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変わる気がない立憲民主、最高顧問に両元首相

立憲民主党は、変わるつもりがあるのか、ないのか。今月、同党は解党手続と新党結成手続を取っていて、それでも党名が変わっていないというのも不思議な話ですが、それだけではありません。同党は「最高顧問」に菅直人元首相らを充てる人事を発表したそうです。一般国民がこれを見てどう思うのか、果たして立憲民主党側はきちんと認識しているのでしょうか。

あまり世の中では強く意識されていませんが、現在「立憲民主党」と名乗っている政党は、2017年10月の衆議院議員総選挙の直前に結党された「立憲民主党」とは、別の政党なのだそうです。

立憲民主、14日付の解党決定 15日の合流新党結成に向け

―――2020.9.11 11:59付 共同通信より

9月11日付の共同通信の報道によれば、立憲民主党は同日開催した両院議員総会で、9月14日付の解党を正式決定したのだそうであり、その翌日、あらためてまったく同じ「立憲民主党」という名前の政党が発足しているのだそうです。

その一方、同じ記事によれば、国民民主党も同じくいったん解党し、玉木雄一郎代表らこの「新・立憲民主党」に参加しない議員らが、15日付であらためてまったく同じ「国民民主党」という名前の政党を発足させたのだとか。

ちなみに国民民主党は、それまでに所有していた民進党時代からの政党交付金の残高を、この分党手続によって、立憲民主党への合流組と国民民主党への残留組に人数比で案分するために、1日だけ「民主党」という政党が発足してすぐに解散しています。

国民民主「分党」を決定 資金分割は人数比

―――2020/9/9 20:30付 日本経済新聞電子版より

要するに、これらの政党が単なる選挙互助会であるとともに、過去の政党交付金を国庫返納せず、うまく引き継ぐための工夫、というわけですね。

こうしたあさましい手続にも辟易しますが、それだけではありません。昨日は、毎日新聞にこんな記事が出ていました(※ただし、リンクはYahoo!ニュースのもの)。

立憲 最高顧問に菅直人、野田佳彦両元首相 小沢一郎氏らは固辞

―――2020/9/29 22:26付 Yahoo!ニュースより【毎日新聞配信】

毎日新聞によると、立憲民主党は29日の常任幹事会で、次のような人事を決定したのだそうです(※敬称略)。

  • 最高顧問…菅直人、野田佳彦(ともに元首相)
  • 常任顧問…岡田克也(元副首相)、郡司彰(元農相)、海江田万里(元経産相)

一般人がこれを見ると、菅直人、野田佳彦の両元首相が最高顧問に就任したという時点で、これだと民主党政権そのものではないかと思ってしまうのではないでしょうか。これに鳩山由紀夫氏が加われば、いよいよ本格的に民主党政権の復活ですね。

参考:3大元首相

※ちなみにどうでも良い話ですが、安倍晋三総理大臣が史上最長の政権を率いたという関係もあり、野田佳彦元首相に関しては、「前首相としては史上最長」という名誉ある(?)人物でもあります。

リンク先の『Yahoo!ニュース』の読者コメントを見ると、

  • 菅直人氏が最高顧問ですか。本気で支持率を上げたいなら、渡すのは役職ではなく引導だと思います。
  • 菅直人氏が最高顧問ということは、人材不足が露呈しているというより、変わる気も成長するつもりもないということ。我が国の革新政党が超保守政党という皮肉
  • 立憲民主党は、まるで反省していない。鳩山由紀夫氏、菅直人氏、野田佳彦氏の3人の責任を厳しく追及し、その反省を上に立って党を立て直していかなくてはいけないのに、そうした必要性を感じていないのでしょう。  こりゃ、ダメだ。

といった反応が出ているのですが、一般人の反応としては、ある意味では当然のものかもしれませんね。

新宿会計士:

View Comments (31)

  • クイズかな?

    「立憲民主党」とは、〇〇なのだそうです。〇〇に入るのは、どれ?
    1 別
    2 同じ
    3 紛い物

    m(_ _)m 新宿会計士様、ごめんなさい♪何か文字が抜けてるのかなって思ったので・・・・・

  • 菅直人氏を最高顧問に、これは・・・絶句。(笑)

    しかし国民目線に立てば、これほど分かりやすい党の運営方針はないのかもしれません。
    自民党菅総理は安倍前政権の姿勢を継承すると明示し、立憲民主は菅元総理を最高顧問にするという、実に分かりやすく党の方針を示してくれたわけです。

    9年前のあの大惨事から我々日本国民は、駄目な政権を選ぶと国がどうなってしまうかを学習しました。しかし年月は移ろい、人々の記憶が薄れゆく中にあってえ、ここまで鮮やかにあの苦い過去の出来事を呼び覚ましてくれるとは。

    ある意味立憲民主党は日本国のために、ここまで酷い党運営をしてくれているのではないかと、半ば本気で考えてしまったほどであります。(笑)

    • 鳩ぽっぽが抜けたことだけでも大いなる進歩でしょう。

  • 元首相の三人の写真を並べているのは、笑わせようとしているんですかね。先程、龍さんが言ってた、こぼれた汚水を集めて、出来てる感じですね。
    立憲民主党が、改名したく無かったのは、看板を替える金も無かったんじゃ無いかと、想像してたんですけどね。
    国民世論の大半が、「期待しない」だけの事は、有りますね。

  • 第一野党がこのざま。
    記事にあったこのコメントが代弁してくれている。

    立憲民主党は、まるで反省していない。鳩山由紀夫氏、菅直人氏、野田佳彦氏の3人の責任を厳しく追及し、その反省を上に立って党を立て直していかなくてはいけないのに、そうした必要性を感じていない

    この立憲民主党は
    政策もない、人事は失敗した民主党時代とほぼ同じ、お金に執着してるのが丸わかり、外交に一貫性なし、ゴシップ記事片手に妨害ばかり、人権人権綺麗事しか言わない。

  • 立憲民主党は、笑いを取りに来ているのですか?笑いと票は連動するとは思えないのですが。

    あるいは、生まれ変わった立憲民主党を演出する「元首相を党から追放」アピールの前振りなのかもしれません。上げてから落とす、お笑いの基本ですね。

    エダノ「悪は去った!ここからがあたらしいスタート!」
    ナガツマ「これからの立民にご期待ください」
    ハトヤマ「じゃあ私が戻るね~」
    どっとはらい。

  •  独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
    (なにしろ、立憲民主党と違って自分は間違う存在であると自覚しているので)
     素朴な疑問ですけど、ただでさえ『復活の民主党』と呼ばれている立憲民主党が、元総理を最高顧問として迎えるほど、この2人は影響力があるのでしょうか。
     蛇足ですが、いっそのこと、鳩山由紀夫(元)総理も最高顧問として、常に党本部にいる(つまり、外に出さない)ことにしてもらえれば、日本国民も喜ぶのではないでしょうか。
     駄文にて失礼しました。

  • 新立憲民主党とは何か?
    旧民主党の遺伝子をそのまま受け継いだだけの政党であり、遡れば旧社会党をそのままスライドさせただけの政党であることがはっきりしたようです…(笑)

  • 枝野代表によると、過去の民主党と新立憲民主党の違いは、新立憲民主党は「新自由主義」を明確に否定できたことだそうです。
    新立憲民主党は、党の綱領に「反新自由主義」の旗を立てたと。
    https://news.yahoo.co.jp/articles/80059469cee9d9d59d16f433a9a2f7a0091f943e

    要は格差社会の是正、ということが言いたいのかな。

    減税、規制緩和、民営化、市場原理
    私は無知なので枝野代表の言う「新自由主義」が何を指すかわかりませんが、新立憲民主党がマルクス主義者の集まり、より左に純化したと認識しました。

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