【速報】トランプ氏「金正恩と会談」(追記3回)
先ほど、ロイターが「トランプ米大統領が北朝鮮の金正恩と会談」と速報を流しました。
目次
速報:ロイターが「5月末までに米朝首脳会談」
先ほど、ロイターが「ニュース速報」と称し、「トランプ米大統領が5月までに北朝鮮の金正恩と会談すると表明した」とするヘッドラインを流しましたが、これについては現在、事実関係を確認したいと思います。この記事を書きかえる形で、もしくは本日3本目の記事の形で、これに関して所見を申し上げたいと思います。
参考 『ニュース速報トランプ大統領、5月までに金委員長と会談すると表明=韓国』
追加①:ロイター以外の米メディア
ここからは、10:00付の更新です。
米国の主要メディアは日本時間の午前9時20分過ぎから、相次いで、ドナルド・トランプ米大統領が北朝鮮の独裁者・金正恩(きん・しょうおん)と5月までに会談する方針だと報じました。ここでは、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)、ワシントンポスト(WP)、ブルームバーグの報道を紹介します。
ただ、「速報 (breaking news) 」のヘッドラインでは、いずれも「トランプ大統領」が主語になっているにも関わらず、記事本文を眺めると、「北朝鮮の金正恩」が主語に変わってしまっていて、どうも報道記事としてはいずれも不正確な代物です。
3つのメディアの記事・ヘッドライン
- Trump Said to Agree to Meeting With North Korea’s Kim(WSJ)
- Trump agrees to meet with North Korean leader Kim Jong Un(WP)
- Trump to Meet Kim Jong Un by May, South Korean Official Says(Bloomberg)
実際の記事のリンクは、次のとおりです。
Kim Jong Un Invites Trump to Meet in North Korea(米国時間2018/03/08(木) 19:23付=日本時間2018/03/09(金) 09:23付 WSJオンラインより)
North Korean leader Kim Jong Un has invited President Trump to a meeting(米国時間2018/03/08(木) 19:20付=日本時間2018/03/09(金) 09:20付 WPより)
Trump to Meet Kim Jong Un by May, South Korean Official Says(日本時間2018/03/09(金) 09:30付 Bloombergより)
記事の書き出しは、次のとおりです。
North Korean leader Kim Jong Un has invited President Donald Trump to make an unprecedented visit to North Korea, and the president has agreed to meet by May, a South Korean official said Thursday night.(南朝鮮の当局者は木曜日、ワシントンで会見に応じ、ドナルド・トランプ米大統領が北朝鮮のリーダーである金正恩と合うことで合意したと述べた。)【WSJ】
TOKYO — North Korea’s belligerent leader, Kim Jong Un, has asked President Trump for talks and Trump has agreed to meet him “by May,” South Korea’s national security adviser said at the White House Thursday after delivering the invitation to the American president.(東京―北朝鮮の好戦的なリーダー・金正恩はトランプ大統領に対し対話を申し入れ、トランプ氏は「5月頃までに」その対話に応じる方針を明らかにしたと、南朝鮮の国家情報アドバイザーは木曜日、ホワイトハウスで明らかにした。この当局者は大統領に対する招待状を持参していた。)【WP】
U.S. President Donald Trump agreed to meet North Korean leader Kim Jong Un by May, a South Korean official said Thursday in Washington.(米国のドナルド・トランプ大統領は北朝鮮のリーダーである金正恩と5月までに会談することに同意したと、南朝鮮の当局者が木曜日、ワシントンで明らかにした。)【Bloomberg】
ただ、どのメディアの報道も、「南朝鮮(South Korea、つまり『韓国』のこと)の当局者がそう明らかにした」となっており、まだ確定的なものではありませんでした。
ところが、つい先ほど、Bloombergが記事をアップデートし、「ホワイトハウス高官が明らかにした」と記事を書き換えました。
Trump Accepts Invitation to Meet Kim Jong Un, White House Says(日本時間2018/03/09(金) 09:50付 Bloombergより)
該当する部分は次のとおりです。
“He will accept the invitation to meet with Kim Jong Un at a place and time to be determined,” White House spokeswoman Sarah Huckabee Sanders said in a statement late Thursday in Washington. “We look forward to the denuclearization of North Korea. In the meantime, all sanctions and maximum pressure must remain.”(ホワイトハウスのサラ・ハッカビー・サンダース報道官は(米国時間)木曜日夜、記者会見で「大統領は金正恩からの会談の招待を受け入れ、日時と場所は追って決まることになる」と述べた。彼女は「我々は北朝鮮の非核化を期待している。ただし、全ての制裁と最大限の圧力は維持されなければならない」と述べた。)
これについてはのちほど、さらに追記したいと思います。
追記②:米朝会談の意味
米朝対話をどう見るか?
ここから先は、10:30付の追記です。
今回、ホワイトハウスが米朝会談に踏み切ると表明したことについて、どう見るべきでしょうか?
トランプ氏が今回の申し出を受け入れたこと自体、私にとっては非常に意外感がありました。なぜならば、ともすれば韓国が問題解決の「主導的役割」を握ったかのような印象を与えかねず、それによって文在寅(ぶん・ざいいん)政権の支持率が上昇し、韓国の北朝鮮シフトが進む危険性もあるからです。
ただ、それと同時にトランプ氏自身、以前から「北朝鮮との対話」には前向きでした。その意味では、「米国が北朝鮮との対話に応じる」と述べたからといって、「米国が北朝鮮を核武装国として認めることにつながる」などと、軽々に判断すべきではありません。
また、ホワイトハウスは北朝鮮との対話に応じるとしても、「北朝鮮に対するすべての制裁と最大限の圧力は維持される」と釘をさすことは忘れていませんし、うがった見方をするなら、「北朝鮮を油断させておいて、春先に軍事攻撃に踏み切る」という布石といえるかもしれません。
あるいは、「北朝鮮と対話をしたが、その結果、成果なく終わった」ということであれば、その後の軍事的オプション行使にも合理性が生じてきます。要するに、「アメリカとしては北朝鮮の核放棄を求めて対話と圧力の努力をしたが、それでも北朝鮮は核放棄に応じなかった」というアリバイ作りができるのです。
あるいは、米朝対話によって北朝鮮の核放棄が実現すれば、それはそれで「儲けもの」です。
米朝対話の時期
次のポイントは、米朝対話が行われる「時期」でしょう。
報道によれば、米朝首脳会談の時期は「5月までに(by May)」とされています。すでに韓国大統領府は、「4月に板門店で南北首脳会談が行われる」と発表しましたが、米朝首脳会談と南北首脳会談の前後関係は大きなポイントでしょう。
仮に南北首脳会談よりも先に米朝首脳会談が行われたとすれば、韓国としては「メンツが丸潰れ」となってしまいます。あくまでも、韓国、北朝鮮ともに、「まずは南北首脳会談」、「次に米朝首脳会談」という流れを欲しているのではないでしょうか?
韓国は、事実上の「北の傀儡」と化しつつあります。韓国が、「まずは南北首脳会談で地ならしをして、次に米朝首脳会談につなげる」といった邪(よこしま)なことを考えていたとしても、不思議ではありません。
米韓合同軍事演習はどうなるのか?
さらに、平昌(へいしょう)冬季五輪の開催に合わせて、実施が先送りされた米韓合同軍事演習が、平昌パラリンピック閉幕(3月18日)以降、速やかに実施されるのかどうかという論点も、非常に重要でしょう。
南北首脳会談、米朝首脳会談にあわせて米韓合同軍事演習が胡散霧消すれば、米韓同盟自体が揺らぎかねません。米国側は「(米朝首脳会談まで)北朝鮮に対する圧力を維持する」と明言しているため、米国としては合同軍事演習を実施したいのだと思いますが、韓国が全力で抵抗するという展開も予測できます。
いずれにせよ、わずか1週間でここまで複雑になるほど、朝鮮半島情勢は大きく動いています。よって、当ウェブサイトとしても、この問題については深い関心を払わざるを得ないのです。
追記③:安倍総理、訪米へ
安倍総理の訪米とその目的
ここから先は、10:50付の追記です。
安倍晋三総理大臣は今朝、予算成立後の4月にも訪米し、日米首脳会談を行う考えを示したそうです。
安倍総理、北朝鮮問題で4月にも訪米、トランプ大統領と首脳会談へ(2018.03.09 10:05付 Ameba TIMESより)
Ameba TIMESによると、安倍総理は
「北朝鮮が非核化を前提に話し合いを始める、そう北朝鮮側から申し出たこと、この北朝鮮の変化を評価する。これは日本と米国がしっかり連携しながら、さらに日米韓、国際社会とともに高度な圧力をかけ続けてきた成果だろうと思う。このことはトランプ大統領とも一致した」
と述べたとのことですが、ここまで早いタイミングで反応したということは、韓国の北朝鮮特使訪米を前に、事前に日米で対応を擦り合わせていた証拠ではないでしょうか?
首脳会談の時系列:「日米」対「南北朝鮮」の構図も?
ついでに申し上げるなら、上記Ameba TIMESの報道を読む限りは、安倍総理の発言には「日米韓」という言葉はあるものの、「韓国が(米朝首脳会談を)仲介した」という下はが含まれていません。ここに、「韓国は北朝鮮のエージェントだ」という日本政府の認識を垣間見ることができます。
そして、先ほども申しあげた「首脳会談の時系列」が非常に重要です。
日米首脳会談、南北朝鮮首脳会談は、いずれも4月に行われますが、その前後関係は現時点で明らかではありません。しかし、仮に「①南北首脳会談、②日米首脳会談、③米朝首脳会談」という順序となった場合には、南北朝鮮の「たくらみ」を見極めたうえで、日米で意見を擦り合わせる、という構図が明確になります。
いずれにせよ、北朝鮮がかなりの苦境にあることは間違いありません。日本としてはしっかりと米国と連携し、北の核問題、拉致問題の包括的解決を図っていくことが必要でしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。
ツイート @新宿会計士をフォロー
読者コメント一覧
※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。
やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。
※現在、ロシア語、中国語、韓国語などによる、ウィルスサイト・ポルノサイトなどへの誘導目的のスパムコメントが激増しており、その関係で、通常の読者コメントも誤って「スパム」に判定される事例が増えています。そのようなコメントは後刻、極力手作業で修正しています。コメントを入力後、反映されない場合でも、少し待ち頂けると幸いです。
※【重要】ご注意:人格攻撃等に関するコメントは禁止です。
当ウェブサイトのポリシーのページなどに再三示していますが、基本的に第三者の人格等を攻撃するようなコメントについては書き込まないでください。今後は警告なしに削除します。なお、コメントにつきましては、これらの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。
コメントを残す
【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
北朝鮮が非核化されて犯罪国家で無くなるのであれば、米国が北朝鮮と会談しようが、韓国が日本外交は孤立したとホルホルしようが正直どちらでもいいです。
戦争が無いのであれば、北朝鮮の難民の心配も減りますし、統一するので有ればビザ復活さえしてくれれば特に不満はありません。
基本的に現政府の外交政策にさほど不満はないので、TPP推進、ダイアモンド安保体制を「日本主導」で強力に推し進めて欲しいものです。
いつもコメントありがとうございます。
まったくその通りですね。韓国は「運転席に座った」などと大喜びしていますが、日本は日本で外交目的を達成すれば良いだけの話だと思います。
読者コメント欄のお目汚し、失礼しました。引き続きご愛読ならびにお気軽なコメントを賜りますよう、よろしくお願いいたします。
< 本日も夕刊の発信ありがとうございます。
< 「トランプ大統領が金正恩と会談する用意がある」と最初聞いても、出どころが南朝鮮発表ばかりでマユツバでした。当然北朝鮮も何も言わない。それほど韓国は嘘つき、贋ネタ、誇大妄想の民族なので怪しさいっぱい。
< でも米国政府発表となれば話が変わります。ホワイトハウスは「核廃絶」「不可逆的に可視可能な形で核ミサイルの製造中止」を求めてます。そこを金正恩が「我が国の体制を認めるなら」という条件で合意すると言う。しかしトランプ大統領は『核破棄』が絶対優先です。なんだかんだ米国に対して北は、「代弁者」の韓国を使って日にちを引き伸ばしにかかるでしょう。
< 韓国が北朝鮮の声を「代弁」するように、邪魔する。また米韓軍事演習は、何処に行ったのか。「規模は例年通りなら構わない」などと北朝鮮は言うが、韓国にけしかけてドタキャンもある。それに敵国に内通している南朝鮮と、電子戦や情報戦など危なっかしくてできません。韓国は情け無い民族ですが、もうグラグラ国なんで文政権に反発する若者や保守系シンパのグループが大デモ、また親北、与党系の支持者グループとで、内乱になる可能性も否定できません。
< ところで安倍首相の発言にブレが無い事は頼もしい限りですね。「北に圧力を緩めたり代価を与えたりしてはいけない」とキッパリ言ってくれました。ここが歴代首脳の弱腰外交とは違う。東アジア4悪国には冷たく言い放つぐらいでちょうどいいんです。彼らは日本を貶める事しか考えてない。南北は、とくに南朝鮮は米朝が何らかの形で北の核を手打ちし、日本が孤立するのを願っている。それは100%無い事を思い知らせるべきだ。ビザ免除プログラムの短期化、渡航の中止勧告、金融など経済制裁、今からやろうが5月にやろうが、どうせ文句言います。早くやったもん勝ちだ。
< くどいですが、5月の米朝会談は最後通牒です。北朝鮮に対する最後の慈悲であり、その後は韓国共々悲惨な目にあう事を体感すべきです。
< 失礼します。
お疲れ様です。
今まで何度となく騙されていますが、結果的に拉致・核・ミサイル問題が解決がされれば半島との関係改善が前に進みます。ここの問題が残ったとしても建設的な協議も可能となってきます。ただ、半島が赤くなろうが青くなろうが勝手ですが日本にとっては反日国家であることは変わりなく逆に反日に集中することにおいて南北とも内政をまとめ、対外的にもディスカウントジャパンを推し進めて日本を貶めようとすると思います。日本は国益を損なうことなく先手先手で外交・経済政策を進めていかないとなりません。東アジアが正常?な状態になるならば日本は本来あるべきの姿の日本になるべきと考えます。
この際核とミサイルは置いときますが仮に拉致問題が解決した場合我々日本は北朝鮮と国交を樹立しないといけないのでしょうか?
また在日朝鮮人の帰国問題もどの様に解決を図るのか疑問です。
排外主義者と呼ばれるかもしれませんが一応。
私は日本人として違法に日本に駐留し日本人と同じ権利を寄越せと騒ぐ在日を決して許しませんし、例えハングルが話せなくても彼等が日本に帰化しない以上強制的にでも在日を日本から追放すべきだと考えています。
また日本に擦り寄ってくるレッドチーム三ヶ国の北朝鮮にまで経済的な援助をする理由など無いのですからこのまま放置すべきです。寧ろ日本が朝鮮半島北部に有していた過去の財産を請求する事すらもするべきだと思います。
駄文失礼しました。
以前、一部ネットの世界では、「Kの法則」という文言が流行っておりました。
すなわち、
彼の国が何か事を始める、あるいは何かに関わるとロクなことがない、という意味で使われていたようです。
彼の国の国民性として、
物事を深く考えない、周辺の状況を分析できない、過去の失敗や教訓など存在しない、とにかく適当に早く済ませる等々、
といった特徴を「Kの法則」として表現したものと、
拙者は解釈しておりました。一理あるな、とも思いました。
米朝首脳会談については、不吉な思いを抱いております。
米朝首脳会において、米国は、北に対し、「核兵器を放棄するか」を問いただすことが主題になります。
一方、北は、「核兵器を放棄する(その検証を含む)」、と確約できるかどうかにかかっています。
それ以外の回答(凍結等)では、トランプ大統領が国内外から追い込まれることになるでしょう。
米朝首脳会談は、米国にとって軍事衝突の最終判断を迫られるものであり、
最悪の場合、「キューバ危機」同様に回避できるかの切迫した状況に追い込まれるかもしれません。
「Kの法則」が発動されないことを祈ります。
北朝鮮側からあまり発表がないみたいだけど、後で「非核化も米朝会談も言った覚えはない。」なんてことになって韓国の面目丸つぶれなんてことにならないといいけど。