以前、『「誤った社説」を利用して作成した対韓輸出管理Q&A』で、日本の対韓「輸出『規制』」を巡って誤った社説を活用し、Q&A仕立てにして紹介したところ、好評を博しました。それに気を良くして、本稿はその「第2弾」をお届けします。昨日、「日本は韓国に一本取られた!」とする、非常に興味深い(そして完璧に誤った)論説を発見したからです。「誤り方のパターン」自体、以前紹介した社説とまったく同じであるというのも味わい深い点です。
目次
改めて振り返る輸出管理
輸出管理適正化措置は軍事的理由によるもの
(※「輸出管理についてよく理解している」という方は、以下の記述については『一本取られたよ!』の節まで読み飛ばしていただいて結構です。)
以前から当ウェブサイトをご愛読いただいている方ならご存知だと思いますが、日本政府がほぼ1年前の7月1日に発表した対韓輸出管理厳格化・適正化措置については、その発動根拠法、発動理由、それを発動したことによる影響などについて、ずいぶん多方面から議論して来ました。
とくに、『WTO提訴する韓国は「グループB」にすら値しない』でも述べたとおり、韓国政府は木曜日、フッ化水素など3品目の「輸出『規制』」を巡って日本政府を相手取って世界貿易機関(WTO)にパネル設置を要請したことで、この問題はあらたな展開を迎えています。
ただし、当ウェブサイトなりの考察なども踏まえたうえで、結論から申し上げるならば、対韓輸出管理適正化措置については、日本政府による韓国に対する「経済制裁」でもなければ、「貿易報復」でも「輸出『規制』」でも何でもありません。
あくまでも、「安全保障」、つまりフッ化水素などの戦略物資の軍事利用を防ぐための「輸出管理」という仕組みを使った運用の変更に過ぎないのです。その意味では、輸出管理適正化措置は「軍事的理由」により発動されたものと考えるのが妥当でしょう。
日韓メディア・評論家らによる盛大な勘違い
この点、非常に困ったことに、韓国政府・韓国メディアはもちろん、日本側でも一部のメディアや論者を中心に、これを自称元徴用工判決問題などに関連する「韓国への報復措置だ」、などと勘違いした意見が多々見られます。
韓国メディアは連日のように、輸出管理適正化措置のことを「輸出『規制』」だと誤記し続けていて、彼らの論調を眺めていると、左派メディア、右派メディアで多少の強弱はあれ、たいていのメディアは
「強制徴用問題(※自称元徴用工問題のこと)は日本が過去の問題を反省も謝罪も賠償もしていないことがすべての原因であるにもかかわらず、日本政府がこの問題に対し、輸出『規制』で応じたことは不当だ」
といった論調で凝り固まっています。
一方で、わが国のメディアも偉そうなことはいえません。
『「誤った社説」を利用して作成した対韓輸出管理Q&A』や『毎日新聞社説「日韓両国指導者は失ったもの直視せよ」』などでも紹介しましたが、わが国の一部メディアは日本の措置が「輸出『規制』」であり、それによって日韓関係を損ねている、などと執拗に批判しています。
そして、こうした勘違いをしているのは、残念ながら左派メディアには限られません。たとえば『「日韓関係悪化は中国を利する」、その何が問題なのですか?』などでも紹介したとおり、世間では独自の視点が高く評価されているという某「国際関係アナリスト」でさえ、
「半導体材料の輸出管理強化が『徴用工問題への報復』であることは、全日本国民が知っている。政府高官もそう語り、全マスコミがそう報じていた。」
と述べたほどです。
この国際関係アナリストを巡っては、主張は文章もすっきりと読みやすくて説得力があるものも多いと感じている人が多いようですが、こと「輸出管理」に関しては、そもそも論としてこの問題を議論するうえでの前提知識が完全に欠落しています。
さらには、一部の論者は
「今まで日本が韓国に良いようにやられっぱなしだったのに、今回の輸出『規制』では日本としては非常によくやった」
などと述べているケースもあるのですが、これなど先ほど紹介した韓国メディアやわが国の一部左派メディアなどと、「勘違い」のレベルはほぼ同じです。要するに、同じレベルの勘違いに基づき、物事を左から見たのか、右から見たのか、というくらいの違いしかありません。
どう考えるべきか
自称元徴用工問題と無関係な、これだけの理由
当ウェブサイトではすでに半年前の『輸出管理の「緩和」を「対韓譲歩」と勘違いする人たち』でも説明したのですが、基礎知識と時系列を踏まえれば、今回の措置が自称元徴用工問題とまったくリンクしないことは明白です。
タイミングがおかしい
そもそも自称元徴用工問題を巡っては、2019年7月18日が「第三国仲裁」の手続期日だったのであり、日本政府の輸出管理適正化措置が発表されたのは2019年7月1日のことです。
もし時系列的に見て、輸出管理適正化措置の発表が7月19日だったりすれば、これが自称元徴用工問題への制裁、あるいは「意趣返し」としての性格があることは否定できないのかもしれませんが、現実には時系列が逆転しています。
さらにいえば、日本政府の発想だと、下手に韓国を刺激することで、自称元徴用工問題の解決がこじれてしまうことを懸念するでしょうから、自称元徴用工問題と絡めるならば、むしろ7月1日のタイミングで発表されたこと自体、この問題が自称元徴用工問題とまったく関係ないことの証拠です。
日本政府はレッドラインを引いている
次に、自称元徴用工問題を巡っては、日本政府は韓国政府に対し、「日本企業に不当な不利益が生じたタイミング」で何らかの対抗措置を講じると警告しています。
当ウェブサイトの感覚だと、すでに日本企業に訴訟コストを含めた「不当な不利益」は生じていると思うのですが、あえて日本政府の認識に合わせるならば、差し押さえられている日本企業の資産が売却されるなどしない限り、日本政府としては「不当な不利益」は生じていない、という認識であるようなのです。
したがって、「日本企業に不当な不利益はまだ生じていない」という昨年7月1日の段階で、自称元徴用工問題に対する報復を発動するのは不自然です。
報復措置としてはピンポイント過ぎる&緩すぎる
日本政府が発動した内容は、あくまでも「外為法第48条第1項」に基づく輸出管理体制の運用見直しであり、「外為法第48条第3項」に基づく「輸出規制」ではありません(※このあたり、基本的な用語を誤って使っているメディアは不勉強の誹りを免れません)。
また、日本政府の措置は、①韓国を「(旧)ホワイト国」から除外することと、②韓国に対するフッ化水素など3品目の一般包括許可、特別一般包括許可を廃止して個別許可に切り替える、という2つの措置ですが、これがあまりにもピンポイントであることと、あまりにも緩いことが気になります。
実際、韓国は「(現)グループA」から除外されたものの、いまだに「グループA」に次ぐ優遇対象国である「グループB」であり、中国、台湾、多くのASEAN諸国などと比べて優遇のランクは上です。
また、個別許可に切り替わった品目はフッ化水素など3品目だけであり、それ以外のさまざまな品目については、依然として特別一般包括許可などが広範囲に認められているようなのです。
管轄が異なる
日本人の方であればご存知ですが、日本の役所は非常に「縦割り」です。
そして、自称元徴用工問題において陣頭指揮に当たっているのは外務省であり、実際、日韓請求権協定に基づく仲裁手続を通告した官庁は外務省で、担当閣僚は河野太郎外相(当時)でした。
これに対し、外為法第48条(輸出管理、輸出規制など)や第52条(輸入規制)を管轄しているのは経産省であり、輸出管理適正化措置で前面に出て来たのも世耕弘成経産相(当時)や経産省の担当官であり、外務省ではありませんでした。
なぜわざわざ管轄の異なる経産省が、外務省が主導している自称元徴用工問題に首を突っ込むのでしょうか。
両者は完璧に無関係
以上より、当ウェブサイトとしては、現時点において、日本政府の輸出管理適正化措置と自称元徴用工問題については、完璧に無関係だと結論付けています。
もちろん、今回の日本政府の措置が、日頃の鬱憤を晴らすための意趣返し、あるいは「仮に将来、日本が韓国に対する本格的な経済精査に踏み切った場合に、どんな反応を見せるか」というシミュレーションという性格を兼ねているのかもしれない、という点を否定するつもりはありません。
つまり、当ウェブサイトの『【総論】経済制裁「7つの類型」と「5つの発動名目」』でいうところの「サイレント型経済制裁」に該当している、という見方も、できなくはありません。しかし、もしそうだとしても、日本政府の措置はじつに中途半端かつピンポイントです。
というよりも、わざわざ7月1日にこの措置が発表されたというのは、自称元徴用工問題とは別次元の、何らかの「理由」があったと考えるのが自然な発想ではないでしょうか。
この点、世耕氏が昨年8月8日付の記者会見で
「あわせて、輸出許可申請についても引き続き厳格な審査を行って、迂回貿易ですとか目的外使用といった事例が出ることがないように、厳正に対処をしていきたいというふうに思っています」(※下線部は引用者による加工)
と述べたことは、非常に参考になります。
要するに、韓国が迂回貿易、目的外使用などに関わっていたという可能性があるからです。
そして、『韓国が欲しがったのはフッ酸よりも「容器」だった?』でも少しだけ触れたとおり、今回、日本政府がこの措置を発動するきっかけとなったのが、韓国によるフッ化水素等の不正使用について、米国などからの通報があった、というシナリオですね。
韓国による国際社会への挑戦
すなわち、当ウェブサイトで疑っている可能性とは、「韓国をホワイト国に設定したままでは、日本がワッセナーアレンジメントなどの国際輸出管理体制に穴をあけることになりかねなかった」、というものです。これは、日本は欧米諸国から「ホワイト国」扱いを剥奪されかねない、という意味でもあります。
だからこそ、7月4日をもって、あわてて韓国に対する3品目の輸出管理を個別許可に切り替えたのではないか、という可能性を疑っているのです。
さらには2018年12月20日、石川県能登半島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で韓国海軍駆逐艦「広開土王」が海自P1哨戒機に火器管制レーダーを照射するという、一触即発の危機が発生しました。
「火器管制レーダーの照射」は、時と場合によっては立派な準戦闘行為ともみなされかねない、非常に危険な行為でもありますし、韓国政府によるウソに塗れた醜い言い訳の数々も見苦しいといわざるを得ないのですが、それと同時に浮かぶ疑問が、「韓国海軍は日本のEEZでいったい何をしていたのか」、です。
端的にいえば、北朝鮮の違法な「瀬取り行為」に、韓国海軍が何らかの形で関与しているという可能性です。
いや、これはべつに事実でなくても構いません。要するに、そういう怪しい行動を取るような国を「ホワイト国」に設定し、キャッチオール規制の適用を除外するという特権を与えること自体が、国際社会に対する深刻な挑戦なのではないか、という視点です。
もちろん、この「レーダー照射云々」と輸出管理適正化措置が直接に結びついているという確証はありませんが、いちおう、数ある可能性のひとつとして列挙しておく分にはそうおかしくないのだと思う次第です。
一本取られたよ!
解説記事、中身が「間違いだらけ」で苦笑する
さて、某新聞が配信した次の記事が昨日、『Yahoo!ニュース』に転載されていました。
日本はなぜ、韓国に一本取られたのか
韓国政府が6月2日、日本による半導体素材3品目の輸出規制強化について世界貿易機関(WTO)への提訴手続きを再開すると発表した。<<…続きを読む>>
―――2020/06/20 10:00付 Yahoo!ニュースより
リンク先記事は、例によって輸出管理適正化措置を巡る誤解に満ちているので、読んでいると思わず苦笑してしまう場面も多々あります。そこで、『「誤った社説」を利用して作成した対韓輸出管理Q&A』と似た体裁で、今回の記事についても簡単なQ&A形式に加工してみましょう。
Q1 韓国側に一本取られたのではないか?
Q:日本が2019年7月に実施したこの措置をめぐり、韓国側は貿易管理制度についての日本の要求をすべて受け入れたが、日本側の本当の狙いだった徴用工問題は好転していない。この展開は、韓国側に一本取られたという感が強いのではないか。
A:いいえ、違います。そもそも自称元徴用工問題は輸出管理適正化措置の「本当の狙い」ではありません。両者はまったく別次元の問題であり、自称元徴用工問題については、日本政府は日本企業に不当な不利益が生じた際に対抗措置を講じる可能性があると警告しています。
のっけから間違いだらけの論説です。先ほども紹介した、「自称元徴用工問題と輸出管理」という、2つのまったく別の問題を混ぜこぜにしてしまっているという典型的な論説であり、スタートが間違っている以上、議論が迷走するであろうことは目に見えていますね。
日本の措置は苦しい愚策?
Q2 日本側の主張は苦しいのではないか?
Q:日本が「制度を改善しただけではダメだ」、「運用を見てからでないと判断できない」という苦しい主張を韓国に対してせざるをえなくなったのは徴用工問題が好転していないためではないか。また、韓国のWTO提訴再開は、日本に揺さぶりをかけてきたという構図ではないか。
A:「制度を改善しただけではダメ」、「運用を見てからでないと判断できない」というのは輸出管理の世界における鉄則であり、ごく当たり前の判断です。また、韓国の対日WTO提訴は日韓間の信頼をさらに傷つける行為であり、むしろ韓国に対する輸出管理の再厳格化にもつながりかねません。
「日本の要求どおりに制度を変えた」というのは韓国側の自己主張であり、それが適正に運用されるかについては数年かけてチェックするのは当然です。また、個人的見解ですが、韓国が対日WTO提訴を仕掛けて来たこと自体、むしろ日本が韓国を「グループB」からランクダウンする名分にもなるでしょう。
Q3 やっぱり愚策だったのではないか?
Q:徴用工問題での文在寅政権の対応には大きな問題があるため、外交的圧力をかける必要があるという考えまで否定するわけではないが、圧力をかけたつもりが空振りどころか、相手にうまく立ち回られて自分が苦しくなっただけというのだとすれば、やっぱり「愚策」だったのではないか。
A:違います。そもそも自称元徴用工問題と輸出管理適正化措置は別問題です。まずは韓国側で輸出管理体制を構築し直してもらうことが国際平和のためには必要であり、韓国がそれに応じないならば、輸出管理の再厳格化すら必要でしょう。
リンク先の論説、原文では「愚策だった」と断定しているのですが、そもそも輸出管理適正化措置と自称元徴用工問題を混同するなとしか言い様がありません。
だから、関係ないんですって!
Q4 菅義偉官房長官も対抗措置だと述べたのではないか?
Q:日本の措置は名目上、徴用工問題とは関係ないものだが、菅義偉官房長官は「(徴用工問題の)満足する解決策が示されなかったことから信頼関係が著しく損なわれたと言わざるをえない」と述べた。これは官房長官自身が「元徴用工と関係がある」と認めた証拠では?
A:自称元徴用工問題に対する解決策を韓国側がG20までに持ってこなかったことはれっきとした事実です。菅官房長官の発言は、こうした韓国政府の問題解決に向けた努力の欠如を受け、一般論として「日韓両国で信頼関係が損なわれた」と述べた、と見るのが妥当です。
このあたり、自称保守論客の皆さんもよく勘違いされるのですが、日本政府が「韓国との信頼関係の下で輸出管理に取り組むことが困難になった」というのは7月1日の段階から一貫して述べていることであり、自称元徴用工問題の件は信頼関係喪失の一例として言及されているに過ぎないと見るべきでしょう。
Q5 日本企業側がピンチに陥っているのではないか?
Q:韓国では現在、3品目について日本からの輸入に依存することはリスク要因となり、国産素材への切り替えや外資の素材メーカー誘致などの対策が講じられていると聞く。韓国側の国産化の動きで日本企業自身も苦戦を強いられているのではないか。
A:少なくとも2019年時点の貿易統計などを見ると、そもそも論として日本企業が「苦戦」しているのは輸出管理適正化措置によるものではなく、単純に半導体不況の影響で、韓国から中国への輸出に急ブレーキがかかり、日本からの資本財・中間素材輸入が減っているだけと見るべきです。
この点、「日本の輸出規制の影響でノージャパン運動が発生し、日本企業の輸出が減った」と述べる人は多いのですが、そもそも日韓貿易の規模、品目別輸出高を見ると、日本企業の対韓輸出減少は、ノージャパン運動の影響よりも半導体不況の影響の方がはるかに大きいと見るのが正解でしょう。
甘い考察も有益
なぜ韓国が急いだのかって?
この記事にはほかにも、「韓国は日本の要求を丸呑みした」だの、「日本政府の高官は(自称元)徴用工問題と貿易管理の問題は関係していると述べた」などといった説明が出て来るのですが、正直、低レベルすぎて反論する気にもなりません。
くどいようですが、「韓国が日本の要求に従っているかどうか」を判断するのは日本政府の側であり、また、その判断に時間を要するのは当然のことです。
また、「日本政府のカンブ」といわれても、「経産省の幹部」なのか、「外務省の幹部」なのか、はたまた「財務省の『患部』」なのかはよくわかりませんし、日本のマスメディア産業では、「日本政府関係者」というときには自分たち自身を含めていることがあるのではないか、とのうわさも耳にします。
(※つまり、新聞記者らは官庁の記者クラブに自由に出入りできるため、「官庁の記者クラブに出入りするマスメディア記者」=「日本政府関係者」に脳内変換されてしまう、ということなのでしょう。)
さて、記事の末尾に、「なぜ韓国の対日WTO提訴再開が今だったのか」については「疑問が残る」などとしています。
「韓国人記者から記者会見で『日本がコロナで大変な時期なのになぜ?』という疑問が出るように、今は『コロナ対応で大変な時だから』と言えば、批判もされないはずだ。青瓦台(大統領府)が『早く対応を』とせかしたようだが、その理由は分からないのである。」
…???
「理由はわからない」とありますが、なぜ理由がわからないのか、それがわかりません(笑)
韓国側で自称元徴用工問題を巡る資産強制売却に向けた公示送達の動きが出て来たのも、対日WTO提訴の動きが出て来たのも、いずれも6月初旬の話です。この論説の執筆者の方は、その時期の韓国で何が発生していたかを忘れてしまったのでしょうか?
それは「尹美香(いん・びこう)問題」、すなわち「(旧)挺対協」など、自称元慰安婦の支援団体の尹美香(いん・びこう)前理事長(6月より国会議員に就任)が、自称元慰安婦らへの支援金を横領していたなどの疑惑が生じていることです。
実際、文在寅(ぶん・ざいいん)氏の出身母体である「ともに民主党」が批判の矢面に立っていましたが、「対日WTO提訴」、「公示送達」、「南北連絡事務所爆破」の3点のニュースにより、いまや尹美香国会議員は逃げ切った格好となったのではないでしょうか。
賢い人たちではなさそうだ…
ただ、文在寅氏や、彼を支える政権一味は、私たちが考えるほど賢明な人たちではありません。昨年の『秘密軍事情報の保護に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定』(日韓GSOMIA)破棄騒動なども含め、その場しのぎで最悪な判断を下してきた人たちなのですから。
ちなみにくだんの『Yahoo!ニュース』の記事でも、日韓GSOMIAの件が出て来るようですが、その一件に関しても、「一本取られた」のは日本ではなく韓国の側であり、しかも日本は微動だにしておらず、韓国が一方的にコケた格好となっています。
いずれにせよ、「何やら複雑な問題」を理解するうえでは、完璧に誤っている論考をベースにその誤りをひとつずつ指摘していくという手法は、意外と有効なのかもしれないと改めて感じた次第です。
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何と言うか・・。韓国側によるWTO提訴は「瀬戸際外交(ヤルヤル詐欺)を打ち破らせた」この一点において日本側が一本取った形ではないのでしょうか?
二国間の穏便な話し合いでの解決を最後まで主張したにもかかわらず韓国から一方的に提訴された日本は、訴状の求めに応じて”已む無く”「『韓国の輸出管理の実態』を国際社会の面前で証言しなければいけなくなった」のだと思います。(二国間関係悪化の責任を韓国側におっ被せられる)
それに日本による輸出管理厳格化は韓国側が信頼関係が毀損したために、与えていた特恵を解除し通常運用に戻しただけの措置。禁輸でもなければ韓国のみを狙い撃ちした貶めでもない訳なのですしね。
そして万が一、最終審に敗れるようなことになろうとも日本にとっては「全世界公認のもとで戦略物資の自由貿易ができるようになるだけ」のこと。何も困ることはないのだと思います。
明らかにおろかで失敗ばかりなのですが、受け止める国民も同様で簡単に別なことでだまされるのでまるでうまくいっているかのような論説が出来てしまいます。
もちろん日本にいたらそんなのも明らかなのですが、「韓国民と同じようにごまかされた状態に誘導したい」という気持ちが記事に出てますね
韓国に一本どころか何十本も取られてマスネ。
いや、・・・・・マスコミそのものがですけど・・・。
戦時労働者訴訟と輸出管理強化はリンクしていない。会計士様は常々そう仰っていますし、専門家諸氏もそう仰います。建前としてはそれで良いのです。
戦時労働者問題への対抗策としてフッ化水素を止めた、なんて言えばそれこそWTOで「アウト!」って言われますから。
フッ化水素を止める理由は「不都合な事案」であり、戦時労働者問題は基本協定に関する話で、別個に進めていく必要はあります。法治国家ですから。
しかし韓国をホワイト国から外すについて、総理も「不都合な事案があつたし、戦時労働者問題『等』で信頼関係も失われた」と言っています。外相も経産相も同じニュアンスでした。官房長官もそうだったと思います。
つまり直接の理由は「不都合な事案」なのですが、背景には「信頼感が損なわれた」ということがあり、格下げとなったのです。勿論信頼がなくなったについては、不都合な事案もあります。そういったモロモロを含めての信頼関係です。
その後官邸は軌道修正して「直接は関係ない」ということことなってます。しかし実際は関係している。
そんなことは韓国も承知の上で「リンクさせている」と言っているので、日本が根負けして、或いはうっかりと「リンクでした」と言うのを待っているのです。
日本国民(一応私も)だって殆どはそう思っています。でも言ってはいけないのです。民度の高さとはこういうことを言うのだと思います。
で、実態としては報復措置だとお互いに判っていることを、もっと有効に使えるのではないかと思うのです。
ナンチャラ議連辺りを使って「戻してほしけりゃあ・・・」と机の下で言うとか、メディアにリークして「戦時労働者は流石にまずい」と書かせるとか、出来ると思うのですがね?
> もっと有効に使える
>「戻してほしけりゃあ・・・」
>「戦時労働者は流石にまずい」
韓国をどうしたいのですか?
阿野煮鱒様へ
「ははーん、やはり徴用工を片付けないとホワイト国に戻してくれないんだな」
と気づいて、しかるべく韓国内で処理をして基本協定に戻ってくる。
そんな期待しているのですが、もっと直接的な方法で無いとダメですかね?
お邪魔します
私としては、早く現金化するように、プッシュできないかと思っているのですが。ブンブンはする気ないでしょうが、激情と弾みで、コケる地域ですからねー。
根本的に間違ってる。
三年間も逃げ回ってホワイト国にしてあげた大韓民国が我が国にしなければならない報告をせず逃げ回ってきた。
本来なら大韓民国が逃げた瞬間にホワイト除外すべきだった。
半導体製造原爆製造に欠かせない軍事物資を、大韓民国が輸入してはテロ人種に密輸してきた。
軍艦島朝鮮人労働者の嘘捏造があろうがなかろうが、フッ化水素輸出管理適正化は実施されホワイト外しされた。
新宿会計士様
更新ありがとうございます。待ってましたっ!
Q&A良いですねぇ〜。スッキリと腹に落ちてきます。かなりの時間を割いて頂いていると感じますが、一読者としましては(時々は)Q&Aを読みたいです。
とは言え、健康第一でお願いします。
拝
韓国さん、報復措置か否かを判断する簡単な方法があります。
朝鮮人出稼ぎ労働者問題を、日韓請求権協定に法って韓国政府の責任だと認め、国内処理してみてください。仮に報復措置で、それにより日本側が困っているなら、日本も輸出適正化措置を解除するはずですから。
新宿会計士 様
> 財務省の『患部』
危うく紅茶を吹きそうになりました。謝罪と賠償を・・・
イーシャさま
謝罪と賠償は、紅茶を吹き出してからニダ。
このサイトの笑いどころは、流れが無くて、突然来るから、油断してはいけないニダ。
多分ホワイト国待遇になりますから。
安倍のやってる事は全てダメで裏目ばかり。
本当にダメな政権だから有権者は目を覚まして!
という論調にしたいだけでしょう。
それだけ安倍政権は彼らにとって都合が悪いんだろうな。
「一本取られた」っていうから、韓国のWTO提訴で日本が困ったことになったということかと思ったけど、そこのとこが良くわかんないのです♪
あたしなんかは、今機能してるかどうかはともかくとして、WTOで国家間の争いを解決しようとすることなんてよくあることだから、提訴そのものに問題はないと思うのです♪
なんとなくだけど、毎日新聞は裁判沙汰になること自体が問題だって考え方をしてるのかな?って思うのです♪
「訴えてやる」って言われたら、それだけで相手の主張を飲まないといけないって、考えているように見えるのです♪
巻き込まれない方が良いんだけど、トラブルなんて勝手にやってくるものだと思うんですけどね♪
新宿会計士さま
リクエストにお応え頂き、面倒なQ&Aまでお作り頂きまして、ありがとうございました。
ここ最近は、毎日の報道の悪化が、良く目につくように思います。
記事を纏めると「韓国の瀬戸際外交に対応しない、日本が悪いニダ」、でしょうか。
日本が困っている事と言えば、非常識な「り地区」の相手をしなければならない事くらいでしょう。
マスゴミは中朝工作員の機関紙で、今は韓国が中朝側にある事から、韓国側の要望を垂れ流す扇動活動をしていると、考えられます。
東亜三国の中で、ブルーチーム側に残っているフリをしている国が、一番厄介者になっていると思います。
嘘も1000回言えば本当のことになる。
日本メディアと合同で
併合(合法的な)を植民地と言い続ける。----成功
戦時売春を従軍慰安婦・性奴隷と言い続ける。----成功
慰謝料(植民地支配と侵略戦争に対する)を賠償金のお替りと言い続ける。----ほぼ成功
輸出規制適正化を輸出規制強化と言い続ける。----志半ば
Dreams Come Trueを地で行ってます、今のところ成功しています。