならば、NHKをはじめとするマスコミや野党は、「中国との軍事研究協力がなかったことを証明せよ」と、日本学術会議に迫るべきではないでしょうか。そうしなければ、主張に首尾一貫がないことになります。
駄文にて失礼しました。
ピントがずれているかもしれませんが。
国策として全ての国民に知らせるべきことを放送するのには税金を投入(徴収コストもかからない)、それ以外の放送はスクランブルで良いのではないかと思います。非常に抽象的ですが。