コロナウィルス問題の日本経済の影響をどう見るべきか
韓国メディア『中央日報』(日本語版)によると、中国で基幹部品を生産している韓国企業が、物流の停滞により生産活動に支障をきたし始めているようです。同じような混乱が日本でも生じるのではないかとの懸念は当然に出て来ますが、ただ、当ウェブサイトにおいて以前から追いかけているとおり、『普通貿易統計』から判明する日中貿易の状況は、ヒトコトでいえば「鵜飼い経済」です。いわば、日本から「モノを作るためのモノ」(資本財や素材など)を中国に輸出し、中国から最終製品を「逆輸入する」というパターンであり、むしろコロナウィルス騒動は中国をサプライチェーンに組み込んでおくことのリスクを、日本企業に対して強く意識させるきっかけなのではないかと思います。
目次
問題の所在
普通貿易統計から見た日本経済の姿
以前から当ウェブサイトでは『普通貿易統計』のうち、『概況品別国別表』の輸出データ、輸入データを使って日本経済の姿を明らかにする試みを続けています。
『貿易赤字?現在の日本は「鵜飼いの鵜匠」のようなもの』では、日本では貿易赤字体質が定着しつつあるものの、日本の輸出品目の多くは「モノを作るための製品」(いわゆる資本財や素材)が中心であり、わかりやすくいえば「貿易収支で稼ぐモデル」から「所得収支で稼ぐモデル」に変化したと報告しました。
ただ、先日から予告していたとおり、日本の貿易の品目別構造については、もう少し精密にチェックする価値があります。とくに、コロナウィルス蔓延に伴う物流の混乱で、たとえば中国からの輸入が滞れば、日本で自動車の生産が停滞するという可能性もあるからです。
やはり、このあたりは現実の数字をもとにチェックすべきでしょう。
(※ただし、著者手元にあるデータでは一部の月について速報値が混じったままですので、当局発表値と微妙に異なっている可能性があります。ただし、あまりにも大きくずれているということはないと思いますので、そのまま使いたいと思います。)
部品の停滞、日本でも生じるのか?
韓国メディア『中央日報』(日本語版)に、今朝、こんな記事が掲載されていました。
中国サプライチェーン崩壊…1カ月超えれば韓国経済に直接衝撃(2020.02.05 08:22付 中央日報日本語版より)
記事を執筆したのは陳大済(ちん・だいせい)元情報通信部長官だそうですが、中国・武漢で発生した新型コロナウィルスによる肺炎により、各種消費財、工業製品、中間財などの生産が減少すれば、世界中のサプライチェーンが混乱する可能性がある、とする指摘です。
同記事によると、韓国では武漢に進出している韓国企業が生産している自動車用配線のワイヤーハーネスの供給が中断し、韓国国内の自動車生産ラインが止まる状況になったのだそうです。
正直、韓国が基幹部品を中国に依存するような産業構造を選択したのは韓国の自業自得のようなものであり、それによって韓国が困ろうが、私たち日本人にとっては「他人事」だというだけの感想しか持ちようがありません。
ただ、それと同時に、同記事では次のようような記述もあります。
「中国は例年にも春節になると農村出身の都市労働者(農民工)数億人が帰省するが、20%ほどの労働者の復帰が遅れ2~3週間ほど工場の稼動に支障が出たりした。今回はその余波がはるかに深刻だと予想される。通常コンベヤー式生産ラインひとつには50~100人ほどの熟練者が一直線に並んで働く。このうち何人かの離脱者が出ると生産ライン全体を運営できなくなるためだ。」
当然、サプライチェーンの問題は日本にとっても他人事ではありません。
これを、どう考えれば良いのでしょうか。
日中貿易の実情
日中貿易高:中国は日本の最大の輸出相手国
まずは、中国との貿易高です。
2019年において、日中貿易は、輸出高が14兆6827億円、輸入が18兆4446億円で、貿易収支は日本から見て3兆7619億円の赤字でした。
- 対中輸出高…14兆6827億円
- 対中輸入高…18兆4446億円
- 貿易収支…▲3兆7619億円
意外と知られていませんが、日本から見て中国は貿易赤字を計上している相手国なのです。日本では「10億人を超える人口を抱える中国は日本企業にとっても大事な市場だ」とする言説が流れているわりには、実際の数字はこれと整合していないというのも興味深い点ですね。
さて、、普通貿易統計を分解していくと、輸出高、輸入高ともに「機械類及び輸送用機器」がトップシェアを占めているのですが、その品目別分解は図表1、図表2のとおりです。
図表1 対中輸出高(2019年)
品目 | 金額 | 比率 |
---|---|---|
機械類及び輸送用機器 | 7兆9423億円 | 54.09% |
化学製品 | 2兆5425億円 | 17.32% |
原料別製品 | 1兆6666億円 | 11.35% |
雑製品 | 1兆2174億円 | 8.29% |
特殊取扱品 | 7932億円 | 5.40% |
原材料 | 2487億円 | 1.69% |
鉱物性燃料 | 1523億円 | 1.04% |
食料品及び動物 | 982億円 | 0.67% |
飲料及びたばこ | 201億円 | 0.14% |
動植物性油脂 | 13億円 | 0.01% |
合計 | 14兆6827億円 | 100.00% |
図表2 対中輸入高(2019年)
品目 | 金額 | 比率 |
---|---|---|
機械類及び輸送用機器 | 9兆1631億円 | 49.68% |
雑製品 | 4兆4442億円 | 24.09% |
原料別製品 | 2兆2089億円 | 11.98% |
化学製品 | 1兆1956億円 | 6.48% |
食料品及び動物 | 8936億円 | 4.84% |
原材料 | 2256億円 | 1.22% |
特殊取扱品 | 1866億円 | 1.01% |
鉱物性燃料 | 1155億円 | 0.63% |
飲料及びたばこ | 59億円 | 0.03% |
動植物性油脂 | 54億円 | 0.03% |
合計 | 18兆4446億円 | 100.00% |
日本の中国からの輸入品は「最終製品」
さて、中国から日本への輸入品の多くは「最終製品」(とくにPCやスマホなど)であるのに対し、日本から中国への輸出品は「モノを作るためのモノ」が多い、という特徴があります。
まずは中国から日本への輸入品を確認してみましょう(図表3)。
図表3 対中輸入品のおもな内訳(2019年)
品目 | 金額 | 比率 |
---|---|---|
事務用機器 | 2兆0574億円 | 11.15% |
通信機 | 2兆0166億円 | 10.93% |
メリヤス編み及びクロセ編み衣類 | 8782億円 | 4.76% |
衣類 | 7493億円 | 4.06% |
音響・映像機器(含部品) | 7273億円 | 3.94% |
半導体等電子部品 | 4896億円 | 2.65% |
家庭用電気機器 | 4453億円 | 2.41% |
がん具及び遊戯用具 | 3791億円 | 2.06% |
プラスチック製品 | 3635億円 | 1.97% |
重電機器 | 3615億円 | 1.96% |
ちなみに2兆0574億円を占める『事務用機器』とは、おそらくPCやタブレットのことでしょう。というのも、細品目を見ると、『電算機類(含周辺機器)』1兆6413億円、『電算機類の部分品』3618億円などで構成されているからです。
また、2兆0166億円の『通信機』も、内訳は『電話機』が1兆4483億円ですので、おそらくはスマートフォンなどで構成されているのでしょう。また、そのほかの輸入品目も衣類だの、音響・映像機器(テレビ?)だの、家庭用電気機器(洗濯機、冷蔵庫)だのといった「最終消費財」が多いのです。
要するにPCとスマホなどのように、「外国から部品を買ってきて中国で組み立てたもの」が中国から日本への輸入品の多くを占めていると考えれば良いと思います。
日本から中国への輸出品は「生産財」「資本財」
これに対し、日本から中国への輸出品は、さらにわかりやすいです(図表4)。
図表4 対中輸出品のおもな内訳(2019年)
品目 | 金額 | 比率 |
---|---|---|
半導体等電子部品 | 9807億円 | 6.68% |
半導体等製造装置 | 9006億円 | 6.13% |
自動車 | 7867億円 | 5.36% |
科学光学機器 | 7503億円 | 5.11% |
自動車の部分品 | 6853億円 | 4.67% |
有機化合物 | 6832億円 | 4.65% |
電気回路等の機器 | 5158億円 | 3.51% |
原動機 | 4608億円 | 3.14% |
電気計測機器 | 3560億円 | 2.42% |
鉄鋼のフラットロール製品 | 3400億円 | 2.32% |
…。
いかがでしょうか。
日本から中国への輸出品目で上位を占めている項目のなかでは、「最終製品」といえば自動車くらいなものであり、そのほかの品目としては、半導体等電子部品(IC)、半導体等製造装置、科学光学機器、自動車の部品、有機化合物など、「モノを作るためのモノ」が非常に多いことがわかります。
ちなみに『科学光学機器』とあるのはスマートフォン用のカメラでしょうか。
大事なのは「今後」
サプライチェーンに打撃がないわけではないが…
もっとも、以上の数値は、あくまでも金額の上位順に並べ替えたときの日中貿易の状況を示したものに過ぎません。
冒頭で紹介した、韓国メディア『中央日報』(日本語版)記事のように、「金額的には大したことはないが、この製品がなくなれば生産活動に支障が生じる」という品目が、日中貿易においても存在する可能性は、十分にあるでしょう。
ただし、あくまでも一般論としていえば、中国が生産している品目は、「ヒトの手で組み立てる工程」が多いことは間違いありません。というのも、日本から中国に対する輸出品目は、自動車などを除けば「最終製品」よりも「資本財」「生産財」が多いからです。
いわば、産業構造として、PCを作るにしても、半導体等電子部品や半導体製造設備などを日本で作り、それらの装置、素材などを中国に輸出し、中国国内で製品に組み込んで加工し、それを日本に逆輸入している、などと考えればわかりやすいでしょう。
(※余談ですが、先ほども少し触れたとおり、「14億人という中国の人口を踏まえれば、中国は日本企業にとって市場としてもきわめて大事だ」、という言説は、貿易統計を見れば間違っているということが一発でわかってしまいますね。)
サプライチェーンからの「中国外し」は進むのか?
さて、ここからが本題です。
今回のコロナウィルス騒動では、疫病の発生などに際し、中国政府が重要な情報をあまり外国に対して公表してくれないのではないか、あるいは隠蔽しているのではないか、といった疑念を、世界各国が抱いたのではないかと思います。
とくに近年、日本国内でスマートフォンなどの需要が高まっているためでしょうか、日本の中国からの輸入高は毎年20兆円近くに達していますが、逆にいえば、中国からの物流が止まれば、日本の消費者にとっては製品が買えなくなるという不都合が生じます。
しかし、それとともに重要な事実があるとすれば、中国が製造している製品は「最終製品」が多く、「組立工程」を担っているということであり、逆に言えば、「中国でなければ作れないもの」はさほど多くない、という点でしょう。
もちろん、何だかんだで、現在の中国は「世界の工場」ですので、スマートフォンなどの製品によっては、中国の労働者らが組み立て方において熟練していることは間違いありませんが、それと同時に、訓練すれば他の国の労働者でも組み立てができるものが多いでしょう。
このことは、企業経営者であれば強く認識している点だと思います。
こうしたなか、日本貿易振興機構(ジェトロ)が昨年2月に公表したレポートによれば、昨年の時点で、中国で事業を拡大すると回答した企業が65%にも達している一方で、中国進出企業において賃金上昇や人材不足、従業員の定着率悪化への懸念があるとの調査結果も出ています。
業績好調も人件費などコスト増を懸念(中国)
広州日本商工会は2018年11~12月に、法人会員626社(2018年9月現在)に対し、事業方針や経営上の課題などに関するアンケートを実施した(有効回答85社)。2018年の売り上げが増加すると回答した企業は全体の54%に上り、今後事業を拡大すると回答した企業も65%あり、いずれも過半数を占めた。他方、賃金上昇や人材不足、従業員の定着率悪化を懸念する企業が依然として多かった。<<…続きを読む>>
―――2019/02/08付 JETROウェブサイトより
もちろん、現時点で「世界の工場」である中国は、生産拠点としては魅力でしょうし、熟練した労働者の転職市場なども存在しているでしょうから、いきなり中国が「世界の工場」ではなくなる、ということはあり得ません。
ただ、それと同時に、日本企業などが中国に進出する重要な動機のひとつは人件費という「旨味」にあります。それなのに、賃金上昇や人材不足が生じているという状況を見ると、「世界の工場」として中国が今後も急成長し続けるのかという点は大いに疑問です。
今回のコロナウィルス騒動は、世界や日本でサプライチェーンを構成する企業群にとっては、あらためて「中国共産党という情報隠蔽体質のある政党が一党独裁している国である」というリスクを実感する契機になるのではないでしょうか。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
名称は武漢肺炎でよくないでしょうか?わかり易いし。
りょうちん様
貴2020/02/05 14:52 のアドバイス通り「武漢肺炎」でなく「武漢風邪」押しに変えさせていただきます。
>中国のデータは全く当てになりませんが信頼できる外国の症例で、感染しても肺炎になる人が少なすぎです。
仰る通りと思います。
はじめまして。
日本政府は呑気過ぎます。
情報を知らないはずは無いと思うのですが。
https://www.youtube.com/watch?v=5uGBTu9AD6A
インドの研究論文は取り下げられていませんか?
https://www.jijitsu.net/entry/coronavirus-HIV-2019-nCoV
【注意】「新型コロナウイルスにHIVタンパク質が挿入」というインド論文の信憑性
https://www.jijitsu.net/entry/India-coronavirus-HIV
インド論文著者が撤回表明「新型コロナウイルスにHIVタンパク質が挿入」はフェイク・デマ
これがまとまっています。
ちなみに、この短期間で2019-nCoVに対する査読前の論文がもう300本以上の上がっているそうです。
一発を狙った玉石混淆であるのは自明です。
日本の自動車会社も中国製部品を採用しているそうですが、数週間のストックと、代替企業の手配はできるそうです。
まあ311やタイ水害の教訓があったからでしょう。え、ヒュンダイ?w
りょうちんさんや専門家の方へ・・教えて下さい
日本の研究機関もこのウィルスについては、過労体制で詳細に調査しているはずですね!せめて、気掛かりなウィールスが人工物かどうかぐらいはまだ分からないのでしょうか?(エイズウィールスもどきは否定されている様ですが?)
真偽不明ですが、ハーバードの研究室から持ち出した物という情報もあるし?
武漢には細菌部隊?も来たらしいし?何をするか分からない中共の体質もあるし。
マサカ、マサカ、あとあと面倒だから周近平の国賓訪問まで発表延期?発表禁止?、なんてことにはなってないとは思いますが。
結果の発表、時間がかかり過ぎということは無いのでしょうか?極普通の状況なのでしょうか?
通常の解析ベース含め、何時頃には判明するのでしょうか?
(公的発表の対象外?この世界では、既に、学術的に、人工物では無いという事に決定されている?)
元左派系?の初老様
今度の新型コロナウイルスにしてもそうですが,世間に大変な恐怖を与えるような出来事に不意打ちされたとき,専門家と称する人の中に度を超えてハイになっちゃう人が出てくることって,結構あるんですよね.普段なら,待てよ.いくら何でもそりゃないんじゃないという常識がはたらくところが,偶然にも目に前に現われた実験結果が衝撃的なものであればあるほど,興奮に我を忘れて,ともかく一刻も早く公表しなければ.誰かに先を越されると焦ってしまう.だけど,真実ってのは得てして退屈なものなんですよね.
あのインドの人が発表したことは,彼らの実験室でそういうデータが出た,多分そのこと自体は事実なんでしょう.だけど,それを論文として公表しようとしたとき,きちんと査読という過程を経たものでなければ掲載しないという学術雑誌相手では,まず無理でしょう.査読というのはその分野の権威ある専門家複数人が,その雑誌に載せるほどの価値がある論文か,あらゆる面から検討するプロセスです.私はそんな権威ある専門家と言えるほどの人間ではありませんが,ああいう論文を見せられたとき,査読者がどういう意見を付けるかくらいは容易に分かります.まず,論文の著者達自身,あるいは属している研究施設でエイズウイルスの核酸が扱われたことはないのか?,もしあるなら,新型コロナウイルスの核酸の増幅に使った研究用の薬品類,容器・器具類,実験装置などにエイズウイルスの核酸が混入する可能性が完璧に排除できるのか?,また,新型コロナウイルスの核酸を増幅するために使った反応のきっかけにする物質(プライマー)がエイズウイルスの核酸のどこかを間違って増やしてしまう可能性は除けているのか? まずこれくらいのことは言われるだろうし,そもそもそんなコメントを付けられるってことは,おとといおいでと言われているに等しいと言ってもいいでしょう.
コロナウイルスというのはやたらに大きなサイズの核酸でできていて,細胞の中でフルサイズのものができる効率はかなり悪いんです.それでその欠陥を補うために,他のグループのウイルスには見られないかなり特殊な増殖方法をとっていて,どこか一部をいじれば,まず他の部分に悪影響を及ぼす可能性が大で,きちんと増殖が起きるなんてことはふつう期待できない.言い換えれば,危険な生物兵器をつくろうとしているマッドサイエンティストみたいな人間が,候補となりそうなウイルスを探すとしても,コロナウイルスに目を付けるというのはちょっと考えられないと言っていいでしょう.
ただし,何らかの野生動物(多分コウモリ)が保有していた,SARSウイルス以外のコロナウイルスが,例の武漢のP4施設から漏れたという可能性は結構あるんではないかとは思っています.はじめから正体を知っていたのでなければ,このウイルスの核酸全体の情報が中国から出てきたタイミングが,少し早すぎるんじゃないかとも思えるので.
中国の人件費が安いという旨味はかなり薄くなったと、結構前から言われていましたね。
それに加えてリスクが大きいです。日本人が突然スパイ容疑をかけられて身柄を拘束されたりはするのは前からありましたし、今回のように都市が丸ごと封鎖されて出られなくなる、という新しいリスクも加わりました。
中国は共産党独裁国家で、なおかつ人道を非常に軽視している国家です。
国家的メンツ、党上層部の保身のためならなんでもやるでしょう。
もう中国に工場や、飲食店/小売店のチェーンを進出させて儲けよう、なんてのはやめたほうがいいと思います。
儲けより命のほうが大事です。
更新、ありがとうございます。
春節延長を含めた納期遅延の影響が一巡してからは、生産と物流の停滞がどの程度になるのか次第でしょうね。
影響を受けているか、と聞かれたら、現時点でも部品のリードタイムに影響を受けてます。しかしこれは通常でも需給がひっ迫するとよく発生する程度のものですし、記憶に新しいものとしてはインテル製CPUなど困ったことがあります。
台湾メーカーのものも生産は中国と言うものがおおいでしょうし、各社が部品の買い占めに走ったりすると、実需以上に手に入りにくくなったりします。
取引関係にある客先からは新型コロナ対策のガイドラインが送られてきましたが、ここでも語られていたような一般的な自己防衛の範囲でした。しかし、せっかく花粉症と無縁の東南アジアに出張に行く場合でもマスクをしないといけなくなりそうで、少し憂鬱です。
中国に関しては大きな需要地であることは間違いないですし、現地企業と協力して現地生産しないものは取引が難しい事情もあるので、リスクがあるからといって生産しないわけにはいかないと思いますが、人件費が安いから中国で生産しようという意欲は減退すると思います。
>記憶に新しいものとしてはインテル製CPUなど困ったことがあります。
いやこれは現在進行形で困っているんですよw
私もメインマシンをRyzenで組みました、AMDのCPUを買ったのは10何年ぶりです。
りょうちん 様
私が直面したのは速度より安定性重視の産業用PCの基本部分をCPU込みでセットで手配していたものが、去年の春に通常数週間の納期がIntel製CPUの在庫難で3か月と言われました。それからは一般ユーザがAMDに流れたからか特になんにも言われてません。
Intelさんも10nmに軸足移すのに成功しないとそろそろ厳しいでしょう。
AMDはK6以来使ったことありません(古っ)。
日本においては東日本大震災然りそれまでの自称抗日運動により一つの国だけ特に中国にだけ任せる危険性をそれなりに理解しており分散しているので殆どは大丈夫ですが中国だけに任せているものも無くはないのでそこからの転換がスムーズに出来るかが問題です
中国人労働者「賃金が良いなら日本に行ってあげてもいいよ(笑)」
という中国内でのインタビュー映像がありましたねぇ1,2年程前に…特に高度人材というような風ではなかったですが。
中国はここまできたぞ的なニュースだったのかもしれませんが、黙っていても儲かる時代を終えて彼とお国はどうなるやら。
今、中国は世界各国から隔離されはじめています。
次に隔離されるのは日本かもしれないという危機感を、
日本政府にもってほしいと思っています。今回の
クルーズ船での集団感染は非常にまずい。本件は
日本政府の責任とは思わないが、「日本は危ない」
という印象を与えたでしょう。中国人観光客が
うようよしていますしね。
さっさと米国並みに「中国本土から入国禁止」に
しないと、マジで日本も隔離されかねないと
考えます。
私事で申し訳ありませんが、小生が働く会社でもコロナの問題が発生しております。
今週の初めに、外国人の弊社訪問が延期になりました。
小生は日本業者とのmeetingを調整していたのですが、あえなく3月以降に延期となりました。
日本もコロナ輸出国ですから仕方ありません。
因みにサムスン系列は今のところ中国滞在中国人または中国渡航履歴者のみ出入り禁止です。
駄文にて失礼します。
韓国在住日本人様
>因みにサムスン系列
これはサムスン電子系列でしょうか。 他人の過失に対しては普通に対処できてますね。
パククネが大統領になって サムスンの西安工場を訪問していた時、当時の会長(たぶん現在、寝たきり)は日本を訪問していました。 息子は 日本の輸出管正常化に対して文が各財閥を招集した会合の時、訪日しました。 この辺の「力があるからワガママ通せる!」は要注意です。(友好ではなく打算です。むしろ生存的打算かもしれません) 日本がなければやっていけないので そういうポーズを取るのですが、、、。その辺は立派です。 日本の経営者も学んで欲しい。 大企業(しかも製造業)が3代目4代目と続くと社員との感覚がずれてしまいます。外国人を多数入れていますが、この会社どうなるのでしょうか。観察中です。
しかし、何年か前のMERSはこの財閥の病院が 拡散の原因でしたよね(笑)
更新ありがとうございます。
中国はこのまま、世界から隔離されちまいなッ。正直なところ(笑)の気持ち。サプライチェーンから、やれ日本が外されるとか中国の代替基地が無いとか、車とか重要産業で言われてますが、『日本の事だなんとかする、やり切るだろう』と達観しております。
武漢市のコロナウイルスがまだまだ広がってますが、中国では使用済みの不織布のマスクを洗って(本当に洗ったかどうか知らないが)、干して再販するそうです(汚ネ〜)。買う方も耐性強いんでしょ(笑)。
日本は、このウイルス効果?のリバウンドの逆を利用して、訪日客を選別すれば良い。選別が悪かったら、減らして貰う。しばらく2か月ほど禁止。あのまま何にも無ければ、今年は1,000万人の訪日客が有ったでしょう。
しかし、コロナウイルスや細菌兵器を着装した民族には来て欲しくない。日本からも行けない口実が出来た!
五輪なんか関係ない。いや、むしろ五輪が有ればこそ、クリーンな大気で(北京とちゃうで)、コロナウイルスナシで開いて欲しいです。
最下段「コロナウイルス無しで」開いて欲しいです。
の間違いです。
訂正します。
原油価格が急降下しました。航空機燃料需要の消滅がその理由だそうです。ひとの行き来が途絶えるだけでなく、航空機による貨物輸送が停止してしまうのですから、もっぱら軽量かつ高価格な中間財や製品の輸送を中心に世界規模の困難が発生するはずです。荷物が期待通りに届かないのですから国際分業体制はもはや画餅。脆いグローバリゼーションよ、さようなら、BCP=事業継続性担保の観点から新しい着地点を探すのが2020年今年残りの過ごし方になると思います。
sengoku38氏の捨て身の行動や、レアメタル輸出禁止問題があったとき、チャイナリスクが声高に叫ばれてビジネス相手の分散化や多極化が進んで行ったと記憶していました。
が、実際には相も変わらず中国への依存度は高いし、我が家でも何だかんだ言って中国品(100均など)は購入しているように思います。
東南アジアへの工場移転など、勝手に進んでいると思っていたことは実はそうでもなかったんでしょうか。やはり中国の人口パワーの前には吹いて飛ぶようなものなのでしょうか。
安倍政権はTPPやASEANとの経済連携を強化しようとしていますが、中国との関係が深いASEANのほうは一筋縄ではいかなそうですね。
中国リスクは常に存在していて、常に顕在化するかどうかだけだと思います。
韓国と違って、生産地のみならず、需要地としても地位が高いのは、事実だと思います。
日中の賃金格差も少なくなりましたので、日本国内に製造拠点を戻す企業も増えている様に思います。
貿易の合計が33兆円となると、でかいですよね。
最大のリスクは中共ですよね。
早く普通選挙が出来る国に、なってくれませんかね。
中共無ければ、戦略的互恵関係で、良いんですけどね、
https://news.livedoor.com/article/detail/17771715/
居酒屋「和民」が中国から撤退 「新型肺炎で客9割減」
腰が軽いですね。
カミュの「ペスト」が青空文庫かなんかで読めないかなと探したらこんなコラムがありました。
https://www.aozora.gr.jp/cards/001492/files/51195_67538.html
文明と病気
Civilization And Disease (1943)
ヘンリー・E.シゲリスト Henry E. Sigerist
水上茂樹訳
https://www.aozora.gr.jp/cards/001574/files/52528_67626.html
簡約医学史
A Concise History of Medicine
ウィリアム・オスラー William Osler
水上茂樹訳
ペスト自体は、最古の翻訳が1950年なので、戦時加算を含めた著作権切れが2010年になりますが、10年経っても青空文庫には収録されていないようです。
原語なら読めますがフランス語ができませんorz
https://www.ebooksgratuits.com/html/camus_la_peste.html
英語だと70年が適用されてダメのようです。
Kindleなら新潮文庫のものが家から出なくても買えます。
前にも書きましたが、「リウーを待ちながら」というマンガがオススメです。
習近平がここ8日間姿を見せていないそうです。
コロナに感染したのか、失脚したのか?と
話題になってます。
◆習近平主席、1週間姿を見せず 憶測呼ぶ
https://www.excite.co.jp/news/article/EpochTimes_51453/
これだけの大失態ですからね。
首が飛んでも不思議ではないですが、どうなのかな?
<「中国共産党という情報隠蔽体質のある政党が一党独裁している国である」というリスク
耳が痛いことに世の中情報の隠蔽が横行しています。
国家の安定を揺るがしかねない新型のウィルスの情報を国家ぐるみで隠蔽する独裁政党もあれば
桜を見る会の参加者の名簿を隠蔽する政党もあります。
やはり有事の際に政治家が思考停止に陥り手をこまねいて状況が楽観的に推移していくことをただ祈っているようなことがあってはいけないと思います。今回、立憲民主党の初動を見る限り臭い物に蓋をして考えないようにしたのではないでしょうか。
ビジネス上のリスクとしては
独裁国家で法の支配がなく、恣意的運用と検閲がある。
共産主義で資本主義に基づいて自由気ままに経済活動できない。(特に影響はない)
メンツを重視するので手続きと取り扱いが面倒くさい。
などがあります。
アラブ諸国もメンツを気にしますが北東アジアのメンツ国家群も文化に根差した固有のリスクがあります。
衛生上のリスクが顕在化するとは驚きです。
『チャイナプラスワン』というのが、少し前の日本の経済界の標語でした。
そこから、『チャイナ』の部分をどれだけ薄めて行けるのかが、これからの日本の経済界の課題となるでしょう。
韓国とすぐには関係を切れないように、シナとの関係もすぐには切れるものではありません。
シナ大陸から一律入国禁止にしてしまえば、日本の経済には多大な停滞が生じるでしょう。職場で多くの人々の勤務に影響してしまうことは、変えられない現実です。
これを見ずに、中国全土から一律入国禁止措置を絶叫していては、少なくない人々は自らの生活の基盤を崩されることになるでしょう。
かつて、戦前の日本はアメリカから石油禁輸措置を受けました。これで多くの日本人が職場を失うことが展望できました。日本人は戦争することを選択せざるを得ない状況に追い込まれることになりました。
日本をそんな状況に追い込ませてはならないでしょう。
同時に、日本人の命と健康を守り抜かなくてはなりません。
このバランスをとらなくてはならないと思います。そのバランスをとることが、非常に難しいことは理解できます。
日頃の防疫の習慣を徹底させて、新型コロナウイルスを普段のインフルエンザに対する対応にしてしまう心構えが必要と思われます。
中国での事業のデメリットないしはリスクは以下の通りだと思います。軽衣料の縫製、冷凍食品の製造等ならベトナム、タイ等他の国も候補として考慮すべきと思います。結局、障壁=事業許可、利益持ち出しの自由、リスク:ベネフィットの比較ではなかろうかと。
①賄賂:中国で問題なのは、共産党への賄賂の必要性です。一説によると中国GDPにおける賄賂の率は1987年で20.0%、1988年で30.0%、1992年で32.3%とのことで(集計年度と集計者は異なるのですが)、インド7.3%、トルコ15.0%をはるかに上回っています。要するに共産党への賄賂が余分に必要である。
②冷凍食品に故意に異物が混入された事故がありました。従業員の不満が完成商品を傷つける。
③製造によって得られた利益を、国外に自由に持ち出せるのか、どうか。小生が若干関わった1980年代には利益の持ち出しができませんでした。
④従業員が給与アップを主張して、ストライキをしないかどうか。
もちろんメリットもあります。
①宗教上の規制が少ない(イスラム教等々)
②カースト等身分の細かい規定が少ない。
いずれにせよ、リスク分散のため、生産拠点は、複数化しておくことかと!
ことしは、CHEXIT((中国脱出)元年となるのでは。
韓国と違い中国は経済的影響がそれなりかもしれません。
化学企業扱いの化粧品(?)企業はそれなりなのかもです。
インバウンドの影響とか中国内工場の影響とかで、この辺は東証で売り圧力にさらされていました。資生堂の決算発表はたぶん明日でしょうが、コーセー・下方修正。マンダム・下方修正。花王・影響注視発言とかで売られています。 消費税前駆け込み需要の影響とか、、、減収の言い訳に使っているのかもしれませんがね。
正直この業界のことは分かりません。 しかし、例えば韓国に工場を一つ作っている企業であれば 中国には5~10くらいはあると思います。部品企業中心ですが。
商品企業(いわゆるメーカ)ですと、ここ数年北米にシフトしています。これが成功すれば部品企業もそちらへ行くと思います。
新宿会計士さま、
>日本から見て中国は貿易赤字を計上している相手国なのです。日本では「10億人を超える人口を抱える中国は日本企業にとっても大事な市場だ」とする言説が流れているわりには、実際の数字はこれと整合していないというのも興味深い点ですね。
この中の「10億人を超える人口を抱える中国は日本企業にとっても大事な市場だ」という言説での10億人を超える市場とは、日本企業にとって単に輸出相手としてだけでなく日本企業が出資する現地法人が現地生産した製品を売り捌く市場、つまり親会社である日本企業にとっては自分が受け取る配当の原資をゲットする市場という意味もありますから、これこそ、先日、会計士さまが書いておられた貿易で稼ぐ代わりに配当で稼ぐという現代日本の稼ぎパターン(※)の典型が現代の日中間の経済関係だと思います。
注※:私個人は必ずしもそういう転換には賛成しないことは先日のコメント欄で書いた通りです。
私自身はどこを調べれば良いのかも存じないので具体的なデータを調べていませんが、貿易収支でなく配当などの出入りも含めた経常収支では日本は大陸チャイナに対して黒字だと予想しているのですが。