先ほど、菅義偉官房長官の記者会見動画が首相官邸HPに掲載されました。菅官房長官は会見で、「韓国側の発言のひとつひとつについてコメント・対応することは生産的ではない」としつつも、「政府として韓国に謝罪したという事実はない」、「日韓GSOMIAと輸出管理はまったく別の問題」、「韓国側からWTOプロセスを中断するとの通報があった」、などと述べています。
2019/11/25 18:22追記
当初、この記事は12時36分付で公表したつもりだったのですが、「非公開」モードになってしまっていたので、モードを修正し、あらためて17時30分ごろ公表したものです。記事の公表が遅れましたこと、お詫び申し上げます。
例の「日韓GSOMIA延長」を巡って、本日、菅義偉(すが・よしひで)内閣官房長官が会見に応じました。
内閣官房長官記者会見(令和元年11月25日(月)午前)(抄)
―――(共同通信)韓国政府が日本から謝罪を受けた、などと発表したことについての事実関係について
韓国側の発言のひとつひとつについてコメントするというのは、生産的ではないと考えます。いずれにせよ、政府として謝罪した事実はありません。
―――(共同通信)日本政府が輸出管理の優遇対象国からの除外撤回という考えはあるのか
まず、先般の輸出管理の見直しは、わが国の輸出管理制度を適切に実施するうえで、必要な運用の見直しであり、GSOMIAとはまったく異なる問題であります。輸出管理については韓国側からWTOプロセスを中断するとの通報があったことを受け、今後、関係機関等で対応がなされていくものと思います。
―――(共同通信)GSOMIAの規定では効力1年と定められている件について
わが国としては、本協定の安全保障上の重要性、緊急性にかんがみて、本年8月に韓国が行った協定の終了通告の効力の停止をされ、11月23日以降も本協定が効力を継続することについて、この段階で異議を唱えないこととしています。そのうえで、現下の地域の安全保障環境を踏まえ、本協定が安定的に運用されることが重要であるとのわが国の考え方、ここは不変であります。こうした考え方に基づいて、韓国側とは今後も本協定の在り方等について、引き続き、意思疎通を図っていく考え方でありその旨は韓国側にも伝達を致しております。
―――(朝日新聞)対韓輸出規制を撤回することはないとのことか
あの、今申し上げたとおりです。
―――(産経新聞)謝罪と報道した韓国側に、日本政府として何らかの対応を取る考えはあるのか。
ま、先ほど申し上げましたとおり、韓国側の発言のひとつひとつについて、コメントや対応をするのは生産的でない、このように思っています。
この会見をどう考えるべきでしょうか。
当ウェブサイトは先ほどの『月曜の韓国メディアの反応と「ウソツキ国家への対応」』で、「日本政府は韓国がウソをつくたびにきちんと否定して欲しい」と申し上げたばかりですので、菅官房長官の発言には若干の不満があることは事実です。
というのも、個人的には、韓国政府が「日韓GSOMIA終了通告の効力を停止した」と述べた点については、「『通告の効力の停止』ではなく、『通告の撤回』だ」と断言して欲しかったからです(もっとも、おそらく菅官房長官には官房長官なりの狙いがあるのでしょうが…)。
それよりも、重要なポイントは、
- 日韓GSOMIAの問題と輸出管理の問題はまったく別のものであり、リンクするものではない
- 日本政府は日韓GSOMIAの効力が継続することについて、異議を唱えるものではない
という点ではないかと思います。
韓国側が主張する、
- 「日本が輸出『規制』(※輸出管理適正化措置の間違い)で交渉に応じると述べたから日韓GSOMIAの終了通告の効力を停止した」
とする発言を、正面から否定したわけではありませんが、それでも今回の菅長官の発言は、従来の日本政府の立場とは矛盾しないと考えて良いでしょう。
以上、「速報」でした。
View Comments (43)
25日付の韓国紙、中央日報は、超党派でつくる日韓議員連盟の河村建夫幹事長(自民党)が、元徴用工訴訟問題で韓国国会の文喜相議長が提唱している、日韓の企業と個人の寄付金を賠償金代わりに原告に支払うとする法案について「(徴用工問題の)解決策はこれだけだ」と評価したと報じた。同紙のインタビューで述べた。
河村氏は、法案が年内に成立するなら、12月下旬の中国での日中韓首脳会談の際に安倍晋三首相が日本の輸出規制強化の撤回を表明できるとの見方も示した。安倍首相に「韓国が法律をつくることに意味がある」と述べるとうなずいていたという。(共同通信)
本当に猛烈に腹が立ちます。河村氏は即刻国会議員を辞職して韓国へ政治亡命、例の保坂教授と同じく韓国籍を取得するべきと考えます。
韓国がどんな法律を作ろうが勝手です。問題はそれが日本の国益が合致しているかどうかが大切です。中身も確認しないうちに安倍さんがうなずいてもらっては困ります。
マスコミ関係の匿名さま
韓国は、河村氏を日本の代表だと思っているのでしょうかね。色々韓国側から出てくる話が、河村氏が言う話と一致しているように思います。
現実が河村氏で動く事は、あり得ないと思いますが、両方共バカなんですかね。
韓国政府が、GSOMIAを延長した目的が、だいぶ見えて来ました。
一つは、今回のように嘘をつきまくり、日本が嘘をついた事にして、二国間関係を有利にしようとしていると思います。
聯合ニュースの記事です。
「輸出規制撤回に1か月程度必要」 GSOMIA終了前に日本が言及=韓国政府筋
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191125-00000057-yonh-kr
以下引用します。
韓国政府が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了を条件付きで延期する決定をしたことと関連し、日本が韓国に輸出規制関連の対話を提案する際に輸出規制の撤回までに約1か月程度の時間を要すると言及していたことが分かった。
引用ここまで。
要は、日本がホワイト国に戻すから、GSOMIA破棄を止めたんだというはです。
経産省の発表からは、明らかに嘘です。
国内向けだけでは無く、日本や他の国も巻き込んで、日本が嘘をついた、裏切ったというストーリーを作るのが狙いだと思います。まだまだ、嘘を増やしていくでしょう。
もう一つは、対米の時間稼ぎだと思います。分担金交渉で、GSOMIA破棄は負担になると思います。
前回の協議は、午前中で打ち切らられて、話になりませんでしたので、それを少しでも交渉、譲歩してもらうのが狙いだと思います。
まだまだGSOMIAをカード化して、追い込まれて行くような気がします。
1ヶ月必要ってのはホワイト復帰が決まったと仮定して、政令改正などの手続きに1ヶ月ってことを説明したんだと思う。
単純に話を理解できてないだけなのか、意図的に曲解しているのか。可能性としては前者も結構あるような。
まあただ、もし1ヶ月でホワイト復帰だったらその話出た直後に同然GSOMIA復帰できるから残り6時間まで粘ったということは、「意図的に曲解」の方針で行こうって話なのかも。
謝罪しただの1ヶ月でホワイト復帰だの全部、彼らのギリギリの討論で決まったシナリオなんでしょうね。
ま、あっちが勝手に独り芝居で踊り狂っただけのはなしだから、日本が承諾したり、況してや助け船を出してやったりする筋合いの問題ではない。事実は日本政府の発表の通りなんでしょうね。
今更何のかんのとでたらめをまき散らしたところで、官房長官辺りが「そんな事実はない」と一言コメントすればそれでオシマイ。見苦しい恥をかくだけなんだから、何のためにここまで執拗におなじみのパターンを繰り返すのか意味不明。廉恥心、潔さなんて言葉は韓国語にはないのかも知れないが、それでもただソンするだけというのが分からないのか? と考えたところで、ハッと気が付きました。これは30日だか、40日だかが経過して、彼らが「国内向け」に説明した妥結内容とその後の日本の対応が全然違っていることが誰の目にも明らかになった時点で、「われわれは騙された!日本はこんなにも悪辣なんだ」と大騒ぎすることで、国内世論的にヘタレたという汚名をあさっての方向に持って行くつもりなんだな、と。
それにしても、アメリカも十分承知している合意内容だ、どまでのたまうのは、一体どういうアタマの構造になってるんでしょうね。オバマ氏が折角骨折ってまとめさせた「慰安婦」合意を、一方的にくずかごに放り込んでおいて、まだアメリカが自分たちの体面に配慮してくれるはずだなんて思い込んでいるんですかね。
慰安婦合意を破棄。
文大統領は、「合意を守らない。」と宣言。
なのにジーソミアを維持しようとしたアメリカ。
鈴置さんの言うとうり、関係をなくしたほうが良いとおもいます。
以前NHKで、ソ連の高官が北朝鮮について、「彼らはナイフの上に立って、何でも要求してくる。関わってはいけない。関わるべきではなかった。」
と言うのが思い出されます。
輸出管理制度のほうは日本が明示的に否定しないと、曲解されて日本が被害を受けるおそれがありますが、GSOMIA のほうは勝手に曲解しても、アメリカが激怒して、韓国が自滅するだけだから、教えてあげなかったのでしょう。敵に塩を送る必要はありません。
昨晩外務省が、韓国の嘘を否定したときの韓国ネット民の意見トップ3です(カイカイさんから)。
1、毎回、謝罪を受けた…米国に了解を得た…口を開けば嘘嘘…
その日暮らしの政権のように、その状況だけ逃れるために嘘だけを並べる青瓦台…
嘘は嘘を呼び…フェイクニュースの生産地が青瓦台のようだ
共感:2525|非共感:204
2、韓国政府は、ずっと言葉を変えているね
朝までは輸出規制を日本が考え直してみたらジーソミア延長だと言っておいて、急に謝罪を受けたと?
お前らは、ロシアに領空侵犯について謝罪を受けたと言っておいて違ったし、米国にジーソミア破棄の了解をもらったと言っておいて違ったしwwwwww
本当に精神病だね
共感:1059|非共感:33
3、メディアを利用する外交は、どこの国でも成功するのは難しい…
何一つまともにできないのに、支持率マスコミプレーで引っ張っていこうとするから、こういうことも起きるのだ…
国民のための仕事とは何かを考え、ショーをやめて真正性に近づく努力をしろ!
共感:478|非共感:21
です。
韓国ネット民は、韓国政府の嘘を嘘と理解している人が、大勢を占めています。
一方、感情的に文政権を擁護する意見も多く、嘘だから文政権が悪いとイコールになる訳では、有りません。
韓国には、韓国政府の嘘を嘘と理解できる人間がまだいるあたりでちょっとほっとしました。
今回の官房長官コメントはなんとなく歯切れの悪さを感じました。
輸出管理強化の見直しについて日韓間での局長級対話(でしたっけ?ちょっとうろ覚えです)が3年ぶりに再開されるという発表ともリンクしてだと思いますが、韓国の旧ホワイト国復帰について曖昧な表現になっているような気がしました。
日本政府の姿勢として今までの対応とは矛盾しないと管理人様は解釈されていましたし、自分も矛盾を感じるわけではないのですが、態度が軟化したな、とは思いました。
裏で米からの圧力がやんわりとでもあったのかな・・・?と全くの当て推量ですが感じてしまいました。
輸出管理の適切運用とGSOMIAはまったく異なる問題
これは従前から日本側として繰り返し主張してきたことであり、今回の同時発表も輸出管理について韓国側からWTOプロセスを中断するとの通報があったことを受けたため、との説明がなされています。
韓国は、これまで日本の輸出規制への不信感や対抗心からGSOMIAを破棄を表明したのであり、ホワイト国復帰とGSOMIA破棄の撤回を交換条件としていました。
日本は、輸出管理体制に関する局長級政策対話を韓国に数年来求めてきましたが、無視し続けられてきたことや不適切な事案などが重なり、ホワイト国除外に踏み切りました。
しかし、GSOMIAの破棄停止(撤回)と輸出管理に関する日韓の政策対話を再開する方針を同タイミングで表明してしまった。
WTO提訴の中止とともに、協議や対話の場が再開されるという利(見返り)があったにせよ、まったく別問題と突っぱねていた二つの枠組みが、韓国の主張どおり(思惑どおり?)に密接に関連があると見られて当然という発表をしてしまった、と思うのです。
韓国が折れた、ヘタレたのは事実としても、どんな約束を交わした上でこの発表に至ったのか、これは日本の譲歩(失敗?)ではないのか、などとちょっとだけ気になるのです。
今は、アメリカからの要請もあってとりあえずのGSOMIA繋ぎ止めのために菅官房長官は以前よりはヌルい言い方をしたのでしょう。ただ、嘘は嘘、してないものはしてない、など、このような毅然とした反応が経済産業省や官房長官などが即座に行えるようになった点で、日本政府はだいぶ成長できたと思います。
にしても朝日新聞の記者には読解能力がないのでしょうか…わざとやってるんでしょうけどね笑
未熟な19歳男性様 本当に19歳ですか?(笑)
>このような毅然とした反応が経済産業省や官房長官などが即座に行えるようになった点で、日本政府はだいぶ成長できたと思います。
恥ずかしながら、私があなた様のおっしゃる(ごめんなさい。疑っております。笑)、19歳の頃は、自分の日常に忙しくて、現在ほど政治に関心を払うことがありませんでした。
両親が政治に関心が強い家庭におりましたので、選挙には(その頃は20歳が選挙資格の年齢でした。)欠かさず参りましたが、それこそ「政治は変わらないわ。」とか、自分の不勉強を棚に上げて、斜に構えておりました。政治を批判するのであれば、勉強が必要でしたのにね。しつこいですが、本当に19歳ですか?(笑)
おばさんへ
HNですよ。
心配性の◎◎と名乗ったってホントに心配性かどうかも判りませんし、◎◎のおばさんと名乗ったって男性かも知れないのです(笑)。
返信ありがとうございます
本当に19歳です笑
"本当に"というと逆に嘘臭さが増して信じていただけないかと思いますが、流石にインターネット上で年齢性別以上の個人情報を以て19歳であることを証明するのは危ないので、是非とも信じていただきたいと思います。
僕が政治に興味があるのは、僕が暇人だからという訳ではなく(極端に忙しい訳でもないですが)、単に両親が政治に関心を払っているためだと思います。去年から選挙権を得ましたので、地元で実施された選挙には無投票以外のものには全て投票に行きました。
韓国側からWTOプロセスを中断するとの通報があった、との声明に安堵しました。裏付け情報が欲しいところです。提訴は筋違いで不当であると政府ははっきり態度表明して来ましたが、それを取り下げもしくは中断することが協議再スタートの交換条件だとは、政府は言ってなかったと当方は了解していましたので、突飛感がありました。韓国側から差し出された譲歩であったと結論して大丈夫のようですね。火をつけておいて消しに回るいつものマッチポンプ式不審行動だったと。
韓国のホワイト国外しは日米合作な気が
文政権の間は、あるいは政権が代わっても、よほど信用できる管理体制ができないかぎり
ホワイト国にもどすことはないですな