米議会調査局「日韓関係悪化」レポートの正しい読み方
一見すると周回遅れの議論でも、見方を変えれば有益だ、という場合もあります。米議会調査局(CRS)が2月2日に公表した日米関係、米韓関係に関するレポートを読むと、若干の事実誤認という懸念はないではありませんが、「日米韓」ではなく「日米豪印」へと舵を切るべきだ、と考えを改める米政策当局者が出現してもおかしくはないと思う次第です。
目次
韓経、「日韓関係悪化で日米韓調整も困難に=米議会調査局」
韓国メディア『中央日報』(日本語版)に昨日、こんな記事が掲載されていました。
韓経:米議会調査局「日韓関係悪化…米日韓の政策調整も難しくなった」
―――2021.02.11 07:10付 中央日報日本語版より
配信したのは中央日報ですが、オリジナルは韓国経済新聞(韓経)のものです。
韓経は米議会調査局(CRS)が「日帝強制徴用および慰安婦賠償をめぐる韓日間の葛藤によって韓日米3国間の政策調整機能が弱まったという内容の報告書を出した」としています。記事自体は400文字弱と短いものですが、韓経の記事を箇条書きに要約すると、次のようなものです。
- 米議会調査局(CRS)は日米関係を分析した報告書で「2018年以降、貿易、安保、歴史を巡る日韓間の論争と相手国に対する報復的対応手段が続き、両国関係が数十年ぶりに急激に悪化した」と明らかにした
- CRSはまた、「悪化の一途をたどる日韓関係によって米日韓3国間の政策調整が困難に陥っている」と指摘。「ジョー・バイデン政府は米国の同盟が活気を取り戻すようにすると公言した」とし「効果的な3国協力のために2つの同盟間の信頼を促進する方法を検討する」とした
いわば、「日韓関係の悪化が日米韓3ヵ国の連携に支障を来すまでになっている」という指摘でしょうか。なんだか、「日韓両国はどっちもどっちだ」、「米国を加えた3ヵ国の連携を阻害する動きだ」、「日韓はどちらも自重しろ」、とでも言いたいようなレポートですね。
たしかにそのような記述は含まれている
これについて、少し気になってCRSのウェブサイトを調べてみたところ、たしかに2月2日付で、こんなレポートが出ていました。
U.S.-Japan Relations【※PDF】
―――2021/02/02付 CRSウェブサイトより
韓経が報じた箇所はそのうちの一節「近隣国との関係 “Regional Relations” 」に出て来ます。原文どおりに紹介すると、次のとおりです(ただし1行ごとに抄訳を付しておきます。また、原文の “South Korea” については、ここでは「韓国」ではなく「南朝鮮」と訳しておきます)。
- Japan’s relations with South Korea are perennially fraught due to sensitive historical issues from Japan’s colonization of the Korean Peninsula from 1910 to 1945. (日本と南朝鮮との関係は、日本が朝鮮半島を1910年から1945年まで植民地化したことに由来する機微な歴史問題により、常に緊張をはらんで来た。)
- Since 2018, these relations marked their lowest levels in decades. (2018年以来、これらの関係は数十年来で最悪のものとなっている。)
- A series of actions and retaliatory countermeasures by both governments involving trade, security, and history-related controversies in 2018 and 2019 caused bilateral relations to plummet, eroding U.S.-South Korea-Japan policy coordination. (2018年から2019年にかけて、両国政府による貿易、安全保障、歴史認識議論における一連の行動と報復の応酬がなされたことにより、米国-南朝鮮-日本の政策的協調は損なわれている。)
- The Biden Administration has pledged to rejuvenate U.S. alliances and may be considering how to facilitate trust between the two U.S. allies to foster more effective trilateral cooperation. (バイデン政権は米国の同盟国との関係を再生させることを誓約しており、この米国にとっての2つの同盟国間における信頼を醸成することで3ヵ国連携を促進する方法を検討している。)
…。
すなわち、たしかにCRSの該当箇所は、韓経が報じたとおり、「日韓どっちもどっち論」に読み取れますが、これはとてもおかしな話です。なぜなら、レポートには、基本的な事実誤認が認められるからです。
たとえば、日本が朝鮮半島を「植民地支配」していたという表現は、明らかに韓国や北朝鮮の一方的な言い分をそのまま採用したものですし、韓国が自称元徴用工問題などで日本に対して不法行為を仕掛けたことは事実ですが、日本がこれに対して「報復」をした事実はありません。
むしろ2019年の日本の対韓輸出管理適正化措置に対し日韓GSOMIA破棄やWTO提訴など措置を講じた韓国の行動にこそ、「報復」行為そのものでしょう。その意味で、このレポートには、やや調査不足の部分が含まれているという懸念は否めません。
CSRレポートの表現
ただし、このレポートは全部で3ページのものですが(※ディスクレーマーを除くと実質2ページ。使われている英単語もさほど難しくないので、英語が得意な方であれば原文のまま読了できると思います)、べつに日韓関係だけに言及されているものではありません。
このレポートは日米関係の概観の説明から始まって、日本のコロナ対策、現時点における日本の政権、日米同盟などに関する記述が続く、というものです。
とくに、該当する「近隣国との関係」の部分に関しては、日中の緊張関係とともに、日本が日米豪印という「クアッド」や東南アジア諸国連合(ASEAN)などとの防衛対話を強化していることに記述の力点が置かれているように思えます。
また、 “Korea” という単語に関しては、韓国(South Korea)の記述の直後に北朝鮮(North Korea)の核開発や日本人拉致問題などに言及がなされています。このため、読んでいると日本が双方の “Korea” と問題を抱えている、ということが強く印象付けられるのではないでしょうか。
(※余談ですが、上記で “South Korea” をあえて「南朝鮮」と訳したのは、原文にできるだけ忠実にニュアンスを伝えようと思ったからです。)
また、べつにこのCRSレポートは、「日本がこうすべきだ」、「韓国がこうすべきだ」と述べているものではありません。あくまでも現状を淡々と説明しただけのものです(※ただし「報復の応酬」のあたりは明らかな事実誤認ですが)。
おそらく、このレポートを読んだ人のなかには、「日本が主体的にクアッドの創設に関与し、中国や北朝鮮への牽制を進める一方、日韓関係は悪化しているため、そろそろ『日米韓3ヵ国連携』という幻想を捨て、『日米豪印4ヵ国連携』に舵を切るべきだ」、と考える人もいるでしょう。
なぜ韓国に関するレポートに言及しないのですか?
ところで、韓経が日韓関係について言及するのであれば、もうひとつ、こんなレポートについても紹介しておく必要があるかもしれません。
South Korea: Background and U.S. Relations【※PDF】
―――2021/02/02付 CRSウェブサイトより
こちらもPDFファイルで3ページ(ディスクレーマーを除いて2ページ)ですが、そのなかで、こんな記述が出て来ます。
ROK-Japan are perennially fraught because of sensitive historical issues from Japan’s colonization of the Korean Peninsula from 1910 to 1945. Since 2018, a series of actions and retaliatory countermeasures by both governments involving trade, security, and history-related controversies have caused South Korea-Japan relations to plummet, eroding U.S.-ROK-Japan policy coordination.
ROKとは “Republic of Korea” 、つまり韓国のことであり、先ほどの日本に関するレポートでは出てこなかった名称です。
レポート中の「植民地支配」云々、「3ヵ国連携」云々は、いずれも日本に関するレポートでも出て来たものですが、日本に関するレポートで含まれていた「バイデン政権が日米韓を」云々の記述は、こちらには含まれていません(ページ数の都合でしょうか?)。
それよりも、読んでいて気になるのは、CRSレポートが韓国について、「中国との関係」に力点を置いている点です。ここでも若干の意訳をしながら、該当する記述を紹介しておきましょう。
- Because of North Korea’s economic dependence on China, South Korea calibrates its North Korea policy with an eye on Beijing’s relations with Pyongyang. (北朝鮮経済は中国に深く依存しているため、南朝鮮としては中朝関係を見ながら北朝鮮政策を調整している。)
- China also is South Korea’s largest trading partner and destination for foreign direct investment (FDI), and Beijing has punished South Korean companies when it disagrees with Seoul’s policy decisions. (中国は南朝鮮にとって最大の貿易相手国であり、最大の対外直接投資の相手国でもある。また、中国政府はしばしば、南朝鮮の政策決定に不満を抱いた際に、南朝鮮企業に懲罰を加えてきた。)
- For these and other reasons, South Korea generally tries to avoid antagonizing China. (これらを含めた理由により、南朝鮮は総じて中国に対抗することを回避する傾向がある。)
- An exception was Seoul’s 2016 decision to deploy a U.S. missile defense system in the ROK. (2016年に南朝鮮が米国のミサイル防衛システムを朝鮮半島に配備すると決定したことは、その例外だ。)
- China responded by enacting economic measures that have cost ROK companies billions of dollars. (しかし、中国はこれに対して経済報復措置に出たため、結果的に南朝鮮企業には数百億ドルという損害が生じた。)
CRSレポートではこれについて、「韓国はこうすべきだ」などと述べているわけではありませんが、読む人が読めば、中国が経済的な報復手段を活用しつつ、韓国を手なづけている、と読めます。
韓経の記事の問題点は、まだある
韓経の記事は、こうしたCRSのレポートの全体像を紹介せず、日韓関係だけに焦点を当てているという点において、どうも「米国が日韓両国の間を取り持つ必要がある」という結論に落とそうとしているフシがあるのですが、これはいかがなものかと感じてしまいます。
韓経の記事の問題点は、これだけではありません。
次の記述については、情報源が非常にあやふやでもあります。
「米国は中国牽制と北朝鮮核問題の対処に向けて韓日関係改善を持続的に要求している。バイデン大統領は今月4日、文在寅大統領との電話会談で韓日関係の復元に対して注文をつけた。」
この部分、おそらくは韓国大統領府の発表を鵜呑みにした記述でしょう。
当ウェブサイトでは『電話首脳会談に関する米韓両国の発表内容が違い過ぎる』でも紹介したとおり、今月4日の米韓首脳会談に関連し、「両首脳は、日韓関係の改善と韓米日協力が域内の平和と繁栄に重要であることに共感した」と韓国大統領府が一方的に述べていたことは事実です。
しかし、ホワイトハウス側の発表文を読んでみると、「日韓」「日米韓」という表現は一切含まれていません。それどころか、その1週間前に行われた、菅義偉総理とジョー・バイデン米大統領の会談でも、「日米豪印」の文言は含まれていましたが、「日米韓」の文言は見当たりませんでした。
このように考えていくならば、とくに韓国の「保守系」とされるメディアが、ときに米国の存在を利用してまで「韓日関係正常化」に言及しているというのは、いつもの「困ったときの用日」と考えて間違いないと思う次第です。
いったい何周遅れの議論をしているのかはわかりませんが…。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
お金をくださいもう少し
今後も終わらない終わりたくない
何で稼げと言うのこの国は
そうよ逃がしゃしないわ金蔓
語らないでください現実を
被害者コスプレが剥がれちゃうから
嘘であっても自尊心が大事
こんな国で許してください
歴史嘘だらけでも止めぬ国民を染めるように
アラが無いわけじゃないけれど捏造止められぬ
もっと酔うほどに嘘で現実を忘れたいから
…怖い
>引っ掛かったオタク さん
私見ですが、
語らないでください現実を
→ 語らないでください事実を
もっと酔うほどに嘘で現実を忘れたいから
→ もっと酔うほどに虚構で現実を忘れたいから
の方がいいように思います。
>みったぁさん
無粋ですけど、みったあさんの歌詞でいいかとは思うんですが、
そうすると元歌の「氷雨」のメロディに合わなくなってしまいますからね。
>引っかかったオタクさん
素晴らしいです、力作ですな。
事実誤認を誘発させる心象操作(カット&ペースト)には、閉口してしまいますね。
小さい頃に聞かされた母の言葉。
「田舎道を一人で歩いてたら、共産党の選挙カーに『ご声援ありがとうございます!』と言われてしまった」「近所の人に勘違いされたくない」と・・。
カズ 様
共産党が選挙で「最低賃金を 1500円に上げます」と叫んでいたのに近づき、「ありがとうございます」に対して、すかさず「朝鮮人と同じこと言うとるな」とマイクに乗るほど大きな声をかけてあげたのは内緒です。
カズ様
事実誤認を誘発させる心象操作(カット&ペースト)って、マスゴミにも言えることですね。新聞は遅かれ早かれ衰退すると思ってましたが、コロナでの報道姿勢もあってテレビの衰退も早まりそうですね。もうドラマや映画はNetflixやAmazonなんかで十分ですし、ニュースもネットでOK。ワイドショーなんて録画して見る価値なし。やはりテレビも価値なしです。
イーシャ様
船場吉兆のささやき女将を彷彿させるバイタリティーですね。
試みに感服いたしました。
ジロウ様
私の一番間近なTVは、監視カメラのモニターと化して久しいです。
*返信ありがとうございました。
> Japan’s relations with South Korea are perennially fraught due to sensitive historical issues from Japan’s colonization of the Korean Peninsula from 1910 to 1945.
相変わらずの先勝国史観ですね。これがあるから米国は極東の状況分析を誤り続けるのです。
> eroding U.S.-South Korea-Japan policy coordination.
“U.S.-Japan Relations”と題する文書の中で、あえて米国→韓国→日本の順番に書くのは底意地が悪いと感じます。
> The Biden Administration has pledged to rejuvenate U.S. alliances and may be considering how to facilitate trust between the two U.S. allies to foster more effective trilateral cooperation.
日米間三国同盟を促進するんですって。また日本に「譲歩してやれ」の予感がします。
このバイデン政権の動き、後手に回ると日米間の信頼が揺らぎます。
米: 日本さぁ、意地張ってないで韓国と仲良くしなよ。
日: いやー、アメちゃんさぁ、韓国が一方的に因縁つけて来るんだけど?
米: ホワイト国外しとかさぁ、色々意地悪してんじゃんよ?
日: え? あれ、そちらの指示じゃなかったん?
米: 前政権の細かいことなんか知らんし。とにかく仲良くしろってば。
日: 無理っしょ。条約は無視するわ、約束は破るわ、FCレーダーは照射するわ…
米: お前が挑発するからっしょ?
日: いや、してねぇし。
米: とにかく、仲良くして貰わないと、こっちが迷惑だっつーの!
日: 無理強いも大概にしてよね。
米: うっせぇわ! ゴネると殴るぞ!
> A series of actions and retaliatory countermeasures by both governments involving trade, security, and history-related controversies in 2018 and 2019 caused bilateral relations to plummet
「両方の政府による一連の行動と報復的な対抗策」とは、典型的な「どっちもどっち」認識です。0:100セオリーで韓国が大勝利、といった所です。
上述したように先手を打って米国の「どっちもどっち」認識を正さないと、またもや日本が譲歩させられますよ。何しろ U.S.-South Korea-Japan policy coordination ですから。韓国の地位の方が上なんです。
日米会話、ホントアメさんはこんな認識だろうな。素晴らしい!
阿野煮鱒さま
重要な視点だと思います。
アメリカ民主党政権の認識が、4年間で変化したと思いますが、まだまだ安心出来ないと思います。
日本が朝鮮を植民地化(colonization)したことなんて一度もありません。日本がしたのは併合(annexation)です。
いくら同盟国であるアメリカといえども、日本を不当に貶めるのは止めていただきたいものです。
A国の場合、共和党(右派?)であれば、よく理解もしていない歴史問題で判断することはなく、現状の世界情勢で決断いたします。
そして、これは世界的傾向かな?民主党(左派?)の場合、判断の前に、歴史問題を理解していないとは認めない。現状の世界情勢については、俯瞰した現状把握ではなくイデオロギーに引っ張られた近視眼的なものになります。
あら、これ、私の偏見ですよ。念のため。
ちなみに、A国の選挙、C国の介入とは申し上げませんが、不正があったことについては8割がた、そうですよね。でもね、A国民主党の場合、それより深刻なのは、それが自分達でも認められないということです。有体に言うと、思考停止ですよね。
これが最低、4年間続きます。日本もですが各国はA国をあてにせず、現実的な自国防衛を急がなくてはなりません。
更新ありがとうございます。
米国の極東の認識って(マック)→アイク→ケネディ→ジョンソン→ニクソン→フォード→カーター→クリントン→ブッシュ→オバマ→トランプ→バイデンに渡る迄、香港も東京も上海も台北も、マニラも那覇も、全然位置関係は分かっていません。
いわんや歴史的背景、事実等も物好きな歴史家か、たまたま幼少時に日本に居た人ぐらいでないと、肌レベルで理解出来てないでしょう。
無論、我々も北米や欧州は詳しくは知らない訳で、ただ西欧に比べて生活や社会のインフラ、文化が著しく劣っていたわけで、日本は1941年に太平洋戦争を始めて45年に敗戦した。
その為、後は最初に述べた通り、ずっと対東洋蔑視的な見方はされたのでしょう。合わせてソ連、露、中はすべてアカであり、自由主義民主主義をぶっ壊すものだと。
だから狂気のパールハーバー戦や米国に刃向かった日本も東洋の「強い小国」と覚えている訳です。今でも100%日米が話が全く同じ、日英がツーカーになる事は、ありません。しかし最低限の対等な関係、自由民主主義、相手への尊重等ができれば、地球レベルでクワッドなり友好関係は保てます。
中国はそれに対する敵性国です。韓国はその属国。今月4日の米韓首脳会談に関連し、「両首脳は、日韓関係の改善と韓米日協力が域内の平和と繁栄に重要であることに共感した」と韓国大統領府が一方的に述べた。そんな事はあり得ない、大嘘つきです。
そしてホワイトハウス側は「日韓」「日米韓」という表現は一切含まれていない。それどころか菅義偉総理とジョー・バイデン米大統領の会談でも、「日米豪印」の文言は含まれています。コレは想像するに、今後日米他自由グループは良い感じです。
CSRレポートをよくよく読んでみると、アメリカ側の真意がさりげなく織り込まれていることがわかります。
Since 2018, a series of actions and retaliatory countermeasures by both governments involving trade, security, and history-related controversies have caused South Korea-Japan relations to plummet, eroding U.S.-ROK-Japan policy coordination.
この部分を翻訳すれば「2018年以降、貿易、安全保障、歴史関連の論争を含む両政府による一連の行動と報復措置により、日韓関係は急落し、日韓の政策協調が損なわれている」となります。
2018年に日韓間で何が起こったのか、そう韓国海軍ががFCレーダーで日本国海上状自衛隊哨戒機を脅した年でもあり、また大法院でに徴用工判決を下した年でもあります。つまりアメリカは、韓国側が起こしたアクションにより、「日韓の政策協調が損なわれ」たと巧妙に且つさりげない形で述べているのです。
因みに日本が韓国をホワイトリスト国の枠から外したのは、その翌年の2019年です。アメリカはこの日本の措置に関しては何ら異議を申し立てていません。当然ですね。当時のアメリカ政府はこの日本の措置は貿易上の報復措置の問題ではなく、日本の「安全保障上の問題だとして一切の関与をしてきませんでした。
このことから判るのは、バイデン現政権は日韓のゴタゴタに関しては前政権の姿勢を基本的に引き継いでおり、日韓の問題に関しては韓国側が起こした反日行為が引き金になっているという認識を、さりげない形で指摘している、という事です。
無論、この巧妙且つさりげない指摘故に、韓国が全く気がついていないのは、いつも通りの反応と云えましょう。(笑)
CSRレポート ×
CRSレポートでした。
CRSは議会に属しているとは言え超党派の調査機関ですから、政権が変わっても基本的な論調は変わりませんよ。
更新ありがとうございます。
残念なことに、この手の「事実誤認」は欧米のサイトや報告書では良く見られます。
最初のうちは違和感や不愉快さを感じていましたが、自分の感覚が麻痺してしまったのか、その辺りは読み飛ばす様になってしまいました。
今回管理人様が指摘されたことを改めて胸に刻み、襟を正して少しでも正しい情報を発信するように努めます。