食券系、設備投資系、スマホ系…飲食業「省力化事情」
人手不足の時代だといわれますが、大手レストランチェーン店はこれにどう対応しているのでしょうか。某定食屋、某王道系ファミレス、某ラーメンチェーン、某イタリ「ヤ」料理系ファミレスなどの事例を集めてみると、ざっくり食券制、設備投資系、スマホ系という3つの系統に分類できるのではないかと思います。
目次
人手不足の時代
最近だと「人手不足だ」、などと指摘されることが多いようで、なかには「人手不足倒産」などという用語も耳にします。とりわけ飲食店だと、最近、「アルバイトの店員さんが集まらない」などの現象も各地で生じていると聞きます。
この点、経済・金融評論的な立場からすれば、これは「労働者の側から見たら好ましい状況」ではないかと判断されます。
「人手不足」ということは「売り手市場」ということであり、雇う側から見たら、以前と同じ労働に対し、以前より高い賃金を支払わなければ労働力を確保することができない、ということです。これを労働者の側から見たら、以前と同じ労働でより高い賃金を受け取れる、という意味でもあるのでしょう。
ところで、それはさておき、人手不足の時代に経営者がやらなければならないことは何かといえば、それはやはり経営の合理化ではないでしょうか。こうしたなかで、経済・経営評論的な立場からすれば、仕事というものは、「プロセス」に分解する、という手法がよく取られます。
飲食店のプロセスを細分化してみると…!?
たとえば、飲食店に関していえば、多くの場合、「厨房で料理を準備したり、食器を洗ったりする人」、「出来上がった料理を運ぶ人」、「会計をする人」などがいます。あるお客さんが店に入り、料理を注文し、食べて、料金を支払って出て来るまでの動きを細分化すると、たとえば、こんな具合です。
- ①客はお店に入ると、店員によって席に案内される。
- ②客は席に案内されると、おもむろにメニューを開き、食べたいものを決めて店員を呼ぶ。
- ③接客係は客からの注文を聞いてメモにペンで書き込む。
- ④注文が終わると接客係は客に、メモを読み上げて注文内容の確認を取る。
- ⑤接客係は注文内容を厨房に伝える。
- ⑥厨房係は料理を作る。
- ⑦接客係は料理が出来上がると順次卓に運ぶ。
- ⑧すべての注文品を運び終わると店員は伝票を卓上に置く。
- ⑨食事が終わると客は卓上の伝票を持ってレジに行く。
- ⑩レジ係は客から代金を受け取る。
- ⑪接客係は客が退店したテーブルを拭き、食器を下げる。
- ⑫厨房係は下げられた食器を洗浄する。
とりあえずプロセスを12個ほどに分解してみましたが、レストランなどで食事をするときは、基本的には上記のような流れが一般的でしょう。
食券制の大きなメリット
このような類型を置いたうえで、チェーン店についてはいくつかのパターンに分けられることに気付きます。
たとえば、比較的安価でありながらおいしくてボリュームがある定食を提供している「彌生軒」(仮)という食堂の場合は、食券制を導入していて、入店時に空いている好きな席に座ることができます。このシステムだと、先ほどの12個のプロセスのうち、①~⑤、⑧~⑩の8つのプロセスを簡略化または省略することができます。
- ①客はお店に入ると、店員によって席に案内される
→好きな席に座って良いため、店員が案内する必要はない- ②客は席に案内されると、おもむろにメニューを開き、食べたいものを決めて店員を呼ぶ
→食券制のため、入店時にすでに注文は終わっている- ③接客係は客からの注文を聞いてメモにペンで書き込む
→食券制のため、客からの注文を聞く必要はない- ④注文が終わると接客係は客に、メモを読み上げて注文内容の確認を取る
→食券制のため、接客係は食券を回収して簡単な注文確認をするだけで良い- ⑤接客係は注文内容を厨房に伝える
→食券制のため、食券を厨房に見せるだけで良い。また、システム上、食券を販売した時点で注文が厨房に飛ぶ仕組みを作ることも可能- ⑥厨房係は料理を作る
→省略できない- ⑦接客係は料理が出来上がると順次卓に運ぶ
→省略できない- ⑧すべての注文品を運び終わると店員は伝票を卓上に置く
→食券制のため、伝票を卓上に置く必要はない- ⑨食事が終わると客は卓上の伝票を持ってレジに行く
→食券制のため、伝票自体が存在しない- ⑩レジ係は客から代金を受け取る
→食券制のため、客の入店時に会計は終わっており、そもそもレジが存在しない- ⑪接客係は客が退店したテーブルを拭き、食器を下げる
→省略できない- ⑫厨房係は下げられた食器を洗浄する
→省略できない
このように、食券制は非常に優れた仕組みであることがわかります。
一説によると一般大衆向けの食堂での食券制は1929年に大阪の阪急百貨店で始まったものだそうですが(異論あり)、正直、「客から注文を取る」、「確認する」、「伝票を発行する」、「レジを置く」などのプロセスを丸ごと省略できるのは、大変に大きな強みです。
食券制の大きなデメリット
「人手不足の折、もっと食券制が広がってもおかしくない」。
そう思っても不思議ではありません。
ただ、現実問題として、食券制がさほど広がっている様子は見られません。
俗に「ファミリー・レストラン」などと呼ばれる、お子様連れで食事が楽しめるレストランなどの場合だと、入店時ではなく、席に案内されて着席してから、おもむろに注文を始める、というシステムが一般的です。
いったいなぜ、これらのレストランでは食券制を導入しないのでしょうか。
著者なりに推察すると、食券制には、少なくとも大きく2つの短所があります。
1つ目は、店の側に、食券販売機などの初期投資が必要であることです。
食券制だと、たしかに店員さんの人件費を節約することはできるかもしれませんが、食券を導入する際に、安いものでも数十万円、下手をすると数百万円単位のコストがかかります。最近話題の電子マネーなどが使える券売機の場合だと、コストはさらに上がるようです。
こうした設備投資は、大手チェーン店の場合だと大して問題とならないことも多いようですが、特に中小規模の店舗だと、わりとバカにならない問題です。
ただ、これもキャッシュ・フローの観点からの経営計画をしっかりと立て、資金繰り予測を行ったうえで行えば良い話でもありますし、一括現金購入ではなく、リースなどで月々の使用料を支払う、といった使い方もできることがありますので、十分にコントロール可能な点でしょう。
しかし、短所として考えられる2つ目の問題点は、客の注文の捌き方にあります。
実際にとある場所にある食券制のレストランでは、店舗の入口が常に渋滞していて、とくに昼食などの混雑時には、2台しかない食券販売機の前に長蛇の列ができてしまうのです。片方が不調だと、たった1台で注文をこなさなければなりません。
そして、著者自身のようなトロい人間が注文でもたつくと、後ろの人にも多大な迷惑が掛かります。「アプリクーポンを読ませて食券を買う」などのテクニックを披露する際に手間取ると、なおさら迷惑でしょう。
この点、店の側もランチ時などの混雑時に備えて券売機を2台ではなく3台設置すれば良いではないか、などと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、券売機を設置するには意外と場所が必要ですし、それをやってしまうと客席を減らさざるを得なくなります。
基本的に、食券制を採用するには、メニュー体系がシンプルであるなどの条件が必要であり、実際、食券制を採用しているチェーン店などの多くはファミレスではなくファーストフード系が多いように見受けられます。
では、ファミレスの場合はどうでしょうか。
ファミレスは、メニューが複雑で、入口で食券を買うという仕組みにしてしまうと、親御さんは走り回るお子様を片手で抱きかかえながら、もう片方の手で注文をする、といったことを余儀なくされることは、ほぼ間違いないでしょう。だからこそ、多くのファミレスでは頑なに食券制が導入されていないのではないでしょうか。
設備投資系ファミレス
もっとも、最近だとファミレスも変化が激しく、ことに設備投資に徹底的に力を入れている、いわば「設備投資系ファミレス」が出現しています。
某チェーン店の場合、注文は今話題のタッチパネルから行い、注文品は21世紀の未来からやってきたネコ型ロボットが運んでくれる、といった仕組みを採用し始めています。また、会計もセルフレジを導入す店舗が増えているそうです。
このような店舗の場合、設備投資は嵩(かさ)みますが、食券制ほどではないにせよ、省力化が可能です。
- ①客はお店に入ると、店員によって席に案内される
→省略できない- ②客は席に案内されると、おもむろにメニューを開き、食べたいものを決めて店員を呼ぶ
→タッチパネル式であるため、店員を呼ばなくても注文できる- ③接客係は客からの注文を聞いてメモにペンで書き込む
→タッチパネル式であるため、省略可能- ④注文が終わると接客係は客に、メモを読み上げて注文内容の確認を取る
→タッチパネル式であるため、客が「確認画面」を開けば確認可能- ⑤接客係は注文内容を厨房に伝える
→タッチパネル式であるため、注文は自動で厨房に伝わる- ⑥厨房係は料理を作る
→省略できない- ⑦接客係は料理が出来上がると順次卓に運ぶ
→21世紀のテクノロジーが生み出したネコ型ロボットが店員の代わりに運んでくれる- ⑧すべての注文品を運び終わると店員は伝票を卓上に置く
→21世紀のテクノロジーが生み出したネコ型ロボットが一緒に伝票も運んでくれる- ⑨食事が終わると客は卓上の伝票を持ってレジに行く
→省略できない- ⑩レジ係は客から代金を受け取る
→セルフレジとの選択制であるため、店員の負担は軽減される- ⑪接客係は客が退店したテーブルを拭き、食器を下げる
→省略できない- ⑫厨房係は下げられた食器を洗浄する
→省略できない
つまり、客席からタブレットで注文する方式にすれば、②~⑤のプロセスを省略することができますし、ネコ型ロボに配膳をお願いするようにすれば⑦~⑧のプロセスを、セルフレジを導入すれば⑩のプロセスを、それぞれ省略することが可能です。
食券制と比べてどちらが良いか、という問題ですが、経済合理性の観点からは、次の2点で決定することが考えられます。
1、設備投資。
食券制にすれば、おカネがかかるのは券売機の設置の部分だけですが、タッチパネル式・自動配膳ロボ・セルフ会計方式にすれば、設備の設置におカネがかかります。自然に考えると、券売機方式の方が、コスト・パフォーマンスは良いかもしれません。
2、食券制の欠点を補えるかどうか。
しかし、先ほど指摘したとおり、食券制だと入口が大混雑してしまう、メニューが複雑だと客にとっては落ち着いて選べない、といった欠陥があります。しかし、タッチパネル方式だと、店員の省力化が可能でありながら、客の側にとっても落ち着いてじっくり選べるというメリットがあります。
これらの総合的判断として、ファミレスは食券制を導入していない、ということなのかもしれません。
食券制をやめてタッチパネル+省力型に移行した店舗
こうしたなかで、先日、とある知り合いの方から聞いたのですが、「元祖食券制」の某レストラン・チェーンに属する某店舗が先日、長期休業・改装の末に再オープンしたところ、食券制を廃止して、某ファミレスと同様のタッチパネル注文方式を取り入れたのだそうです。
また、注文して以降のフローにも、大きな変化があったようです。注文品が出来上がるとタッチパネルから音が鳴り、客が受取口に注文品を取りに行き、食べ終わった後は食器を客が自分で返却し、セルフレジで会計する、という方式になっていたのだそうです。
さらには、入店時の店員の案内もなくなっていて、その代わり大きなサイネージで「当店舗の席配置と空き状況」が示されていて、客はそれを見て、めいめい好きな席を選んで着席する方式だったそうです。
- ①客はお店に入ると、店員によって席に案内される
→サイネージで誘導するため、店員は不要- ②客は席に案内されると、おもむろにメニューを開き、食べたいものを決めて店員を呼ぶ
→タッチパネル式であるため、店員を呼ばなくても注文できる- ③接客係は客からの注文を聞いてメモにペンで書き込む
→タッチパネル式であるため、省略可能- ④注文が終わると接客係は客に、メモを読み上げて注文内容の確認を取る
→タッチパネル式であるため、客が「確認画面」を開けば確認可能- ⑤接客係は注文内容を厨房に伝える
→タッチパネル式であるため、注文は自動で厨房に伝わる- ⑥厨房係は料理を作る
→省略できない- ⑦接客係は料理が出来上がると順次卓に運ぶ
→客が自分で受取口に取りに行く方式であり、省略可能- ⑧すべての注文品を運び終わると店員は伝票を卓上に置く
→伝票は注文品を受け取る際に同時に渡すため、店員の省略可能- ⑨食事が終わると客は卓上の伝票を持ってレジに行く
→省略できない- ⑩レジ係は客から代金を受け取る
→セルフレジ一択であるため、店員は不要- ⑪接客係は客が退店したテーブルを拭き、食器を下げる
→テーブルを拭くことは省略できないが、食器を下げるのは客の側の役割- ⑫厨房係は下げられた食器を洗浄する
→省略できない
…。
いかがでしょうか。
なかなかの省略ぶりです。その人件費を省略する分、安い値段でボリューミーで美味しい定食が維持されているのだとすれば、個人的には「これはこれでアリ」だと思う次第です。
スマホがなければ外食もままならない時代に!?
ちなみに最近だと、同一のチェーン店であっても、店舗によって扱いが異なることがあるようです。
たとえば、本場イタリアには存在するとは限らない(けれども大変美味な)「イタリア料理」を提供することで知られる某ファミリー・レストラン・チェーンの場合、注文は紙に鉛筆で書いて店員に渡すという方式の店舗と、客が席のQRコードを自らのスマートフォンで読み取って注文する、という方式の店舗が存在するようです。
(※個人的にこのレストランが提供しているのは「イタリア料理」ではなく「イタリヤ料理」ではないかと思います)
また、京都発祥の大人気ラーメン店の場合も、客が自身のスマートフォンでQRコードを読み取り注文するという店舗と、入店時に食券を購入するという店舗が混在しています。どちらも一長一短ですが、ユーザー側からすれば、慣れればいずれも便利ではないかと思います。
いずれも「スマホ系」と「人力系」に分けられるのでしょう。
ただし、スマホ注文型店舗の場合だと、店舗の側がタッチパネルを導入しなくて済むため、さらなるコストカットにつながる、という利点がありますが、欠点があるとすれば、スマホを持っていない人は注文すらできない(かもしれない)、という点かもしれません。
最近だと迂闊に「スマホQRコード注文」型の店舗に入ってしまうと、スマートフォンがなければ食事すらできない時代になりつつある、ということなのかもしれません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
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こんな手の掛かる分析、ご苦労様です。
イタリヤ風ファミレスは賢いです。
(スマホ)+(従来の紙のメニュー)ですから客も楽です。
座席のQRを読むだけで、座席が特定され、人数を入力、後は、紙のメニューに記されている料理番号の数字を入力していくだけ。
一方、卓上のタッチパネル方式では、小さいパネル画面から、ページをめくりながら、料理を探してそれをタッチするのだが、目当ての料理を探すのが大変。
この2つの方式を経営側から見て見れば、掛かるコストの差は歴然。
スマホ利用方式では、投資は、企業側ホストのプログラム開発費だけ。端末(タッチパネル)は、客のもの、電池もデータを飛ばすギガバイトも客の負担。メニューの更新があっても、ホスト側のプログラムを大きく変更する必要がなくて、メニュー番号の更新だけ。紙のメニューは、従来から使っているので殊更変更する必要もない。そもそも、このチェーンはメニュー変更は季節の変わり目だけで、特別メニューは、別の紙1枚用意するだけ、というシンプルなもの。しかも、紙のメニューは、大きいので見やすいし、ページも紙をめくればいいだけなので、料理を選ぶのも楽。
方や、タッチパネル方式では、全店舗の座席数の台数のパネルを用意しなければならず、莫大な投資が必要。更に、パネルの電池の充電もしなければならない。店舗内の無線LAN設備も必要。メニューの更新では、ホスト側で料理の画像も必要。何かと、細かい所に手掛かる。以前、あるファミレスで、店内のポスターに貼ってあるメニューの料理が、タッチパネルのメニューの中に無かった。キャンペーン料理とタッチパネルメニューの内容を同期させて運用するのは、結構面倒なので、こういうことはよくあるのではないか?
このイタリヤ風ファミレスは、低価格を維持する為に、細かい変更もやっている。
食器は、陶器の食器と余り質感や重さを変えずに、一部硬質プラスチックに変えて、店員のハンドリングがスピーディーに行えるようにしている。これは、食器の破損によるコスト負担も減らすはず。また、小さい子供がいる客などには、親は子供が食器を割らないかと気を違う負担を減らしていることにもなっているのでないか?
このスマホと紙メニューの組み合わせ方式は、他のチェーンでも真似してくるのではないか?
更に一言。
このイタリヤ風ファミレスは、一部店舗では、セルフレジも導入しているらしい。
スマホでオーダー、セルフレジ、で客は、ストレスフリーで食事をして帰って来れる。これホントに夢のように楽ですね。
店員と会話したければ、料理を運んできた時、一言二言話せば良いし、お客が少ない時は、店員を褒めれば喜んで相手になってくれる(こともある。会話を強制しないのがコツ)。
尚、スマホがない場合やスマホで注文が面倒な時は、従来通り、店員がオーダーを取ってくれる。
これが、タッチパネル方式だと、店員にオーダーを取って貰えないので、兎に角、パネルと格闘しなければならないので、行きたくなくなる客もいるのではないか?
このイタリヤ風ファミレス、価格設定も絶妙。基本は、商品の税込価格末尾を「00円」と「50円」。端数がない価格設定で1円、5円、10円硬貨の利用を減らし、取扱い硬貨の80%削減を目指す、とのこと。いくら、使ったのか推定が楽。レストラン側、客側それぞれに良い結果が得られたのでは?。
記事は古いが、次。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2006/24/news080.html
https://toyokeizai.net/articles/-/366926
膨大なバックデータをもとに展開される筆者の記事になかなかついていけないロートル読者ですが、今回は日常触れる一般庶民の消費活動(カッコ付けて言うたものの何の事ない外食)についてでしたので、いちいち腹落ちしながら読みました。
食券制による他に考えられるメリットは、レジ締めがないことではないでしょうか。一般大衆が利用する食堂はまだまだ現金支払いの客が多い現状、売上伝票と現金がぴったり合ってこそ日々の営業の終わりなのですが、小銭の集計が大変であったり、釣銭間違いなどで合計がなかなか合わない苦労があります。
オーバーツーリズムが問題となる昨今ですが、タッチパネル方式の注文方法は接客なく、即時かつ正確に厨房に伝わるなど店舗側のメリットに加え、外国語表記や写真表示も有って外国人にとってもわかりやすく概ね好評のようですね。
以下はフィレンツェの中華料理屋で経験した省力化の例です(どうしてイタリアで中華を食べたのか,とか突っ込まないで下さい。イタリア料理も食べ続けると飽きるのです)。
1. テーブルは空いている席のどこに座ってもよい。
2. テーブルにQRコードが貼ってある(タブレットとかは置いてない)。
3. 自分のスマホでそのQRコードをスキャンするとメニューが表示され,スマホから料理を注文する。
4. 調理と料理を運んでくるのは人間。
5. 食べ終わったら,スマホからクレジットカードで料金を支払う。
6. 後片付けは人間。自分で食器を返却する必用はなかった。
あと,省力化できるところは6だけかも。治安上,4でネコ型ロボットの利用は危ないでしょう。
確かガストだったと思う。
店に入り空いてる席に勝手に座り、タッチパネルで注文、料理はロボットが運んでくる。精算はクレジットカードを無人の機械にいれてレシートを受け取り終了。
ロボットに運ばせない料理があるらしく、その時だけ店員が運んできた。
この方式「食い逃げ」可能なんじゃないかな?
今の所そうかも知れないですね。
ただし、もしかしたら、AIでチェックしているかもせれないですね。
簡単なことで、ある座席の人達の一人もレジで精算しないで入口へ向かえば、中にいる店員に警報で知らせるとか、ヤンワリと扉が開かずに外に出られなくするとか。何にせよ、監視カメラがあらゆる角度から見ている中で、無銭飲食を試みるのは、かなり勇気のある人でしょう。
ガストにはロボット様に殴られてから行ってないなー
ガストのロボットは、犬型?
ネコ型ロボットは、敵認定かも。
>客が自身のスマートフォンでQRコードを読み取り注文するという店舗と、入店時に食券を購入するという店舗が混在しています。
食逃げ防止の観点では、スマホでの注文においても即時決済が望ましいですね。
これを外交に置き換えたときの、「中/露/北などの4か国」のようにですね・・。
都会のある大きめの居酒屋(チェーンではない)に行ったら座席QRコード式でした。
居酒屋の場合は歓談しながらの随時注文なんで、注文する度にいちいちスマホを開かなきゃならなかったのが鬱陶しかったですね。
コース+飲み放題でしたが飲み物は随時注文になっちゃいますしね。
個人的には皿がひしめく狭いテーブルにスマホを置くのも、人と話すときにスマホいじるのもあまり好きではなくて。それでも慣れるのかな。
居酒屋では一工夫欲しいところです。
その居酒屋、できたばかりの新しい店だったんで、今時はQRコード式の出店形態がパターン化されてんのかなと思ったんですが、少しググったらこんなサイトが。(笑)
【無料あり】QRオーダーシステム比較22選!スマホ注文・LINE連携ができるおすすめシステムも紹介
https://orend.jp/mag/a0254
個人事業者向けサイトって感じです。
韓国のチキン屋とかもこのパターンなんだろうか。
今は移行期と言う事もあって思った様な効率化は出来てない様です。せっかく注文から支払いまでスマホでできる仕組みを入れたのに、旅先で利用した店だったために、店員に説明を聞かないと使えない、結局、普通に注文と支払いをした方が良かったねと言う経験をしました。個室でこだわりのお蕎麦をいただくと言う、まあまあ高級な店だったのですが、値段の割にはおもてなしが…と言う感じでした。
この店の場合は、効率化ではなく高品質化を目指さないと行けなかったのですが、オーナーは方向性を間違った様です。確かに貧しくなった日本人向けの店は効率化してより安く商品を提供しなければいけませんね。しかし、お金持ちの外国人向けの店はおもてなし人員をならべて高い料金をとればいいでしょう。働く日本人の賃金も少しはあがるでしょう。
でも悲観的になる必要はありません。色々な店に対応したアプリが登場して、予約から注文、支払いまでトータルで対応できるようなプラットホームが登場するに違いありません。ただし、日本企業のサービスでないかもしれませんが。
>ただし、日本企業のサービスでないかもしれませんが。
そうなんですよね。
総合商社辺りがやればいいのにと思いますが、どうも、従来型のリアル世界のビジネスモデルじゃないと勘が働かないようで。
相変わらず、コンビニなんか買収したがるようですが。