ちょうど1年前の本日、私は『今回の日露首脳会談は日本にとって大成功』という記事を執筆しました。最近、日露関係を巡っては北方領土の共同経済活動などを除けば、これといった動きはありません。しかし、良い節目でもあるため、本日は簡単に、「日本にとってのロシア」に関する私自身の見解を、振り返っておきたいと思います。

※本文はお知らせの後に続きます。

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    【夕刊】内閣支持率調査:不誠実なマスゴミに待っているのは倒産 (1コメント)
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    【速報】野党支持が伸びない毎日新聞世論調査の衝撃 (1コメント)
  • 2018/04/23 00:00 【政治
    個人ブログを信頼する時代へ:もっとブログが増えて欲しい (2コメント)
  • 2018/04/22 00:00 【国内政治
    組織論の本質:反社会的な組織は解体されるべき (1コメント)
  • 2018/04/21 14:00 【時事|外交
    【夕刊】北朝鮮のわかりやすい時間稼ぎ (4コメント)
  • 2018/04/21 00:00 【マスメディア論
    「報道の自由度ランキング」を悪用する日本のジャーナリストの卑劣さ (4コメント)
  • 2018/04/20 17:30 【マスメディア論|時事
    【夕刊】記者クラブ制度は崩壊させた方が良い (2コメント)
  • 2018/04/20 09:20 【時事|韓国崩壊
    韓国自治体長「法は国民感情に勝つことはできない」の衝撃 (8コメント)
  • 2018/04/20 08:00 【マスメディア論|時事
    「朝日新聞対財務省」は記者クラブ制度を破壊する? (3コメント)
  • 2018/04/20 00:00 【マスメディア論
    「ビジネスマン評論家」対「ダブスタ・切り貼りメディア」 (6コメント)
  • 2018/04/19 16:16 【時事|国内政治
    【夕刊】国益を最大化する安倍政権、国益を損ねる野党とマスゴミ (4コメント)
  • 2018/04/19 09:00 【マスメディア論|時事
    【続報】財務次官不祥事は朝日新聞グループに飛び火 (5コメント)
  • 2018/04/19 00:00 【時事|国内政治
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  • 2018/04/18 11:45 【時事|外交
    【夕刊】安倍総理の圧倒的存在感:日米首脳会談の滑り出しは上々 (1コメント)
  • 2018/04/18 09:00 【RMB|時事|金融
    成果に乏しい日中金融対話 (1コメント)
  • 2018/04/18 00:00 【外交
    日米首脳会談とマスゴミの虚報 (2コメント)
  • 2018/04/17 13:50 【時事|国内政治
    【夕刊】財務省スキャンダル:国民の敵同士の潰し合い (6コメント)
  • 2018/04/17 10:40 【時事|韓国崩壊
    盛大なる皮肉:日韓関係悪化の犯人は日本のメディアの虚報? (4コメント)
  • 2018/04/17 00:00 【韓国崩壊
    韓国が「最も重要な隣国」ではなくなったのは当然 (2コメント)
  • 2018/04/16 15:45 【雑感オピニオン
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  • 2018/04/16 09:35 【マスメディア論|時事
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  • 2018/04/16 00:00 【経済全般
    労組は労働者の敵なのか? (2コメント)
  • 2018/04/15 13:50 【時事|国内政治
    【夕刊】超絶悲報:パヨクとマスゴミの倒閣運動、大失敗 (21コメント)
  • 2018/04/15 00:00 【マスメディア論
    言論テロを考察する (3コメント)
  • 2018/04/14 21:55 【時事|外交
    【夜刊】米軍によるシリア攻撃と北朝鮮
  • 2018/04/14 10:20 【マスメディア論|時事
    【夕刊】パヨクの暴走は自分たちに跳ね返る (3コメント)
  • 2018/04/14 00:00 【雑感オピニオン
    科学がオカルトに負けてはならない (6コメント)
  • 2018/04/13 21:40 【時事|韓国崩壊
    日本を勘違いする韓国
  • 2018/04/13 11:25 【時事|韓国崩壊
    【夕刊】どうして日韓で真逆の内容になるのか? (6コメント)
  • 2018/04/13 00:00 【マスメディア論
    テクノロジーの進歩を拒絶するマスゴミの倒産は間近 (2コメント)
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    ロシア・リスクをどう見るか?

    北海道で感じる「ロシア」

    以前から何度も申し上げていますが、私は前職時代(※)から一貫して、さまざまな地方に出張するという生活を続けています。現在の会社を立ち上げて以来、出張の回数自体は減少しましたが、それと反比例するように、1回あたりの出張での滞在期間と密度は濃くなっています。

    (※ただし、非常に申し訳ないのですが、私の「前職」については、業種、会社名、職種などについて、申し上げることはできません。)

    こうした中、北海道を訪問すると、ロシアの影を色濃く感じることがあります。

    といっても、「ロシアの影」を感じるのは札幌や函館、旭川などの拠点都市ではなく、もっと国境に近い地域(北は稚内、東は根室など)です。

    歴史をひも解いてみると、稚内・宗谷(そうや)岬から北にある樺太南部、根室・納沙布(のさっぷ)岬から東にある千島列島は、いずれも1945年まで、日本の本土と一体不可分の、固有の領土でした。

    しかし、現在、南樺太と千島列島に、日本人が「日本の領土として」足を踏み入れることはできません(※)。

    その理由は簡単です。1945年8月に、ソ連(つまり現・ロシア)がこれらの地域に攻め込み、それ以来、不法占拠しているからです。

    (※といっても、南樺太や千島列島を訪れる手段は、限定的には存在しますが、ここでは「国内として」訪れることは不可能だ、という意味です。)

    外務省に欠落する、4つの認識

    ところで、口先で「ソ連は卑劣だ」「北方領土を返さないロシアは卑怯だ」と非難することは、たやすいことです。

    そして、北方領土に居住していて、追われるように故郷を追われ、墓参もままならない元島民の皆さんの気持ちに思いを致すと、いろいろやりきれない気持ちになります。

    ただ、外務省を筆頭とする日本政府の役人の姿勢には、大きな問題があります。それは、彼らの行動は、壊れたレコードのように「北方領土を返せ!」というスローガンを叫んでいるだけだからです。

    そして、彼らには行動には、決定的に欠落している、重要な点があります。それは、次の4点です。

    なぜ南樺太と千島列島はソ連に占領されたのか、その原因を徹底的に究明したのか?

    日本が取り返すべき領土は「北方4島」だけなのか?

    占領された領土をどうやって取り返すのかという「アクションプラン」をきちんと考えているのか?

    取り返したとして、それらの領土をどうやって再開発するのか?

    これについて、順を追って説明しましょう。

    北方領土問題をどう考えるか?

    南樺太と千島列島は、いつ占領されたのか?

    さて、ここで多くの日本人が、決定的に誤解している事実を申し上げておきましょう。

    南樺太と千島列島は、1945年8月15日に占領されたのではありません。これらの地域の占領が完了したのは、1945年8月15日よりも後の話です。

    これを時系列できちんと示しておきましょう(図表1)。

    図表1 ソ連による南樺太と千島列島の占領作戦
    日時 出来事 備考
    8月9日 ソ連が「日ソ中立条約」を破って対日参戦
    8月11日 ソ連軍による南樺太占領作戦開始 作戦はポツダム宣言受諾公布後の8月25日まで続く
    8月15日 ポツダム宣言受諾(無条件降伏)の公布 「日本軍は戦闘を中止し、武装解除した」とされる日
    8月18日 ソ連軍が千島列島北端の占守(しゅむしゅ)島に侵攻 日本軍が勇敢だったこともあり、占領完了は8月24日にずれ込む
    8月26日 ソ連軍が松輪(まつわ)島に侵攻 占領完了は同日
    8月28日 ソ連軍が得撫(うるっぷ)島に侵攻 占領完了は8月31日
    8月29日 ソ連軍が北方四島への侵攻開始 占領完了は9月5日

    (【出所】外務省『われらの北方領土 平成22年版』等を参考に、著者作成)

    南樺太の占領作戦が始まったのは、日本がポツダム宣言受諾を国民に公布した8月15日よりも4日前の8月11日ですが、占領の完了は、実に8月25日にずれ込んでいます。

    しかし、千島列島最北端の占守(しゅむしゅ)島への軍事侵攻が開始されたのは、8月15日よりも3日後の8月18日のことであり、占守島の占領が完了したのは、実に8月24日でした。

    さらに、俗に「北方4島」と呼ばれる地域(択捉、国後、色丹の3島と歯舞群島)に至っては、侵攻開始が8月29日、占領完了は「ミズーリ号」で日本の全権大使が降伏文書に署名した9月2日よりも3日後の、実に9月5日のことでした。

    日本の学校教育が卑怯なのは、ソ連による南樺太と千島列島の占領が、日本がポツダム宣言受諾を公布した8月15日以降にも継続しているという事実を、きちんと教えていない点にあります。

    そして、当時のソ連は戦時国際法に反し、占領した多くの地域で日本人を拘束し、違法にシベリア送りにし、強制労働に従事させました。

    この事実を、日本国民は、まずはきっちりと認識すべきでしょう。

    ヘタレの国・ロシア

    ただ、冷静に考えてみると、当時のソ連の行動は不可思議です。

    なぜ彼らは、南樺太と千島列島に侵攻したのでしょうか?

    いや、設問を変えましょう。

    なぜ彼らは、北海道に侵攻しなかったのでしょうか?

    考えてみれば、1945年8月15日以降の日本では、昭和天皇の「終戦詔書」の影響で、日本軍は事実上、停戦状態にありました。

    そして、当時のソ連が満州、次いで樺太に軍事侵攻したのは、「日本がもはや絶対に反撃して来ない」という自信があったからだと考えるのが自然です。

    そのように考えるならば、南樺太を攻略した8月25日以降、直ちに北海道の攻略作戦を開始しなかったのは、不自然でもあります。

    それに、樺太と千島列島は、最短でも直線距離で300km程度、離れています。現在の千島列島は、ロシアの行政区画上は「サハリン州」の一部なのだそうですが、南北に細長い樺太と、北海道から北東に向けて斜め45度に伸びる千島列島を、同じ州として取り扱うこと自体、無理があるように思えてなりません。

    私がソ連(あるいはロシア)の指導者ならば、樺太と千島の「つけね」にあたる北海道を、何としてでも後略したいと思うはずです。

    そのように考察していけば、絶対に日本が反撃して来ない状況で、太平洋に不凍港を確保する絶好のチャンスが、1945年8月15日以降の数日間だったのです。

    もちろん、「樺太と千島列島をソ連に引き渡す」こと自体、1945年2月のヤルタ会談で合意されたことだから、ソ連がそこから逸脱する軍事行動を取ること(たとえば北海道占領)はできなかっただけではないか、との指摘があることは、私も十分承知しています。

    しかし、日本が停戦し、国防が丸裸の状態であれば、北海道1島くらいであれば、当時のソ連の火力からすれば、十分に制圧できたはずです。

    さらに、バルト3国やポーランドを併合・分割占領した当時のソ連であれば、北海道を占領した上で、それを「既成事実化」することはたやすいことでした。

    なぜソ連がそれをやらなかったのか?―――それは、占守島防衛隊を初めとする、日本軍の奮戦のお蔭であり、ソ連はその勇猛果敢さに怖気づいたからだ、と考えるのが自然な流れでしょう。

    奪われた領土は南樺太と千島列島である

    ところで、占守島防衛隊の勇敢さと比べて、現代日本人の気骨のなさには、私は呆れるのを通り越し、悲しくなってしまいます。

    というのも、日本が奪われた領土は、南樺太と千島列島である、という事実から、現代の日本人は目を背けているからです。

    東京駅の八重洲口には、少し前まで、「帰れ!北方領土」という謎のスローガンが掲げられていました(現在は「北方領土を想う。」というメッセージに変更されているようですが…)。

    ここで重要な点は、「ロシアが不法占領している領土」とは、択捉、国後、色丹、歯舞の「4島」だけではない、という点です。

    私は納沙布岬で、「返せ 全千島 樺太 北の防人」という標語を目撃したことがあります。

    総論としては「北方領土を返してもらう」ことは大事だと思いますし、それが実現するならばそれに越したことはありません。しかし、こちらから「北方4島を返せ!」と言えば、満額回答でも帰って来るのは「4島だけ」です。

    外交交渉としては、当時のソ連・現在のロシアに対し、

    まずは千島列島と南樺太の帰属問題を確定させろ

    と要求するのがスタートラインだったはずです。

    そして、交渉の過程で、「日本は南樺太については諦めるから、その代わり千島列島全島を返せ」などと折り合いをつけていく――。これが、本当の外交交渉でしょう。

    どうやって取り返すのか?

    では、百歩譲って、日本が「取り返すべき領土」が、北方4島に限定されていると考えましょう。

    それをどうやって取り返すのでしょうか?

    外交交渉?

    それとも戦争?

    現代の日本には「憲法第9条第2項」という制約があるため、戦争を仕掛けて、日本の領土を回復する、という選択肢を取ることができません。

    では、外交交渉によって北方4島を取り返すことはできるのでしょうか?

    この点、ロシアのウラジミル・プーチン大統領の発言が参考になります。プーチン大統領は、日本のメディアに対しても、常々、口癖のように、

    日本は第二次世界大戦の結果を受け入れるべきだ

    と主張しています。

    これは、「北方領土を含めた南樺太と千島列島は、当時のソ連にとっての戦利品であり、したがってこれらの地域はロシアの領土である」というロシア側の主張を、いい加減日本は受け入れるべきだ、という意味です。

    もっと端的に申し上げれば、「戦争で取られた領土を取り返すのは戦争しかない」というのが、プーチン氏の発言から垣間見えるのです。

    あるいは、ロシアが2014年3月にクリミア半島とセヴァストポリ市をウクライナから奪取したときのように、例えば北方領土に住んでいる人々が、日本への帰属を要望したのだとすれば、戦争によらずとも北方領土を取り返すことができるかもしれません。

    では、その可能性はあるのでしょうか?

    残念ながら、南樺太と千島列島には、日本人はほとんど居住していません。

    1945年8月から9月にかけて、ソ連が軍事侵攻した際に、ほとんどの日本人は北海道以南に追いやられたか、それともソ連本土に連行されたかのいずれかです。

    そして、現在の北方領土の住人たちが、日本への帰属を求める可能性は、限りなくゼロに近いといえるでしょう。なぜなら、彼らの大部分はロシアの公務員であり、ロシアの国境管理政策の一環として、北方領土に一時居住しているにすぎないからです。

    現在の日本政府・外務省の役人は、果たして具体的にどうやって「北方領土」を取り返そうとしているのでしょうか?本当に心もとない気分になります。

    なお、私が考える、「領土を取り戻す方法」については、のちほど触れたいと思います。

    そのまま返還されても困るよ?

    最後の論点です。

    それは、日本が返還を求めている北方4島(あるいは南樺太と千島列島)が実際に返還された場合の、再開発やそこに居住するロシア系住民の取扱いなどを巡って、日本政府は、どこまで現実的に考えているのでしょうか?

    たとえば、歯舞群島と色丹島の「2島」が日本に返還された場合であれば、それほど頭を悩ませる必要はありません。色丹島の面積は255平方キロ程度であり、これは東京都23区の面積ほどしかありません。歯舞群島に至っては、可住面積は非常に小さく、再開発に頭を悩ませるまでもありません。

    また、「2島返還」の場合、地元の漁民にとっては「漁場が返ってくるため、それでも良い」、という主張もあるようです。

    ただ、国後島や択捉島などが日本に返還された場合はどうでしょうか?

    旧島民とその子孫が、これらの島に戻り、直ちに本土並みの生活を送ることができるのでしょうか?

    答えは「無理」です。なぜなら、インフラが全く整備されていないからです。

    国後島は沖縄本島とほぼ同じサイズであり、択捉島に至っては面積が東京都とほぼ同じであるとされます。

    しかし、その広大な地域には、空港はおろか、電気、水道、ガスなどの基礎的インフラもろくに整備されていません。さらに、酷い場合には、ろくにアスファルト舗装されていない道路も多く、日本人がそこで「本土並みの生活」を送るためには、かなりの工事が必要でしょう。

    日本本土だと、主要都市にはその地域の銀行、信用金庫、信用組合などの金融機関があり、市町村役場があり、スーパーや市場があり、公民館があります。また、それこそ北海道から沖縄まで、日本の隅々にガソリンスタンドやコンビニがありますし、ネット銀行のATM網が発達しています。

    しかし、映像で見る「択捉島の住民のロシア人」らは、貧弱なインフラで、それこそ大変な生活を送っているのが実情なのです。

    さらには、定住ロシア人の取扱いをどうするのかという問題も残っています。

    ロシア人は日本領にやってくれば、いずれロシアにお帰り頂くか、それとも日本に帰化するかを選ぶ必要があります。北方領土が日本領になれば、その選択をするのか、それとも「ロシア国籍のままで北方領土に居住できる」という身分を付与するのかを、現実的に検討する必要があります。

    外務省の報道発表資料を見ていても、こうした現実的な検討が行われた形跡は、一切ありません。

    領土を取り返す方法

    日本はまず「外交負け」を認めよ

    以上から、私は批判覚悟で敢えて結論を申し上げます。

    それは、日本は「外交で負けた」という事実を認めるべきだ、というものです。

    そして、日本はいったんは北方4島に対する領有権を「棚上げ」にし、改めて「今後百年の課題」に位置付けるべきでしょう。

    考えてみれば、1970年代の日中国交正常化に際しても、中国は当時から、沖縄県尖閣諸島に対する領有権を主張していました。しかし、中国当局者が「(領土問題は)後世の知恵に委ねよう」と言い張り、問題が先送りされたという経緯があります。

    日本もそれと同じことをすれば良いのです。

    まずはロシアと国交を「正常化」し、中国と北朝鮮を抑え込むことを最優先にすべきです。

    千島と樺太は取り戻せる!

    ただ、私の主張は、「ロシアとの友好関係ありきで、北方4島に対する領有権を諦めろ」、というものではありません。

    むしろ真逆です。

    いったん「北方4島に対する領有権の主張」を撤回・リセットし、ロシアとの間で「将来的には解決すべき領土問題がある」というステータスを持ったまま、日本はロシアとの関係を改善すべきだ、と申し上げているのです。

    もちろん、狙いは北方4島だけではありません。

    いずれ機が熟せば、千島列島、そしてできれば樺太全域からロシア人を追い出し、これを日本領にすることにあります。

    まずはロシアとの関係を改善し、ロシアと(表面上は)友好関係を築き上げ、今後、ロシアの国力が弱ることがあれば、その時に、日本はロシアに対して高圧的に、改めて、千島列島全域、南樺太(あるいは樺太全域)、さらにはいっそのこと、カムチャツカ半島全域に対する領有権を主張すれば良いのではないでしょうか?

    私たちは、中国が日本に対して高圧的に、尖閣諸島や沖縄県の領有権を主張してきていることを知っています。それに対して「腹が立つ!」「卑怯だ!」などと、感情的に反応することは簡単ですが、国際社会の現実に合わせるためには、もっと臨機応変に対処することが必要だと思います。

    ロシアとは、経済運営ができない国

    では、具体的にロシアとはどのような国なのでしょうか?

    「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」といいます。ロシアについて全く知らないで、領土問題を議論しても意味がありません。

    ここにひとつ、興味深い図があります(図表2)。

    図表2 米ドル・ルーブル相場と原油価格の相関

    (【出所】著者作成。なお、原油とはWTI先物(バレル/ドル)、RUB/USDとは1ルーブルあたりの米ドルの為替相場)

    なお、相関係数を計算すると、約95%です。

    この図表2を見れば、ルーブルの為替相場は原油価格と密接な関係がある、ということがよくわかると思います。

    要するに、ロシアとは「モノカルチャー国家」なのです。

    確かに軍事的には水爆などの高い技術を持っていますが、その割に、民生品(自動車、電機機器など)には見るべきものがありません。

    また、ロシア自体は「G20」の一角を占めているものの、G-SIB(グローバルな金融システムにおいて重要な銀行)は1行もありません(ちなみに日本の場合、世界に30社あるG-SIBsのうち、メガバンク3社がG-SIBsに名を連ねています)。

    つまり、核武装・宇宙技術という「過去の栄光」のわりに、産業、金融両面において、ロシアとは見るべきものがない国なのです。

    ロシアが持っているのは「東側陣営の盟主」とうい過去の栄光と無駄に膨大な国土ですが、実際にロシア経済を支えているのは、石油という単品商売なのです。

    代替エネルギーはロシアを滅ぼす!?

    ということは、石油・天然ガス供給が増えれば増えるほど、あるいは石油・天然ガス需要が減れば減るほど、ロシア経済は苦境に陥ることになります。

    2008年頃までは、「中国の高度経済成長が続けば、中国の石油爆買いが始まり、やがて原油価格はバレルあたり200ドルを超える」といったストーリーが、FTやWSJなどの経済メディアを賑わせていました。

    しかし、現実には、2015年第Ⅳ四半期前後から、バレルあたり50ドルを行き来することが常態化。ここ数カ月でわずかに持ち直しているとはいえ、2010年前後のバレル100ドル超えという状況には全く届いていません。

    米国では「シェールガス革命」が進行していますが、日本でも青山繁晴氏が昨年、参議院議員に当選したことで、日本近海のメタン・ハイドレードの開発が進むのではないかとの期待もあります。

    さらに、最近ではソーラーパネル技術も進歩しており、欧州では電気自動車(EV)が爆発的に普及すれば、石油需要の減少に拍車が掛かることは間違いありません(※ただし、EVには環境基準面その他の面からさまざまな問題がありますが、本日はこの点については議論しません)。

    ということは、現状、ロシア経済を支えている数少ない売り物である石油の価格が低迷すれば、それだけ、ロシア経済が苦境に陥るのは間違いありません。

    ウクライナ問題は日本外交の試金石

    ところで、石油問題以外にも、日本が「利用すべき問題」があります。

    それが、最近でこそ日本でもインターネットを中心に注目されるようになった、ウクライナ問題です。

    ウクライナ問題とは、先ほども取り上げたとおり、2014年3月に、ウクライナ領だったクリミア半島とセヴァストポリ市をロシアが「強奪」したとされる問題であり、これにウクライナ東部の分離独立問題が絡んだ複雑なものです。そして、欧米(とくにEU)はロシアに対する強硬姿勢を崩していません。

    もっとも、この問題については、ロシア側にも同情すべき点はあります。

    というのも、クリミア半島とセヴァストポリ市はもともとロシアの領土であり、ソ連時代に、ソ連を構成している共和国の1つだったウクライナに移管されたのを、今回、取り戻しただけである、というのが実情だからです。

    実際、クリミア半島とセヴァストポリ市の人口の7割超はロシア系住民であるとされており、また、これらの地域は黒海に面しており、ロシアにとっては数少ない海軍の拠点地です。その意味で、これらの地域のロシア編入は、南樺太や千島を日本から強奪したのとは、まったく性質が異なるものです。

    しかし、現にロシアは欧州から厳しい経済制裁を受けています。

    本来、外交の本質とは、「相手の弱みに付け込む」ことにあります。とくにロシアのような潜在的敵対国であれば、本来ならばロシアに理があるようなことであっても、日本の国益のためであれば、ウクライナ問題も、「ロシアの弱みをどう日本の国益に生かすか」という観点から眺めることが必要です。

    実際、ロシアは日本からだけでなく、さまざまな国から領土を強奪して来た歴史を有しており、とくに中央アジアでは、民族単位で分離独立運動が紛糾している地域もいくつかあります。

    ということは、ロシアとは表面上、仲良くしながらも、ロシアの潜在的な敵対国(ウクライナやバルト3国、あるいは中央アジア諸国など)との連携を強化すべきでしょう。

    つまり、ロシアのように、価値観も全く異なる、信頼すらできない相手国とお付き合いするときには、「表面上仲良くしながら、相手の弱みに徹底的に付け込む」という姿勢が、外交の鉄則なのです。

    今年の内閣改造で外相に就任した河野太郎氏は、いまのところは、良い意味で「期待を裏切る外相」です。たとえば安倍総理がプーチン大統領と個人的信頼関係を醸成する一方で、河野外相がウクライナに出掛け、「日本はウクライナの立場を理解する」と宣言するだけでも、相当、ロシアに対する牽制にはなるでしょう。

    「プーチン後」を見据えて

    私が考える「領土を取り返す最善の方法」とは、外交交渉や戦争ではありません。

    ロシアという国自体が国力を喪失すれば、あの膨大なシベリアという未開の地を維持するだけの基礎体力をじわじわと失っていくことになります。

    そうなれば、樺太、千島列島どころか、沿海州や東シベリアを維持することも困難になるかもしれません。

    現在、ロシアの国力の源泉は、ソ連時代から引き継いだ核兵器・軍事・宇宙技術と、石油などの資源の2つです。ところが、核・軍事技術などは、十年単位で見ると必ず陳腐化しますし、また、代替エネルギーの開発が進めば、石油などの資源価格も下落せざるを得ません。

    ということは、放っておけば、ロシアは国力を衰退させる可能性が高いのです。いや、日本が賢く振る舞えば、ロシア経済を干上がらせることだってできるかもしれません。

    そうなった時が、領土を取り返す本当のチャンスです。あるいは、領土を取り返しても再開発に莫大なコストが掛かるのであれば、それらの地域に住むロシア人を独立させ、「樺太・千島・カムチャツカ共和国」を作って、日本の衛星国にしても良いでしょう。

    こうした遠大な目標の為に、まず私は、日本政府が「領土問題を棚上げにする」と宣言すべきだと考えています。

    そのうえで、ロシアと平和友好条約を締結し、ロシアとの限定的な協力関係を構築すべきです。

    ただし、日本がロシアと仲良くする現時点の目的とは、「中国に対する牽制」の1点です。現在、日中関係には好転の兆しも見えますが、それでも虎視眈々と尖閣諸島を奪おうとしている中国は、日本の最大の仮想敵国です。

    中国と対峙しなければならない時に、同時にロシアを敵に回すことは愚の骨頂であり、また、放っておけば、どうせロシア経済はガタガタになります。領土を取り返すのはその時でも遅くありません。

    日本が行うべきことは、まずは表面的にロシアと仲良くし、その裏でロシアの潜在敵国との関係を強化することです。また、ロシア経済が民生品の基幹技術を自力で開発したりしないよう、ロシアには生かさず殺さずで製品を提供することも必要でしょう。

    そして、中国問題が片付いたとき(たとえば中国が5~10ヵ国程度に分裂したとき)に、欧州や米国と協力して、「ロシア分割」を実施すればよいのです。

    それが、私の考える「国家百年の大計」なのです。

    ※本文は以上です。

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