【過去コンテンツ再録】身の程を知らぬ韓国・誰よりも高い自己評価 ほか

本日2本目の記事配信です。私はかつて、「楽天ブログ」「アメブロ」にブログを運営していました。そして、過去に投稿したブログ記事の中で、現在でもアクセス数が多い記事について、こちらのウェブサイトに転記する作業を続けています。本日も、これらの記事の中から「今でも興味深く読んでいただける」と思う記事を、文体等を含めて、「できるだけ当時のまま」で転記しておきたいと思います。

国際社会と韓国~日々雑感 2013/06/01(土)号~

オリジナル記事投稿日時 2013/06/01 10:02:26

一連の橋下発言に端を発する外交問題について、当職は結局、今週のブログでは大部分をこの問題に費やしたように思う。ただ、もう一つ、論じていない重要な問題がある。それは、韓国の外交戦略だ。もちろん、韓国の未来は韓国自身が決めるべきであり、当職は韓国人ではないから、本来であれば「韓国のためになる外交の在り方」などを論じても、直接は意味がない。ただ、これを論じておく事で、逆説的だが日本の針路が少し見えてくるという側面もあるのだ。

韓国の反日政策に対して、わが国は何も言えない

今や世界中の人々が知っているが、韓国は反日国家だ。恐らく、この点に異論はないだろう。実際、各種報道によれば、韓国でアンケートを取ったときに「日本が嫌いだ」と答える人の比率は極めて高い。韓国側は、過去に「悪辣な日帝支配」により「被害を受けた」と言い張っている(※本日はそれに関する事実認定には踏み込まない)。韓国人のいう「歴史認識」とは、「韓国が被害者で、日本が加害者だ」という命題が、歴史と現在の日韓関係を論じる上での最も重要な前提なのだ。そして、これについては我々日本人としては何も言い返せない。どんな一方的な歴史観であっても、それを国民に教育するのはその国の主権に属する範疇であり、日本が韓国に対し「反日教育をやめよ」などと要求したら、内政干渉となる。しかし、その一方で韓国は、その歴史認識を日本に対して共有するように、執拗に要求していることも事実だ。もちろん、日本には国家主権として、そのような歴史認識を受け入れる自由もあれば、撥ね付ける自由もある。あるいは、単に「謝って済む問題であれば謝ってしまえ」、といわんばかりに、盲目的に韓国の言う「歴史認識」を丸呑みしてしまうのも、日本の国家主権としての判断だ(※もちろん、当職は一有権者として、日本政府が韓国の歴史認識を丸呑みする事は絶対に許さないが…)。

韓国のためにならない「反日麻薬」

ところで、韓国が「反日政策」を採用するのは、本当に韓国自身のためになっているのであろうか?本来、そのことを判断するのも韓国側の話であり、我々が論じるべき筋合いではない。ただ、「日本人である」という立場を離れ、第三国の人間だったと仮定すると、韓国の採用している「反日政策」は「麻薬」であるようにしか見えない。つまり、一度使うと抜け出せず、それを使い続けなければ禁断症状が出現し、そして使い続けると確実に国体を蝕む、極めて安易かつ危険な麻薬なのだ。

端的に言おう。地政学的にも経済学的にも、韓国は、日本か中国のいずれかに依存しなければ生きて行けない国なのだ。

政治的・軍事的には、韓国は日本やアメリカと同じ自由民主主義国家である。国家元首である大統領は5年に1度の直接選挙により選出されており、一院制の議会も直接選挙により選出され、運営されている。司法も(その判断能力はともかくとして、形式上は)、行政と立法から独立している。しかし、38度線の北側には、未だに前世紀の遺物のような独裁体制を維持する北朝鮮が存在しており、さらにその先には、同様に共産党一党独裁体制を続ける、しかし市場開放には成功した中国がある。中国は、環境破壊と不良債権問題という負の問題を世界に撒き散らしながらも、猛烈に発展し続けているのだ。しかし、共産主義と市場経済という論理矛盾を抱えつつも、最終的には彼らは日本や韓国と異なり、民主主義国家ではないという事実を踏まえておかねばならない。

そして、中国が現在、米国に取って代わって世界の超大国として君臨する事をその国家戦略に掲げている以上、日米と中国の利害は、その本質において相容れないものであることを理解しなければならないはずだ。しかし、韓国は現在、中国を日米と両天秤に掛けており、そのバランスは徐々に中国側に傾きつつあるという状況にある。

政治的にも経済的にも、韓国は中国に隷属するのか?

一方、経済的にも韓国は、日本と中国の属国状態となっている。韓国のGDPに対する貿易依存度は、輸出入を合計すればほぼ100%に達する(2011年時点)。つまり、貿易路が断たれると、国家としての存亡が問題となる。仮に、韓国が日中両国を相手に交戦状態に陥った場合、国家としての基盤は数日も持たない。軍事的制圧がなかったとしても、国交が断絶されるだけで、貿易依存国家である韓国の経済は壊滅状態に陥る。韓国経済については、日本から資本財を仕入れて韓国内で加工し、中国や欧米に輸出するという、極めてシンプルな貿易モデルで説明が付いてしまう。韓国経済は、そのリスクの所在があまりにもわかりやす過ぎるのだ。

こうした中、「米国と中国」という両大国の間で揺れ動く韓国という存在は、実は日米同盟のアキレス腱ともなりかねないのだ。韓国は中国にバランスを傾けすぎると、米国の機嫌を損ねて中国に隷属してしまう。だからと言って米国にバランスを傾けすぎても、中国の機嫌を損ねるだろう。韓国の「反日」は、中国でも米国でもない「共通の敵」を作り出す事で、国内の親中派と親米派のバランスを取る役割を果しているとも言える。

そこで、この問題をさらに深く理解する上で、改めて稿を分け、明日以降は日韓、あるいは日米韓という国際社会の枠組みについて考察してみたい。

身の程を知らぬ韓国・誰よりも高い自己評価~日々雑感 2013/06/02(日)号~

オリジナル記事投稿日時 2013/06/02 10:52:42

韓国人による韓国の評価は誰よりも高い

昨日から新宿会計士は、「韓国に利する外交の在り方」を探っている。昨日指摘したが、地政学的にも経済学的にも、韓国は、日本か中国のいずれかに依存しなければ生きて行けない国だ。しかし、先週も紹介したが、ニューズウィークの特集記事「韓国の自滅外交」でも、韓国が「自国が日本経済にいかに依存し、また日本経済と自国経済がいかに密接に関係しているかを過小評価する一方、新たな地域秩序(※新宿会計士注:中国の台頭を踏まえた東アジア新秩序のこと)の構築について自らの力を過大評価している」と指摘している。

韓国の自滅外交(2013年5月28日付(5/21発売) ニューズウィーク日本語版より)

韓国が自国を過大評価している証拠は色々あるが、その最新のものは、世界世論調査World Public Opinionの最新の「2013年度版国別影響度調査」にも顕れている。これによると、韓国が世界に良い影響を与えていると答えた人の割合は、韓国国内では64%で、他のどこの国よりも高い。これは、韓国人が韓国自身を他のどこの国よりも高く評価しているという有力な証拠だ(ちなみにその割合は、日本・中国ではいずれも19%、ドイツに至っては17%に過ぎない)。こうした国際的な世論調査は、韓国人による自意識の高さを示す証拠の一つだが、こうした高い自己評価は、時として国際社会において他国との軋轢を生む。

反省なき日本、このままではいったいどんなペナルティを受けるというのか?

ところで、昨日も考察したが、韓国は現在、国を挙げた反日政策に邁進している。これについて当職は、「どんな歪んだな歴史観であっても、それを国民に教育するのはその国の主権に属する範疇」であると考えているものの、歪んだ歴史教育は国際社会で受け入れられない。何より、韓国の最大の問題点は、自分達の歴史観を絶対のものと考えるあまり、それを日本を始めとする他国にまで押し付けようとしている点だ。こうした姿勢は、外交上、あるいは相手国の国民感情に対し、強い軋轢を生むものだ。

しかし、逆に彼らが高圧的に求める歴史観を、日本が採用しなかったらどうなるだろうか?日本は韓国から断交されるのか?そして、韓国に断交されれば国家存亡の危機に陥るのだろうか?実は、このあたりのロジックは、韓国人自身にもきちんと合理的に説明できるものとはなっていない。というのも、駐日韓国大使などは、繰り返し「日本が歴史と向き合うことが未来のためだ」などと述べているが、「日本が歴史と向き合わない限りは韓国は日本と断交する」と述べた事はない。つまり、「日韓はお互いがお互いを必要としており、断交はあり得ないが、日韓関係を円滑化するためには日本が正しい歴史観を持つことが必要だ」という、一方的な要求ないしは願望であり、冷徹な国際社会の現実に即した外交要求とは到底言えない状況だ。

日本が韓国の求める歴史観を採用しなかったとしたら?答えは実に簡単だ。韓国側から日本を切るという選択肢は採用し得ない。そのこと自体、別に日本としては何ら不利益を蒙らないのである。もちろん、日本に「正しい歴史観」を強要するために、世界中で従軍慰安婦像を建てまくる、といった対日嫌がらせをすることはあり得るだろうが…。

韓国よ、身の程を知れ!

さて、もう一つの問題は、日韓ともに米国の同盟国である、という現実だ。そして、昨日も指摘したが、現在、韓国は「米韓」ないしは「米中韓」での安全保障の枠組みを模索しており、その一方で日本外しに邁進している状況だ。韓国政府の理想は、米中韓が同盟関係を成立させ、日本を孤立させ、包囲することだとでもいうのだろうか。しかし、果たして「日本外し」を米国が容認するだろうか?常識的に考えて「NO」だ。

韓国が理解していない、しかし決定的に重要な事実は、自由民主主義国家である米国と共産主義市場経済折衷国家である中国はお互いに相容れない政治体制を採用している、という点だ。この事実を無視すると、正しい結論が得られなくなってしまう。常識的に考えて、日本が韓国の求める「正しい歴史認識」とやらを採用しなかった場合に、米国が、同じ自由民主主義国家である日本を見捨て、共産党一党独裁国家である中国と同盟関係を成立させるはずがない。だいいち、米国が日本に対して対韓関係を巡る「大人の対応」を求めている最大の理由は、そうしないと韓国がうるさいからであって、米国が韓国の主張する「正しい歴史観」とやらを無条件に承認しているからではない。韓国がどうしても日本を同盟の枠組みから外したければ、米国は米韓同盟を日米同盟とは別次元で管理するだけの話であり、日本を外して米中韓同盟を成立させることはあり得ないのだ。

米国の軍事戦略上、ユーラシア大陸南端に米国の同盟国が存在するメリットは、確かに大きい。しかし、地政学上、米国が日本を切ってまで韓国を重視することはない。さらに、どうしても米国が日本と韓国のいずれかを選択しなければならない状況となった場合、米国は躊躇わずに韓国を切るだろう。

韓国にとって反日が国是であるということであれば、それはそれで仕方がないかもしれないが、韓国は身の程を知り、少なくとも自国を過大評価する愚民化教育を直ちにやめるべきだろう。といっても、もはや手遅れかもしれないが…。

著者自身の「読後感」

私が上の二つの記事を「楽天ブログ」に投稿したのは、2013年6月1日と2日、つまり今から4年近く前のことです。

現在の「独立系ビジネス評論サイト」と比べると、文体や漢字・仮名遣いも異なりますし、若干表現が冗長であると感じる部分もないではありません(※ちなみに当時の私は某一般事業会社に勤務していました)。そして、我ながら「韓国に対する愛情のかけらも感じられない」文章です(笑)。

ただ、4年前の時点と比べて、国際情勢は随分と動いているはずですが、こちらの文章に指摘した内容については、「古さ」を全く感じません。もちろん、文中に当時の時事ネタである、「一連の橋下発言」といった表現が出てきますが(これは当時の大阪市長だった橋下徹氏の従軍慰安婦問題を巡る発言のことを指しています)、その点を除けば、「現時点で執筆した」と述べても全く違和感がないように思えるのです。

特に

日本に「正しい歴史観」を強要するために、世界中で従軍慰安婦像を建てまくる、といった対日嫌がらせをすることはあり得る

の下りなど、まさにその通り、現実化している始末です。

そして、この文書を執筆してから4年が経過した現在、私の理解では、現実の安倍外交は「対米・対中・対露」外交では顕著な成果を上げているものの、対韓外交を巡っては、肝心の日本側の「軸足」が定まっておらず、今一つすっきりとした成果が上がっているとは言い難いのが現状です。

いずれにせよ、外交問題は当ウェブサイトでも興味深いテーマとして、じっくりと取り上げていきたいと考えております。

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