野田聖子氏のGACKTコイン疑惑をスルーするマスコミの怪
新聞、テレビなどのマス・メディアがなぜか一斉にスルーしているのが、野田聖子総務相と通称「GACKTコイン」との関係です。安倍総理、麻生副総理などが同様の不祥事を発生させたら、鬼の首を取ったかのごとく「辞職しろ」と大騒ぎするはずのマス・メディアが、なぜか野田総務相の疑惑の件ではダンマリを決め込んでいます。
目次
通称GACKTコインと野田総務相
朝日新聞の不思議な記事
次の朝日新聞の記事によれば、野田聖子総務大臣は閣僚給与12ヵ月分の返納を決めたとしています。
野田聖子氏、閣僚給与返納へ 情報公開請求の漏出で引責(2018年8月7日03時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より)
しかし、朝日新聞の報道を読んでも、何やらよくわかりません。野田氏が給与を自主返納する意向を固めたのは、
「野田聖子総務相の事務所による金融庁への説明要求に関し、朝日新聞が同庁に情報公開請求した内容を野田氏が第三者に漏らした問題」
を受けたものだとしていますが、何が何やらさっぱりわかりません。
というのも、朝日新聞の説明によれば、野田聖子氏が給与の返納を決めた要因は、あくまでも「朝日新聞がこの問題を取材しているという事実を、第三者に漏らしたこと」だとしていますが、これが事実であれば、なおさら意味不明です。
朝日新聞の説明によれば、朝日新聞が5月2日に金融庁に対し、金融庁担当者と野田氏らの面会記録の開示を求め、5月23日に総務省に対して「朝日新聞の記者が請求者だ」と伝え、それが総務大臣である野田氏側にも伝わった、というものです。そして、朝日新聞は
「野田氏は5月下旬に複数メディアとの懇親会で、朝日新聞が自らの事務所をめぐって開示請求していることを漏らした」
としており、これが問題だとでもいわんばかりの言いぐさですが、いったい何がどう問題なのでしょうか?
山本一郎氏の「告発」
ここで参考になるのが、個人投資家で作家の山本一郎氏の論考です。山本氏は次の『Yahoo!ニュース』に寄稿した記事のなかで、野田聖子氏が、自身を秘書を「問題のある仮想通貨業者」と同席させる形で金融庁の仮想通貨関連部署の担当者に圧力をかけていた可能性に言及しています。
野田聖子総務相、秘書がGACKT関与の「SPINDLE」で金融庁担当者に圧力(修正あり)(2018/7/19(木) 18:36付 Yahoo!ニュースより)
「GACKT」とあるのは男性シンガーソングライターの大城ガクトさんのことだそうですが、この人物が広告塔となっていた仮想通貨「SPINDLE」の取り扱いを巡って、山本氏は以前から『Yahoo!ニュース』に警告を掲載していたそうです。
まさか、私も『Yahoo!ニュース』で金融商品取引法や資金決済法などの、自分自身の専門分野に関する記述を見ることになるとは思っていませんでしたが、山本氏が記載している事実関係が正しければ、金融規制の専門家である私自身の目から見ても、これは明らかな違法行為です。
なぜなら、資金決済法上は内閣総理大臣(実際には金融庁)の登録を受けた者でなければ、仮想通貨交換業そのものを営むことができないからであり(資金決済法第63条の2)、違反した場合には刑事罰の規定も設けられている(同第107条第5号)からです。
なぜ続報が出てこない!?
いずれにせよ、この問題を巡っては、野田聖子氏自身が真摯に説明する義務を負っているはずですが、どうもマス・メディアの追及は非常に弱いようです。山本氏の記事が掲載されたのは先月19日のことですが、それから半月以上が経過しているにも関わらず、主要なメディアはこの問題にほとんど触れていません。
まるで、先月23日にラオスで発生した韓国企業が発生させた疑いが強いダム事故を巡って、日本のマス・メディアがほとんど続報を取り上げないのと状況は良く似ています。どうして続報が出てこないのでしょうか?まったく意味が分かりません。
しかも、先ほどの朝日新聞の記事は、
「閣僚の年間給与は2929万円で、行財政改革のため一律2割減らしている。議員歳費の返納は公職選挙法が禁じる寄付行為にあたり、2172万円の議員歳費を除いた約170万円が返納の対象となる。」
としており、なぜか野田氏を全力で擁護しているようにも見受けられるのですが、これは不思議です。
おそらく、野田氏が閣僚給与の返納を言い出した理由も、この通称「GACKTコイン」を巡る違法行為と関連している可能性はあります。しかし、野田氏が「GACKTコイン」の違法販売に関与していたならば、これは間違いなく犯罪であり、閣僚給与の返納では済まされません。
総務大臣および議員辞職が妥当です。
なぜ追及しないのか?
野田聖子氏は総裁選出馬どころではない
ところで、複数のメディアの報道によれば、9月の自民党総裁選は安倍晋三総理大臣と石破茂・元自民党幹事長の「一騎打ち」でほぼ確定しつつあります。というのも、自民党総裁選への出馬には、自民党所属国会議員20人以上の推薦人が必要だからです。
これについて産経ニュースによると、野田総務相は8日、富山市内での講演で、20人の推薦人確保について「道半ば」だとしつつも、依然として総裁選出馬に意欲を示しているのだそうです。
【自民党総裁選】/野田聖子総務相「この国の処方箋ある」/推薦人確保「道半ば」(2018.8.9 00:17付 産経ニュースより)
また、産経ニュースによれば、野田氏は講演会で自らが理想とする国家像を
「安倍晋三首相が掲げる伝統文化に根ざした国ではなく、世界標準の国だ/(農業や観光、女性活用を例に)世界標準から遅れているところを取り戻し、逆に世界標準になるモデルをつくり上げる」
と説明したのだそうですが、今ひとつ、ピンと来ません。
総務相を務めているのであれば、まずはNHK改革が先でしょうに、安倍政権下で与えられた仕事をきっちりとこなさず、それどころか安倍内閣の一員でありながら安倍総理を堂々と批判するあたり、あまり「筋を通す人物」には見えません。ただ、どのみち推薦人確保は困難な情勢だと思います。
メディアの責任も重大
さて、「もりかけ問題」とは、いうまでもなく、
「安倍晋三(氏)が内閣総理大臣としての地位を悪用し、友人が経営する学校法人に対して違法な便宜を供与していた疑い」
のことです。
ところが、マス・メディアがこの「もりかけ問題」を追いかけている割には、安倍総理が誰からいくらの現金を得ていたのか(あるいは得ていなかったのか)、安倍総理がやったことが何法の第何条に違反していたのかを指摘した記事を、私は寡聞にして知りません。
しかし、野田聖子氏が関わる「GACKTコイン事件」については、山本氏の告発が事実ならば、少なくとも「資金決済に関する法律 第63条の2」という法律に違反していて、この法律の第107条第5項に従い、刑事罰が科せられるというおそれがある行為です。
野田氏のように、明らかに法律に違反している疑いが強い事件を無視して、「もりかけ問題」のような印象操作を追いかけるマス・メディアの体質は、腐敗しているとしか言い様がありません。
いずれにせよ、このような人物に20人の推薦人が付かなかったという意味で、自民党の見識には敬意を払いたいと思います。
野田聖子氏をテレビと新聞が擁護するわけ
ただ、マス・メディアが全力で野田聖子氏の疑惑を隠すだけでなく、朝日新聞のように「閣僚の給与返上だけで妥当だ」とでも言いたいような、野田氏を擁護する記事を掲載するメディアがあるのは、私にはどうも納得できません。
これについて調べていくと、あくまでも可能性の議論ですが、野田氏自身が放送法第4条第1項の改革に反対しているという姿勢を見せていることで、テレビ局や、テレビ局と同一資本の新聞社が、野田氏を徹底的に擁護しているのではないかとの疑いを抱かざるを得ません。
実際、今年4月の産経ニュースの記事によれば、野田氏は放送法改革に反対する姿勢を明らかにしているからです。
野田聖子総務相 放送法4条撤廃や放送局への外資規制廃止に反対(2018.4.3 13:08付 産経ニュースより)
放送法第4条第1項によると、放送局は次の4点を守る義務があります。
- 一 公安及び善良な風俗を害しないこと。
- 二 政治的に公平であること。
- 三 報道は事実をまげないですること。
- 四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。
しかし、民放テレビ、NHKを問わず、少なくとも現在の報道姿勢が「政治的に公平」かどうかと問われれば、これは明らかに違います。
たとえば、経済評論家の上念司さんが事務局長を務めている「放送法遵守を求める視聴者の会」の調査でも、昨年7月の加計学園「問題」を巡る国会の閉会中審査に関するテレビ放送(在京民放、NHK)を調査したところ、一方の意見を取り上げた時間の方がはるかに長かったことが判明しています。
(※ただし、該当する調査結果についてはリンク切れであり、紹介できません。)
野田氏とマス「ゴミ」は自滅する?
ただ、新聞やテレビがこの問題を追及しなかったからといって、問題が消えるわけではありません。
もし資金決済法違反が事実であれば、早晩、司直の捜査が野田氏近辺に及ぶのも時間の問題であり、そのときに、いままでほとんどこの問題を取り上げてこなかったマス・メディア自身も、読者、視聴者からの強い批判にさらされることは間違いないからです。
新聞やテレビを中心とするマス・メディア産業のことを、最近では「マスゴミ」と呼ぶ人も増えて来ました。これは、自分たちを「第4の権力」と僭称しながら、自分たちにとって都合が悪い事実を覆い隠すという、ご都合主義的な報道姿勢に対する一般国民からの怒りの大きさを示しているように思えてなりません。
仮に同じ不祥事を安倍総理、麻生副総理、河野外相あたりが発生させたならば、それこそ鬼の首を取ったように、「閣僚を辞職しろ」、「議員辞職しろ」などと叫ぶのがマス・メディアです。
それなのに、立憲民主党の初鹿明博衆議院議員、青山雅幸衆議院議員のようなセクハラ政治家、息子が性犯罪者である小川勝也参議院議員を一切追及しないのがマス・メディアです。
逆に言えば、マス・メディアが追及せず、守ろうとしている議員こそが、「国民の敵」である、というメルクマールのようにも思えます。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
もっとも、野田氏はマス・メディアが守ってくれているからでしょうか、「逃げ切れる」と思っているのか知りません。しかし、万が一、山本一郎氏の告発が事実であれば、その場合は閣僚辞職、議員辞職では済まされません。自民党から除名され、政治家として致命的なダメージを受けることは間違いないからです。
政治家としての再起を図るならば、まずは現段階で自ら疑惑について真摯に説明され、場合によっては自主的に閣僚を辞職し、自民党を離党するのが筋ではないでしょうか?
もし彼女が現在の地位にしがみつくならば、安倍総理が自民党総裁に3選された場合に最初になすべき仕事とは、野田聖子氏の閣僚罷免と自民党からの除籍処分だと思います。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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野田聖子氏の配偶者がどうも元暴力団員らしいんだけど、それ一つでもう総理大臣になる可能性はないのではと思う。いくらマスコミが擁護しても擁護しきれないだろう。野田氏の周囲も野田氏が総理を目指すことがわかった時点で身辺をきれいにしておかないといけないと注意しないのかな?変な会社と付き合ったりしたら総理になるのは難しくなるのはわかりきっているのに。
野田聖子議員はもう何度も閣僚経験しているけど、この人が通る今の自民党の「身体検査」ってなんなんじゃいと思います。
ハマコーは幹事長までやってても閣僚経験は一度も無かったのが古い自民党だったのに。
< 更新ありがとうございます。
< 野田聖子は総務相、れっきとした公人ですので、少し厳しく書きます。この方の現在の夫は、前科のある元京都本拠の指定暴力団幹部ですね。なんでそんな人と知り合い、結婚までしたのか。夫のことを聞かれると、当然『知らなかった』『もう昔の話です』では、夫本人は刑を受けて釈放されたからいいですが、閣僚ともあろう者が、配偶者選びでも肉食系丸出し。前科持ち、元指定暴力団員と夫婦関係とは呆れます。また、この男性は今は『野田』姓を名乗ってますが、元の苗字はK、朴に似た自体です。
< こんな人が自民党総裁選に出ようとは、聞いた方がひっくり返りますわ。でも推薦人が2人しか集まらなかったという報道もありましたので、
なかなか日本人の良識も捨てたもんじゃ無いな、と思った次第です。自民党などケツを割って出る気もないんでしょう。サイテーの大臣関係者さ
< すみません。続き、『サイテーの大臣経験者です』です。次期内閣からは消えるべきヒトです。ダンナ指南により、怪しいビジネスにでも手を染めて政界からは引退して下さい。 以上。