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立憲民主党が台風中に党大会とは「責任感があまりに欠如」?

この週末は、台風24号が接近している最中にも関わらず、衆議院における最大野党・立憲民主党が、能天気に党大会を開催したようです。枝野幸男代表は立憲民主党に「国民からは『次は政権を担え』との責任が課せられている」とおっしゃったそうですが、少なくとも日本国民の1人である私自身はむしろ、立憲民主党には「消滅してもらいたい」と思っているクチです。

社会人評論家の役割

本日から10月です。気付いてみれば今年も残すところあと3ヵ月となりました。

私自身はいつも年初にいくつかの目標を立てるのですが、その目標の1つが、当ウェブサイトを、平均して1日1回以上は更新すること、です。現在のところ、何とかこの目標は達成し続けていますが、「平均して1日1回以上更新すること」だけを目標にするつもりはありません。

当ウェブサイトは「ブログ」ではなく「独立系ビジネス評論サイト」と名乗っていますが、その理由は、「わざわざ時間を割いてまで読んで下さった方々の知的好奇心を刺激するサイトであり続けたい」という、私自身の思いを込めているからです。

やはり、既存のマスコミ(とくに新聞やテレビ)があまり取り上げないような話題を積極的に取り扱い、人々の「知りたい」という気持ちに応え続けていくことが、何よりも大切だと思います。このように考えると、私が何かとても難しいことをやっていのるかと勘違いする人も多いかもしれません。

しかし、現実には、マスコミの報道のレベルがあまりにも低く、国民が「知りたい」と感じていることから逃げ回っている一方で、インターネットがますます身近なものとなっているため、当ウェブサイトのような新参者であっても、日々、少しずつアクセス数が増えているという手ごたえを感じています。

私自身はジャーナリストではありませんが、現役のビジネスまであり、かつ、金融規制の専門家を名乗っています。こうした視点から、マスコミ報道にはない視点を提供し続けるのが、「社会人評論家」の社会的使命ではないかと、最近になって強く感じるのです。

呆れる立憲民主党の党大会

台風でも自粛しない、「責任感が欠如した」人たち

さて、この週末、非常に強い台風24号が沖縄を筆頭に、九州、四国、西日本、東日本などを縦断し、広範囲に被害をもたらしています。とくに西日本では、関西国際空港が水没するほどの被害が生じたばかりでもあります。台風の被害に遭われた方々には深くお見舞い申し上げます。

こうしたなか、沖縄県の県知事選を初め、国内には多数の話題があるのですが、私があえて取り上げたいのは、野党・立憲民主党に関する次の話題です。

結党1年、支持率に陰り=初の党大会「フェス」開催-立憲(2018/09/29-18:27付 時事通信より)

リンク先の記事についてはのちほど、私自身の文責で要約を示したいと思いますが、そもそも非常に強い台風が襲来しているというのに、このような党大会を開くことは妥当なのでしょうか?

以前、『【夜刊】赤坂自民亭と「謝蓮舫ブーメラン」炸裂!』で紹介したとおり、自民党の若手議員らが「赤坂自民亭」と称した飲み会を開催した際には、立憲民主党の村田蓮舫(※)参議院議員が「責任感があまりにも欠如している」と批判していたではないですか。

(※村田議員は少なくとも旧民進党代表時代には二重国籍保持者であったことを認めており、かつ、自身のツイッター・アカウントを「renho_sha」としているようですので、村田議員については、正確には「謝蓮舫」と表記するのが正しいのかもしれません。)

つまり、村田蓮舫(謝蓮舫)参議院議員の主張に照らせば、大雨などの天災が襲来しているようなときには、飲み会などのイベントは自粛しなければ「責任感があまりにも欠如している」わけです。ましてや、今回は「飲み会」などという小規模なイベントではありません。「党大会」という大規模なイベントです。

村田蓮舫(謝蓮舫)氏の主張に照らすならば、「巨大台風が接近しているときに、能天気に党大会など開くとは、責任感があまりにも欠如している」としか言い様がありません。

立憲民主党の「ペートナー」の皆さん

そんな「あまりにも責任感がない人たち」は、党大会でいったい何をしようとしているのでしょうか?

さきほどの時事通信の報道を私の文責で要約すると、次のとおりです。

  • 10月3日に結党1周年を迎える立憲民主党は、結党以来初の党大会を9月29日から開催している。枝野幸男代表は29日、「次は政権を担う責任を国民から課せられている」などと表明。30日には「立憲フェス」と銘打って、国会議員が一般党員に当たる「パートナーズ」と交流する
  • ただ、立憲民主党は現時点では野党第1党として自民党に次ぐ支持率を保っているものの、時事通信の調査で1月の6.2%をピークに、7月には5%を割り込み、9月は4.4%にまで落ち込んだ。国会開会中は「もりかけ」問題追及で注目を集めたが、閉会後はアピールの場を失った
  • 枝野氏は29日の会議で、「テレビや新聞を見なくても立憲が何をしているかが分かる状況をつくる」と語り、30日に決定する活動方針には、「わかものクラブ」(仮称)の設置を明記。支持が弱いとされる若年層との接点を増やすなどして、党勢拡大を図る考えだ

なるほど。

余談ですが、この「パートナーズ」を招いた会合のストラップに “PERTNER” (ペートナー)と印字されていた画像がインターネット上で出回っており、すでに多くの方々が話題にしていますが、これは何かわざと国民に笑いのネタを提供しているのでしょうか?

非常に大きな謎です。

立憲民主党は「野党第1党」ではありません

この「ペートナーズ」の件はどうでも良いとして、それより重要なのは、時事通信の記事の内容です。正直申し上げれば、かなりの事実誤認が混入している、問題のある記事だと思います。

まず、まず、時事通信は立憲民主党のことを「野党第1党」と呼称していますが、これは正しくありません。確かに立憲民主党は、衆議院では野党第1党ですが、参議院では国民民主党に1議席だけ及ばず、野党第2党の地位にあります。

  • 立憲民主党…衆57議席/参23議席
  • 国民民主党…衆38議席/参24議席

この点は、事実誤認なのか、わざと歪曲しているのかはわかりません。来年の参議院議員通常選挙まで立憲民主党と国民民主党がともに存在していたとすれば、参議院議員通常選挙の結果次第では立憲民主党が衆参両院で野党第1党になるかもしれませんし、ならないかもしれません。

とにかく現時点においては、事実として、立憲民主党は少なくとも参議院では「野党第1党」ではありません。さりげなく記事にウソを紛れ込ませるのはやめていただきたいと思います。

民進党と立憲民主党の誤り

揚げ足取りでしかアピールできない

その点を踏まえたうえで、時事通信の記事をもう1度眺めてみましょう。

立憲民主党は時事通信による政党支持率調査では、結党直後こそ「野党第1党」として堅調な支持率を誇っていたものの、支持率は1月の6.2%をピークに減少が続き、9月には4.4%、つまり自民党(26.9%)の6分の1という水準に低迷している格好です。

時事通信だけではありません。ほかの主要メディアによる調査でも、立憲民主党に対する支持率は軒並みヒトケタ台に低迷していますし、次の日経の世論調査に至っては、政党支持率は自民党が48%であるのに対し立憲民主党は6%と、実に8分の1に過ぎません。

内閣支持率、7ポイント増の55% 本社世論調査(2018/9/23 18:00付 日本経済新聞電子版より)

(※なお、立憲民主党に対する政党支持率調査については、当ウェブサイトでは先週、『過ちは繰り返す:民主党政権を総括しない立憲民主とマスコミ』でも触れたばかりですので、こちらの記事もぜひ、ご参照ください。)

いずれにせよ、立憲民主党は時事通信いわく「野党第1党」でありながら、政権与党である自民党に対し、5倍から、酷い場合には10倍近い差を付けられているわけです。時事通信の説明によれば、立憲民主党の支持率低迷は

国会開会中は森友・加計問題などで政権を厳しく追及し注目を集めたが、閉会後はアピールの場を失ったことが原因とみられる

としていますが、この点についても事実とは言い難いと思います。

実際、今年の4月頃、主要メディアの調査では安倍政権に対する支持率が非常に低迷していたことも事実ですが、時事通信の調査でさえ、立憲民主党に対する支持率が1月時点の6.2%を上回ったことはありません。

ただ、立憲民主党にやたらと甘い時事通信の記事でさえ、この下りを読めば、「政権批判でしかアピール手段がない」ということを図らずも認めてしまった格好だと言えます。どんな好意的に解釈しても、立憲民主党が何らかの政策を打ち出していて、その政策が認められている、という意味ではありません。

それは本当に「日本」国民なのですか?

さて、立憲民主党の党大会を巡って、時事通信以外にもう1つ、話題を紹介しておきましょう。

立民、結党後初の党大会 活動方針採択、原発討論も(2018.09.29付 デイリースポーツより)

情報源がスポーツ紙で恐縮ですが、枝野氏は29日の党大会で、次のように話したのだそうです。

この国に、まっとうな政治を取り戻すために、みんなで心を合わせていきたい。国民からは『次は政権を担え』との責任が課せられている」(※下線部は引用者による加工)

…???

まさか、冗談ではなく本気でおっしゃっているのですか、枝野さん?あるいは、ここで枝野さんが「国民」とおっしゃっているのは、「日本」国民なのでしょうか?

少なくとも私自身は日本国民の1人として、立憲民主党には政権を担ってもらいたいとは思っていませんし、それどころか、日本共産党と同類の「国民の敵」だと思っているくらいです。枝野氏が述べた「国民」には、私が含まれていないことは間違いないでしょう。

いや、さきほどの政党支持率調査を見ても、少なくとも時事通信の調査結果だけを信じるならば、立憲民主党を「支持政党」とは答えなかった人が95.6%に達していたということですから、「立憲民主党が国民から『次の政権を担え』との責任が課せられている」という枝野氏の主張は事実に反しませんかね?

ご祝儀と判官贔屓

ところで、9月の時事通信調査で立憲民主党に対する支持率が4.4%しかないことは事実ですが、その政党が衆議院で現在、57議席を占有し、野党第1党の地位にあることもまた事実です。

冷静に考えてみると、近年、野党は選挙のたびに「政党ロンダリング」を繰り返しているような気がしますが、民主党が惨敗した2012年12月の総選挙で得た議席数が57議席だったと考えるならば、「旧民主党左派」だけで2017年10月に57議席を得たことは、大きな躍進と言えなくもありません。

実際、立憲民主党が分裂する直前の2017年9月の時点で、民進党は壊滅的な敗北をこうむるのではないか、といった予測もあったからです。

これをどう考えるべきでしょうか?

数量的な証明ができているわけではありませんが、私の独断と偏見によれば、日本人固有の「ご祝儀」、「判官贔屓」といった心理が立憲民主党の党勢を押し上げたような気がしてなりません。

昨年9月の時点で、民進党は「負け戦」が確定していて実際に前原誠司代表(当時)は衆議院が解散された9月28日の当日、「民進党としては衆議院議員総選挙での党としての候補を立てない」と表明(『自爆スイッチを押した前原の「敵前逃亡」』参照)。

小池百合子・東京都知事が主導して設立された「小池ファーストの会」、じゃなかった、「希望の党」なる組織に全員が合流しようとしたところ、小池氏から「排除の理論」を突きつけられ、仕方なしに枝野氏が設立したのが立憲民主党だったからです。

もちろん、あくまでも私自身の印象ですが、マスコミも希望の党に対しては批判的であり、立憲民主党に対してはやたらと好意的だった気もします。しかし、立憲民主党がいきなり衆議院の野党第1党に躍進した理由は、「排除されてかわいそう」、といった空気もあったのではないかと思います。

これこそまさに「判官贔屓」でしょう。

なぜ民進党は吹き飛んだのか?

さて、本日に関しては、私自身の仮説だけで議論することを許してください。

ここまでの私の仮説は、「立憲民主党が躍進した大きな理由は、マスコミ報道だけでなく、日本人特有の判官贔屓という側面もあったからだ」、というものです。もしこれが正しければ、立憲民主党は「強い権力に果敢に立ち向かう政党」というイメージ戦略に成功すれば、党勢を維持することができるはずです。

逆に言えば、民進党が昨年の衆議院議員総選挙直前に空中分解し、木端微塵に吹き飛んでしまった理由をきちんと分析し、旧民進党の轍を踏まないようにすべきでしょう(※もっとも、これは立憲民主党だけでなく、国民民主党にも当てはまる話ですが…)。

おそらく、民進党が空中分解してしまった理由は、「もりかけ問題」のやりすぎにあります。

この「もりかけ問題」とは、当ウェブサイトでは何度も何度も指摘しているとおり、

安倍晋三(氏)が内閣総理大臣としての地位を悪用し、個人的な友人が経営する学校法人に対して違法な便宜を提供していた疑い

のことです。

しかし、民進党やマスコミ各社、さらには自称知識人らは肝心の「違法行為」が何だったのかについて、ただのヒトコトも触れず、ひたすら、「安倍(総理)は怪しい」、「安倍(総理)は疑わしい」といった印象操作の議論に終始しています。

私は、実は、日本国民はマスコミや野党議員が考えるよりも、遥かに賢いのだと思います。実際、安倍政権に対する支持率が「危険水域」にあったはずの、2017年7月においてすら、最大野党である民進党への支持率は低迷したままだったからです。

ということは、現在の立憲民主党が当時の民進党と同じことをすれば、党勢が拡大しないどころか、再び空中分解、解体の危機に瀕する危険性もある、ということだと思います。

そして、以前『「辻元生コン疑惑」と絶望的に頭が悪い人罪の宝庫・立憲民主党』でも触れたとおり、立憲民主党の空中分解、解体の兆候は、すでに濃厚に出ているように思えてなりません。

この私自身の仮説が正しいのか、それとも立憲民主党の「揚げ足取り戦略」が正しいのか。

その答えは、そう遠くない将来、明らかになるでしょう。

新宿会計士:

View Comments (12)

  • 立憲民進党というより旧社会党系の方々全て国会議員としていかがなものかと・・・。

    • 枝野氏の発言は理解困難です。
      「私こそ保守本流」との演説や、
      「国民からは『次は政権を担え』との責任が課せられている」と耳を疑う発言…

      • 「読者コメントを送信する」をクリックしても書き込んだ言葉が繁栄されず消えてしまします。
        誰か悪さをしているのでしょうか?

        • 愚塵 様

          コメント大変ありがとうございます。
          確認したところ、スパム判定ソフトのエラーで弾かれていたようです。内容については問題ありませんので、コメントについては手動で復活させたいと思います。
          大変ご迷惑をおかけしました。
          ※ただし、すべてのコメントを復活させたため、結果的にコメントが重複しているようにも見えてしまう点が気になるようでしたら、一部コメントを削除するという対応もしますのでお申し付けください。
          引き続きご愛読ならびにお気軽なコメントを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

      • お手数ですが、他のコメントと重複するので、削除くだされば有難いです。

        • 承知しました。ご指示のついているコメントについては削除いたします。

          この度はコメント欄エラーにより、ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。

          今後ともご愛読並びにお気軽なコメントを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

  • 枝野氏の発言は理解困難です。
    「私こそ保守本流」と演説
    https://news.careerconnection.jp/?p=56976
    したかと思えば、
    「国民からは『次は政権を担え』との責任が課せられている」とも発言。
    理解できる人は何人居るのでしょうか。

  • < 時事による立憲民主党の支持率4.4%、更に
    政党支持率6%。もう末期だよ。病院じゃなく、お寺さん探さなくては(笑)。

    < 『政権を担えと言う声をいただいた』。ん〜聞き間違いと思うよ。早よ辞めろ、政策出せ、じゃないの。

    < 貴方も結党一年で答えを出さないとダメだったの。具体的案を出さないのは泡沫だ。今選挙したら、議席は半数以下になるぞ。

  • 立憲民主党の支持率向上に秘策があります。
    枝野、蓮舫といった民主党の政権時代に政権中枢にいた人間を除名、追放する事、

    反安倍勢力も、まともな対抗馬を育てないと、
    次の選挙でも虚しいスローガンの連呼に終わりそう。

  • ペートナーズと言うのは、習近平(ペー)とその仲間達という意味なのではないでしょうか。

  • 独断と偏見かもしれないとお断りして、コメントさせていただきます。

    立憲民主党の言うところの国民とは、(立憲民主党を支持する)政治意識の
    高い(?)人のことだけではないでしょうか。確かに議席を確保している
    以上、一定数の支持があり、彼らもまた日本国民であることは事実です。
    そして、立憲民主党の周りにわざわざ集まる人は、その支持者だけです。
    つまり、立憲民主党の集まりにいれば、(集まりの外では少数意見でも)
    多数意見になるのです。
    以上

  • そういえば、関西生コン事件16人逮捕って、かなりの大事件なんですが、マスゴミはまったく掘り下げないですねw
    さすがに逮捕した事実くらいは、報道しましたが、調査報道の類は一切無し。

    こういう、こころあるメディアwは、ちゃんと記事にしているというのに・・・。
    https://jimmin.com/2018/09/26/%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%B5%84%E5%90%88%E3%82%92%E9%9D%9E%E5%90%88%E6%B3%95%E5%8C%96%E3%81%99%E3%82%8B%E5%BC%BE%E5%9C%A7%E3%80%80%E2%80%95%E7%B7%A8%E9%9B%86%E9%83%A8%E3%80%80%E9%96%A2%E8%A5%BF%E7%94%9F/