「不誠実」という意味では南北同じ
北朝鮮は「日本人拉致問題は解決済みだ」と言い放ち、韓国では「戦時賠償問題は解決していない」と言い放つ…。朝鮮半島は南北に別れていますが、どちらの国も、法と正義を守らないという共通点があります。彼らとお付き合いするうえで重要なのは、「粛々と、法と正義に則って対応すること」ではないでしょうか?
目次
同じ話題が続きます
当ウェブサイトでは最近、朝鮮半島に関する話題が続いてしまっています。
本来であれば、提供する話題は政治、経済、金融などの分野のなかから、「知的好奇心を刺激する」ようなものを広く選ぶべきなのでしょうが、ここ数日に関しては、朝鮮半島からさまざまな動きが見られるため、どうしてもこうなってしまうのです。
古今東西を問わず、ありとあらゆる国にとって大切なことは、「安全保障」と「経済発展」であり、これは現代に生きる私たち日本人にとっても例外ではありません。それなのに、わが国の論壇は戦後70年以上ものあいだ、「軍事」という重要な要素を黙殺して来たのです。
したがって、軍事的な安全が脅かされている昨今のわが国において、既存のマス・メディアが軍事に触れない以上、ウェブ評論家の使命として、当ウェブサイトでは、この「安全保障」への言及に大きな力を割くのは、ある意味で当然の話でもあります。
もちろん、国内的には消費税の増税や外国人労働者の問題、さらには憲法改正議論やマス・メディアの虚報問題など、積年の課題は山積しています。しかし、もうしばらくの間は、当ウェブサイトでは朝鮮半島絡みの話題が続くことをお許しいただきたいと思います。
北朝鮮のハッタリにどう対応するか?
北朝鮮がハッタリをかけて来た意味
前置きが非常に長くなりましたが、本日紹介したい話題のうち、最初のものが、これです。
【激動・朝鮮半島】/拉致問題「既に解決」と北朝鮮ラジオが再主張 米朝首脳会談後に初(2018.6.15 22:55付 産経ニュースより)
産経ニュースを初め、すでに国内の多くのメディアが報じているとおり、ラヂオプレス(RP)によると、北朝鮮の「平壌放送」は金曜日、日本人拉致問題については「すでに解決済みだ」と主張したそうです。これをどう見るべきでしょうか?
日本国民の自然な感情に照らせば、無辜の日本国民を拉致した犯罪者である北朝鮮が、こうした発言をすること自体、絶対に許せないという思いを抱く人が圧倒的に多いはずです。少なくとも私は、個人的な感情としては激怒しています。
これに怒りを覚えない日本人がいたとしても、河野洋平・元衆院議長か日本共産党、立憲民主党、国民民主党、社会民主党、自由党などの野党関係者、朝日新聞社やNHKなどの反日・反社会的組織の関係者などに限定されると思います。
ただ、こうした怒りの感情を抱くことは当然であるものの、ここは一旦、冷静になる必要があります。なぜなら、北朝鮮からこうした発言が出てくること自体、北朝鮮の日本に対して向けられたメッセージだからです。
北朝鮮が強硬姿勢から対話姿勢に転じたわけ
ここでざっくりと北朝鮮の状況を振り返っておきましょう。
北朝鮮は、2017年9月ごろまでは、核・ミサイル発射実験を行うなど、国際社会を徴発しまくっていました。しかし、2018年1月以降、唐突に「対話ムード」に転じました。この背景にはいったい何があったのでしょうか?
ヒトコトでいえば、2017年12月までに、北朝鮮は経済的に、極端に追い詰められたからです。
昨年5月には、韓国で急進親北派の文在寅(ぶん・ざいいん)氏が大統領に選出され、韓国政府の左傾化が急速に進み始めました。とくに、7月頃には文在寅氏が北朝鮮に対し、赤十字会談などの対話を呼び掛けていました。
一方、朝日新聞が「もりかけテロ」を仕掛けはじめた昨年2月以降、北朝鮮はミサイルの発射実験を頻繁に繰り返し始めました。私の手元メモによれば、北朝鮮は昨年6月頃までに10回程度、ミサイルを発射しています。
このころの北朝鮮は、韓国からの対話要請をすべて無視し、ミサイルをどんどんと発射し続けていました。そして2017年9月3日には、「豊渓里(ほうけいり)」に設けられた核実験場で「水爆」の実験を行い、「実験に成功した」と発表しました。
今になって思えば、このころまでが北朝鮮の高圧的な姿勢のピークだったように思えます。
しかし、この核実験以降、日本が影の主役となり、国連安保理決議や日米両国の独自制裁措置などが相次いで発動されました。とくに、2017年9月11日と12月22日の2回にわたり、国連安保理は全会一致で北朝鮮に対する制裁を決議しています。
また、日本国内では2017年9月28日に安倍総理が衆議院の解散を決断し、最大野党・民進党が瓦解。10月22日の総選挙では、自民党がほぼ現有勢力をそのまま維持する圧勝を果し、第4次安倍内閣が発足します。
その後、北朝鮮に対しては石油などの戦略物資の輸出が制限され、北朝鮮の出稼ぎ労働者が各国から締め出され、一部の法人・個人に対する資産凍結措置などが施されました。その結果、北朝鮮は音をあげて、今年1月以降、韓国を使って事態を打開しようとします。
1月9日には、まず、板門店で南北高官級協議を開催。さらに、平昌(へいしょう)冬季五輪では開会式、閉会式にそれぞれ北朝鮮の代表団を受け入れ、3月5日には韓国政府特使の北朝鮮訪問、4月27日には南北首脳会談の開催に漕ぎ着けたのです。
北朝鮮の苦境はまったく終わっていない
そして、6月12日には歴史的な米朝首脳会談まで終了しました。
わが国(や韓国)のメディアの社説などを読んでいると、「米朝両国は国交樹立で合意した」、「日本だけが蚊帳の外に置かれた」、「韓国がこの問題で『運転席』に座っていた」、といったトンチンカンな論説を数多く見掛けましたが、これは正しいのでしょうか?
結論からいえば、まったく間違っています。
北朝鮮が2018年1月に入り、唐突に「対話ムード」に転じた理由は、先ほども申し上げたとおり、日米を初めとする国際社会からの苛烈な経済制裁に直面したからです。どんな暴力団、テロ集団であっても、資金を締め上げれば、遠からず音を上げるのは当たり前の話です。
そして、北朝鮮の独裁者・金正恩(きん・しょうおん)は、6月12日にドナルド・J・トランプ米大統領と実際に会い、4項目などから構成される米朝共同宣言に署名しましたが、この共同宣言には「経済制裁の解除」は一切盛り込まれていません。
しかし、たとえばマイク・ポンペオ米国務長官は13日、韓国の首都・ソウルで記者会見に応じ、北朝鮮に対する経済制裁を解除するには同国がCVID ((CVIDとは、「完全な、検証可能な、かつ不可逆な方法での廃棄」(Complete, Verifiable and Irreversible Dismantlement)のこと。)) に応じることが前提である、と明確に述べているそうです(詳細については、たとえば次の記事もご参照ください)。
米国務長官:北朝鮮の非核化、トランプ政権1期目中の進展を望む(2018年6月14日 1:46 JST付 Bloombergより)
ということは、北朝鮮が米朝首脳会談に応じる前後で、経済的苦境はまったく変わっていない、ということです。北朝鮮がシンガポールくんだりにまで出掛けた最大の理由は、経済制裁に苦しんでいるからですが、肝心の経済制裁の解除で合意されていない以上は、北朝鮮にとっては目的は達せられていません。
だからこそ、日本に対して経済支援要求をするために、お得意のブラフを掛けて来ているのです。
日本は1ミリも動じないことが大事
では、日本はこれに対し、どう対処すべきでしょうか?
結論は決まっています。「北朝鮮が拉致問題で誠意ある回答を見せるまでは、経済制裁を継続すること」です。もし拉致問題が半年、進展しなければ、日本は半年、経済制裁を維持すれば良いのです。拉致問題の膠着が10年続けば、同様に10年、日本は経済制裁を維持すれば良いのです。
もちろん、それだけでは不十分です。
現在の日本は、憲法第9条第2項の制約があるため、「北朝鮮に侵攻し、自力で拉致被害者を取り戻す」、ということもできませんし、軍事力をバックにした「拉致査察」も実施できません。しかし、膠着が続くのなら、その間に何としても改憲を果たし、拉致問題の自力解決を図らねばなりません。
つまり、北朝鮮の言動に対し、動揺する必要はありませんし、動揺してもなりません。あくまでも冷静沈着に、北朝鮮を追い詰めていくことだけを考えるべきなのです。
なにより、北朝鮮側から日本を批判する声明が出てきているということ自体、北朝鮮が相当に追い込まれている証拠です。そして、国際社会で北朝鮮に見方をする国は中国、韓国、ロシアくらいなものであり、それ以外の圧倒的多数は国際社会は日本の味方です。
今回の北朝鮮によるメッセージは、わが国にとって、非常に良い兆候と見るべきでしょう。
朝鮮半島問題では目が離せない
韓国もたいがいだ
北朝鮮による日本人拉致問題を見て、私たち日本人の多くが感じるのは、怒りの感情だけでなく、
「日本人を拉致した犯罪者である北朝鮮が、なぜ偉そうに日本に対して『拉致問題は解決済みだ』と言えるのか?」
という、その面の皮の厚さです。
自分たちが不法行為をやっておきながら、相手が悪いかのように言い放つ神経は、私たち誠実な日本国民には、永遠に理解できないと思います。ただ、朝鮮半島においては歴史的に、「自分は絶対に正しい」、「相手は絶対に間違っている」と大声で言い張る文化があるのかもしれません。
韓国メディア『聯合ニュース』(日本語版)に掲載された、次の記事を読むと、そう痛感せざるを得ないのです。
韓国市民団体「勤労挺身隊問題の解決を」 三菱重工に書簡(2018/06/15 15:18付 聯合ニュース日本語版より)
聯合ニュースによると、韓国の市民団体は、戦時中に「挺身隊」として日本の軍需工場で働いた元隊員に対し、賠償の支払いを求めたのだそうです。現在、この問題は韓国国内で三菱重工などに対する損害賠償訴訟が行われており、「大法院」(最高裁に相当)の最終判決待ちとなっています。
市民団体側は
「三菱重工は冷戦時代の産物である韓日請求権協定を理由に責任はないと主張するかもしれないが、普遍的常識や国際法的原則に照らしてもこうした主張は説得力を得られない」
などと主張していますが、そう主張するならば、国際法に照らしてそのように主張できるのか、韓国国内ではなく国際的な司法の場で訴えたら良い話です。
いずれにせよ、この問題は1965年の日韓請求権協定で最終的かつ不可逆的に消滅しています。私はむしろ、三菱重工に対し、絶対に韓国側の請求に応じてはならないと強くお願いしたいと思います。なぜなら、三菱重工が折れてしまえば、日韓関係全体が不正常な関係に陥ってしまうからです。
日韓の特別な関係は終わった
この、「法を絶対に守らず、感情だけで法を覆そうとする」という姿勢は、朝鮮半島に独特のカルチャーだと考えて良いでしょう。いわば、「北朝鮮・韓国は道徳的に日本に優位に立っている」から、「日本は北朝鮮・韓国に譲歩すべきだ」、という考え方です。
もちろん、仮に現在でも冷戦が続いていて、日本などの西側陣営がいまだにソ連や中国、北朝鮮などと厳しく対立しているという状況にあれば、韓国にある程度配慮して、三菱重工に対して「自主的に損害賠償を支払え」、という政治的な圧力が働いたかもしれません。
しかし、現在の日本は、むしろ韓国と友好関係を続けることのコストが、便益を上回っている状況にあります。三菱重工を初めとする日本企業は、解決済みの問題は「解決済みだ」と突っぱねるべきであり、そうすることによって日韓関係が悪化したとしても、まともな日本人のなかに三菱重工を責める人はいません。
すでに日韓の「特別な関係」は終わったのです。
韓国や北朝鮮が今までと同じ感覚で、日本に対して理不尽な要求を突き付けて来たら、日本は法と正義に則って対応すれば良いと思います。場合によっては、韓国や北朝鮮を制裁することも必要になるかもしれません。
つまり、本日の話題は、単に現在の日韓、日朝間の問題というだけでなく、日本人が朝鮮半島と付き合ううえでの覚悟を求められている、というものだと考えるべきなのだと思うのです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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以下素人の素朴な疑問を書かせていただきます。改憲と言う場合には具体的な道筋の可能性を議論する必要があります。現状で改憲する際、国会における発議はともかくも、現行の国民投票法の下で国民投票を実施し過半数を確保しなくてはならないという高いハードルがあります。
あいにく法律に極めて疎くまともな議論ができず恐縮なのですが、素人目に『日本国憲法の改正手続に関する法律』を眺めると第百九条において『組織的多数人買収及び利害誘導罪』についての罰則が規定されていますが、本当にこれだけで十分なのでしょうか?またメディアなどに対する規制はどのように考えれば良いのでしょうか?また当方政治の専門家でもなく重ねて恐縮なのですが、現在の政治情勢で国民投票法の厳正化をめざした改正は可能なのでしょうか?
国民投票法は第一次安倍政権において成立した法律ですから総理ご自身が深く理解されているはずです。それにもかかわらず一向にこうした議論が出てこないところに問題の深刻さを想像させられてしまいます。改憲議論という場合こうした一見地味な部分の議論が実際は非常に重要なのではないかと感じております。
毎日の更新ありがとうございます。
受動喫煙被害を防ぐ健康増進法改正案 いわゆる禁煙法が委員会通過し、今国会で成立の目処が
立ったのは、北総連の資金を細らす、かなり厚めのサラミの1枚です。
韓国では禁止されているのに、日本では警察利権になっているので続いております。
土井たか子が旧社会党の委員長になって、オタカさんブーム(今 思うと 反日マスコミのプロパガンダのはしり)がおきた時、趣味はパチンコで、やたら、ワイドショーで彼女がパチンコをしているシーンが氾濫し、
強烈な違和感を持った記憶があります。 辻元がカジノ法案に反対するのも、パチンコの集金力が落ちるからでしょう。 パチンコこそ、入場制限すべきです。
名前が変換途中で送信されてしまいました。
大変失礼しました。
安倍総理は、各国の朝鮮人の扱い方をご存じな様なので
韓国は明日から「島根県隠岐郡隠岐の島町竹島(〒685-0300)」周辺で軍事訓練を行うとのこと。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2018/06/17/0400000000AJP20180617002000882.HTML
日本は何もしないのでしょうか。また「…遺憾に思う…」,「…厳重に抗議する…」のでしょうか。
管理者:会計士様が常にご指摘の通り,国の指導者の役割は「国益と安全保障」,この二つが全てです。いまその二つのうち一つが脅かされようとしています。
韓国はなぜいま,このような暴挙に出るのでしょう。愚考ですが「自信を持った…」のでは? 運転手としてトランプとの中を取り持った。会談も上手くいった。金正恩も自分に近づいてきた…。と,次は日本とは徹底的に離れておけば,日本と敵対する金正恩と,日本などどうでもよいトランプと,それが相乗効果で,今以上に中共のご機嫌を上向かせる好材料にはなる。
「軍を持たない」日本など,「…遺憾なので抗議する…」くらいしかできまい,と高を括る。
これでよいのだろうか…。
軍事力を使わなくても韓国を破滅させる事は可能です。
サムスンとヒョンデね製品を作る為の部品供給を絶てば良いのです。
アメリカがZTEをシメて中国に要求を飲ませた様に。
CVID実現しないのに韓国が北朝鮮の支援しない事を確認できる迄部品の輸出手続きを「ものすごく念入りに」行うだけで韓国は破滅します。
それから南北朝鮮に改めて聞けば良いのです(笑)
CVIDしますよね。
竹島でまだ軍事演習しますか。
と。
両国共に誠意ある対応しますよ、きっと(笑)。