女性に偏る韓流
本日2本目のエントリーは、ちょっとした「社会調査」です。新聞やテレビが「韓流ブーム」を取り上げ始めてからずいぶん時間が経過します。先日、所要で新大久保付近に出かけた際、相変わらず「韓流」の飲食店や雑貨屋が立ち並んでいて、大勢の女性が押し寄せていたのですが、果たして「韓流」の実態は、いまどうなっているのでしょうか?これについて「誰でも調べられるランキング」という観点から、「アメーバ・ブログ」のジャンル別ランキングから実態を調べてみたところ、「韓流ブームは健在であるが、ファン層は著しく女性に偏っている」という仮説が浮かびました。
目次
問題意識
私は新宿で起業したという事情もあり、新大久保から徒歩10分程度の地点にある新宿社会保険事務所に出かけることがあります。先日も新大久保を訪れた際、ずいぶんと韓流関連の店が多く立ち並んでいるという印象を持ち、「そういえば今、韓流ってどうなっているのだろう?」と思ったのですが、「韓流の実態」について、私のような個人が包括的に調査するのは困難です。しかし、ふとしたことから気付いたのですが、アメブロに「韓流・K-POP」というジャンルが存在しています。そこで、このジャンルに参加しているブログを上位からチェックし、アメブロ全体のランクや、それぞれのブログの特徴を眺めてみれば、韓流の実態が垣間見えるのではないかと思い、調査してみることにしました。
調査時点・対象等
- 調査時点 2016年9月某日
- 調査対象 アメーバ・ブログの「人気ブログランキング>韓流・K-POP」
- ジャンル参加者 6062人
- ジャンル・プロフィール
「東方神起、SUPER JUNIOR、2PM、SHINee、KARA、BIGBANG、2NE1など韓国のアーティストが好きな人や韓国ドラマにはまってる人のブログなど、韓流・K-POPに関するブログランキングです。自分の好きなアーティストの紹介、好きなアーティストのイベント情報やライブ情報、はまっているドラマなどをブログで紹介しています。」
(アメブロのジャンル・プロフィールをそのまま抜粋)
ジャンル1位~10位の実態
「韓流・K-POP」ランキングの1位~10位を調査した実態は以下の通りです(ただし「デイリー」「月間」欄はそれぞれ、アメブロ全体のランキング)。
ランキング | 執筆者 | デイリー | 月間 |
---|---|---|---|
1位 | 女性 | 6位 | 8位 |
2位 | 女性 | 35位 | 31位 |
3位 | 女性 | 56位 | 35位 |
4位 | 女性 | 非開示 | 非開示 |
5位 | 非開示 | 88位 | 44位 |
6位 | 非開示 | 91位 | 27位 |
7位 | 非開示 | 非開示 | 非開示 |
8位 | 女性 | 163位 | 150位 |
9位 | 女性 | 165位 | 139位 |
10位 | 女性 | 170位 | 80位 |
1位~10位の共通点
このジャンルの1位から10位までのブログを調べた結果、アメーバ全体でもデイリー、月間ともに高いアクセス数を誇っており、少なくともブログの世界では「2016年9月時点において韓流ブームは健在である」と結論付けて良さそうです。ただし、次のようにファン層には著しい偏りがあります。
ブログ執筆者の大多数は女性であること
⇒1~10位のブログのうち7つが女性執筆者、3つが性別非開示で、男性執筆者のブログはゼロ件です。
- 男性執筆者:0人
- 女性執筆者:7人
- 性別非開示:3人
また、性別非開示の3つのブログについても、ブログの執筆者のペンネームや執筆内容などから判断すると、女性が執筆している確率が高いと考えられます。
女性タレントについて触れたブログは皆無
執筆者の大多数が女性である(と思われる)ことと関連し、韓流スターについて触れたブログのうち、少なくとも上に挙げた10件の最新エントリーを調べたところ、調査日時点において、女性タレントについて触れたブログ・エントリーは皆無でした。
- 男性タレント:10件
- 女性タレント:0件
どのブログもゴテゴテし過ぎている
今回、チェックしていて気付いたのですが、かなりの割合で韓流スター(※男性)の写真が使われていますが、ブログによっては「壁紙」として使われており(※第7位のブログなど、写真を使いすぎていて肝心のコンテンツが読み辛くて仕方がありません)、酷い場合には(第8位のブログのように)YouTube等の動画リンクをゴテゴテ張り付けられ過ぎていて、とても重たいものもあります(実際、私のブラウザも数回クラッシュしました)。
暫定的結論:韓流ブームは女性が主体
暫定的ですが、アメブロを調べた限りにおいて、日本における韓流ブームについては、コアなファン層を中心に現在も健在ですが、「ファン層の圧倒的多数は女性」であり、「人気があるのは男性タレント」だけである、と結論付けます。つまり、ブームは社会のごく一部分に偏っている、ということです。
テレビに人気があったころは、「美空ひばり」などの国民的スターがいましたが、現代社会では娯楽も情報源も多様化しており、「国民的スター」が出現し辛い状況なのかもしれません。こうした中、一部の女性が「韓流イケメンスター」に傾倒するのは、一部の男性が「二次元美少女」に傾倒するのと同じ様なものなのかもしれません。
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