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ユーロ圏の矛盾が噴出 フランスは民主主義を捨てたのか?

ろうそく片手に民主主義を壊した韓国。黄色い服を着て暴力を振るい、増税を阻止したフランス。究極的に、やっていることは「民主主義によって選ばれた政権が実施しようとした政策を、民主主義によらずに止めた」という意味では、まったく同じなのです。これに対し、わが国では今年4月、日本共産党が「5万人参加」とウソをついたデモが発生しましたが、単発で終了しました。民主主義が機能するためには、日本共産党に騙されないだけの賢さに加え、国民が安心して暮らしていける経済状態が必要だということが、よくおわかり頂けると思います。

ろうそく片手に民主主義を壊した国

数年前、韓国の首都・ソウルで、朴槿恵(ぼく・きんけい)大統領(当時)の退任を求める市民団体による抗議デモが、土曜日ごとに発生。ロウソク片手に毎週、多いときでは200万人を超える人々(※主催者発表)がデモに参加するという、不気味な現象が発生しました(図表)。

図表 朴槿恵政権打倒の「ろうそくデモ」参加人数
日付 主催者発表 警察発表
2016/10/29 3万人 12,000人
2016/11/05 20万人 45,000人
2016/11/12 100万人 26万人
2016/11/19 50万人 18万人
2016/11/26 150万人 27万人
2016/12/03 212万人 42万人

(【出所】当時の韓国メディアの報道等から著者作成)

このデモの結果、韓国の国会は、いまからちょうど2年前の2016年12月9日(金)に、朴槿恵氏の弾劾訴追を可決しました。

いわば、市民団体の「ろうそくデモ」が、国政を動かした格好です。韓国国内では「平和的なデモによって政治を動かした!」、あるいは「これは無血革命に等しい!」など、謎の自画自賛が行われているようですが、「韓国の民主主義の未熟さを示す、本当に恥ずべき話だ」、という認識はないようです。

ちなみに、韓国国内では「保守メディア」と呼ばれているらしい『中央日報』(日本語版)にも、こんな社説が掲載されたほどです。

【社説】朴大統領弾劾以後…憲法と協治で乗り越えよう(2016年12月10日12時46分付 中央日報日本語版より)

中央日報は朴槿恵氏が民間人である崔順実(さい・じゅんじつ)氏に国政機密を漏洩していたことなどを「神聖な国家権力を民間人に譲り渡した」「決して許されない反憲法的犯罪」だったと決めつけ、朴槿恵氏が弾劾されたことを「霧に覆われた政治も1つの峠を越えた」と評しています。

「民主主義発祥の国」が民主主義捨てる?

気に入らなければ暴力的に破壊して良いのか?

どうして急にこんな古い話を持ち出したのかといえば、数日前から出ている、フランスで増税が延期されたという話題を目にしたからです。

すでに複数の内外メディアが大きく取り上げていますが、フランスの首都・パリを初めとする各地で、燃料税の引き上げなどに反発する抗議デモが発生。黄色いチョッキ(gilets jaunes)を着用した者たちが3週間以上にわたり、ときとして過激な暴力を振るうなどして社会問題化しています。

(※余談ですが、黄色いチョッキで破壊活動をするとは、まさに「黄巾の乱」そのものではないでしょうか?)

これを受けて、今週、フランス政府は燃料税の増税を表明。いわば、マクロン氏が暴力的なデモ隊に屈した格好となっています。

ただ、これは非常に情けない話であるとともに、極めて深刻な話です。というのも、民主主義国において、大統領としていったん有権者の信任を得ている以上、法の手続きなしに、暴力に屈することがあってはならないからです。

これらの報道によると、マクロン氏は前任のオランド政権が残した富裕税などの負の遺産を撤廃するとともに、労働者に対する手当てを削減し、燃料税を引き上げるなど、「強者に配慮する一方、弱者に厳しい政策」を遂行したことが、今回のデモを招いたとされています。

経済が弱くなれば極論が強くなる!

ただし、私自身はフランスという国もユーロの欠陥の犠牲者であると考えています。

昨日の『日本国債の不都合な真実:ハゲタカは日本にとって格好のカモ』でも少しだけ触れましたが、ユーロという通貨には深刻な欠点がいくつもあります。

通常、産業競争力が強い国(たとえばドイツやルクセンブルクなど)では、貿易黒字を積み上げれば自国通貨の価値が上昇し、輸出競争力が低下することで、自動的に産業競争力が強くなり過ぎないような調整が働きます。

しかし、ユーロ圏に加盟している国どうしでは、為替レートの調整が働かないため、産業競争力が強い国は強いまま、永遠に貿易黒字を積み上げ続け、産業競争力が弱い南欧諸国などは、無限に貿易赤字を垂れ流し続けるのです。

それだけではありません。

ユーロ圏加盟国では、各国の中央銀行にユーロを発行する権限がありません。このため、国債を中央銀行に引き受けさせるということができませんし、自国がデフレ状況にあったとしても、金融緩和を行うこともできないのです(これを専門用語で「金融政策と財政政策の齟齬」と呼ぶこともあります)。

フランスは国連常任理事国であるとともに核武装国であり、農業大国であり、原発大国でもあります。ユーロ発足前のフランスの通貨・フランは、ドイツ・マルクとともに、「G10通貨」の一角を占めていたほどです。

ところが、欧州通貨統合の結果、マーストリヒト条約により国債発行残高はGDPの6割に抑えることが義務付けられてしまい、財政出動の手段を奪われてしまいました(※ちなみにこの「GDP債務比率6割」には、経済学的な根拠はいっさいありません)。

フランス経済が破壊されている要因は、ユーロという通貨自体の欠陥以外にも、移民政策の失敗や社会構造改革の失敗など、さまざまなものもあるのですが、経済がうまくいっていないことは確かです。

マリーヌ・ルペン氏が率いる国民連合(Rassemblement National、旧党名は「国民戦線」Front National)のような「極右政党」(?)が台頭しているのも、フランス経済がうまく機能していない証拠ではないかと思います。

だからといって暴力を使って良いわけではない

私自身、2008年のリーマン・ブラザーズの経営破綻以降、欧州や世界の金融市場をつぶさに眺めて来た人間でもありますし、欧州債務危機の最中には毎日のように、ギリシャだ、ポルトガルだ、キプロスだと危機が相次いでいるのをチェックして来ました。

この10年間、ドイツなどの経済強国と、南欧を中心とする周辺国での格差が無限に開き続けるというユーロ圏独特の問題は、根治されていません。それは、国債の発行主体である各国が通貨を発行する権限を持っていない、という問題です。

私なりに辿り着いた処方箋は、究極的には、

  • ユーロ圏を解体し、ユーロ採用国19ヵ国はそれぞれの通貨を復活させる
  • ユーロ圏の財政を統合し、「ユーロ国債」を発行する

のいずれかしかありません。

やはり諸悪の根源はユーロという通貨の欠陥にあるとしか思えませんし、ユーロ圏危機はどうせ再燃、再々燃、あるいは「再々々々々々々々々燃」するに違いない、と思っていました。それがこんな形で噴出するとは、予想どおりとはいえ、なんともやりきれない思いがします。

ユーロ圏の話はともかくとして、フランスを「近代民主主義発祥の国」と呼ぶ人もいるようです(※私個人的にはこの見解には賛同しませんが…)が、民主主義のプロセスにより成立した政府が実行しようとしている政策を、民主主義の手続きによらずに阻止するのは、民主主義国ではありません。

「近代民主主義発祥の国」とやらに対してこう申し上げるのは失礼かもしれませんが、フランスの民主主義は危機的な状況にあると言わざるを得ないのです。

日本ではどうなのか?

「国会前で5万人が抗議!」の続報は…?

ところで、政府がやること、国会がやることが気に入らないがために、人々が国会前などに出掛けてデモをするのは、共産主義国でもないかぎりは、先進国、発展途上国を問わず、一般に見られる現象です。

こうしたなか、フランスの暴力デモを眺めていて、私が思い出したのが、今年4月14日に日本の国会議事堂前で行われたデモのことです。

ただ、これについては『【夕刊】パヨクの暴走は自分たちに跳ね返る』でも述べたのですが、朝日新聞、毎日新聞、共同通信は「デモ参加者は主催者発表で3万人」と報道した割には、ツイッターなどに投稿された写真や動画で確認する限り、どうみても参加者数は多くて数千人に過ぎませんでした。

こうしたなか、もっとも「傑作」だったのが、日本共産党の機関紙『しんぶん赤旗』による、次の記事です。

「安倍退陣」5万人/怒りの声 国会包む/全国20カ所以上で行動(2018/4/15付 しんぶん赤旗より)

なんと、あの狭い国会議事堂前の広場に「5万人が集結した」のだとか(!)。

さすが、志位和夫委員長の独裁体制が20年近く続いている、民主主義を正面から否定する政党だけのことはあります。まさに、息を吐くようにウソをつくのもお家芸でしょう。日本共産党さん、いいかげん、ウソをつくのも大概にしてもらえませんかね?

韓国に倣って毎週開催するのかと思ったら

ただ、日本最大のウソツキ集団・日本共産党による「5万人」説は論外だったとしても、主催者発表の「3万人」という数値が盛り過ぎていたためでしょうか、結局、この「5万人抗議デモ」は、4月14日の1日限りで終わってしまいました。

あれ?

「ろうそく革命を日本でも起こす」って言っていませんでしたっけ、「日本市民」さん?(苦笑)

それはさておき、なぜ日本で日本共産党などが煽る暴力デモが成功しないのでしょうか?

その理由は非常に簡単で、何だかんだ言って、現在の日本の経済政策が、それなりに成果を挙げているからです。

もちろん、私自身は安倍政権の経済政策が100%、うまくいっているとは考えていません。2013年4月以降の大規模金融緩和はそれなりに日本経済に恩恵をもたらしていますが、2014年4月の消費増税や、財務省の緊縮財政主義は、日本経済の立ち直りを遅らせています。

ちなみに私が「国民の敵」と呼んでいるのは「正当な選挙で選ばれたわけでもないくせに、不当に大きな権力を握り、国益を破壊している勢力」のことですが、財務省と日本共産党は、私に言わせれば、いずれも「国民の敵」です。

こうした財務省の抵抗により、日本経済の浮揚が遅れていることは事実ですが、ただ、それと同時に失業率は史上最低水準、有効求人倍率は史上最高水準にありますし、雇用が確保されれば国民生活が徐々に安定していくことは自明の理でもあります。

したがって、いくら日本共産党や極左メディアなどが焚き付けても、日本では韓国やフランスのような暴力的でもは発生しないのだと思います。

日本はいつまでも安心、ではない!

ただし、現在の日本経済も、必ずしも盤石ではありません。

とくに、来年10月に消費税等の税率が引き上げられれば、国民が消費行動をするたびに巻き上げられる税額が上昇することになりますし、消費活動が委縮することは避けられません。そして、それによって経済成長が鈍化すれば、デフレ脱却が遅れ、さらには雇用が損なわれる懸念もあります。

民主主義も民度も未熟な韓国でヘンテコなデモや市民運動が発生するのは仕方がない話ですが、「民主主義が成熟している」(?)といわれているフランスでも、経済が悪化すれば、「黄色いベストを着たデモ隊による破壊活動」、といった変な運動が生じてしまうのです。

それを防ぐためには、民主主義とは非常に脆弱な仕組みであることを、まずはきちんと認識する必要があります。

民主主義が機能するためには、国民の知的水準が高いことと、国民の生活が安定していることの、2つの条件が必要です。日本はもともと国民の知的水準が高い国ですが、不況などによって国民生活が苦境におちいれば、容易に変な政権が誕生してしまいかねません。

2009年8月の悪夢を、私たちはよもや忘れてはなりません。

日本に変な政権が成立しないためには、やはり経済をしっかりと立て直さなければならないのであり、それを阻む財務省という組織を、何とか解体に追い込むことが必要なのです。

財務省を解体に追い込むためには、私たち有権者がマトモじゃない政治家(たとえば立憲民主党や日本共産党などの議員)を全員落選させ、しっかりとマトモな政治家を選んで国会に送り込むことが必要です。

マトモな政治家を選ぶためには、野党議員の不祥事を絶対に報じようとしないマスコミ各社(とくに朝日新聞)の影響力を削ぐために、私たち日本国民が賢くなり、変な報道を続ける新聞を購読せず、変な報道を続けるテレビを見ないようにする必要があるのです。

そして、変な報道を続けるメディアを見ないようにするためには、正論を主張し、それを地道に主張し続けるよりほかに方法はありません。

幸いなことに、最近はインターネットが発達しています。インターネットが規制でもされない限り、私は当ウェブサイトを私なりの「言論プラットフォーム」として皆様に提供し、知的格闘を通じて正論を醸成していく場にしていくつもりです。

そういうわけで、読者の皆さまにはどうか引き続き当ウェブサイトをご愛読頂きますとともに、コメント欄にお気軽にコメントを打ち込んで下さると嬉しいと思っているのです。

新宿会計士:

View Comments (39)

  • 〉これを受けて、今週、フランス政府は「燃料税の増税」を表明。いわば、マクロン氏が暴力的なデモ隊に屈した格好となっています。

    これを受けて、今週、フランス政府は『燃料税増税の延期』を表明。

    だと思います。

  • 毎々の執筆、ありがとうございます。

    燃料税の増税はマクロン大統領の選挙公約だったと思うのですが、今回のデモは、言われてみれば確かに、蝋燭デモにソックリですね。ただ、全東京知事 舛添氏は「フランスは社会主義的な部分が多い」と何かで話していた様な覚えがあります。
    (曖昧な記憶で申し訳ない)

    増税の幅はガソリンの場合、0.065ユーロ/リットルだったと記憶しているのですが、
    既に消費税相当額が20%で、ここ最近の燃料が15%程値上がりしている様なので、
    運送業(黄色いベストを着る必要がある)中心にデモに発展したのでしょう。
    「イヤなら電気自動車に乗れば良い」的な発言があったそうですが、
    輸送業の方達にしてみれば、重い荷物を載せてどこまで走れるかわからない(=理解されていない)状況では、それもやむを得ない様な気もします。
    小生、電気自動車を所有していますが、確かに維持費は安いです。
    年間10万円でお釣りが来ます。(充電代含む)

    俯瞰的に見れば、新宿会計士様のご指摘通り、ユーロ圏の矛盾がユーロ各国(除、独)を苦しめているのでしょう。
    それもあって、ルノーが日産を統合しようとしたのかも。
    この様子では、まだまだ離脱国家が増え、最終的には解体なのかなと思えてきます。

    失礼致しました

  • フランスの暴動で車が燃えている写真とか見て
    「フランスどうなってしまうん」と思ったけど
    一人当たりGDP見ても暴動を起こすようなレベルに見えない・・・

    39,869◆フランス
    39,735◆イギリス
    38,440◆日本
    31,984◆イタリア
    29,891◆韓国
    28,359◆スペイン

    一部に不満が溜まっているのは確実なんだろうけど

    • 民主主義は優れたシステムではあるが、おかしな事が全く起きないわけでは無い。
      6割の強者と4割の弱者がいたら4割の弱者を切り捨てる事も可能

      フランスは労働人口の2割を占める高給取りの公務員がいて、正社員がいて、派遣などの労働者、移民などが身分制度的?だから、底辺的な人が怒っているのかと思ったらフランスの相対的貧困率は日本よりまともなんだよなぁ

  • 「民主主義を捨てた」と言うよりは、「民主主義」からの~「衆愚政治」の始まりではないでしょうか
    日本が同じ状況にならないためには、個々が以下のことわざが示す注意や予防を怠らないのも良いかもしれないですね。
     盗人猛々しい
     盗人に追い銭
     盗人にも三分の理
     盗人の昼寝
     泥棒を捕らえて縄を綯う
     盗人を捕らえて見れば我が子なり
    ・・・あれ? 一部の言葉を置き換えると、どこかの政党や国のパターンに似てるかも。。。

  • エマニュエル・トッドはフランスの状況を『グローバリズムが世界を滅ぼす』の中で、自由貿易の進行による社会格差の拡大と、エリートの劣化の二つの問題があると指摘しました。2014年の出版ですが、今日のフランスの惨状を予言していたと思います。この本の文脈から、2016年の大統領選挙でトランプ大統領が反グローバリズムと自由貿易の制限である「アメリカ・ファースト」を掲げて勝利したことも予見できるものでした。

    ヨーロッパの場合は、英米型のグルーバリズムを押し付けられると同時に、自ら招いたEU(欧州連合)内の自由貿易による格差の拡大という二重苦を背負っている状態にあります。EUの中でドイツだけが一人勝ちし、フランスは負け組に追いやられてしまいました。フランスがEUに留まる限り、負け組から脱却する術はなく、格差は深刻化し続けるでしょう。結局、フランスはユーロ脱退を決意するに至り、それを以てEUは崩壊するでしょう。

    イギリスがポンドを捨てなかったのは正しかったし、ブレグジットも正しい選択であると言えます。トランプの保護貿易路線も正しいと言えます。

    TPPの場合はどうでしょうか。TPPは通貨統合するような強い連合体ではないので、EUほど深刻な問題は起こらないかもしれませんが、自由貿易の進行が各国内の経済格差を拡大する可能性があります。私の直感では、日本は既に小泉政権の頃からグローバリストによって自由化・規制緩和を進めてきており、それに伴って格差も拡大していて、いまさら米国抜きの自由貿易協定程度では大きな変化は起こらないだろうと思います。しかし、もっと経済規模が小さく経済基盤が脆弱な国々では問題が深刻化するかも知れません。

    トランプ大統領は予測困難な変人ですが、ビジネスで大成した人ならではの、プロパーな政治家にはない破壊力と変革力があります。彼は、欺瞞と偽善に満ちたリベラル勢力を公然と愚弄し、ポリティカリー・コレクトネスを嘲笑します。ウォール街に媚びず、グローバリズムに反旗を翻します。国境の重要性を説き、移民を制限します。これまでどの先進国も阿り媚びへつらってきた中国を徹底的に攻撃しています。どれも正しいことです。

    トランプが大統領の席にある限り、彼は世界を引っかき回すと思います。ですがそれは世界が再び保護貿易に戻り、それぞれの国の産業を大切に育成し、格差を是正し、社会を安定化させる方向での変化のきしみだと思っています。

  • リクエストをしてから短期間での取り上げありがとうございます。
    私が思うにフランスは既に多人種国家になり旧来のフランス人のアイアンディティでは主権者を纏める事ができなくなったのでは無いかと思っております。
    https://ovninavi.com/747apropos/
    こちらの記事では生粋のフランス人は25%しか居ないと指摘されており記事通りであればフランス人の民族主義は既に破綻しています。※記事が間違っている可能性もあります注意してください。スペイン内戦の避難民のその後の数字は曖昧ですので。

    今回の暴動は煽る人間や誹謗中傷も多々有ったでしょうが、暴動の首謀者が存在せず民衆が自発的に行っておりフランス政府も交渉相手が存在せず四苦八苦しています。この為フランス政府が増税の無期延期で民衆を宥めるのは私は間違ってはいないと思います。

    ※民主主義で選ばれた政権ですので軍隊投じて鎮圧しても文句は言えないでしょうが、フランス革命からジャコバン派による恐怖政治した御国ですから現政権が恐怖したのかもしれません。

    まぁフランス人の民族主義が健在であればとっくの昔に反移民のルペンが政権を奪取されてたかもしれませんので今後のフランス政府の政策を注視していきたいと思います。

    コラでしたがギロチン持ち出したイエローベスト運動の写真見た時は「ああやっぱりフランスはフランスのままだな」と思いました。どうせなら本当に持ち出してイエローベスト運動の象徴にしたら現政権は一瞬で野に下るのではと思いました。

  • 壮大な社会実験であるEUが何時破綻するのか、フランスにはフランを、イタリアにはリラの復活を宣言して頂きたいものです。EU規制は2万件を超えるとのことで、ソースが不確かにて中には本当か?と都市伝説もあるようですが、次のようなオモシロ規制が言われています。
    ・靴用接着剤は2缶まで鍵付きのロッカーで管理せよ
    ・掃除機の吸引力が強力過ぎてはいけない
    ・ゴム手袋は洗剤を扱えなければならない
    ・スーパーで売られるキュウリとバナナは曲がっていてはいけない
    ・ミネラルウオーターに「脱水症状を防ぎます」と書いてはならない

    どのような政体であっても、官僚の肥大化は碌でもないことですが、自己再生産を図るのは何も共産主義に限ったことでは有りません。所詮は、自我の欲望を拡大させる生き物である人間が作っている制度・組織ですから、と悲観的に論じることもできましょう。一方、それ故に、その拡大に歯止めを掛ける動きが出てきている、と現状を見ることもできます。トランプ大統領のアメリカ・ファーストは、EUへの不満噴出、そして最優先課題として、中共チャイナの覇権拡大叩きですね。
    なお、マスコミは、米中貿易戦争とか、覇権争い、などとあたかも米中がライバルとして競争しているかのように報道しますが、小生にはアメリカによる「お仕置き」としか見えません。(前日の「事実」と「意見」は興味深い論述で、東北大学の哲学者で故村岡教授の「論証」は「実証」にまさる、との名言を思い出しました。)

    サイト主様が述べられた「民主主義の脆弱性」について、プラトンの「国家」から2400年以上経過しても、全く問題点が変わらないことに気付かされます。トクヴィルの「想像上の平等」やら「多数派による圧迫」、オルテガの「大衆の反逆」、或いはハイエクの「合理主義批判」など、先人達の叡智に学ぶことが多いですね。

  • >> ちなみに私が「国民の敵」と呼んでいるのは「正当な選挙で選ばれたわけでもないくせに、
    >> 不当に大きな権力を握り、国益を破壊している勢力」のことですが、財務省と
    >> 日本共産党は、私に言わせれば、いずれも「国民の敵」です。

    自民党の選挙公約に消費税も財政再建もしっかり明記してあるよね・・

    【消費税】
    19年10月に消費税率を10%に引き上げる。
    19年10月の軽減税率制度の導入に当たっては、基礎的財政収支を黒字化するとの目標を堅持する中で、

    【財政再建】
    基礎的財政収支を黒字化するとの目標は堅持する。同時に債務残高対国内総生産(GDP)比の安定的な引き下げも目指す。

    財務省が力があるのは認めるが、自民党は財務省よりの考え方に見えるから、
    「全て財務省が悪いんだ」みたいなのは陰謀論とあまり変わらないような

    共産党が日本の敵なのは100%正しいけど。

  • < 更新ありがとうございます。

    < フランスのマクロン大統領は、燃料税増税を延長しました。黄色のベストを着た労働者、デモ参加者はパリの凱旋門や有名観光地などで、時には暴力的な行動をしているのを、動画で見ました。何処にでもいるんだな、あんな連中。

    < ところでマクロン大統領は、就任後労働組合の改革や財政削減に取り組んで来たようですが、直近の支持率は26%、、、。たった1年半でここまで落ちるとは、政権維持が厳しいですね。

    < ドイツのメルケルも失速中。その「次のエース」と思われていたマクロン大統領だけに、求心力が衰えれば、文字通りEUは危機(もう既にですが)です。

    < ところで不勉強な為、マーストリヒト条約の詳細知らなかったんですが、国債の発行残高はGDPの6割に抑えられるとは、財政出動の手段、完全に奪われてますね。諸悪の根源はユーロ。ユーロ圏19国は独自の通貨復活しかないでしょう。ほぼドイツだけ美味しい思い、、。

    < パリのデモは凄い動員ですが、また韓国のローソクや、文に対する保守系もデモ頑張ってます(頑張らなくていい)。で、日本の『安倍退陣』はわずか1回のみ。実数1500人ぐらいでしょう。写真繋ぎ合わせたのを見ましたが、端なんぞガラガラ(笑)。嘘つくな日本共産党!5万人発表で実数は30分の1、恥ずかしくないか?

    • やふー『ごまんといる』という言葉がありますが、漢字にすると『五万といる』ですか?
      共産党 これは50000ではありません。
         漢字で書くと「巨万といる」で、数が大変に多いことを あらわします。
         「巨」という漢字の読みは、「キョ」が漢音で「ゴ」が呉音です。

  • フランスは革命の国だからね。フランス国家の「ラ・マルセイエーズ」の歌詞もかなり過激。パリのデモはもしかするとフランスの通常運行かもね。さすがにマクロンが断頭台の露と消えることはないだろうけど、権力を失うことはありえる。フランスといえば「自由・平等・博愛」だけど、ここに民主主義はないな~。

    • >フランスといえば「自由・平等・博愛」だけど、ここに民主主義はないな~。

      いえ、革命の権利込みと考えるフランスの行動も立派な民主主義です。
      法による主権国家内の秩序維持の保証を何の「権威」でもって行うか

      日本:皇室

      英国などの立憲君主国:王室

      アメリカ:星条旗
      北朝鮮(笑):金家血統

      ですが、おフランスなどはその権威が明確でないので
      革命等の抵抗権でぶっ壊す「権利」を正当化するし、ナポレオンのような権威を明示化する「帝政」というものが現れると思いますよ。

      国の行動は各国の伝統に基づいてしか行えません。
      日米英仏独伊露中すべてそう。
      もちろん韓国もそう。

      • 韓国は金家血統もないし、国家を自身の力で築いたこともない。なんの権威もないね。

        • 非国民様
          当方の駄文にコメントを賜りありがとうございました。

          非国民様>韓国は金家血統もないし、国家を自身の力で築いたこともない。なんの権威もないね。

          その通りと思います。
          だからローソク革命してホルホルしているんですよね(笑)

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