またしても、河野太郎氏が「やらかして」くれました。今度はシンガポールの英字紙『ストレイツ・タイムズ』にも、韓国の日韓請求権協定違反について追及する論考を掲載したようだからです。河野氏の論考には、どこかの国と違って、あることないことでっち上げて相手を批判するのではなく、あくまでも事実に即して冷静沈着に反論しているという特徴があります。まさに韓国の悪質なプロパガンダに対峙しなければならない安倍政権にとって、河野氏は欠かせない人材となりつつあることは間違いありません。
父親の事績を徹底的に否定する河野太郎
河野太郎外相が、また「やらかして」くれたようです。
韓国メディア『中央日報』(日本語版)によると、河野外相はシンガポールの『ストレイツ・タイムズ』(THE STRAITS TIMES)に、日韓関係を巡る「韓国批判」の寄稿を寄せたのだとか。
河野外相、シンガポールの英字紙にも「韓国批判」の寄稿文…世論戦に総力(2019年09月09日13時07分付 中央日報日本語版より)
私が知る限り、河野氏が第三国のメディアに英文で寄稿するのは、ブルームバーグ、タイの英字紙・バンコクポストに続き、9月に入ってから3例目です。
以下、中央日報の報道から河野氏の主張を抜粋しておきましょう(ただし「韓日」「韓半島」などの表現は、適宜、修正しています)。
- 日韓両国は1965年の国交正常化当時の日韓基本条約とその他協定に基づき身近で友好的で協力的な関係を形成してきた
- しかし両国はいま第二次世界大戦期間の朝鮮半島出身の過去の民間労働者問題で困難に直面している
- 日韓両国と両国民の請求に関するすべての問題は1965年の日韓請求権協定を通じ「完全かつ最終的に」解決されたことが両国政府によって確認されている
- 韓国政府は日本から受け取った徴用韓国人の賃金と戦時被害補償などを含めた5億ドルの資金から分配責任を負わなければならない
- 昨年の韓国大法院(※最高裁)の徴用被害者賠償判決は請求権協定に明確に違反するものだが、韓国政府はこれを是正しようとする具体的措置をしていない
- 日本政府はこの問題を解決するために仲裁委員会への回付を要請したが、韓国政府がこれを拒否し国際法違反状況を加重している
- 韓国による日韓包括軍事情報保護協定(日韓GSOMIA)終了決定は北東アジアの安保環境を完全に誤認したもの
- 7月から日本政府が韓国だけを狙って輸出規制措置を発動したことは徴用賠償判決と関係がない
これだと、日本の国益を踏みにじってまで韓国に配慮なさった偉大なお父様の事績を否定しているのと同じであり、「親がやることは間違っていても尊重しなければならない」という某国のカルチャーからすれば、信じられない行為でもあります。
中央日報も困惑…
中央日報の記事を転記しながら思ったのですが、「輸出規制」だの「徴用賠償判決」だの、河野氏が書くはずがない表現が紛れているのは非常に気になるところですし、
- 韓日関係悪化の責任は韓国政府にあるという批判性の英文寄稿文
- 世論戦に総力を挙げる雰囲気だ
- …という強引な主張も繰り返した
- 徴用被害者に強制性がないというイメージを与え、韓日対立の原因が韓国政府にあるという印象を植え付けるのに注力した
といった、非常に悪意に満ちた表現が目につく記事でもあります。
しかし、ストレイツ・タイムズの原文(下記リンク)については「プレミアム記事」であり、無料で読むことができないため、ここでは中央日報の記事を信頼するしかありません。
The background to recent Japan-Republic of Korea disputes(2019/09/09付 ストレイツ・タイムズより)
ただ、細かい表現はさておき、河野氏の主張の大枠は、まったくの正論であり、以前、『コーノ・タローの英文論考 史上最も仕事をする外相』でも紹介した寄稿と並んで、日本の立場を正々堂々と国際社会に主張するものと評することができるでしょう。
それと同時に、中央日報としても河野氏の主張そのものに対し、正面から否定することができないという点に、中央日報なりの困惑を感じ取ることができます。
歴史の隘路に入り込むな
なにより、河野氏が短期間に複数の英字メディアに論考を寄稿しているのは、非常に心強い限りですが、その内容もとても重要です。
日本が韓国に対して本来怒るべきポイントには、2つあります。
- ①過去の歴史を何度も何度も蒸し返してくる問題
- ②ウソの歴史を捏造して日本を糾弾してくる問題
たとえば今話題の自称元徴用工問題にしても、細かく分解すれば
- ①日韓請求権協定で完全に解決したはずの問題を今になって蒸し返して来たこと、
- ②日本が朝鮮人労働者を強制労働させたというウソを全世界にばら撒いていること、
の2つの問題があるのですが、このうち②の部分については、残念ながら世界(とくに米国)では日本に分がありません。
たとえば、次のワシントンポストの記事を読むと、「日本が1910年に韓国を併合して以来の35年間、韓国に対し強制労働や性奴隷などの野蛮な暴行を行った」とするウソが、ナチュラルに記載されています。
The Japan-South Korea dispute isn’t just about the past(2019/08/30 19:00付 ワシントンポストより)
該当する下りは、次のとおりです。
Japan annexed Korea in 1910. For the next 35 years, Japan brutalized Koreans in many ways — forcing them to work as slave laborers in Japanese companies and as sex slaves, or “comfort women,” as they were known, for Japanese soldiers during World War II.
執筆したのはダートマス大学のジェニファー・リンド教授ですが、残念ながらこの人物には、ナチュラルに日本に対するヘイトをばら撒いているという認識はなさそうです。
非常に悲しい話ですが、この点については実際に日本に対するいわれのない批判が欧米論壇では渦巻いており、残念ながら「②韓国の日本に対するウソのプロパガンダ」に正面から立ち向かうのは非常に困難と言わざるを得ません。
※余談ですが、私もささやかながらジェニファー・リンド教授に反論してみました。
それはさておき、河野太郎氏が「①韓国が何度も歴史を蒸し返してくる」という部分にフォーカスを当てて、全世界で韓国を批判し始めたのは、非常に賢明な行動です。なぜならば、①の部分については、韓国が違法行為をしているということが、誰の目にも明らかだからです。
したがって、日本も当面は①の点を中心に、「韓国こそが戦後秩序の破壊者である」と批判することに努めるのが正解ではないでしょうか(②の部分についてはより中・長期的な課題ではありますが…)。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
さて、すでに『「河野太郎防衛相」という観測記事をどう読むか』などでも述べたとおり、河野氏が防衛相に就任するとの観測報道が出ています。
河野氏が防衛相に就任するのだとしたら、おそらく直面する最初の重要な仕事は、10月12日から14日にかけて開かれる国際観艦式でしょう。
すでに今年2月の時点で、観艦式に韓国を招待しないのではないかとの話題が出ていましたが(『「観艦式に韓国招待せず」?儀礼面で距離を置くことを歓迎する』参照)、不思議なことに、この観艦式を巡っては、続報はあまり出ていません。
また、観艦式の次は、10月22日の天皇陛下即位礼を挟み、本当に11月23日に日韓GSOMIAが破棄されるかどうかにも注目が集まりそうです。
いずれにせよ、河野氏は得意の語学力と頭の回転の良さを生かし、今後ともぜひ、日本の立場を正々堂々と伝えるという役割を担っていただきたいと思います。
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安倍総理もですが、自民党の有能な閣僚には海外(特に米国)留学経験者の比率が高いです。恐らくは日米同盟の重要さに鑑みて、親の世代が、子女に米国との人脈を築かせるべく、かつ語学力を養うべく、留学を強く勧めたのだろうと思います。
河野洋平氏は、彼自身の思想信条はダメダメでしたが、息子・太郎氏に良い教育投資をしてくれました。
河野太郎氏を主に教育したのは、父の洋平ではなく、祖父の河野一郎だそうです。ご本人も、父には反発しがちだったとか。それでも、ご自身の肝臓を父の為に生体肝移植をしたというのは、実に日本人らしい、見事な孝行だったと思います。
父の洋平氏は、未だ尚、自分の河野談話に拘って媚韓発言を繰り返して息子の足を引っ張り続けているのは残念に思います。
10年程掛けて朝鮮人の嘘と朝鮮進駐軍等の歴史の「事実」を日本国内外に説明していけば、杉原千畝氏や中村中将、「東條英樹大将」の現れないエスノクレンジングが発生するのかな?🐧
それは「当然の報い」、誰も同情はしない。🐧
朝鮮人は朝鮮人に産まれた事を悔やみ、「進化論」を唱えたダーウィンを恨むといい、結局、人モドキは人類に淘汰されるのだから。🐧
河野さん、よくやった!!
ここで河野さんをベタ褒めしておけば、後に続く人達が出てくるかもしれません。
皆で褒め称えましょう、気が向いた人は・・・
そして、新宿会計士さんも素晴らしい!!
twitterで反論したとのこと。
英語の論戦に自信がある人は、ぜひ、やって欲しい。
でも、日韓に詳しくて英語論戦できる人、ほとんどいないんですよね。
やっぱり、日韓の正しい歴史を必修にして、日韓英語論戦ができる人の数、増やさないといけませんね。
私も昔、掲示板に書き込んだりしてたけど全然相手にされなかった。
そのトラウマが・・・
今はどうなんでしょう・・・
いいですね。韓国のレベルに降りていかず、いい戦いだと思います。
十分ではないですが、よくやってると思います。
> 内容は似ているが韓日対立は韓国が1965年の韓日請求権協定の時の約束を守らずに起きたという「ごり押し主張」にさらに焦点を合わせている。
例えばここですが、中央日報は「ごり押し主張」以外は事実を書いてますね。
全体的に修飾語以外は事実を述べるという。
あの中央日報が、無視せずちゃんと取り上げてますね。とても「好意的」に感じます。(笑)
なんちゃんさま
流石に寄稿文の中身は、切り取る事は出来ても、いじれ無いでしょう。
表題見れば、悪意満々だと思います。
中身もね。
結構、韓国攻められ慣れて無いので、攻められると弱い所があります。
河野大臣の文章が、だんだんといい感じに熟成されて来た気がします。外務省のHPにも上げれば良いと思います。
もっとたくさんの国のマスコミにも、寄稿して欲しいですね。対韓国で一番効果がありそうなのは、中国の人民日報ですよね。まあ、妄想ですが。
観艦式に韓国を呼ばないのは、レーダー照射事件の、謝罪と再発防止をしない限り、当たり前だと思います。
というか、呼んだら韓国に間違ったメッセージを発信することになると思います。
韓国抜きで、韓国より参加国が多く、規模の大きな観艦式をすれば良いと思います。韓国は、事細かく韓国の観艦式式との差を報道するでしょう。国際社会で韓国が孤立しているのを分からせてあげるのは、韓国国民の為になります。
天皇陛下の即位礼も、世論調査をすれば、「韓国を呼ばない方が良い」が、多数になると思います。
韓国は、カードが無いので、即位礼の参加不参加をカードにする可能性もありますね。
韓国に来てもらえないと、日本は大ダメージニダと思っているでしょうからね。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
河野太郎(現)外相が、次の内閣改造で、どうなるのかは分かりません
が、是非、海外のメディアに(英文で)寄稿を続けることが出来る、肩書
をもったポストについてもらい、自民党の若手にでも、寄稿できるように
仕込んでもらいたいものです。
駄文にて失礼しました。
すみません。追加です。
(日本マスゴミ村の)ATMや「サンモニ」が、「海外メディアに韓国の
都合の悪いことを、告げ口するな」と、言ってくれたら、面白い(?)こ
とになると、思うのですが。
駄文にて失礼しました。
親が子に対する最大のエールは、「俺の屍を越えて行け。」ですわよ。
親の業績?を否定し、新たに日本の国益を目指すというのであれば、私が洋平氏であれば、大喜び、大自慢ですわよ。自分中心で子の成長さえ否定する半島の方々には、判らないとは思いますがね。
>親が子に対する最大のエールは、「俺の屍を越えて行け。」ですわよ。
え、
「オレが屍にならないためにお前の肝臓よこせ」ですわよ。
http://www.asas.or.jp/jst/general/voice/data1.html
ホント、生体肝移植はいろいろありましてねえ・・・。
タイトルの「やらかす」を見て、いや河野さんは頑張ってるだろうと憤慨したが、賞賛の記事でした、
「やらかす」よりも「やってくれた」のほうが良いと思います。
やらかす!
に
私も釣られました
逆インパクト!
やらかす がいいと思います。
他の三流ブログの様な釣り見出しは如何なものかと思います。
ぱっと見て「やってくれた」の強調表現に見えたので味付けとして「やらかす」は肯定派です。
通常は否定的な表現だけど気持ちが入っているというか。
「やらかす」に、ん?とは思いましたが、「」くくりですし、前に「またしても」まで付いてますんで。
過去記事を踏まえれば肯定的な意味のタイトルですよ。
しょうもない話ですみません。(笑)
ただいまプライムニュース視聴中です。
今夜のゲスト櫻井さん、文政権の狙い等かなり思いきった発言をされています。
やはり櫻井さんの洞察は鋭いと思います。
おっさん様 私も観てました。
憲法改正について、安倍さん以外の人物にその情熱があるとは思えない。
しかし、東アジア情勢は風雲急を告げています。櫻井さんは明言されませんでしたが、私はもうその時間がないと感じています。
日本は同胞の血がながれてから、それに踏み切るのでしょうか?
心配性のおばさん さま
香港では今のままでは中国に取り込まれてしまうとのことで、必至に自分たちの権利を守ろうとしてのデモを実施います。
【昨日のチベット(ウルグアイ)】【今日の香港】【明日の台湾】【明後日の沖縄】【未来の○本】を考えると、韓国にひたすら忖度している特定野党を除いた、維新・令和・国民の一部とうを巻き込み、自国防衛のできる国とする必要があるかと
あれ、李地域はどこに...
私もプライムニュース視ました。
で、同胞の血が流れたとき、にはもう手遅れだと思います。
櫻井さんも、あまり時間がないと仰っていました。
この意味は、第三国からの攻撃に対抗できるくらいの軍備や人員を整えるには、相当の期間が必要ですが、間に合わないということでしょう。
我が国には一定の海軍力があるとはいえ、今はミサイル戦の時代。
飽和攻撃や変則軌道攻撃に対しては、国内数カ所にPAC3を配置してありますが、さらに増やしたとしても到底防げるものではないと思います。
また、尖閣での中国艦船への対処でも明らかなように、物量で来られても、我が国は到底太刀打ちできません。
我が国が平和を希求するまっとうな国家であるが故の軽武装、これでは不穏漂う周辺国家が引き起こす有事には、的確に対処できません。
半島が民族の核を持つことになれば(だけではなく現在の北が持った状態であっても)、それを使う相手は日本以外にありえないと思います。
まれに見る異常な民族(種族)国家で、常識がまった通用せず、彼らにとって日本は仇敵です。
彼らが核を使わないとは決して言えないと思います。
弾道ミサイルや巡航ミサイルに、日本が対応できると錯覚している方が多いようですが、実のところ無理ですよ。
PAC3は範囲が狭く、二斉射分しか備蓄がないそうです。
SM3も数に限りがあり、弾道ミサイルより遙かに高価なので、勝ち目がそもそもありません。
諦めて軍事基地の掩体運用とかを進めた方が現実的なんですが、BMDに莫大な無駄金を費やしてしまいました。
どのみち、ミサイルの攻撃で撃ち落としたところで撃ち漏らしたところでも、大量の民間人の死者が出ます。
死人が出ないと真面目に軍事力を揃えようとしないのが日本です。
九州や日本海側にお住まいの方にはまことにお気の毒様です。
NANASHI様
香港人たちは本気なようです。
雨傘運動の際は、彼らの親世代の協力が得られず敗退を止む無くされましたが、今回は香港の全世代が中国共産党に”NO”を突きつけました。
成功の可能性は小さいですか、彼らが目指すところは『香港独立』ではないでしょうか?中途半端な手打ちでは、彼らが中国共産党に勝つことはできないからです。
中国共産党もこの問題のハンドリングを誤ると、かつての『ソ連崩壊』のように、『中国共産党支配による中国の瓦解』に至る危険性があります。
トランプ大統領はともかく、アメリカ国防総省は介入はともかく工作をするでしょうね。
なぜなら、香港で起こった機運をうまく利用すれば、先に述べたように、一気に『中国共産党支配による中国の瓦解』に至らせることが可能になります。
一国民様
>この意味は、第三国からの攻撃に対抗できるくらいの軍備や人員を整えるには、相当の期間が必要ですが、間に合わないということでしょう。
文在寅政権は、物凄い速度で、事態を急展開させています。このままだと、韓国経済崩壊、北朝鮮核武装解除を待たずに、半島統一国家が出現する可能性が高くなっています。
日米がこの動きを完全にコントロールできていればよいのですが、私にはそうは思えなくなっています。日本は日米同盟だけに頼るのではなく、独自の国防強化が必要です。
>たとえば、次のワシントンポストの記事を読むと、「日本が1910年に韓国を併合して以来の35年間、韓国に対し強制労働や性奴隷などの野蛮な暴行を行った」とするウソが、ナチュラルに記載されています。
強制労働って精々が極短期間の徴用で、大多数の朝鮮人にとって無縁な事だし。
性奴隷については、米国は売買春に対して病的潔癖症なので、売春婦による売春を合法的な商行為とする事=女性に対する性的搾取を合法とする事とその人は捉えているかもですね。
女衒による売春婦募集を人身売買と捉えている場合は、朝鮮人の女衒が朝鮮人の一般人から朝鮮人女性を買い受けた訳で、日本だけに責任を帰するのは朝鮮人の被害者コスプレを認める愚行。
それにしても、売買春を法的に禁止してるくせに世界各地に駐屯する米軍兵士は現地人女性の売春婦に性欲処理をして貰ってる訳だし、フィリピンにAIDSを持ち込んだのは米軍兵士だと言われてるして、言行不一致の野蛮さに関して米国に勝てる気がしませんw