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GSOMIA問題は「省益の抑え込み」に成功した好例

当ウェブサイトでもここ数日、連日のように、日韓間の秘密軍事情報の保護に関する協定(いわゆる日韓GSOMIA)について議論しています。これについて議論する直接的な意味は、目先の日韓関係や日本の安全保障問題に直結しかねない、さまざまな問題をもたらすからですが、必ずしもそれだけとは限りません。じつは、さまざまな報道を丹念に追いかけていくと、おそらく外務省あたりに、「いかなる犠牲を払ってでも日韓関係の破綻を絶対に避けるべし」と考える勢力がいて、彼らが日本の国益をないがしろにしてきたのではないか、という仮説が浮かび上がってくるからです。

GSOMIA問題と日本

基本的な問題意識

韓国政府が『秘密軍事情報の保護に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定』(通称「日韓GSOMIA」)を今年11月22日までで終了させるという問題を巡っては、これまでもずいぶんと議論して来ました。

とくに昨日の『そもそもなぜ、米国は「韓国にだけ」圧力を掛けたのか』では、米国が日本に対してではなく、韓国に対してのみ、強い調子で日韓GSOMIAから離脱しないように要求している理由は、「単なる米議会など国内向けのアリバイ作りではないか」、と報告しました。

手前味噌ですが、おそらくこの認識については大きく間違っていないのではないかと自負しており、これに関連する追加論点もいろいろとあるのですが、それらに先立って、どうしても取り上げておきたい論点が出てきてしまいました。

そこで、本稿ではいったん、視点を日本国内に向けてみたいと思います。

韓国の予想に反して冷淡すぎる日本

先週の『読売「日韓亀裂リスク顕在」、むしろ焦点は日中関係だ』などで報告した内容を、当ウェブサイトなりにごく簡単にまとめると、現在のところの日米韓3か国の政府の公式見解は、それぞれ次のような状況だと思います。

  • 日本政府…北朝鮮などの脅威に対処するために日米韓連携が必要であるにも関わらず、韓国政府が日韓GSOMIA破棄を決定したことは残念だ。しかし、日本の安全保障に影響があるわけでもない(ため、日本政府としてはこれを静観する)。
  • 米国政府…北朝鮮や中国の脅威に立ち向かううえで日米韓3ヵ国連携は重要であり、日韓GSOMIAはそのカギとなる部分なので、絶対に破棄してはならない。これを破棄すれば、韓国が日米韓3ヵ国連携から離脱することにもつながりかねない。
  • 韓国政府…日韓GSOMIA破棄は日本の輸出規制・貿易報復がその原因であり、日本が貿易報復を撤回しない限り、日韓GSOMIA破棄を撤回するつもりはない。また、日韓GSOMIAが破棄されても米韓同盟には何の影響もない。

日米韓3ヵ国政府の見解が異なっている点には注目に値します。昨日の論考では米国の立場に焦点を当てて議論しましたが、本稿で注目したいのは、韓国政府の非常に困難な立場(とくに韓国国民の手前、引くに引けなくなった状態)と、これに対する日本政府の冷淡な姿勢です。

多くの報道等によれば、韓国政府が日韓GSOMIA破棄を打ち出した主目的は、日本に「輸出規制(※ただしくは輸出管理適正化措置)」を撤回させるためだといわれていますし、実際、当ウェブサイトとしても、これは韓国政府による「瀬戸際外交」のようなものだと見ています。

(※ただし、「文在寅政権が朝鮮半島の赤化統一をにらみ、米韓同盟を取り除く一環として日韓GSOMIA破棄を利用している」、という可能性も有力ですが、これについては本稿では割愛します。詳細は『GSOMIA破棄 韓国は本当に「苦悩」しているのか』あたりをご参照ください。)

この点、韓国政府は今まで何か気に喰わないことがあると、日本に対して「ウソツキ外交」「告げ口外交」「瀬戸際外交」などを仕掛け、日本の譲歩を迫るということを、常套手段として仕掛けて来ていましたし、こうしたインチキ外交がこれまで、成功を納めて来たこともまた事実でしょう。

ところが、韓国政府側に大きな誤算がありました。過去の成功体験と異なり、GSOMIA破棄という今回の「インチキ外交」については、まったく日本を動かすことにつながっていないのです。

たとえば、日本側はかなり早い段階から、韓国のGSOMIA破棄については「残念だ」のヒトコトで終わらせてきましたし、安倍晋三総理大臣も文藝春秋のインタビュー記事ではGSOMIAについてヒトコトも述べずにおしまいでした。

さらには、河野克俊・前統合幕僚長にいたっては、今月5日に東京都内で開かれたフォーラムで、韓国側の日韓GSOMIA破棄については、(これによって)「日本の安全保障が脅かされることはない」とまで断言しています。

韓国政府は「日韓GSOMIA破棄をチラつかせれば日本が慌てて輸出規制を撤回する」と思っていたフシもあるのですが、日本は微動だにもせず、日韓GSOMIAについては冷淡を通り越して無関心ですらあるのです。

牧野氏の論考の価値

ただ、日本政府内で「韓国に対して何らかの落としどころを提示しよう」とする動きがまったく見えない点には、個人的には非常に強い違和感を抱いています。というのも、旧来の外務省であれば、「日本が韓国側に譲歩すれば日韓関係はうまくいく」、といった「外交事なかれ主義」が蔓延していたはずだからです。

これについて、どう考えれば良いでしょうか。

そのヒントになる可能性があるのが、「外務省の中の人がリークしたと思しき論考」を読むことです。

この点、朝日新聞に牧野愛博氏という編集委員がいます。同氏がソウル支局長だったころに、さまざまなスクープ記事を連発していたことから、当ウェブサイトとしては、牧野氏の記事についてはある程度参考にさせていただくことにしています(その真否は別として)。

前回、当ウェブサイトで牧野氏の論考を取り上げた際にも報告したのですが、牧野氏は記事を構成する力量もさることながら、おそらく韓国大統領府や日本の外務省にしっかりとした情報源を持っていて、それらの取材内容も加味しつつ、記事を構成している可能性が高いと思います。

要するに、外務省のリークを牧野氏が記事に仕立てている、という可能性ですね。

なお、誤解しないでいただきたいのは、仮に「牧野氏が外務省から秘密情報を入手して記事にしている」からといって、これはべつに牧野氏が「ズルいこと」をしているわけではありません。

新聞記者、あるいはジャーナリストという職業の方であれば、仕事がら、官庁や政治家などから「まだ一般国民には明らかにされていない情報」を得る機会もあるでしょう。

いや、むしろ、「官庁や政治家との信頼関係に基づき、確たる取材源を持つこと」、「それらの情報をうまくコントロールして記事にしていくこと」は、ジャーナリストとしての力量でもあります。この「一次情報を取ってくる」という技能については、「ウェブ評論家」にはとうてい太刀打ちできません。

(※余談ですが、このように考えていくと、「ジャーナリスト」と「ウェブ評論家」の違いやその長所、短所について、深く考察してみても良いのかもしれません。)

外務省の意図を知る?

ルール無用のウソツキ外交

ところで、「牧野氏は外務省と太いパイプを持っている」という当ウェブサイトなりの仮説が正しければ、牧野氏の論考を読む意義は、もうひとつあります。

それは、「外務省の裏の意図を知ること」です。

そのヒントとなるのでしょうか。牧野氏は15日付の朝日新聞系のウェブサイト『AERA.dot』にこんな記事を寄稿しています。

韓国に「救命ブイを投げない」日本 GSOMIA延長巡りもがく文政権(2019.11.15 08:00付 AERA.dotより)

今月4日、タイで開かれたASEANプラス3サミットで、安倍晋三総理大臣と韓国の文在寅(ぶん・ざいいん)大統領が遭遇し、「ソファ歓談」をする、という出来事がありました(『「安倍・文ソファ歓談写真」は「ウソツキ外交」の象徴』等参照)。

牧野氏はこの「ソファ歓談」について、「韓国が日韓GSOMIA延長を巡り、もがいている」証拠だとしたうえで、これが「文在寅氏が安倍総理を待ち伏せし、韓国大統領府の政治判断で実現した会談で会ったことは間違いない」と指摘。

さらに随行していた鄭義溶(てい・ぎよう)韓国大統領府国家安保室長がスマートフォンで(ルールに違反して)撮影した写真を、韓国大統領府が大々的に宣伝に使ったことについても、牧野氏は

どうしてもこの写真をアピールしたかった意図が感じられる

と述べています。

問題は、どうしてこの写真を外交的成果としてアピールしようとしたのか、ですが、牧野氏はこれについて、次のように指摘します。

何もしないでGSOMIA延長を決めれば、文在寅政権の支持者が黙ってはいない。下手をすれば来春の総選挙で敗北する。破棄を決めた韓国政府関係者の責任問題も発生するだろう。

つまり、文在寅氏が4日に提案した「ハイレベル級協議」を日本が受け入れれば、「輸出問題で、今後の日本の善処に期待する」との名分が立ち、それによって日韓GSOMIAの延長もあり得るのではないか、との期待感があった、ということです。

これを当ウェブサイト流に表現すれば、次のとおり、本質的には「ルール無用のウソツキ外交」です。

「ルール無用のウソツキ外交」とは?

安倍総理に対してだまし討ちに近い形で「ソファ歓談」を実施し、ルールに反してスマホで撮影した写真を大々的に配信したうえで、さらに「ハイレベル級協議で合意した」などのウソの報道発表まで行う。

余談ですが、この「ルール無用のウソツキ外交」を巡り、牧野氏の論考では淡々と記述されているものの、正直、個人的にはこの一連の流れを再確認し、「実に韓国政府らしい、邪悪な意図だ」と感じざるを得ませんでした。

「救命ブイ」とはなにか?

さて、牧野氏の論考の面白いところは、記事タイトルにもある「救命ブイ」という表現です。

これは、じつに言い得て妙です。なぜなら、この手の「ルール無用のウソツキ外交」を韓国政府側が仕掛けてきたら、日本政府側にもその意図をくみ取り、「韓国に対して助け舟を出してやれ」、と言い出す勢力が、間違いなく存在していたからです。

しかし、この点について、牧野氏は、こう指摘します。

『大人の外交』を掲げる安倍政権には現在、『救命ブイを投げる雰囲気はない』(日韓関係筋)。6日、スティルウェル氏と会談した韓国大統領府の金鉉宗(キムヒョンジョン)国家安保室第2次長は、『我々が譲歩しているのに、日本は何も反応しない』と不満をぶちまけたという。

この金鉉宗(きん・げんそう)国家安保室第2次長の「我々が譲歩している」の下りは意味不明ですが、ここでいう「救命ブイ」とは、韓国がすがってきた「ルール無用のウソツキ外交」に日本も乗っかり、「ハイレベル級協議に応じる」とする韓国側のウソを否定しないことを指していることは明らかでしょう。

ちなみに牧野氏のこの論考が執筆されたのは、先日のエスパー米国防長官の訪韓前とういタイミングであり、現実には米国の国防の政治家トップ、制服組トップによる訪韓にも関わらず、結局、韓国は日韓GSOMIA破棄の撤回に応じませんでした。

ただ、この論考からうかがえるのは、日本政府側にも「救命ブイを投げよう」と考え、画策している勢力(つまり「対韓譲歩論者」)がいるのではないか、という懸念です。

そして、この「対韓譲歩論者」は、現在の安倍政権下で表立って動くことができなくなっているため、一部のメディア関係者らに、意図的に「今のままではマズい」という内容をリークしている可能性すらあると思います。

そうでなければ、『「日韓GSOMIA破棄は安倍外交の失敗」という珍説』でも示したような論考が、(自称)保守派の論客からも出て来ることの説明が付きません。

省益より国益を!

当ウェブサイトでは、外交官(といってもキャリアではなく、おそらくは外交専門官)のあいだで、日韓関係の破綻を「あらゆる犠牲を払ってでも、何としてでも防ぐべきだ」とする考えが蔓延している可能性があると考えています。

もちろん、日韓関係が破綻すれば、日本に対してかなり大きな影響が生じますし、場合によっては日本の安全保障がかなり脅かされるような事態も生じるかもしれません。

しかし、それと同時に、仮に日韓関係の破綻が既定路線だったとしたときに、それに向けて十分な備えをしたうえで、ある程度コントロールできていたとすれば、日韓関係破綻の影響を最小化することも十分に可能でしょう。

この点、外務省が省益を重んじるあまり、「日韓関係の破綻を絶対に避ける」ということを重視し過ぎれば、却って中・長期的な国益を損ねます。というのも、「無能な味方は有能な敵を上回る脅威」だからです。

希望的観測

さて、本稿の最後で、少しだけ未来に向けた希望を申し上げておきましょう。

仮に安倍政権が外務省の「国益を邪魔する勢力」を抑え込んでいることに成功しているのだとしたら、これは非常に良い事例になります。

なぜなら、日本国内には「自由・民主主義のプロセスによらずに、不当に大きな社会的影響力や権力を得たうえで、国益を邪魔する勢力」というものが、確実に存在しているからです。

その典型例は財務省とNHKでしょう。

安倍政権がいくら民主的に選ばれた政権だからといっても、やはり、長年の既得権益と絶対的な支配に裏打ちされた強力な体制は、なかなか打破することができません。消費増税という間違った政策を安倍政権が実行したのも、結局は財務省の権力が強すぎたからでしょう。

しかし、仮に今回の日韓関係において、安倍政権が外務省を抑え込むことに成功していたのだとすれば、そのプロセスをきちんと研究すれば、これは官僚制度に対する民主主義の勝利であり、将来的には財務省やNHKですらも、私たち国民の力で解体に追い込むことができる、という好例になります。

じつは、日韓関係の破綻について追求する意味とは、それが日本という国を良い方向に変えていくための、非常に良い前例になるかもしれない、という点にあるのかもしれません。

新宿会計士:

View Comments (46)

  • なんで日本の外務関係者は勝手に国や国民の意に反した妥協をしやがるかって話です。

    国を本社、総理大臣を社長、国民を工場に例えると外務省は営業に例えるとこんな感じか。

    本社の意に反し勝手に価格を下げて次はもっと下げろと言われる営業、工場の知らない所でめちゃくちゃな納期設定をしてしまう営業、技術的に何も分からないのに勝手にやりますって話をしてしまう営業。

    今回はそれらのポンコツ営業を抑える社長とその勢力が働いてる。
    口すっぱく言っても何か余計なことをするかもしれないから見張っておかないといけない。

    • その例えに倣うと、社利を損ねる営業が繰り返される原因は、営業担当者の人事考課が、「営業利益(売上総利益 - 販売費及び一般管理費)」ではなく、単なる「売上高」で評価されているからでしょう。売上げさえ上げればボーナスを沢山もらえるのだから、利益はどうでもよい、会社が赤字になっても構わない、となり、いくら口で「利益重視」と言っても聞く耳を持ちません。

      外務省職員の人事評価を「国益重視」に転換しない限り、売国外交はつづくと思われます。

      • 官僚のコントロールは実のところそれほど難しくはないんですね。
        得点の基準を明らかにすると、その高得点を目指して勝手に頑張るのです。
        たしか年金問題か何かで記録あさりをさせたときに菅直人がそれで働かせた成功例がありましたが、おそらく元ネタは豊臣秀吉(当時は木下藤吉郎かも)でしょう。

        この得点を日本の国益とするなら、何が日本の国益であるかを明確にすることです。

        • 本当に「国益」とは何かというのは、簡単な問いではないと思います。立場によって異なるし(多数派の益になることであればよいのか、少数の不利益を無視すべきでないのか)、益の時間軸をどう取るかでも変わってきます。テレビに出ている本流の外務官僚の言い分には私もなんだかなぁ、と思いますが、同時に彼らも彼らなりに国益重視で動いていると思っているはず。
          ムンジェイン政権や、我が国でも民主党政権の時みたいに従来とは真逆の「国益」を示された時に、自身(と組織)が信じてこれまでやってきた「国益」を目指し続けるのがいいのか、「国益」に反した民主的に選ばれた政治家のいうがままに動いて国家が破綻に向かうのがいいのか。個人レベルではそんなに簡単に国益重視で動けないと思いますけどね。いつもいつも素晴らしい政治家に率いられていると良いのですけど、どこの会社も素晴らしい上司ばかりではないでしょう。
          だからりょうちんさんの言うように、明確な国益、国益の国民的合意があれば、動きやすいと思うんですよね。まぁ、特に外交なんかではそれはオープンにしないほうが良い場合も多いのでしょう。人事評価に国益重視って言っても、それって誰が考える国益?と思いました。

    • 会社で役員会に企画を提出する際、投資額とその見積もり、その投資がいつまでにペイし、いつから利益が出るのかを具体的なエビデンスを添えて説明する必要があります。もちろん、役員会も会社を潰したくなければ、その裏どりをしてから認可するはずですよね。

      利益を追求する企業システムには当たり前のことが、霞ヶ関にはない?のでしょうね。考えて見たら、従来、官僚にはそれが求められて来なかったからだと思います。シビアな意味で国益を追求する義務というのが、彼らにはない。よしんば、あったとしても彼らの企画を精査する立場の内閣が数年ごとに入れ替わる。これは難しいですわね。

      匿名様 鋭いところを突かれました。

  • 更新お疲れ様です。

    韓国がこれまで外交だと思ってして来たのはごね得狙いの幼児外交でしかなく、日本がそれに付き合って来たのは安保及び米国の都合であり、其れが無くなれば妥協が成立しないのだと良く分かります。

    GSOMIA消滅までもう少し。

    蝙蝠民族に蝙蝠外交の終わりの始まり。

  • 昨日から一部韓国メディアが、液体フッ化水素の
    輸出許可が初めて出たと報道してます。

    ◆日本輸出規制3品目すべて “輸出許可”
     http://enjoy-japan-korea.com/archives/4166261.html

    真偽はまだ不明ですが、本当なら日本政府が投げた
    救命ブイかもしれません。

    週明けの動きに注目したいと思います。

    • 毎日の更新お疲れ様です。救命ブイ論と輸出許可は全く別々かもしれない。輸出許可は正規手続き完了した管理普通化として政府が発行したが媚韓派はさも南朝鮮の意向を汲んで出たとしたいと救命ブイと捏造した。この二つの合作は再び誤ったシグナルとして南朝鮮に悪用されるでしょう。マスゴミは正規手続きのくだりは無視して報道するでしょ。

    • ちょこ様、立ち寄り人様

      本件、世界日報という朝鮮メディアが報道したものですが、
      日本メディアや大手朝鮮メディアはまだ報じてません。
      フェイクの可能性も十分あります。もう少し様子をみたい
      と思います。

      仮に本当だったとしても、立ち寄り人様のおっしゃる通り
      審査をパスした案件を許可しただけで、輸出管理強化の
      撤回につながる可能性は皆無と思います。こんなしょぼい
      救命ブイにすがって、「日本に軟化の兆しが見えるから
      GSOMIA破棄を延期する」とか言うのか?注目します。

      • 自己レス

        救命ブイというより、「液体フッ化水素でも
        書類をきちんと出せば輸出してるよ」という
        アリバイ作りですかね。

      •  独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。

        名無しA様へ
        >こんなしょぼい、救命ブイにすがって、「日本に軟化の兆しが見えるからGSOMIA破棄を延期する」とか言うのか?注目します。

         例え、しょぼくとも、アメリカから怒られているので、自らの支持者に
        説明できれば、それで十分なのでは、ないでしょうか。(つまり、自らの
        支持者が、渋々、納得してくれた振りをしてくれるか、どうかです)

         蛇足ですが、GSOMIA破棄延期なら別件で使えると、説明するのではない
        でしょうか。

         駄文にて失礼しました。

      • 世界日報は統一教会の機関誌でもあります。

        統一教会は、韓国と日本を、旧約聖書に出てくるアベルとカインの関係に例えて、カイン同様罪深き日本は、韓国に従わなければならないと流布していたと記憶しています。
        その熱心な布教活動(?)に惹かれ、何人かの学生が入信したはずです。

        彼等、今、どうしているのかなあ。

      • 名無しA様へ

        日経も報じていますが、韓国メディアからの引用と言うことで「事実とすれば・・・」ということになっています。
        但し韓国メディァの「飛ばし」であって、後で「やっぱ、止める」にしても、ムン政権としてとりあえず「事実なら再考する」くらい言って1~2週間延ばせるかもしれませんね。

        実際に、韓国が消えたフッ化水素の行方を明らかにしないままで新たな輸出許可が下りるとも思えませんが、たとえサンプル程度の輸出許可でもGSOMIA延期になるなら、日本としては今後もフッ化水素がカードに遣えるということですから、そんなに悪くは無いと思います。
        例えば「戦時労働者問題の解決を」と言って反応が悪ければフッ化水素を締めるということが出来ます。或いは「締めるよ」とリークするだけでも効果はあるでしょう。
        一喝許可でなく個別審査なのですから、半月分くらいの単位でチマチマ許可(たまには2~3日遅れたり)を出せばよいかもしれません。

        締めっぱなしにするより、ちょっと出したり引っ込めたりして気を惹くなんて方が効果はあるものです。

    • 名無しAさま
      「韓国が日本に勝ったニダ」のニュースにすぎないと思います。
      何度もありましたやん。他の既製品の輸入許可や、国内で製造できるようになった話。
      日本は、輸出禁止にしていないので、輸入許可が下りるのは当たり前なので、気にすることは無いと思います。

  • 更新ありがとうございます。

    牧野氏の考察は相変わらず鋭いですね。京城支局長から論説委員に栄転されたのは、逆に朝日の「問題児」として主流から外れたのかな、と思いましたが、健筆を振るっているので、安心しました。

    思うに前東京新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏とか、ATMにも聡明な記者が居るんですね。大概
    、クソだけど。

    「GSOMIAをどうしても締結するよう、韓国に救命ブイを投げる勢力が居る」言い得て妙です。そういう人達は、出来れば安倍総理に方向を変えるか、立ち止まって欲しい。

    でも安倍政権は「残念だ」の一言、実に淡白、取り付く島もない。長年、煮え湯を呑まされ続けた日本としては、これ以上、無法をやる国とは付き合えない!と決めて、決して動かなかった。

    旧来の外務省の対応である声を荒立てない主義、クレーム出たらひたすら日本が謝罪する。また議員にも親韓媚中派はGSOMIAに対する日本政府の対応が冷た過ぎると思っている。

    京都大名誉教授の中西輝政氏のような方でも、日韓GSOMIA破棄を「安倍外交の失敗」と言う。何故、韓国に忖度してやらねばいけないのか、次元が全く違う『輸出管理の適正化』を緩めよと言うのか。韓国に配慮派は多いんですね。

    もう時間切れ(既に切れてるが)まであと5日。電話一本で済む話でもなく、国と国との約束はそんな軽いもんじゃないし、終わった。

    GSOMIAは韓国が破棄、一番離してはいけない手綱を2本、自ら腹立ち紛れに切ってしまった。

    • めがねのおやじさん、
      >京都大名誉教授の中西輝政氏のような方でも、

      少なくとも韓国問題に関しては、我が国の保守でも古い世代の人々は使い物になりません。南北朝鮮出身の在日のすくなからずやサヨクなど反日の連中と同じく、こと韓国問題に関しては古い保守の連中の大半の主張は売国です。このことは例えば古い世代の保守の代表のような中曽根元首相や森元首相らの韓国関連の発言を見れば一目瞭然です。

      日韓の間で対立が生じた時、彼ら古い世代の保守の人々の主張は一貫して「少しは韓国に譲ってやれ、韓国の面子を立ててやれ」です。つまり、彼らの頭の中には我が国の国益のためには韓国と実質的に縁を切る(国交断絶はしないまでも国同士の交流を最小限にまで下げる)という選択肢は最初から有り得ないのです。

      つまり我が国の古い世代の保守派にとっての韓国の価値は朴正熙大統領の時代の韓国の価値のままなのですよ。我が国に押し寄せる共産主義の脅威は半島経由のみであり、それを一手に防いでくれているのは韓国がしっかりしているからだ、という理解のままなのです。チャイナが米第7艦隊や在日米空軍に匹敵するか上回る海軍力・空軍力を装備して東シナ海から直接に日本に脅威を与えるようになったなどという極東の軍事バランスの大変化は彼らにはフォローできていないし、更に言えば(実は元から反日を国是にして建国され内政面では反日を徹底し継続して発展して来たとは言えども)韓国側の日本に対する意識(韓国の政府関係者だけでなく一般国民も含めて)が当時とは大きく違っていることが老化して硬直化した彼らの頭では理解できていないのです。

      ですから、同じく古い世代の保守である中西氏が「少しは韓国に譲ってやれ」と主張するのは至極当たり前であって驚くには当たりません。

      これら古い世代の保守は基本的に団塊の世代(これは大半が心情的に反日サヨク支持)よりも更に上の世代で高齢者ばかりですから遠からず死に絶えてくれる(発言するとしてもせいぜい後10年以内である)ので、当面は「おじいちゃん、まだ元気で良かったね」と微笑みつつ聞いてあげて生温く無視しておけば宜しいかと思います。何しろ今の若い人々で日韓関係が問題だと感じている人達は必ずネットで情報を調べますから、彼ら老人の時代錯誤な繰り言に釣られる心配はありません(だから再生産の心配もない)からね。

      反日サヨクの連中はジリ貧とは言えども若い世代の愚か者たち(例えばシールズ)を巻き込んで再生産が続いていますので、こちらは単なる無視という訳には参りませんが。

  • 読売が17日朝刊で輸出管理の方針は変えないと米国に伝えたという記事が載っています。
    まあ日本としてはガン無視でもいいかと思いますが ワザワザ米国に伝えたとなるとそれはそれで結構。
    というのは 今週中のある日突然GSOMIAのために輸出管理方針の転換を安倍さんが発表するんじゃないかと心の奥で心配していましたからね。安倍さんには一抹の不安があるのは私だけかな?

    • パブリックコメントまでして輸出貿易管理令の一部を改正する政令を閣議決定した訳ですから、方針転換など100%ないと私は思いますよ。

      裏で米国とつながっている可能性もありますしね。

      日本側が求めている輸出管理体制が改善された場合にのみ、ホワイト国除外措置の解除などをあらためて検討する可能性がある、というだけで韓国がそれに応えられるなどまずあり得ないでしょう。

  • 匿名様
    GSOMIAは防衛省、輸出管理は経済産業省
    もし仮に、
    18日から閣議を開き、22日迄に、外務省・防衛省・経済産業省の擦り合わせが出来て、対韓国輸出管理の改定が閣議決定したとしても、パブリック・コメントを募集してからしか改定が出来ません。🐧
    大韓民国の皆様には、大変「残念」な事実ですが、「今更、遅過ぎる」。🐧

    • すみません、ハゲ親父さんと匿名さんへのコメントがほぼ被ってしまいましたね。

  • 以前ご紹介したことがあったかと思います。朝日新聞の記事に、「害務省の半島駐在職員が、本省から半島国へのクレームをオブラートに包んで伝え、それにより日韓関係の悪化を防いだ」といった「美談」が出たことがありました。(この後、その職員は半島側の相手と飲みに行くわけです)

    朝日新聞の狙いはいつも通りでしょうから無視するとして、この記事が(妄想でなく)事実なら、害務省には、国益よりも相手国担当者との親密さを優先する者がいるということです。

    もっとも、朝日新聞の報道のおかげで、このような国益に反する行為を知ることができたとすれば、朝日新聞も役に立つときがあるともいえるかもしれません。(棒)

  • >外交官(といってもキャリアではなく、おそらくは外交専門官)のあいだで、日韓関係の破綻を「あらゆる犠牲を払ってでも、何としてでも防ぐべきだ」とする考えが蔓延している可能性

    素朴な疑問として、外務省の「省益」とは一体何なのでしょう?

    >日韓関係が破綻すれば、日本に対してかなり大きな影響が生じますし、場合によっては日本の安全保障がかなり脅かされるような事態も生じるかも

    影響が出ることは誰でもわかります。
    しかし、これは省益なのか?
    混乱が生じ仕事が増える=それを避けることが省益と?

    まあ、いかにもお役所的な考えですが、スッキリしませんね。

    • 新茶狼さま他
      最初に、外務省を擁護する立場にはありませんと、前置きしておきます。
      外務省の普通の国相手のお仕事としては、相手国と日本の関係を良好にするのが、組織内で要求される成果で、相手国と関係が悪くなると、組織内での個人評価が悪くなるのが、普通だと思います。
      外務省の省益以前に、彼らはサラリーマンですから、組織内での個人評価を気にすることは、普通にあると思います。
      相手国との関係が悪くなって、日本国内で問題化すると、責任部署は外務省ですので、所属する組織そのものの存在にも関わるでしょう。
      そのようなことが無いように、外務省の内部の評価基準が有り、職員がそれに基づいて行動しているということだと思います。
      組織と個人が、両方とも権益を保持しようとするのは、組織が存在する限り避けられない問題です。
      政府が、外務省の評価の基準を変えない限り、外務省の行動スタイルは変わらないでしょう。
      政府や日本国民全体が、外務省の仕事は、関係を良くすることではなく、国益を最大化するという命題に変えることが必要だと思います。

      • だんな 様

        コメントありがとうございます。

        >組織内で要求される成果で、相手国と関係が悪くなると、組織内での個人評価が悪くなるのが、普通

        確かにそうですが、外務省が丁寧な無視などを率先して行うよう主導しているならともかく、それをやっているのは正に安倍官邸側ですので、あえて外務省が韓国に譲歩しようとする動きが解せません。

        世論も含めてそちらの余計な譲歩等々の方が余程省益(国益)に反するのではないか、と思ってしまいます。

        一部の影響力のある幹部が、個人の利益や既得権益を守るためであれば納得はできます。
        しかし、他の一般職員は政府レベルの外交問題に個人評価が入り込むような評価基準となっていません。
        少なくとも課長級以下はそうです。

        ちなみに「外務省ってどんなところ?」というキッズ向けページ(笑)では

        >外務省では,私たち日本国民が豊かで安全な生活ができるように,日本の国の利益(国益)を守る仕事をしています。(以下略)

        などど書かれています。
        そうなると、やはり一部の上級職員が目先の(個人的)利益を守るため売国活動を行っている、という気がします。

        • 新茶狼さま
          新茶狼さんの発言を否定したのでは有りません。
          国益を守ると言う、外務省の務めを果たしていないと考えるのは、同感です。
          以下、返信への回答です。
          私の意見は、評価基準を「相手国との関係を良くする」から、「国益を最大化する」に変えないと、組織が変わらないという事です。
          外務省が丁寧な無視などを率先して行うと、関係は悪くなるから、現在の個人評価にマイナスになるんじゃないかと思います。それが国益になると、評価されるになると行動が、変わると思います。
          外務省には、帰化人も居ますし、韓国側に取り込まれている人もいるでしょう。プライムニュースに出演する、旧大使の3人見れば、これじゃ駄目だと思います。見方によって売国的な外務省の人は、存在すると思います。
          新興国に行けば、日本の補助金欲しさに、利益供与を受ける人が居ても、何の不思議も有りません。

      • だんな様へ

        >相手国と日本の関係を良好にするのが、組織内で要求される成果

        官僚は「権限」を大事にしますから、これが小さくなることは絶対にやりません。
        外務省も自分たちの仕事が無くなれば良いとは誰も思っていません。
        日韓の関係が良くなって、放っておいても問題ないなんてことになれば、対韓部局は縮小・廃止されても良い訳ですが、当事者としてそんなことをやりますか?
        かと言って日韓が断交なんてことになれば、外務省は不要で防衛相が代わって御用を承りますということになります。これもやりませんわね。
        つまりよくも悪くもなく、むしろちょっと悪いくらいで、グダグダ・ギクシャクしながらダラダラ続いていく関係こそが外務省にとって最高の状態なのです。
        相手国と日本国の関係を良好になんて気持ちは持ち合わせていませんよ。

  • 日本政府側にも「救命ブイを投げよう」と考え、画策している勢力(つまり「対韓譲歩論者」)がいるのではないか、という懸念です。
    >間違いなく居ると思いますし、自民党内でも下手をすれば過半数だと思います。
    先日のプライムニュースで、防衛大臣経験者3人の回がありました。
    基本的に韓国の問題で、GSOMIA破棄は回避できないという認識でした。
    一方、韓国側から日本に提案があれば、3か月程度の猶予期間を設けて、日米韓で協議するのは、知恵として有りうるとの意見がありました。
    韓国からこのような提案が有るとは思えませんが、日本政府として譲歩の余地を完全に無くしているわけではないのだと思います。
    救命ブイを投げるにも、韓国側から投げてほしいと言わないと投げれないという、スワップ停止の時のような状況で、このまま譲歩しない状態で進むと思います。
    印象的だったのは、小野寺さんが言っていた話で、韓国の選挙で文政権の支持率が下がった場合に、金正恩が文大統領と握手をするなどの、親韓行動が有れば、回復するだろう。すでに韓国は、文大統領ではなく、金正恩の支配下にあるのだと言いたげな、印象を持ちました。

  • この「救命ブイ」論は本当に適切ですね。
    韓国国民向けに大言壮語でマッチョな自分をアピールしたり、煽ったら巻き起こる反日旋風を追い風にしようとしてみたら、真っ向からアメリカの国務長官、軍首脳などなど大反対で接岸できず、海は荒れ狂うし政権のフネは大揺れ。そこに救命ブイを投げて寄越す超大型船日本という図。だがこの大型船は韓国政府にも韓国国民にも何ら感謝されないこと。そればかりか何かある度に反日煽りは繰り返され、そのたびに韓国国民の反日煽りに呼応した「荒れ」は大荒れになり、そのたびに日本が繰り返し救命ブイを投げ続けなければならなくなり、しかも国内では「日本に折れさせた」「それが出来るのは俺様が偉い政治家だから」「やっぱりチョッパリは強くでたら折れよるわ」と確認されてしまう。アメリカが「ブイ投げなくても日本を悪く言わない」という阿吽の呼吸もあるのでしょう。

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