X

史上政権最長に王手 安倍内閣の改造をどう考えるか

ここ数日、特定国に関する話題が続いていたのですが、その一方で非常に重要な時事的な話題についても無視することができません。その筆頭が、安倍晋三総理大臣による内閣改造でしょう。メディアの報道によれば9月にも安倍総理は内閣改造と自民党の人事を決定するのだそうですが、その一方で安倍政権は8月24日に通算在任日数が歴代2位に浮上し、さらに読売新聞の世論調査では政権支持率も58%と非常に安定しています。

安倍政権の内閣改造

今年7月に参議院議員通常選挙が行われましたが、これを受けて、安倍政権は秋口に内閣改造に踏み切るそうです。また、おそらく今回の内閣改造に合わせて、自民党の党役員人事も決定するのでしょう。

複数のメディアの報道によれば、安倍晋三総理大臣はG7サミットに参加するために訪問しているフランスのビアリッツで会見に応じ、「安定と挑戦の強力な布陣を敷いていきたい」と述べたとしています。

内閣改造 継続性を重視 首相「安定と挑戦の布陣に」(2019/8/27 1:20付 日本経済新聞電子版より)

おそらく安倍総理としては、現在の内閣の「骨格」を維持し、麻生太郎総理を引き続き副総理兼財相に留任させるほか、菅義偉(すが・よしひで)内閣官房長官も留任させるつもりなのでしょう。

ただし、安倍総理は次のようにも述べています。

  • 少子高齢化をはじめ困難な課題に気持ちも新たに果敢に挑戦することも大切だ
  • (党内には)老壮青、たくさんの人材がいる
  • 外交日程の合間にじっくり練り上げていきたい

このことから、改造内閣には「目玉」、あるいは「サプライズ」となる人材を起用するのかもしれません。

個人的には、西村康稔(にしむら・やすとし)内閣官房副長官や萩生田光一・自民党幹事長代行などには活躍していただきたいと期待していますが、その一方、「人気取り」だけがやりたいのなら、元首相の二男で、先日、有名人と「できちゃった結婚」を発表した某若手政治家を閣僚に起用するかもしれません。

一方で、現役閣僚も入れ替えられるのだと思いますし、なかでも岩屋毅防衛相あたりは退任するのではないかと見ています(※ちなみに岩屋氏は保守派からは何かと評判の悪い人物ですが、当ウェブサイトとしては、功績は功績としてきっちり評価すべきだと考えており、この点は機会があれば別稿で議論します)。

ただ、ウェブ評論家という立場にとっては、閣僚人事というものは、現時点でああだ、こうだと述べるのではなく、実際に内容が発表されてからじっくりと考える方が有益だと思います。

その意味では、9月の内閣人事を待ちたいと思います。

内閣改造よりも衆院解散

さて、昔の総理大臣が、こんなことを言いました。

内閣総理大臣の権力は、内閣改造するほど下がり、衆院解散するほど上がる。

これはたしか佐藤榮作の発言だったと記憶していますが、『「歴代2位」に浮上する安倍政権に期待したいこと』でも触れたとおり、佐藤榮作は3回の組閣を通じ、通算2798日間、在任しました(もっとも、今年8月24日に安倍総理に抜かれたことで、総理大臣としての在任期間は史上3位に転落しました)。

ただ、この「内閣改造をすればするほど総理大臣の求心力は下がる」というのは、歴史的には正しいように思えてなりません。

たとえば、直近の事例でいえば、総理・首相としての在任日数と内閣改造を見比べてみると、

  • 安倍晋三総理(第1次)…366日(1回)
  • 福田康夫元首相…365日(1回)
  • 麻生太郎総理…358日(0回)
  • 鳩山由紀夫元首相…266日(0回)
  • 菅直人元首相…452日(2回)
  • 野田佳彦元首相…482日(3回)
  • 安倍晋三総理(第2次)…729日(1回)
  • 安倍晋三総理(第3次)…1044日(3回)

という具合で、民主党政権末期の野田佳彦元首相は482日の在任期間中に3回もの内閣改造に踏み切っている(つまり約160日ごとに内閣改造をした)という計算です。

安倍政権の強さ

さて、先日も『「歴代2位」に浮上する安倍政権に期待したいこと』で申し上げましたが、安倍晋三総理大臣は今年11月20日に桂太郎を抜いて内閣総理大臣としての通算在任日数が歴代最長となり、政権が来年8月23日まで続けば、連続在任日数でも史上最長の佐藤榮作政権を抜きます。

こうしたなか、昨日は読売新聞に、こんな記事が掲載されました。

安倍内閣支持率、58%に上昇…読売世論調査(2019/08/25 22:00付 読売新聞オンラインより)

読売新聞社が8月23日から25日にかけて実施した全国世論調査では、安倍内閣に対する支持率が58%(前月比5%ポイント上昇)する一方、不支持率は30%(前月比6%ポイント下落)となっていますが、考えてみれば、これは凄いことです。

野田前首相のもとで行われた2012年12月の衆院選を含めれば、安倍総理は実に6回の大型国政選挙で勝利し続けているわけですし、途中で支持率が急落した時期があったことを思い出せば、安倍政権の粘り強さには感嘆します。

もちろん、読売新聞社という単独のメディアの単月調査だけを見て安倍政権のすべてを予測することは不適切ですが、それでも安倍政権が2017年7月、あるいは2018年4月の「もりかけ虚報」などを乗り切ったことは、後世からは「マスコミが影響力を失った時期」と見られるのかもしれません。

今後の焦点は2つ?

ただし、当ウェブサイトとしては、安倍政権が史上最長在任日数になることは間違いないと考えているものの、その一方で、「歴代最長」だけを目指すことは本末転倒だと考えています。安倍政権は、「過去に誰も成し遂げたことがないことを達成した政権」として記憶されるべきです。

その意味では、憲法改正は道半ばで宙ぶらりん状態になっていますし、まことに残念なことに財務省の権力は非常に強く、今年10月からは、「消費税の増税」という非常に問題のある政策が実行に移されることが確定しています。

さらには、NHKという「消費者から選ばれたわけでもないくせに、8000億円を超える連結売上高と暴利をむさぼる企業」の存在も大きな問題ですし、立憲民主党や日本共産党を含めた反日野党の存在も日本にとっての大きな脅威です。

このように考えていくならば、財務省やマスコミを筆頭に、日本の国益を損ねる組織はたくさんありますし、安倍政権にはまだまだなすべきことがたくさんあるように思えてなりません。

そこで、やはり目先の焦点は、2つあると考えて良いでしょう。

1つ目は、衆院解散総選挙です。今年7月の参院選では、結局、安倍総理は衆参同日選を見送った格好ですが、これは言い換えれば、衆院解散という「切り札」を温存した、ということでもあります。

そして、衆院選の次の注目点は、ずばり、安倍総理自身が自民党総裁として「4選」が可能になるかどうかではないでしょうか。

このあたり、意外と可能性はあると思います。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

もっとも、私自身も安倍政権を無条件に支持するつもりはありません。結局のところ、憲法改正を含めた戦後政治の総決算、日米同盟のさらなる強化、そして「国民の敵」の一掃に向けて、安倍政権がどれだけの覚悟を見せることができるかの問題だと思います。

真の国民の敵とはNHKと財務省 解決する唯一の方法と人物(2019/05/12 05:00付 当ウェブサイトより)

安倍政権が志を捨て、政権維持に汲々とするようになれば、当ウェブサイトとしてはあまり安倍政権を支持しようとは思いませんが、安倍政権が志の実現に向けて動くのであれば、当ウェブサイトとしても全面的に応援したいと思います。

その意味で、今回の内閣改造も、安倍政権の改革に向けた意思を推し量る手掛かりにしたいと思う次第です。

新宿会計士:

View Comments (17)

  • 岩屋氏は、平時なら余計なことはしない、制服組からは「理想的」な大臣として大過なく任期を全うできたのでしょうが運が悪かったとしか言いようがないですね。

    しかし、問題のある防衛庁長官や防衛大臣は歴史的に実のところ枚挙に暇が無いのですよ。
    最近では稲田の答弁の拙さは目も当てられなかったし、久間章生の原爆発言、僕は軍事に詳しいんだと自衛隊の防衛計画を引っかき回した石破茂、一川保夫・田中直紀の問責決議w。
    これらの恥の殿堂のそうそうたるメンバーに比べたら、ちょっと能力が足りなかったおっさん程度でしかありません。

    • 激同。

      お次はどなたなのか大いに期待します。
      ◯破氏は消え去りました。

      人事予想で皆様がたと盛り上がりたいものです。

    • 全てに同意します。シンゴジラの威光を以てしても、稲田朋美の答弁は花森麗子に遠く及びませんでした。

    • 稲田氏は防衛大臣以外も駄目でしょうね。野党からの追及で簡単に涙ぐんでしまうような冷静沈着さに欠ける(というか神経が太くない and/or 感情的な)人間は大臣にせよ何にせよ大きな責任を負う職務には向きません。

      兎に角、共産チャイナや北朝鮮のみならず韓国も日本にとっては潜在的敵国である正体(※)を今や自ら明らかにした状況を考えるならば、防衛大臣や外務大臣には共産チャイナや北朝鮮だけでなく韓国に対しても批判的な立場をずっと維持していた人間を充てることが日本の国益を守る上で不可欠だと私は思います。

      注(※):韓国が日本にとって潜在的敵国であることが一般の日本人の目にも明らかになったのは、文政権でのレーダー照射事件での対応や日韓間の国交や最低限の信頼関係を支えて来た各種の約束の反故ですが、ここ10~20年間の韓国の軍備をウォッチしている人間には以前から明らかでした。というのも過去10~20年間の韓国が新たに導入した軍備は、北朝鮮に対しての備えのためのものよりも、対日戦を想定したとしか考えられないタイプの軍備が圧倒的に多かったからです。

      例えばイージス艦とかが典型的ですね。また短距離弾道ミサイルの射程延伸をアメリカに要求して認めさせた件も、アメリカが認めた最大射程を文字通りごく少しだけ超えるズルをしさえすれば、射点を選べば東京をも攻撃できる最大射程ですし。あるいはF-15Eや更なるF-35の導入にしても北朝鮮相手には完全なオーバースペックですし。そもそもレーダーを動かす電力のない…グアムからのB-1戦略爆撃機が北朝鮮のレーダーが稼働していないことを確認した…北朝鮮相手にわざわざ高額なステルス戦闘機を買って使おうというほど韓国にはお金が余ってない筈ですし。

      あるいは日本がいずも型ヘリ空母をF-35B STOVL(短距離離陸垂直着陸)戦闘攻撃機を搭載する軽空母に改造するプランを発表したら、韓国も急いでいずも型よりも一回り大型でいずも型改造軽空母よりもF-35Bをより多数搭載できる強襲揚陸艦建造計画をブチ上げた件とかね。

      という訳で軍事マニアには韓国がずっと対日戦を想定した軍備増強を続けてきたことは分かっていたのですが、その韓国の本音(日本と戦争して勝って日本人を皆殺しにするか奴隷にして虐待したいという暗黒の欲望)が一般の日本人にも見える形で滲み出て来たのが文政権の対日政策です。

      ということで、日本としては、チャイナの尖閣急襲に対してだけでなく韓国からの対日戦争(当然ながら卑怯な韓国人は宣戦布告なしの奇襲をしてくる)に対しても備えられる人物、つまりチャイナや北朝鮮だけでなく韓国に対しても冷たい醒めた目でしかし注意深く見つめ続け現場に準備させられる人物を防衛大臣に常に据えておくことが我が国の国防上、不可欠な要件です。

  • 今回は四選は考えておらず、最後の任期ということで年功人事は考えておらず最も相応しいと思っている人中心で考えると漏れ伝わっていますが、やりたいようにやったらうまくいって支持率さらに上昇して、選挙も大勝し結局四選になるかもしれませんw
    朝鮮半島というやっかいな物体をどうあしらっていくか非常に重大な時期です

    • 無くはない、有り得る話だと思います。

      自身の口から四選を目指すといったことは絶対に漏らさないでしょうが、周りから望まれてということになれば話は変わってくるはずです。

      現在の日韓問題を含む国際情勢を見るに、割とよくやっていると感じでいますし、他に適当な人物や党がいるとも思えませんので、続けてほしいのが正直なところです。

      民主主義が正義で独裁制が悪ではないです。
      どちらも良い結果をだせば問題ないですし、どちらもまずい人が良くない結果を出すこともあります。
      ただし民主主義は国民がストップできますので、その点では民主主義の方が好ましいと思っています。

  • 今回だけは自民党伝統の派閥人事でなく決定してほしいと思います。
    財務/外務/経産/官房長官は敢えて変更すると韓国に誤ったメッセージを送ることになると思います。
    まあ親韓国派は、ここを動かせれば勝利する目が出てきますね。
    防衛大臣はあまり心配していませんよ。
    本当は次官の佐藤さんが昇格すれば良いのですが、退役武官の就任は揉めるでしょうから、留任させて
    非常時の権限はまかせる、責任は俺が取るという大山巌や西郷従道の様な大臣候補がいればねえ。
    防衛大臣が積極性を発揮する様な状況はまだ先であって欲しいと思います。

  • 財務省改革に道筋をつけるためには、財務官僚の洗脳(ブリーフィング)に実践的レベルで対抗出来る人材を充てる必要がある。その意味で考えるならば、最早財務官僚のポチとなり果ててしまった麻生財務相の留任は絶対に避けなければならない。後任については菅官房長官あたりが最も適任であろうと考える。
    菅財務相で消費税は5%に減税、デフレにあえぐ日本はこの処方箋で突破口を見つけてきて欲しいところ。

  • 新宿会計士さま、記事の更新有難うございます。

    本日の帰りの電車の中で鈴置高史氏の”トランプの顔に泥を塗った文在寅 米韓同盟はいつまで持つのか”の記事を、yahooで見つけましたので、携帯で拝見しながら帰ったのですが。。。。
    再度家のPCで見ようと思いyahooを見ても記事が出てきません、直接デイリー新潮に移動しました。。。何かの意図を感じてしまいました!

    https://www.dailyshincho.jp/article/2019/08271800/?all=1

    • 自レスです。

      鈴置高史氏の論考を拝見して、中国が米国との会談を申し入れた件から妄想してしまったのですが。

      以下妄想。

      中国の会談内容は米中貿易摩擦ではなく、中国が香港を取るか北朝鮮を取るかの交渉なのではと。。。
      中国にとって香港は無くてはならない金の卵を産む鶏です、香港を中国の物にする代わりに、北朝鮮との米北同盟を認める。。。
      その代わり香港に対して今まで通りの金融優遇を保持せよと!
      中国にとって面倒な朝鮮族を西側に割譲するから手打ちしようとの事なのではと。。。素人の妄想です。

  • 今日のニュースに有った、河野外相の発言は、とても良かった。
    改造内閣の中心メンバーとして、より一層活躍して頂きたい。

  • ≫元首相の二男で、先日、有名人と「できちゃった結婚」を発表した某若手政治家を閣僚に起用するかもしれません。

    北朝鮮に拉致された邦人とバーターに、結果的に日本の血税から1兆4000億円以上を北朝鮮に貢いだ『闇の小泉家』ですね…
    その資金は、日本や世界を脅かす核開発の資金に早変わりしました。
    小泉進次郎は自民党総裁選において安倍総理を裏切り、石破茂の支持に回りました。その前には、田中眞紀子から石破茂を推すように恫喝がありました。普通ならば、小泉進次郎は背後から味方を撃つ石破茂の仲間でしかありません。
    ですが、小泉進次郎は父純一郎の薦めに従い、米コロンビア大学大学院に留学し、米戦略国際問題研究所(CSIS)の非常勤研究員になっています。彼の同期には、公明党議員の中野洋昌がいます。中野議員は小泉進次郎のお目付け役なのでしょう。

    はっきりと言いましょう。
    小泉進次郎は、鳩山由紀夫を継ぐ『芸人枠』の議員なのでしょう。(笑)
    小泉進次郎も覚悟を決めろ!(笑)

  • 更新ありがとうございます。

    安倍内閣は長期政権を続けてますが、ゲリラ的に仕掛けられた「モリカケデッチ上げ騒動」をなんとか乗り切ったのが大きいと思います。あの立憲民主党、国民民主党はじめ日共、官僚、マスゴミらの集中砲火は凄まじかった。「アベ倒せ」(プッ)でしたね。

    あれだけ叩いて置いて、その際中の選挙で野党は惨敗。それからは政策での討論もせずに、結局「代議士で居たいだけの寄り合い互助会」と、保守嫌い層まで、愛想をつかされました。

    さて、安倍内閣の最長不倒距離K点超えは確実だと思いますが、次は衆議院解散です。私は改憲に及び腰の公明党とは、いずれ袂を分かつと思います(個人的にSはちょっと、、笑)。

    衆議院選挙で自民と維新の会、国民民主党の切り崩し、無所属議員で、なんとか3分の2は取れると見ています。N国?ん〜今は誘うか微妙(笑)。

    立憲民主や国民民主や共産党が停滞気味の今こそ、仕掛けるべきです。また数字が足らなければ、半歩公明党に譲歩すれば、ラクラク3分の2は取れます。是非改憲の道筋をつけて欲しい。

    会計士さんによると【安倍政権は、過去に誰も成し遂げたことがないことを達成した政権として記憶されるべきです】と。はい、その通りです。

    が、その似たようなフレーズ、南朝鮮の文大統領が国民に向かって言ってましたよね(爆笑)。詳細あやふやですが「誰も経験した事のない国を作る」でしたっけ(嘲笑)?

    ホンマに誰も経験したくない政治をして、景気も国際関係も真っ暗闇にする稀代の大統領でした。あ、まだ現役か。懲役かと思った(笑)。

    でもそれでは済まない。暗殺かローソクか縊死かホテルから飛び降りか。旅行好き夫婦なんで、情報の入りにくい東欧の小国や東南アジアで行方不明も面白いです(笑)。

  • 日本の場合、ポスト安倍を任せられる人材が、与党に乏しい、野党にはもっと乏しいのですが、韓国もポスト文在寅を任せられr人材が、与党にはスキャンダルまみれの者位しか居らず、野党にはもっと居ない様です。