日韓通貨スワップ巡る朝日新聞の記事の下劣さ

私が運営していた「アメブロ」に投稿した記事の中で、比較的気に入っているのが、「慰安婦問題を捏造したことで知られる朝日新聞」に掲載された、「日韓スワップ」に関する悪意に満ちた記事を評論したものです。投稿日は今年の1月17日と比較的最近ですが、当時の議論をそのまま収録するという意味でも、こちらの評論サイトに「再録」しておきたいと思います(ただし、書式等については一部、崩れてしまっていますが、どうかご了解ください)。

オリジナル記事 投稿日時:2016/01/17 00:00 AM

2016年に入ってから、毎日、ブログネタには事欠きません。東アジアネタだけで見ても、中国を初めとする市場の混乱、北朝鮮の核危機、台湾で独立派候補が総統就任確実、…等々のネタがありますし、欧州に目を転じてみればイスラム系移民の暴動の話もあります。ただ、社会情勢が複雑さを増す中で、新聞社やテレビ局を初めとするマス・メディアが、人々の「知りたい」という欲求に、必ずしも応えているようには見えません。

下劣過ぎる朝日新聞の記事

という訳で、本日は久しぶりに慰安婦捏造新聞(※)から、この記事を紹介します。

日韓で通貨融通、協定再開の機運 麻生財務相も前向き姿勢

日韓両国間で、緊急時にお金を融通し合う「日韓通貨スワップ協定」を再開する機運が出てきた。韓国側から再締結を検討する意見が出たのに続き、日本側からも応じる声が出ている。従軍慰安婦問題の合意など、最近の日韓関係の改善が背景にある。きっかけは韓国の柳一鎬(ユイルホ)・副首相兼企画財政相が就任前の11…無料登録して全文を読む

―――2016年1月16日05時00分付 慰安婦捏造新聞より。(※)なお、ブログ主「新宿会計士」は、「従軍慰安婦問題」を捏造した朝日新聞社のことを、「慰安婦捏造新聞社」と呼んでいます。

リンク先の記事はログインしないと全文を読むことができないそうですが、別に全文を読む価値などありません。記事に添付された「日韓通貨スワップ協定の仕組み」と題する図表を見れば、記事の意図が良くわかるからです。リンクが閲覧できない方のために、この図表を説明しておきますと、

  • 図表の上部に「韓国が危機の場合」、図表の下部に「日本が危機の場合」と記載
  • 「韓国が危機の場合」は韓国から日本に「ウォン」、日本から韓国に「ドルや円」
  • 「日本が危機の場合」は日本から韓国に「円」、韓国から日本に「ドルやウォン」
  • 「経済危機で外貨が足りないときに、自国通貨と交換でドルや相手国通貨を借りることができる」との説明文

という代物です。この記載だと、あたかも双方向に支援するかのような誤解を与える記事ですが、実態は全く異なります。「慰安婦捏造新聞」こと朝日新聞の記者が本気で「日韓通貨スワップは双方向に支援するものだ」とでも思っているのだとすれば、この新聞社は救いようがないほどの経済オンチです。ただ、慰安婦問題を捏造したほどの新聞社ですから、おそらく朝日の記者は、「実態は一方的に日本が韓国を支援するものだ」と分かっておきながら、「緊急時にお金を融通し合う」などと書いている可能性が高いと思います。何と下劣な記事なのでしょうか?呆れて物も言えません。

ソフト・カレンシーを貰っても…

ところで、私たち日本人は、日本国内で「円」(日本円、JPY)というお金を使っていますが、この日本円とは、我々日本人が考えている以上に、国際的に強い通貨です。まず、「有事の円買い」と呼ばれるように、金融市場ではスイス・フランと並ぶ「安全通貨」と見られています。また、普段の貿易や投資、外貨準備などの手段についても、「基軸通貨」である米ドルや「準基軸通貨」であるユーロなどに次いで信用力・通用度が高く、「国際的な金融ハブ」であるロンドンを擁する英国の通貨・ポンドともほぼ互角の実力を持っています。

一般に、通貨の中でも「信用力が高くてその通貨の発行国に留まらず、国際的な商取引・資本取引等において広く利用されている通貨であり、為替取引等においても法的・時間的制約が少ないもの」のことを「ハード・カレンシー」と呼びますが、日本円は典型的なハード・カレンシーです。

余談ですが、最近でこそ、中国経済の発展に伴い、中国の通貨「人民元」の通用度が上昇していますが、それでも中国共産党の一存で価値が変わる人民元など、到底、「ハード・カレンシー」などと呼べません。人民元は主に欧州勢の政治により国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)に加わりましたが、中国政府が主導して設立した「アジア・インフラ開発銀行(AIIB)」は、未だに主要格付業者からの格付を取得していません(つまり無格付)。

これに対して、韓国の通貨(KRW)は、あくまでも韓国のローカル通貨であり、韓国外で広く通用する通貨ではありません。「外為証拠金取引」などをやっている方ならご存知だと思いますが、同国の通貨を取り扱っている業者はとても少なく、「米ドル/円」、「豪ドル/円」といったメジャーな通貨ペアと比べると、いかにもマイナーです。また、アジアの「金融ハブ」である香港でも、韓国ウォンで口座の開設ができる銀行はとても少ないそうです(少なくとも当職は存じ上げません)。当然、デリバティブの世界でも商品の種類は少なく、同国の通貨に伴う為替リスクをヘッジする手段としてはNDF(ノンデリバラブル・フォワード、実際の通貨の受け渡しを伴わない代替的なヘッジ手段)なども広く利用されているのが実情です。

韓国は自称「先進国」ですが、「先進国」を名乗っていながら、自分たちが発行している通貨の国際化すらままならないというのも、随分と情けない話です。いずれにせよ、日本が「通貨危機」に陥るような事態が発生したとしても、韓国から「KRW」などを貸してもらったところで、国際的な資本市場では使い物になりません。逆に言えば、日韓通貨スワップ協定は、最初から「韓国が自国の通貨を担保に日本から米ドルか日本円というハード・カレンシーを借り入れる」という使い方が想定されているのです。

「配慮」ではなく「ゼロに戻っただけ」

ところで、昨年は唐突な「慰安婦合意」に驚いた人も多かったと思います。マス・メディアの中には、「日韓請求権協定の無効を争う訴訟を韓国の憲法裁が却下したこと」と「産経新聞の加藤前支局長に無罪判決が下されたこと」を、「韓国の司法当局が日本に配慮したものだ」と論評する意見もあったようです。しかし、日韓請求権協定については、これをひっくり返すと戦後の日韓基本条約そのものが無効になりかねないものであり、そのような訴訟を受理すること自体が、韓国が法治国家であることを疑わせる材料です。同様に、加藤前支局長の件についても、「大統領に対する名誉毀損」という民主主義国家に有るまじき罪状で告訴されたものであり、仮に有罪判決を下せば韓国自身が窮地に陥りかねないものです。同様に、従軍慰安婦問題を巡り、韓国の日本大使館前に設置されている「慰安婦像」の撤去を日本政府が求めていますが、これも、ウィーン条約上は「撤去されて当たり前」(=撤去されなければ韓国政府が国際法に違反していることになる)というものです。

つまり、韓国政府が「日本に対して配慮している」と称しているものは、いずれも「そもそもが韓国側による無茶な言い掛かり」で、「それを引っ込めるか、そのふりをしているだけ」に過ぎません。朝日「慰安婦捏造」新聞の記事にある

「従軍慰安婦問題の合意など、最近の日韓関係の改善が背景にある」

という下りは、あまりにも日本人を舐めているとしか言い様がありません。むしろ、慰安婦捏造新聞の記者自体が、韓国政府から資金を貰って記事を書いているようにしか見えませんが、きょうび、こんな下らない詭弁に引っかかる日本国民など少数派でしょう。

いずれにせよ、日韓通貨スワップ協定については、あくまでも

  • 韓国政府側から、
  • 「自分たちにとって必要だから」と理由を明示した上で、
  • 国際社会にもわかる形で、

日本政府に懇願するという形式でないと、締結すべきではありません。現時点で麻生太郎副総理が財相を務めているので、この点については如才ないことだと思いたいところですが…。くれぐれも、財務官僚やマスゴミあたりの「韓国政府はプライドが高いから、彼らに配慮してあげて、日本からスワップを締結してくれとお願いした形にしてあげよう」などという論調を許さないよう、我々日本国民が有権者として、しっかり監視したいところです。

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