安倍政権5年―「既得権益」を打ち破れ!
世間ではクリスマスの今日ですが、当ウェブサイトでは相変わらず、硬派な話題を提供したいと思います。
目次
今日はクリスマスだが…
早いもので、気が付いてみれば今日はクリスマスです。
知り合いの中には、サンタさんのコスプレをして、子供にプレゼントを渡すという儀式を楽しみにしている人もいるようです。
世間的には、「子供にはサンタさんを信じる純粋な心を教えるべきだ」という風潮もあり、私も個人的にはそうした考え方は、けっして嫌いではありません。
ただ、わが家の場合、子供がまだ小さいという事情もありますが、子供が大きくなったとしても、何かクリスマスに特別な行事をしようとは考えていませんし、強いてサンタさんを信じさせる予定はありません。
しかし、子供が保育園や学校などでサンタさんに関する知識を仕入れてくるのかもしれませんが、その時にわざわざサンタさんの存在を否定するのも大人げないですし、さて、どうしたものでしょうか?(笑)
史上最長に「王手」をかける安倍政権
安倍政権、通算7年目に!
明日、12月26日といえば、第2次安倍政権が発足してからちょうど5周年の記念日です。そして、安倍政権の連続在任日数は5年ですが、これを正確な日数に換算すれば、1827日に達した計算です。
ところで、歴代政権で「連続して在任した日数」を調べてみると、過去最長だったのは、3次にわたり、合計8年弱在任した佐藤栄作政権(2798日)ですが、これに吉田茂政権(第2次~第5次)、小泉純一郎政権(第1次~第3次)が続き、安倍政権(第2次~第4次)は現時点で歴代第4位です(図表1)。
図表1 過去の連続在任日数記録(2017/12/26時点)
政権首班(敬称略) | 在任期間 | 在任日数 |
---|---|---|
佐藤 榮作(第1次~第3次) | 1964/11/9~1972/7/7 | 2798日 |
吉田 茂(第2次~第5次) | 1948/10/15~1954/12/10 | 2251日 |
小泉 純一郎(第1次~第3次) | 2001/4/26~2006/9/26 | 1980日 |
安倍 晋三(第2次~第4次) | 2012/12/26~2017/12/26 | 1827日 |
中曽根 康弘(第1次~第3次) | 1982/11/27~1987/11/6 | 1806日 |
(【出所】首相官邸ホームページを参考に著者作成)
ただ、この図表1は「連続在任日数」ですが、過去には内閣総理大臣が「再登板」した事例もあります。
こうした「再登板事例」は、とくに戦前において多く、断続的に3回組閣した桂太郎政権の通算在任日数は2886日で、歴代1位です。
また、安倍政権についても、第1次政権(2006年9月26日から2007年9月26日の366日間)をカウントすれば、通算在任日数は2167日ですが、これは歴代5位に相当します(図表2)。
図表2 過去の政権の通算在任日数
政権首班(敬称略) | 在任日数 | 組閣回数 |
---|---|---|
桂 太郎 | 2,886日 | 3回 |
佐藤 榮作 | 2,798日 | 3回 |
伊藤 博文 | 2,720日 | 4回 |
吉田 茂 | 2,616日 | 5回 |
安倍 晋三 | 2,193日 | 4回 |
小泉 純一郎 | 1,980日 | 3回 |
(【出所】首相官邸ホームページを参考に著者作成)
安倍政権がここまで長続きするとは、正直、予想もしていなかったという人は、マス・メディア産業関係者を中心に、非常に多いのではないでしょうか?
いずれにせよ、日本の先行きがますます不透明となるなかで、通算7年目となる安倍政権のかじ取りが問われる局面が続くことは間違いなさそうです。
2020年までの政治スケジュール
ところで、安倍総理がこのまま在任し続けた場合、いずれ、在任日数で歴代政権を追い抜くことになりますが、逆算して「安倍政権がいつまで存続すれば、歴代政権の通算在任日数を抜くのか」という日付を求めることができます。そして、その具体的な日付は、次のとおりです(図表3)。
図表3 安倍政権が在任し続けた場合
政権首班(敬称略) | 通算在任日数 | それに到達する日 |
---|---|---|
桂 太郎(通算) | 2886日 | 2019/11/16(土) |
佐藤 榮作(通算) | 2798日 | 2019/8/20(火) |
伊藤 博文(通算) | 2720日 | 2019/6/3(月) |
吉田 茂(通算) | 2616日 | 2019/2/19(火) |
吉田 茂(第2次~第5次) | 2251日 | 2018/2/22(木) |
(【出所】著者作成)
つまり、安倍政権が再来年2月20日まで続けば、政権の在任日数は2617日となり、吉田茂政権を追い抜いて歴代4位に浮上。さらに、同年11月17日まで在任すれば、通算2887日で、内閣制度始まって以来、最長の政権となります。
では、安倍政権が2019年11月17日まで在任し、通算2887日となることを目指した場合、そこに何らかの障壁はないのでしょうか?
その最たるものは、大型国政選挙(衆議院議員総選挙と参議院議員通常選挙)です。
2012年12月に行われた衆議院議員総選挙を含めると、安倍政権が経験してきた大型国政選挙は、5回あり、幸いにして、いずれも連立与党が大勝しています。しかし、2019年までに、確実にもう1回、大型国政選挙が行われます(図表4)。
図表4 大型国政選挙
選挙実施日 | 選挙名称 | 選挙結果 |
---|---|---|
2012/12/16 | 第46回衆議院議員総選挙 | 480議席中、自民294議席、公明31議席(連立与党、3分の2超) |
2013/7/21 | 第23回参議院議員通常選挙 | 改選121議席中、自民65議席、公明11議席(改選過半数) |
2014/12/14 | 第47回衆議院議員総選挙 | 475議席中、自民291議席、公明35議席(連立与党、3分の2超) |
2016/7/10 | 第24回参議院議員通常選挙 | 改選121議席中、自民55議席、公明14議席(改選過半数) |
2017/10/22 | 第48回衆議院議員総選挙 | 465議席中、自民284議席、公明29議席(連立与党、3分の2超) |
2019年7月?日 | 第25回参議院議員通常選挙 | ? |
(【出所】著者調べ)
そして、参議院議員通常選挙に先立つ2019年4月30日には天皇陛下のご譲位(皇太子殿下のご即位は翌5月1日)が予定されており、また、2019年10月1日には、消費税の再増税が控えています。
さらに、北朝鮮情勢が大きく動く可能性があるほか、国会(衆参両院)が憲法改正を発議するかどうかも大きな問題であり、政治家にとっても、私たち日本国民にとっても、しばらく気を抜くことができない局面が続きそうです。
安倍政権が2019年11月17日まで在任するためには、乗り越えるべき課題がいくつも山積しているのです。
長くやれば良いというものではない
ただし、誤解しないでいただきたいことがあります。
それは、別に私が「安倍政権に続いてほしい」、「歴代最長政権になって欲しい」と考えている訳ではない、という点です。
これまでに何度も申し上げて来たとおり、私は、「安倍政権だから政権を支持する」(または「支持しない」)という姿勢を取っている訳ではありません。現在のところ、私は安倍政権を支持していますが、それはあくまでも、「さまざまな側面を総合的に考えて、結果論として支持している」だけの話です。
漏れ伝わる安倍晋三氏の人格は、非常にすばらしいと聞いています。たとえば、2011年3月、東日本大震災が発生し、結果的に菅直人首相(当時)が福島第一原発を爆破させていたころ、一介の衆議院議員に過ぎなかった安倍晋三氏は、みずから救援物資を積み込み、被災地に出掛けていたという情報を、複数の人から聞いたことがあります。
しかし、いくら「人格が素晴らしい」からといって、その人物に内閣総理大臣としての適格性がある、ということにはなりません。
とくに、日本の総理大臣には諸外国と比べて権限が弱く、官僚機構が肥大化し、マス・メディアや野党が政権の足を引っ張る事しか考えていないため、かなり精緻で高度な調整能力と、何よりも強いリーダーシップが求められます。
私が安倍晋三氏を「総理大臣として」支持している理由は、まさに安倍氏が、この卓越した能力を持っている、きわめてたぐいまれな人物だと考えているからです。
そして、安倍氏の仕事の難しさについては理解していますが、それでも、安倍総理が結果的に判断を誤り、総合的に見て安倍政権が日本のためにならないことをし始めたら、私は直ちに、安倍政権不支持に転じます。
そして、安倍政権におかれては、ぜひ、「2019年11月17日(日)まで在任して、史上最長だった桂太郎内閣の在任日数を追い抜くこと」ではなく、「日本をより良くすること」に傾注して欲しいと思います。
日本の本当の問題点
民主主義に問題があるわけではない
さて、当たり前の話ですが、日本は民主主義国家です。憲法前文によれば、私たち日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動するわけであり、クーデターその他非合法の手段で政権を握った独裁者が、日本を好きなようにコントロールする、ということは、絶対にあってはなりません。
もちろん、私は日本国憲法という欠陥だらけの憲法典については、いろいろと変えなければならない箇所がたくさんあると考えています。しかし、変えてはならない部分もあります。それは、民主主義です。
民主主義とは、いうまでもなく、私たち国民が有権者として、選挙権を行使し、国の方向性を決めていくという仕組みです。ということは、私たち国民が一致団結すれば、安倍政権を存続させることも、倒すことも思いのままなのです。
ただし、ここで1つの問題があります。
それは、私たち国民が「一致団結」することは、非常に難しい、ということです。
考えてみれば当然ですが、「日本国民」とは、日本語を使っている点くらいしか、共通点がありません。好きな食べ物、趣味、休日の過ごし方、仕事、特技など、ひとりひとり異なります。当然、政治に対する関心の度合いも違いますし、考え方も違います。
私などは、国政をめぐって、「この問題についてはこう解決すれば良いのに」、と思うことがよくあるのですが、他の人は、同じ問題に対してまったく違うアプローチが良いと考えるかもしれません。さらに、ある人は、その問題に対し、関心すら抱かない可能性だってあるのです。
そこで、民主主義が機能するための条件が、1つ、あります。
それは、「国民がきちんと政治に関心をもち、自分で判断すること」、です。そして、これはまぎれもなく、私たち国民の側の問題です。他の誰か(政治家やマス・メディアなど)の責任ではありません。
そして、民主主義が結果的に「過ちを犯す」こともあります。あくまでも私の考えですが、その典型例は、2009年8月の「政権交代」でしょう。
この政権交代選挙は、いわば、当時のマス・メディア(とくにテレビ)が、とにかくひたすら、「自民党は悪い」「民主党は素晴らしい」と煽りまくったことで実現したようなものだと私は考えています。そして、政権交代により日本はめちゃくちゃになりました。2011年3月、真っ暗になった東京の空を見上げ、私は「民主主義の失敗」を強く感じたのです。
ただ、過ちを犯したとしても、次の選挙で国民が学び、賢くなれば良いのです。2009年の民主党への政権交代事件をもって、「民主主義は間違っている」と考えるのは、あまりにも短絡的過ぎます。
問題があるとしたら、「民主主義の守護者」を装って、実際には民主主義を破壊している者たちでしょう。
マス・メディアと官僚機構の共通点
ここで、私は現代日本において、民主主義を真っ向から否定している勢力として、官僚機構とマス・メディアを共通点として挙げておきたいと思います。
なぜなら、彼らには、1つの共通点があるからです。それは、
「国民から正当な選挙で選ばれたわけでもないくせに、大きな権力を握っていること」
です。
およそ古今東西、国家には2つの共通の目的があります。それは、
- ①国民の生命と財産を守ること
- ②国民生活を豊かにすること
です。難しい言葉で、①を「安全保障」、②を「経済的利益」と呼ぶこともあります。
ところが、①を妨げている最大の問題は憲法第9条第2項であり、その憲法を全力で守ろうとしている組織は、マス・メディアです。
また、②を妨げている目下の最大の問題は消費税の引き上げであり、その方針を全力で守ろうとしている組織は、官僚機構です。
ごく簡略化して、分かりやすくいえば、
- 国民の安全→これを守らせない悪法・憲法第9条第2項→この体制を守ろうとするマス・メディア(とくに左派メディア)
- 国民の生活→これを破壊しようとする悪法・消費税法→税率を引き上げようとする官僚機構(この場合は財務省)
という流れです。つまり、既得権益層が自分たちの権益を大事にするあまり、もっと大事にしなければならないはずの、日本国の国益を破壊しようとしているわけです。
マス・メディアは憲法を全力で守る!
現代日本が「①安全保障面」の問題点とは、憲法第9条第2項です。
この条文が存在するために、外国から実際に攻め込まれ、日本人を誘拐されているのに、日本政府は日本国民を守るために外国の軍隊を追っ払うこともできませんし、誘拐された日本人を取り返すこともできません。
もっとも、憲法第9条第2項が存在したとしても、国の自衛権は国際法で当然に認められているため、自衛権を行使することは違憲ではない、という学説があることも、私は存じ上げています。
しかし、現実には、かりに日本が北朝鮮や韓国やロシアや中国に対し、自衛隊をもって日本領から強制排除しようとしたら、朝日新聞を筆頭とするマス・メディアが、それこそハチの巣をつついたような騒ぎをすることは目に見えています。
朝日新聞を初めとするマス・メディアは、私たち国民が選んだわけでもないくせに、非常に強い影響力を持っています。その理由は、報道の自由が認められすぎているがために、政治家らはマス・メディアからの攻撃をおそれ、国を守るための行動を取ること自体を牽制されているからです。
もちろん、安全保障面で日本が自分を守れない状況の原因のすべてがマス・メディアにあると短絡的に考えるべきではありませんが、それでも国民の意見を代弁していないマス・メディアが、なぜか国の政治の方向性を、ある程度支配してきたという事実についても無視すべきではないでしょう。
その意味で、私たち日本国民が、マス・メディアから世論を取り戻すことが、日本を良くする第一歩であることは間違いないのです。
政省令と告示と通達で支配する官僚機構
一方、「②経済面」の問題点とは、バブル崩壊以降、長年続いているデフレと、官僚機構との関係です。
たとえば、現在の日本の問題点は、経済成長が限界を迎えていることにあります。とくに、1990年代の日銀と大蔵省(現・財務省)によるデフレ政策により、日本経済は非常に大きな痛手を蒙ってきました。
また、この財務省は、日本経済を破壊してきたことに飽き足らず、ついには消費税率を10% ((厳密にいえば、国税7.8%、地方税2.2%)) にまで引き上げようと画策しているのです。
それだけではありません。官僚機構は、自分たちの組織を守るために、法律を逆手にとって、無駄に複雑怪奇で分かり辛い政省令や告示、通達などを使って、行政を我が物にしています。
私がこのように指摘すると、必ず、官僚から、こういう反論を受けます。
「いや、官僚機構は国会が決めた法律を運営しているだけで、官僚機構が勝手に法律を作ったりはしませんよ」。
これは表面的には正しいのですが、実態は明らかに誤っています。
まず、日本の政省令は無駄に分かり辛く作られており、中にはあきらかに法律に違反していると思しき下りもあります。
実は、私自身は金融規制の専門家を標榜していますが、金融庁や財務省が管轄する法律(銀行法、金融商品取引法、法人税法、所得税法、消費税法など)については、法律だけでなく、政省令、告示、解釈通達などを読み込む立場にあります。そして、いくつかの法律において、政省令や役所が出した解釈通達などが、明らかに法律に違反している例を知っています。
1つだけ、少しマニアックな事例を挙げておくならば、外貨建の債券を購入した時の日本円に換算する時の法人税法上の規定があります。
企業会計上は、「償却原価法」という計算方法を使って、毎期の損益を計算する必要があるのですが、外貨建債券(外債)の場合は「期中平均相場」を使って償却原価法を適用しなければならないとされています。しかし、この換算方法は、法人税法第61条の9第1項第2号の規定に従っていないため、本来ならば、企業会計と法人税法について、別々の方法で外貨建債券の為替換算を行わなければなりません。当然、税効果会計の適用対象となります。
しかし、財務省はこの「期中平均相場」について、法人税法に違反し、「法人税基本通達」(2-1-32)の中で、勝手に「期中平均相場」を定義し、運用しているのです。
つまり、財務省は法人税法違反を堂々と犯していることになります ((ただし、この件については、そもそも外貨建会計基準・実務指針の規定がおかしいため、全面的に財務省が悪いと言い切れない部分もありますが…)) 。
しかし、国会で財務省による法人税法違反が問題になったという話は聞きませんし、裁判所がこれについて法律違反であるとの判決を下したという話も、寡聞にして知りません。
つまり、法律自体は国会が作るものですが、その運用細則に当たる政令、省令、告示、その他の解釈指針を作る権限を持っているのは官庁です。そして、国会議員や裁判官が法律の規定や趣旨を詳しく知らないがために、法律に反した政令、省令、解釈指針、告示などが出て来ているにもかかわらず、国会や裁判所がこの問題を完全に放置しているのです。
法律の運用は、事実上、官僚の恣意に委ねられている格好であり、日本の「法治国家」としての性格を、官僚自身が破壊しているのです。
マス・メディアと官僚機構は「最後の既得権」
つまり、マス・メディアと官僚機構は、別に国民から選ばれたというわけではないくせに、マス・メディアは世論を使って、官僚機構は政省令と告示と通達を使って、それぞれ権勢をほしいままにしている、という構図が浮かび上がります。
これは、非常に大きな問題点であるといえるでしょう。
もちろん、マス・メディアや官僚機構、あるいはそれらの出身者にも、良心的な人はいます。
共同通信出身の青山繁晴氏(現・参議院議員)がその典型例ですが、東京新聞・中日新聞論説委員の長谷川幸洋氏、日本経済新聞社編集委員の鈴置高史氏など、私の目から見て、本当にきちんとした取材と見識に基づき、信頼できる論説を発信する人物はいるのです。
また、実名は明かせませんが、霞ヶ関で働く官僚の中にも、金融行政や財務行政において、本当に日本のために尽くそうと孤軍奮闘している人がいます。
ただ、これらの事例はあくまでも「例外」であり、官僚機構やマス・メディアで主流派と呼ばれる人たちは、たいていの場合、国益は二の次だ、というスタンスで仕事をしています。
たとえば、朝日新聞や毎日新聞、NHKなどの極左メディアは、日本の再軍備に対して正面から異論を唱え続けていますが、比較的「保守系」と見られている読売新聞や日本経済新聞の中にも、明らかに憲法改正を妨害する観点から論陣を張っていると思しき論者を見掛けます。
また、財務省は「増税できたかどうか」、外務省は「周辺国に気に入られたかどうか」で人事評価が決まる節がありますが、どの官庁も大なり小なり、「省益」が「国益」と一致しない部分があるのです。
つまり、日本に残された最後の(そして最大の)既得権益層とは、
- 「日本の国防」よりも自分たちの世論支配力を全力で守ろうとするマス・メディア
- 「日本の経済力」よりも自分たちの省益を全力で守ろうとする官僚機構
の2者に他ならないのです。
安倍政治で完全な既得権打破はできないが…
私は、安倍政権のことを高く評価していますし、また、期待もしています。
ただ、それと同時に、安倍政権がかりに2019年11月まで続いたとしても、あるいは東京五輪直後の2021年まで続いたとしても、「マス・メディア」と「官僚機構」という、2大既得権益をともに打破することは不可能だと見ています。
理由は簡単。時間が足りないからです。
現在、安倍政権は国防を最優先課題に掲げ、主要な政治資源を外交に費やしている節があります。それはそれで正しいのですが、その代償として、本来ならばもう少し力を注がねばらないはずの国内経済については、完全に後回しになっています。
デフレ脱却を妨げている最大の犯人は、間違いなく、財務省の増税原理主義ですが、現在の安倍政権だと、財務省を抑え込むだけの力が足りません。仮に、今回の北朝鮮危機を無事に乗り切ったとしても、2019年10月に消費税の再増税が行われれば、日本経済は間違いなく腰折れします。
ただ、仮に安倍政権が政治資源の多くを財務省との戦いに費やせば、今度は外交がおざなりになり、中国やロシア、南北朝鮮といった「日本の敵対国」との外交に敗北を喫することにもつながりかねません。
日本が置かれた状況はそれだけ悪い、ということです。
しかし、私は安倍政権が優先順位を付けて日本の懸案に対処していることについては、高く評価していますし、何事もいきなりよくなることはない以上、それでも仕方がないと思います。
国内景気が腰折れするのが良いか、日本が中国の属国になるのが良いかという判断が裏にあるのだと考えれば、消費増税の凍結よりも憲法改正を優先させるのは、ある意味で仕方がないのです。
ただし、マス・メディアと官僚機構のうち、まずはどちらかを片付ければ、あとの片方は私たち国民の意識で何とでもすることができます。
マス・メディアの妨害にも関わらず、憲法第9条第2項を何とかしようと奮迅する安倍政権の姿勢については、必ず良い影響を残します。
また、それと同時進行で進んでいる、インターネットを使った健全なジャーナリズムの隆盛も、事態を改善することに寄与するはずです。
マス・メディアと官僚機構という「最後の既得権益」を、いかに打ち破るかにこそ、日本の将来が掛かっていると断言してよいでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
< メリークリスマス、はこのサイトには関係ないですね。失礼しました。我が家も子供達が小さい頃、12月24日の夜には何日も前から買い求め、隠して用意したプレゼントを深夜に枕元に置きました。翌日朝、小さい次男はまだサンタさんの存在を信じてるらしく、二段ベットの下で嬉しそうに包みを開けて、それを上で寝ている兄に「あのなー、ちょっとちょっと」と起こし、プレゼントを見せてました。兄の枕元にも包みがあるので、「え?」と驚いてます。とっくに理由を知っている兄は、「Sちゃん、よかったね」と言ってニヤニヤ笑ってました。だいたい友達からサンタさんの夢を壊すハナシがあるようです。でもおもちゃ、コンピュータゲーム、カード等をその後も買わされましたね。
< 安倍首相には1日も長く総理総裁をやってほしいです。そして日本の内政、外交の諸問題を一つでも多く解決して欲しい。但し長くやればいいというもんじゃない。歴代最長政権を達成すればいいのではありません。でも今、政敵、ライバルとみられる宏池会領袖、石破、進次郎などまだまだ小粒というか何をしでかすか分からない。支持率も多分下がるし実績がない。閣外で言いたい事を言うだけの反主流派、少数派閥で大言壮語することは、他の人でもできる。総大将として全軍を率いるのには、強いリーダーシップ、度胸も必要です。
< 安倍氏は一度政権を手放したが、その経験を生かして、麻生、菅、河野という脇役にも恵まれた。今は防衛大臣もいい。総合的にみて、総理大臣としては現状安倍首相がベターである。安倍首相より政権日数が長いのは桂太郎(日英同盟、朝鮮併合)、佐藤榮作(沖縄復帰、一流国入り)、伊藤博文(初代内閣総理大臣、私の出身県初代県知事)、吉田茂(敗戦処理と日米安保締結、国連加盟)。なんだか長州出身が多いですね、これでは過去、東国に恨まれたでしょう。
< 東北震災時に一議員として救援に向かったというのも有名な話です。ヘリコプターで邪魔しに行った宰相菅直人と比べようもない。ということでこのまま道をよほど踏み外さなければ、最長政権になるでしょう。
< さて、またもやマスメディアの話ですが、最近知り合い、親類に会うたびに「テレビ新聞がぜんぜん面白くない」ということを聞きます。あ、皆思ってるんだなと。特に朝日、毎日、東京、NHK、ABC、MBS。「朝日は止めてせめて地方紙にして」と頼みました。本当に私のような右側とみられる人(自分では右と思いません。フツー。行動右翼は大嫌いです)以外でも、偏向報道とくだらないバラエティ番組、視聴者をばかにするような内容では、新聞、テレビは捨てられる。早よそんな日が来て欲しい!
< 最後に官僚の作った文は、なぜ読み解き難いか。法律は国会が作るが運用細則の政令、省令、告示は明治期で止まってるのか、分かりにくい。自分達官僚の既得権が守られていればいいのか?省益が守られていればいいのか?安倍首相らも一つにしか力点置けないなら、財務省よりも外交を取っていただきたい。今や1分1秒目が離せません。
私もあるいは消費者の多くは増税を仕方なく受け入れ、景気が腰折れしてもしょうがないと、その空気を読んでいるように思います。
< 失礼いたしました。
こんにちわ、いきまりですが1つ質問があります。
「マス・メディアは憲法第9条2項を守る」との論調ですが、マス・メディアはなぜ守るのですか?
電波法ならわかります。利権の元だからです。
しかし憲法第9条2項を守ったところで何も益は無いように思えるのです。
返答、よろしくお願いします。
久しぶりにコメントします。
佐助さん、何故マスコミは憲法9条を守るのか?というご質問ですが、これはプレスコードの話じゃないですかね?マスコミはWGIPで縛られていて未だにこれを守っていますが、憲法9条もWGIPも全ては日本を守らせないためのGHQの仕掛けであり、マスコミ自体がその土台の上に成立しているからです。
もっと言いましょうか?朝日新聞は戦前、むしろ極端な戦争礼賛新聞でしたし、我々本来的な左翼から見て朝日が左派メディアだと主張すること自体おこがましいです。朝日が憲法9条を必死に守る理由は、自分たちがやってきたことの罪深さを覆い隠すためでしょう。
本件、ブログ主さんならどう答えるかわかりませんが、、、
内外に敵がいる。為政者としては頭を抱えたくなる問題ですね。とはいえ、国民は今まで政治に関心を持たなかったツケを払う必要がありますが。
幸い、10年前と違ってインターネットの普及で自ら考える人が増えてきました。民主主義の実現のためには、多くの人が繋がれるインターネットが不可欠だと思います。