X

最悪なときに最悪の選択?文在寅政権、事実上の信認へ

本日の「速報」です。まったく、「最悪なときに最悪な選択をする」という人たちが、本当にいたのだと驚きます。この世界的なコロナ騒動時にあって、「大韓民国」という国を破綻に導きかねない選択肢を、韓国国民が積極的に選んだからです。

最悪なときに最悪な選択

むかし、「最悪なときに最悪な選択をする」、と表現した人がいました。

何のことかといえば、「このタイミングでそれをやるか!」、と呆れるような行動に出ることです。

日韓関係が現在「最悪期」にあることは間違いないのですが、たんに「最悪期」にあるだけでなく、むしろ「やってはならないタイミングで最悪の手を打ってくる」という、彼らの姿勢が浮き彫りになっている、ということでもあると思います。

その典型例として、2015年12月の「日韓慰安婦合意」に基づいて設立され、日本政府が10億円を拠出した「慰安婦財団」が、日韓関係が奈落の底に向けて悪化するなか、韓国政府の手によって一方的に解散された、という「事件」があります。

しかも、『今これをやるか!? 慰安婦財団解散の衝撃』でもお伝えしたとおり、「慰安婦財団の正式な解散」が報じられたのは、2019年7月4日、つまり、ちょうど日本が韓国に対する輸出管理適正化措置を発表した直後のことです。

要するに、日韓関係がどんどんと悪化している局面に限って、それをあえて加速させるような動きを韓国側が追加して来るというパターンが頻繁に発生しているのです。

文在寅氏の「独裁」は加速?

さて、以前の『鈴置論考に見る「ひとつの国が民主主義を捨てるとき」』では、日本を代表する優れた韓国観察者である鈴置高史氏の論考を勝手に参考にさせていただいたうえで、「高官不正捜査庁」という新組織が、韓国を「独裁国家」にしてしまう、との考察を検討しました。

該当するリンクは、以下です。

文在寅政権が韓国の三権分立を崩壊させた日 「高官不正捜査庁」はゲシュタポか

韓国の三権分立が完全に壊れた。左派の文在寅(ムン・ジェイン)政権が検察や裁判所を監視する組織を作ることに成功したからだ。左派は司法を掌握し、永久執権を目指す。韓国観察者の鈴置高史氏が隣国の民主主義の崩壊を解説する。<<…続きを読む>>
―――2020年1月7日付 デイリー新潮より

今年1月の段階でこれを執筆した鈴置氏の慧眼には改めて驚きますが、それよりもリンク先を読んでいただければ、文在寅(ぶん・ざいいん)政権がいかに危険なことを考えているかについて、理解できると思います。

非常に嫌な指摘を一箇所、引用しておきましょう。

――韓国は、どうなるのでしょうか?
鈴置:保守が4月の総選挙で勝てないと、議会で高官不正捜査庁を防ぐ手はなくなります。その後は街頭闘争に打って出るしかありません。しかし、それは蟷螂の斧。検察も裁判所も握った左派政権に蹴散らされるのは確実です。残るはクーデターです。

つまり、本日の韓国の総選挙は、韓国が「独裁国家」に転落する端緒を与えるかどうかの瀬戸際だった、ということなのです。

ちなみに鈴置氏の「嫌な予言」は、これだけではありません。3月31日付では次のような論考も発表されています。

コロナ対策で「文在寅」の人気急上昇 選挙を控え「韓国すごいぞ!」と国民を“洗脳”

世界中の国が新型ウイルスと闘う中、韓国では国民が2つに分かれ争う。韓国観察者の鈴置高史氏が「肺炎と政争」を読み解く。<<…続きを読む>>
―――2020年3月31日付 デイリー新潮より

ごく大雑把に要約すると、文在寅政権は「文在寅(氏)はコロナ対策で非常によくやっている」という印象を韓国国民に植え付けるのに成功を納めつつあり、このままだと4月の総選挙は左派が勝つ、と断言しているのです。

日韓関係というよりも米韓関係が終了?

さて、その結果が「速報」という形で出てきました。

与党「単独過半数確保」 最大野党「惨敗」=韓国総選挙出口調査

(略)地上波3社の合同出口調査によると、進歩(革新)系与党「共に民主党」が比例政党と合わせ、16年ぶりに単独過半数を獲得する可能性が高い。<<…続きを読む>>
―――2020.04.15 19:24付 聯合ニュース日本語版より

韓国メディア『聯合ニュース』(日本語版)の記事によれば、与党「ともに民主党」と比例政党「ともに市民党」があわせて153~170議席と単独過半数を制する勢いである一方、保守系の最大野党「未来統合党」と「未来韓国党」はあわせても107~131議席と「惨敗」ということなのだそうです。

もちろん、現時点では、これについては速報であり、最終的に確定する議席がどうなるのかはよくわかりませんが、しかし、国会が文在寅政権を「止める」ことは難しくなったと考えて良いでしょう。

したがって、おそらくこれにより、2017年5月に発足した文在寅政権は、残り2年の任期を「レームダック」状態に陥ることを避けた格好であり、経済オンチ、反日・反米・親北路線が継続されることはほぼ間違いありません。

非常に酷い言い方かもしれませんが、ただでさえコロナ騒動で社会も経済もガタガタになることがほぼ間違いないという状況にもかかわらず、文在寅氏に対し、韓国の有権者は事実上の「信任」を与えたわけです。今後、韓国がどうなっても、正直、あまり同情の余地はありません。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

もっとも、こうした状況については、以前、『真の親日派とは、文在寅氏その人だ』でも報告したとおり、日本にとって決して悪い話ではありません。そもそも論として、韓国には「親日派」というものは存在せず、基本的には「用日派」と「反日派」しかいないからです。

あくまでも当ウェブサイト的な理解に基づけば、文在寅氏は「反日」(というよりも「反米親北」)であり、同氏が日本との関係にまったくと言って良いほど関心を抱いておらず、文在寅政権下の韓国がひたすら日本との関係を悪化させ続けたことについては、特筆に値すると思います。

ただし、これについて考察すると、少々長くなりますので、あらためて別稿で詳しく振り返ってみたいと思います。

新宿会計士:

View Comments (67)

  • 個人的には、保守派が勝った方が嫌だったので、正直、安堵してます。
    反日の影に隠れた反米政権が、これからどうなるのか生暖かい見守っていきたいものです。

  • 文政権といえば米国に大量のマスクやテストキットを供給しましたね。まずは有償でしょうが。これは「韓国は米を助けるほど国だ」と言いたいPRだと理解して間違いないでしょう。つまり文は反米でも国民はそうでもない、つまり「文の政権は米ともうまくいっている」と思いたいわけですね。また北と合併したいとも本気で思ってはいない。中国は嫌いだ。政府と国民感情のズレは長期政権になればばるほど広がっていくはず。韓国民は「コロナで上手くやった」と感心するだけで将来を見る能力がないと確信します。

    • WWⅡ終了でチャーチルをお役御免としたイギリス国民はさすがでした。

    • 「米を助けることがでくるほど(の)国だ」と書くべきところでした。失礼。

      EXIT出ました。文の再選が報道されています。韓国民は喜んでるんでしょうが。これからも反米と親中・北を狙いつつ米軍を利用するという危ない綱渡りを続けていくしかない、そしてそれは危険だということが全く分かっていません。反日もまたしかり。韓国終了。誰がために鐘は鳴る。分かってないのはお前だ。

      エンジニア様、英国人の政治認識知識は今も昔も高いです。おっしゃる通り、戦後すぐの総選挙でわかるように。簡単に言えば「あの件はありがとう。でも、あれはあれ。これは別」と区別ができてる、ということです。19世紀レベルの韓国人なんか逆立ちしてもできない

  • > 文在寅(氏)はコロナ対策で非常によくやっている」という印象を韓国国民に植え付けるのに成功を納めつつあり、

    その影響かどうか知りませんが、最近ますます日本のTV番組での「韓国上げ」がエスカレートしている様に感じます。
    特に、BS-TBSの「報道1930」は、かなりのものではないでしょうか。

    • 当然日本のマスコミへの工作はしているでしょう、防疫に成功した台湾を報道せず、連日韓国マンセーですから推して知るべしです。

      文政権がコロナ対策を利用しているのは明らかです。
      丸田佳奈医師や鈴置高史氏は韓国の検査は全員検査ではなく、日本と同様に、新型肺炎の感染が疑われる人にしか検査をしていません、と述べてます。
      日本では4月7日に約8000人、4月14日に約9700人もの検査をしています、検査数を意図的に抑えているわけではありません、必要なら相応の検査をしているのです。
      https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/
      上記紹介のサイトにあるように日々の検査人数=感染が疑われる人間は変化しています、今のところ日本は検査能力内で推移しているようなので問題ないのですが、韓国は感染の疑われる人間が検査能力をオーバーし、検査能力の上限で推移していたようです、だから必要に迫られてドライブスルー検査なるものが出来たのだと考えます。
      この状況を韓国は積極的に検査をしていると喧伝し、検査能力は国力の証だとすりかえ、日本のマスコミも韓国に倣って全数検査をせよ、と主張し、文政権の後押しに努めたのでしょう。
      鶏(感染者)が先で卵(検査)が後なのを
      卵(検査)が先で鶏(感染者)が後にすり替えたのです。

      • > 日本と同様に、新型肺炎の感染が疑われる人にしか検査をしていません、

        選挙期間中(その前から?)は、そうやって人数を抑えていた様です。
        選挙が終わりましたので、月末辺りにどの様に変化するか、期待してます。

        中国も、興梠氏がプライムニュースという番組で、「李克強国務院総理が地方幹部に、『嘘を書くな』と言った。」てな事を仰ってましたので、全人代開催を急ぎたい・医療支援を推進したい習近平主席の意向を忖度し、公表する人数を低く抑えて来た様に思われます。こちらも、この先どうなるでしょう。

  • 事前投票の出口調査が出来ていないことから、もうちょっとだけ評価は待ったほうがいいかもしれません。
    日本の開票速報と混同すると間違う可能性が。。

  • 永世大統領による強固なリーダーシップで南北統一まで
    あと少し!
    その過程とその後に何が待ってるかは…知らんがな!
    只、「見たことのない国」の評価はあちらの国の国民ではなくこちらでのものになるでしょう。

  • ムン勢力に追い詰められた用日保守が日本に逃げ込んで来るリスクは現在低いと思うのですが、なんらかの手段でムン勢力と日本或いは米、或いはその他周辺国を必要以上に対立させる事に要注意。
    対日本ではレーダー照射ver2とか。(妄想100%)
    大変失礼致しました。

  • 去年末の時点では与党が選挙に負けることはないだろう、ぐらいの状況に見えました。それからコロナ禍でどうなるかわからないぞ、と紛れる可能性が出てきて、結局は何もなかったのとほとんど変わらない結果になりました。

    GSOMIAどこいっちゃったの? と疑問には思いますが、新型コロナを克服した見本となる国グローバルスター韓国というストーリーの方が遥かに選挙対策として有効だったのでしょう。

    今後、各国が経済の崩壊を防ぐためにあらゆる知恵を絞って生き残りを図ることになります。まさにサバイバルです。経済の舵取りが重要になることが予想され、文政権が今後どうするのかに注目したいですが、最近韓国のことがあまり気にならなくなってきた(笑)ので、まあ、頑張ればいいんじゃないかいと思います。
    無理やりどうにかするために財閥系にちょっかい出して競争力を弱体化させるんじゃないかと予想しています。

  • 順調にウォンが紙くずへの階段を上っているような感じがしますね。
    今クリスマスイブを超えました。いつものような抵抗が感じられません。
    これがマーケットの評価なのか、明日からは頃なの感染者数も増えるはずなので
    明日の相場が楽しみになってきました。

  • ドルウォン、地味に1225行きそうです。
    これ世界が韓国左派(というか中北傀儡)政権にNo!を突きつけているんだと思いますが。
    明日のKOSPIでもっとはっきりするでしょうね。

  • ウオン安が、再び進行中。介入さんが選挙でお疲れ様?

    4月は配当支払いや、ロールオーバー起債が多数重なっており
    コロコロ対応お疲れさまです(棒)

1 2 3 4