マイナンバーカード活用の「二重運賃制度」とその障壁
オーバーツーリズムの問題に悩む京都市で、事実上の二重価格制度の導入検討が進んでいるようです。これについてはさまざまな課題はあるのですが、ひとつの解決策となり得るのが居住地に応じて割引運賃を適用するシステムの構築です。こうしたシステムを導入するためには、マイナンバーカードの所持などが前提となりますが、これに対し「アナログな方法で京都市民と識別せよ」とする要望もあるようです。さすがに行政に甘えすぎではないでしょうか?
目次
オーバーツーリズムと二重価格
京都市バスにあふれる外国人観光客
外国人観光客が多すぎるという、いわゆるオーバーツーリズムの問題が、一部の都市では深刻化しているようです。
とりわけ深刻な問題が、公共交通機関への負荷です。
たとえば昨年末頃の『デカい荷物問題は外国人観光客自身の負担で解決すべき』などでも述べましたが、外国人観光客が巨大な荷物(スーツケースなど)を新幹線や鉄道・バスなどに持ち込み、ほかの利用客に迷惑をかけている事案などは、解決を急がねばならない問題でしょう。
そして、こうしたオーバーツーリズム問題が顕在化しているのが、京都市バスです。
京都市は碁盤の目のように、道がタテ(南北方向)とヨコ(東西方向)に走っていることでも知られていますが(厳密にタテヨコというわけではないのですが、それでもおおむねそのような構造です)、鉄道路線はあるものの、東京や大阪などと異なり、地下鉄が網の目のように市内を走っているわけではありません。
そして、おもだった観光地が市内各所に点在している一方で、それらの多くは鉄道駅から離れているため、これらの観光地を含め、京都市内(とくに中心部)を巡るための交通手段はタクシーまたはバスに依存しているのが実情です。こうした街の構造のため、京都市内の主要道路は常に渋滞しているようです。
京都は観光地であるだけでなく「学び働く場」
そして、問題があるとしたら、京都は世界有数の観光地であるだけでなく、政令指定都市であり、企業や産業拠点、大学なども集積している「現代の産業都市」でもある、という事実です。
京都市内で日常的に多くの人が暮らし、学び、働いていて、ほかの日本の都市と同様、郊外から京都市内に通っている人もいます(極端な話、神戸在住者が京都の大学まで通学しているという事例もあります)。
これらの人々も京都市内のバスを日常的に使用するわけですから、観光客と生活者がバスに混在し、極端な話、観光客が多すぎて生活者がバスに乗れないなどの事態も生じてしまっているのです。
道路交通事情などを踏まえると、バスの本数をさらに増やすというのは非現実的ですし、街をちょっと掘り返せばそこかしこで遺跡が出てくるという状況で、観光客のために、地下鉄路線(たとえば京都駅から金閣寺に至る路線など)を新たに建設するというのは、コスト面からも非現実的です。
結局、外国人観光客を含めて、京都市内の移動手段はバスによらざるを得ないわけです。
大型スーツケースを持ち込む外国人
そして外国人観光客が大きなスーツケースなどをバス内に持ち込むなどし、コロナ禍後に観光需要が回復するなかで、2023年ごろにはすでにこれが大きな問題となっていたことが、『J-CASTニュース』の次の記事でもわかります。
「大型荷物の持ち込みご遠慮」京都市バス、窓ステッカーで呼びかけ インバウンド回復もトラブル懸念…市が対策本腰
―――2023.12.04 20:55付 J-CASTニュースより
同記事によると、京都市交通局の運輸課は当時のJ-CASTニュースの取材に対し、「外国の方が5人の団体で乗車し、スーツケースを5つ持ち込めば、車内が混雑する原因になります」、などと説明していたのですが、これを受けて大きな荷物のバスへの持ち込みを控えるよう呼び掛けているとしています。
ただ、これについては素人的に「大きな荷物を持ち込むならば別料金を取るなどすれば良いのでは?」と思ってしまいますが、記事によれば「道路運送法上、料金を取ることはできない状況」などとあり、実務的にはスーツケースの持ち込みを控えるよう呼びかけるのが関の山、といったところなのかもしれません。
市民優先価格という事実上の二重価格
こうしたなかで、京都市の興味深い取り組みのひとつが、市バスへの二重価格の設定という試みです。
京都市は現在、「市民優先価格」と題し、令和9年ごろをめどに、京都市民と観光客で異なる料金を徴収することを目指しているそうです(京都市ウェブサイト『令和7年度当初予算(案)~「突き抜ける世界都市」の実現に向けた本格展開~』P25等参照)。
この「市民優先価格」を巡っては、さまざまな課題があることも間違いありません。
現在、京都市バスは均一区間内であれば1回の乗車で230円(小児120円)とされますが(京都市交通局『運賃・乗車券について』参照)、想像するに、バスに外国人観光客などが殺到する理由のひとつもその「安さ」にあるのかもしれません。
こうした状況を踏まえると、やはり京都市が進めようとしている二重運賃制度も、やむを得ない措置といえそうです。市民など日常的にバスを「足」として利用している人たちが優先的にバスを利用できるよう、価格面で優遇措置を設けるというのは、一定の合理性がある政策だからです。
とはいえ、もちろん、これですべての問題が解決するというものでもないでしょう。現実問題、「バスを使った方が安くて快適に移動できる」という状況が抜本的に解消しなければ、多少、値段を高くしたとしても、やはり外国人観光客が大挙してバスに流れ込んでいるという現在の状況が完全に解決しない可能性はあるからです。
いずれにせよ、外国人向けなどの二重価格制度は、対症療法に過ぎない、という見方はあってしかるべきでしょう。
MaaSとマイナンバー紐付
現実的にはマイナンバーカードの利用が考えられる
それはともかくとして、一定の二重価格制度を導入することにしたとして、では、それを具体的にどうやって進めればよいのでしょうか。
やはり現実的には、交通系ICカードとマイナンバーカードを連携させるなどし、割引運賃の適用が受けやすくなるというシステムを利用することが考えられます。
じつは、これについてはすでにいくつかの先行事例があります。『国土交通白書2023』のコラム記事『交通系ICカードとマイナンバーの連携による地域住民サービスの提供等』などによると、MaaS(Mobility as a Service)と呼ばれるサービスがすでに存在し、いくつかの街で実現しているのです。
このMaaSを使えば、事前にマイナンバーカードと交通系ICカード(ICOCAやPiTaPaなど)を連携させることで、条件に合致している人(たとえば京都在住者など)に割引運賃を適用させるというシステムを構築することが可能です。
ただ、住所を料金と紐づける方法だと、いくつかの課題が生じます。
そのひとつは市外から通っている人への優遇であり、もうひとつはマイナンバーカードなどを持っていない人への対応です。
京都市外から通っている人はどうする?
こうしたなかで、本稿で紹介したいのが、京都市のウェブサイトに掲載されていた、興味深い2つのページです。どちらも「市長への手紙」からの意見なのですが、ひとつはこれです。
市民と観光客の運賃格差
京都市が目指す市民と観光客の運賃格差は、市外で日常生活で利用する者からすれば差別運賃に当たる。市民でない周辺都市の人に負担を求めるのはいかがか。<<…続きを読む>>
―――2025年5月8日付 京都市ウェブサイト『市長への手紙』より
京都市長に寄せられた意見のひとつによると、「市外で日常生活で利用する者」、つまりおそらくは京都市外の居住者で京都市内の学校や職場に通っている人たちにとっては負担となる、という指摘があります。
これは、まったくその通りでしょう。
京都が観光資源のみならず、産学の集積地でもあるという点を踏まえると、京都市外から通ってきている人たちを観光客と同じとみなして高い料金の徴収対象とするのは少し趣旨から外れている気がします。
これに対し京都市交通局企画調査課は、二重価格制度の趣旨が「市民生活と観光の調和を図ること」にあるとしつつ、次のように答えています。
「周辺自治体にお住まいで、通勤・通学等で日常的に市バスをご利用いただいている方の運賃設定につきましては、検討課題であると認識しております。お寄せいただいたご意見は、事業の参考とさせていただきます」。
すなわち、さまざまな課題はあるにせよ、京都市当局としては、通勤・通学客など日常的に市バスを利用している人たちへの優遇も必要だと認識している格好であり、これについては同市の取り組みがどうなるか、注目する価値がありそうです。
いっそのこと「日本人優遇価格」にしてしまうのは?
ただし、これも技術的には課題があります。
たとえば「京都市内の大学や企業などが在学・在職者をあらかじめ京都市に申告しておき、その在学者ないし在職者が申請した場合は京都市民に準じて割引価格を適用する」などの仕組みを作ることが考えられますが、システム開発の費用が高そうです。
現実的には、「京都市外在住者だが京都市内に通っている」という人が、ウェブサイト上でマイナンバーカードとともに勤務先などを申告し、仮で優遇運賃を適用することとしつつ、1ヵ月以内に京都市役所から当該企業に「この人は御社に在職していますか?」と尋ねる、といった運用とせざるを得ないのかもしれません。
(なお、冷静に考えたら京都市内の通学者は学割定期を所持しているケースも多いため、もしかすると学生に関してはさほど大きな問題とはならないのかもしれませんが…。)
あるいは、こうした事務手間をさらに圧縮する方法としては、先ほど挙げたMaaSを応用した紐付済みのICカードを使い、自身の交通系ICカードとマイナンバーカードを紐づけたすべての人に対する優遇措置を導入する、というものが考えられます。
このMaaSの紐付を利用すれば、少なくとも次の3種類の乗客を識別可能になるからです。
- ①京都市内に住所を持つ日本国内居住者のICカード
- ②京都市外に住所を持つ日本国内居住者のICカード
- ③上記①②以外の乗客(紐付されていないICカードや現金利用者など)
そのうえで、①と②をほとんど同額(たとえば①が200円、②が210円)とする一方、③についてはある程度高額(たとえば500円とか、1,000円とか)に設定すれば、外国人観光客の利用を減らすことくらいはできるでしょう(もちろん、あまり非常識な運賃設定はできないかもしれませんが)。
他都市にも応用が利く
このやり方だと、理論上は、他都市・多路線などにも応用が利きます。
たとえば東京都の場合も、交通系ICカードと自身のマイナンバーカードの紐づけを済ませた場合は、都民(あるいは都民に加え、神奈川、埼玉、千葉の各県民)に対しては、現在178円とされる初乗り料金を100円程度に引き下げる、といった対応が考えられます。
東京都の場合も、たとえば次のように数種類のICカードを識別することが可能かもしれません。
- ①東京都内に住所を持つ日本国内居住者のICカード
- ②周辺三県に住所を持つ日本国内居住者のICカード
- ③東京都外に住所を持つ日本国内居住者のICカード
- ④上記①~③以外の乗客(紐付されていないICカードや現金利用者など)
また、私鉄各社が沿線住民に対し、運賃優遇を実施する、といった方策にも応用が利くでしょう。
極端な話、東京都内でもとくに混雑する路線については、紐付ICカード以外のカードを利用した場合に超過運賃が適用される、といった仕組みがあっても良いのではないでしょうか。日本国内において優先されるべきは、あくまでも日本国民だからです。
いずれにせよ、せっかく存在するマイナンバーカードなどの便利な仕組みは、徹底的に活用すべきです。
それはさすがに甘えすぎでは?
「私はカードも持っていないが優遇してほしい」
さて、先ほどは京都市の『市長への手紙』の投稿を紹介したのですが、その一方、同じく京都市ウェブサイト『市長への手紙』には、こんな意見も掲載されていました。
京都市バス「市民価格」導入の識別方法について
京都市バスの運賃について、市民と観光客の運賃に差をつける「市民優先価格」の導入を行うことには賛成している。市民と観光客の識別にはICカードやクレジットカードにマイナンバーをひも付ける方法を検討中と聞いたが、私はICカードやクレジットカード、マイナンバーカードを持っておらず今後も取得するつもりはありません。今後も現金230円を運賃箱に入れるアナログな方式で京都市民と識別される方法を検討いただきたいです。<<…続きを読む>>
―――2025年10月1日付 京都市ウェブサイト『市長への手紙』より
…。
これは、さすがにいかがなものかと思います。
端的にいえば、行政コストが跳ね上がりかねないからです。
マイナンバーカードやICカードなどを使わずに「京都市民」と識別される方法として、真っ先に思いつくのは京都市役所が「京都市民証」などを発行し、それをバスに乗るたびに運転手さんに見せる、というものですが、なんともアナログで前時代的です。
バスの乗務員にとってはいちいち目視でそれをチェックしなければならないこと、京都市役所にとっては対象となる市民に「市民証」を発行し郵送しなければならないことなどを踏まえると、無駄な行政コストを強いる要望だと断じざるを得ません。
ちなみにマイナンバーカードを巡っては、なぜか頑なに取得しない人もいるようです。
実際、当ウェブサイトでも某テレビ番組で出演したコメンテーターが「マイナンバーカード自体持っていない」、「不便と思ったことは1回もない」などと発言した、などとする話題を取り上げたこともあります(『マイナ保険証持たぬ人はいったん全額払う仕組み導入を』参照)。
たとえばマイナ保険証を使っていない人にあわせて、健康保険組合は「資格確認書」なるものを郵送しているそうですが、これも全員がマイナンバーカードを持っていれば配る必要がない「行政の無駄」そのものです。
マイナンバーカードを持っていない人に合わせて、行政は無駄なひと手間を強いられている事実を、もっと多くの人が知るべきです(保険診療も、個人的にはマイナ保険証を持っていない人は窓口でいったん全額を支払い、後日、健保組合に自分で申請書を提出して払い戻しを受ける制度が良いと考えています)。
少数派への行き過ぎた配慮が行政コストを押し上げる
この京都市長に出された意見も、ICカードやクレジットカード、マイナンバーカードを「取得するつもりがない」(つまり「自分の意思で」)、という人を優遇しろという要求ですが、これはさすがに理不尽ではないでしょうか。
世の中にはマイナンバーカードやマイナ保険証などを頑なに拒む人もいるようですが、端的に言って、これは偏屈な少数派であるようにも思えますし、行政の効率化を頑なに阻んでいるのもこうした偏屈な少数派ではないかと思います。
正直、世の中はどんどんと進んでいるわけですから、行政サービスも交通システムなども、あるいは金融サービスなども、電子的な公的身分証明であるマイナンバーカードの存在を前提に組み立てられています。おそらく現在、銀行口座の新規開設などは、多くの場合、マイナンバーカードが求められます。
このように考えていくと、少数派への行き過ぎた配慮は間違いなく行政コストを押し上げます。
むしろ、人手不足/働き手不足などがこれから深刻化することが確実であるわけですから、行政もマイナンバーカードを所持していない人への過大な配慮を止め、行政コストの削減に踏み切るべきではないでしょうか。
「私はICカードやクレジットカード、マイナンバーカードを持っておらず今後も取得するつもりはありません」、「今後も現金230円を運賃箱に入れるアナログな方式で京都市民と識別される方法を検討いただきたいです」は、さすがに行政に甘えすぎではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
本文は以上です。
金融評論家。フォロー自由。雑誌等の執筆依頼も受けています。 X(旧ツイッター) にて日々情報を発信中。 Amazon アソシエイトとして適格販売により収入を得ています。 著書①数字でみる「強い」日本経済 著書②韓国がなくても日本経済は問題ない日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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東京都等が発行しているシルバーパスも同様に紐付けすれば良いかと思います。
某古城の木造復元に頑なに反対している人達といい、一体どこの国の人なのやら…
行政側がサービス設計するときも、それでは○○な人はな人はどうするんだ?と条件反射的に言い出す人が多いです。
多くは○○な人には、◎◎してもらえばいい、みたいな代替措置に頭が回らない。
端的にいうと、最大限の効果を生み出すプラスの功績よりも、無難にまとめるマイナス評価を避ける意識が染みついている人が多いんですよね。
個人的にはその最適解と無難な選択の差の積み重ねが行政の無駄として大きくなってると思いますし、その最適解じゃなくても許してしまうことが無駄を増幅させてると思ってます。
トップが面倒くせえ奴らは無視していいから本気出せ、本気出さない奴は評価しないと言ってくれたから、みんな本気出すんですが。
この手の新しい試みを始めようとすると、必ず出てくるのが以下。
・「オレを特別扱いしろ」という人(主に左翼)
・「わからない」の1点張りで新しい制度を全く理解しようとしない人(主に老人)
そしてこの手の人に便乗して制度を妨害しようとする特定野党(主に共産党)
利益の最大化・多くの人に利便性を享受してもらうためには、ある程度の切り捨ては必ず必要だと思います。左翼の妨害に惑わされずに、しっかり進めて欲しいです。
京都は昔からうるさ型が多い土地柄です。
特に仏教会の方々は、俗世の話に異色と口を挟む傾向があるようです。
修行が足りないのでしょうかね。
京都市の市バス問題は、そもそも輸送力が全く足りていないという現状がありますので、市電(LRT)の復活しか有効な対策はないと思います。
狭い道に車が多いのも、そもそも市バスは利用する気にならないというところに問題があります。
・マイナンバーカードを取得していない人は『マイナンバー自体は既に全国民に付与されている』事実を見落としている(カードの有無に関係なく、データ上は行政処理されている)
・マイナンバーカードを利用して『便利になる』のは個人ではなく行政あるいはサービス事業者であり、個人はその結果(人件費削減、処理レスポンス向上)としてのベネフィットを受ける立場である(ので、間接的にはカード利用の利益を供与されている)
マスコミはこれらをもっと啓蒙すべき(言えば、最大の導入目的は『紙の保健証等の不正利用の根絶』であることも)すべきですが……マスゴミには期待薄ですね。
保険証の不正利用で痛めつけられるのは市町村国保と自力で稼いで保険税を払っている自営業者。かれらが属する◯◯新聞健康保険組合や✕✕放送健康保険組合が直接損害を被るわけでは無いので、保険証の不正利用など所詮は「他人の踏まれた足の痛み」に過ぎず、公正な報道など期待薄でしょう。
EV無しで名古屋城木造復元すればよいと思っていましたが
”名古屋城 木造復元反対”でググると以下が出てきました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c6f508bd9a8aa2197c29927069f9f283138a6140
これを読むと、我田引水の気がありますが、そもそも木造復元(江戸時代のものの完全復元は無理)の意味があるのか疑問が湧いてきます。
EVの必要性を”オイラが不便”程度のミクロな視点で議論するのではなく、耐震・耐火の観光施設を兼ねながら、100年後に国宝に指定されるものとはどういうものなのかという議論があって、その結論を目指して木造復元するというならEV無しでも了解されるのでしょう。バリアフリーはその次。EVがあっても国宝になるというならEVがあっても良い。
国宝を目指さなくとも、復元レベルとバリアフリーの兼ね合いは、どこまでが許容範囲かは難しいですね。
本丸御殿の復元レベルを目指すということなのか。
しかし、本丸御殿では、せっかく作ったレプリカの襖絵(これもそのうち国宝になるレベル)などをデジタル復元(経年変化(劣化)を加味)したものに置き換えるようで、やりすぎの気もします。
何がオリジナルで、何がオリジナル維持と言えるメンテナンスか、この領域は文化財のプロでも視点によって意見が分かれるのではないでしょうか。
首里城の復元物がどういう位置づけなのか分かりませんが、あれは木造復元で正解と思います。
上記は匿名(2026/01/14 06:51)様のコメントへのコメントです。