日本側に「選択権」を握られてしまった中国外交の失敗
高市早苗総理大臣の先月の台湾答弁を受け、中国政府は頑なに、日本政府の答弁撤回を求めています。これに関連し、中国メディアは4日、中国政府の「中国側はこれを断じて受け入れない」などとする立場を伝えているのですが、これ、ある意味で中国にとっては大変に恐ろしい話です。こう言い切ってしまった時点で、中国政府側には選択肢はまったくなくなるからです。中国政府を満足させられるかの選択権のすべてを日本政府が握ってしまった、ということでもあります。
目次
中国政府の努力はことごとく空回り
先日の『衝撃的事実…「中国政府はここまで頭が悪かったのか」』でも取り上げたとおり、最近、中国政府の劣化ぶりが露骨です。
先月7日に高市早苗総理大臣が「台湾有事が日本にとっての存立危機事態となり得る」と国会で答弁してからそろそろ1ヵ月が経過しますが、それ以降の中国政府、この高市発言を撤回させようとして躍起になっているフシがあります。
ただ、こうした努力がことごとく空回りしていることも間違いありません。
中国が日本に対して講じた「対抗措置」の例
- 日本向けの団体旅行の自粛→効果なし
- 日本製のアニメの上映延期→効果なし
- 日本の水産物輸入を再停止→効果なし
- パンダの貸与期限の不延長→効果なし
- よくわからない会合の中止→効果なし
- Xを使って日本国民を脅迫→効果なし
- 米国と国連と英国に告げ口→効果なし
- 歌っている歌手の強制退場→効果なし
(【注記】一部は報道ベース)
フォトレジスト輸出制限報道を気にするメディア
とりわけ、最後の「歌っている途中の歌手の強制退場」は、ちょっとやり過ぎた格好です。
むしろ中国という国が音楽という芸術表現を政治利用する国であるという異常性が、SNSを通じ、ほぼ全世界に対して示されてしまったことで、中国という国自体にとっての「セルフ経済制裁」となってしまった可能性が高いからです。
ちなみに補足しておきますが、よく一部メディアが「日本には中国に対して切れるカードが限られている」、「日本外交は手詰まりだ」、などと述べる人もいるものの、これは大きな間違いです。
日中の貿易構造を見ていただければわかりますが、日本から中国への輸出品目は、半導体等製造装置であったり、半導体等電子部品であったり、あるいは戦略素材・戦略部品であったり、といった具合に、「モノを作るためのモノ」が中心だからです。
万が一―――あくまでも「万が一」、ですが―――、日本がこれらの戦略物資の対中輸出を止めれば、品目によっては中国の産業に致命的な打撃を与える可能性があります。
ここで紹介しておきたいのが、こんな話題です。
フォトレジストに関する貿易管理変更ない=対中出荷停止報道で官房長官
―――2025年12月3日16:49 GMT+9付 ロイターより
これは、一部の韓国メディアが「日本が中国向けにフォトレジストの出荷を中断した」などと報じたことについて、木原稔官房長官が3日、「そのような変更はない」と否定した、とするものです。
気軽に切れるものではないが…カードは日本の方が多い
冷静に考えたら当たり前の話です。
日本の輸出管理の変更は、相手国にそれなりの打撃を与え得るものですが、それと同時に日本経済にも打撃が生じる可能性があるうえに、自由貿易の原則から輸出に制限をかけるにはきちんとした根拠が存在することが必要だからです。
2019年7月に日本政府が韓国に対する輸出管理を適正化する措置を行った際も、韓国における輸出管理に不適切な事例が発生したことを挙げていましたが、これはどんな国に対する措置であっても基本的には同様です。
ただ、官房長官会見でフォトレジストなどの具体的な品目が話題に出たこと自体は、それが中国経済に大きな打撃を与え得ることを、一部のメディアが認識しているという間接的な証拠なのかもしれません。
というよりも、日本企業の中国からの撤退リスクを誰よりも強く認識しているのは、中国政府自身かもしれません。
これについては当ウェブサイトでも、『経済制裁から考える日中関係…カードは日本の方が多い』などを含めてずいぶんと論じてきたとおり、中国が本件で日本に対して講じることができる措置は非常に限定的であると断じざるを得ませんが、その逆は成り立たないのです。
日本企業が出て行っては困る中国の事情
そういえば、例の「ポッケに手を突っ込んでいた」ことでも知られる中国外交部の劉勁松(りゅう・けいしょう)アジア局長が11月、遼寧省大連市にある日系大手メーカーの拠点を訪れ、「中国で安心して事業活動をしてほしい」と伝えていたことが判明した、などと日経新聞が報じた件も、中国の苦境の象徴かもしれません。
中国局長、日系企業の拠点視察 日中協議直後「安心して事業を」と伝達https://t.co/OsxnQatfGA
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) November 30, 2025
かたや日本を煽っておきながら、日本企業には「出て行かないで」と懇願するあたり、中国政府のこんな二律背反が透けて見えます。
- 高市総理に答弁を撤回させたい。
- 日本企業に撤退してほしくない。
なんだか、もう「手遅れ」な気もしますが…。
あるいは、それどころか、最近は英国のキア・スターマー首相が中国を「真の国家安全保障上の脅威」と呼んだ、といった話題や、米国では新たな台湾関係法にドナルド・J・トランプ米大統領が署名したなどの話題も出てきています。
国際社会の動きを見ていると、(フランスのようにやや怪しい事例はあるにせよ)主要国はおおむね中国に対してネガティブな動きに出ている、という傾向があるように思えてなりません。
- 日本→高市答弁&決して撤回せず
- 米国→台湾関係法に大統領が署名
- 英国→中国は真の安全保障の脅威
- 台湾→日本との関係の強化に動く
- EU→レアアース備蓄制度整備へ
プランBが見当たらない中国政府
ただ、気になるのは、それだけではありません。
どうも中国政府側には、「もし日本が中国政府の要求(答弁撤回)を呑まなかったらどうするのか」に関する「プランB」が見当たらないのです。これについては中国メディア『人民網』が4日付で伝えているこんなポストを見ていても気づくでしょう。
外交部(外務省)の林剣報道官は4日の定例記者会見で、日本の高市早苗首相が3日の参院本会議で中日共同声明に関して行った答弁について、「高市首相は『台湾に関する日本政府の基本的立場は、1972年の日中共同声明の通りであり、この立場に一切の変更はない』と述べたに過ぎない。中国の態度は明確であ… pic.twitter.com/3R8Wbbc0Ec
— 人民網日本 (@peopledailyJP) December 4, 2025
ポストの末尾には、こんな文言もあります。
「中国側はこれを断じて受け入れない」。
…。
「中国側はこれを断じて受け入れない」?
良いのでしょうか、こんなことを言いきっても?
これ、考えてみたら、むしろ中国側にとっては、ある意味でおそろしい話です。
というのも、中国側の要求は「高市答弁の撤回」の一点張りですので、日本政府には「これに応じることで中国政府を満足させる」という選択肢と、「これに一切応じないことで中国政府をますますヒートアップさせる」という選択肢があるからです。
つまり、中国にとってはこれ以上打つ手が限られているなかで、中国政府を満足させられるかどうかの選択権は日本が一方的に持っている、ということを意味するからです。
支持率高止まりの高市内閣への注文
もちろん、現在の日本政府の側に、わざわざ中国を満足させるという必要性はありません。たとえば、内閣支持率は高止まりしているからです(図表)。
図表 内閣支持率(2025年11月)
| メディアと調査日 | 支持率(前回比) | 不支持率(前回比) |
| JNN(11/1~2) | 82.0% | 14.3% |
| 朝日新聞(11/15~16) | 69.0%(+1.0) | 17.0%(▲2.0) |
| 共同通信(11/15~16) | 69.9%(+5.5) | 16.5%(▲6.7) |
| 時事通信(11/7~10) | 63.8% | 10.8% |
| 読売・NNN(11/21~23) | 72.0%(+1.0) | 17.0%(▲1.0) |
| 産経・FNN(11/22~23) | 75.2%(▲0.2) | 19.6%(+0.5) |
| 日経・テレ東(11/29~30) | 75.0%(+1.0) | 18.0%(▲1.0) |
(【出所】各社報道)
むしろ内閣支持率は高止まりしている状況にあるのです(これが「旧宏池会系税調会長」らによる「自民党内の増税勢力」を増長させているフシがあるのですが、この論点については機会があれば近日中に別稿にて触れます)。
ひと昔前なら、中国を怒らせたら日本の左派政党や左派メディアがいっせいに大騒ぎし、テレビ番組はおそらく連日のように「高市辞めろ」の大合唱を行い、内閣支持率が崩落していたかもしれません。しかし、現代の日本では、こうした「左翼攻撃」がすっかり通用しなくなった格好です(これもネット化のおかげでしょうか?)。
- 中国政府→大騒ぎしたけど支持率下がらず
- 特定野党→大騒ぎしたけど支持率下がらず
- メディア→大騒ぎしたけど支持率下がらず
まさに、時代は変わったものだと思います。
いずれにせよ、高市早苗総理大臣を筆頭に、日本政府にはこの国の国益、つまり①外交安全保障と②国民の最大幸福の実現の2つの観点から、「働いて働いて働いて働いて働いて働いて働いて働いて働いて働いて働いて働いて働いて」いただきたいと思う次第です。
本文は以上です。
金融評論家。フォロー自由。雑誌等の執筆依頼も受けています。 X(旧ツイッター) にて日々情報を発信中。 Amazon アソシエイトとして適格販売により収入を得ています。 著書①数字でみる「強い」日本経済 著書②韓国がなくても日本経済は問題ない日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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毎度、ばかばかしいお話を。
中国:「高市総理の支持率が下がらないのは、日本の世論調査がおかしいからだ」
日本のオールドメディア:「中国地方政府に倣って、北京が気に入る数字を報告します」
中国:「正しい数字を報告しないオールドメディアの北京特派員は追放する」
お笑い芸人が、コントでしないかな。
流石時事通信、有言実行で下げ世論調査発表してますね。
無作為抽出の調査で結果がバラけるのって電話自動音声調査前の「時事通信の調査です」が効くのでしょうか?
ありがたいことにあのカメラマンの音声があったからこそ「あーまた下げ記事かー」って脳ミソある国民の皆さんがマスコミの記事穿って見ている聴いている状況は好ましいことでもあります。
毎度、ばかばかしいお話を。
中国;「さすがは時事通信。褒めてつかわす」
笑い話ということにしないと、流石に時事通信が可哀そうでしょう。
トランプが台湾法に署名したということは、
ウォール・ストリートジャーナルが、
「トランプか高市早苗に自重を求めた」
とスクープしたのは完全にガセネタだった、ということですかね。
嬉々として引用報道した日本の大手マスメディアは、どうリカバリーするのかな。
(見ない&読まないのが一番の自己防衛か)
破綻しそうになると、外敵を作り上げて、
国民の不満をそちらに誘導する手法は、
「権威」があるならやれますが、
サンフランシスコ講和条約無効!
などで笑いをとってしまう有り様だと、
「ワハハ。冗談はさておき俺の給料を早く払え」
と、自爆になりやしないか心配ですね。
>ウォール・ストリートジャーナルが、
>「トランプか高市早苗に自重を求めた」
ウォール・ストリートジャーナルが正しいとすると、今度は「高市早苗総理からトランプ大統領に自重を求める」べきではないでしょうか。
お気に入りのxポストの記事を貼ります😁
教えて:「高市政権は何故ココまで支持率高いの?」
AI風に答えます😁
いい質問です。
歴代総理はオールドメディア主体の中国資本影響が大きく、官僚含めて上手く機能出来ませんでした。
今回の高市政権は国内外で影響があるSNSの支援が主になっており、上手く民主主義が働ける状況にあると思えます
>中国側の要求は「高市答弁の撤回」の一点張り
近衛文麿が「国民党政府を相手にせず」と声明を出し、自ら選択肢をなくしてしまったことを想起します。
いつも楽しく読ませて頂いています。
「高市首相は答弁を撤回しない」
「中国側はこれを断じて受け入れない」
さて、では中国はどう出るのか。
個人的に思うに、中国はもういつかの某国政府のように
「高市首相の答弁撤回請求を停止する」
みたいな苦しい声明を出して、なし崩しにするしかないんじゃないですかね?
日本は当たり前の事を言った迄ですから、それぐらいしか、もう落とし所もないでしょう笑。
明確に宣言する必要はない
輸出管理を厳格にして手続きに時間がかかればいいだけ
一つの手続きに2ヶ月くらいかければいいのでは?
「中国側はこれを断じて受け入れない!」
で、すぐ思い出されるのがイタリア空港でのあれ⇩
まさか、まさか、毛寧姐さんがやるわけないよネ⁇
https://www.kangnamtimes.com/ja/trending/article/510159/
文大統領が日本の輸出管理の厳格化措置にキレてGSOMIA破棄を打ち出したものの、結局アメリカにボコボコにされて破棄を取り下げましたが、その時の事が参考になるかもしれません。
あの時、自分のメンツと国民へ説明の手前もある中、どのような言い訳で文大統領がGSOMIA破棄を取り下げたか。
「いったん取り下げるが、いつでも破棄できるぞ!」
こんなことを言って、うやむやにしたように思います。
もし、これに倣うとしたら、
「いったん(対抗措置)を取り下げるが、高市発言を受け入れるものではないぞ!」
こんな感じでしょうか。
まぁ、大国の中国様が簡単に対抗措置を取り下げるとか考えづらいか。
個人的には、中国とは今くらいの緊張感が心地いいのでこのままで続けて欲しいのですが、どうでしょうね。
中国は無視して台湾と国交を結びましょう
それで中国が断交してくれれば儲けもの
高市”答弁”はそもそも中国へ向け外交メッセージでも総理大臣談話でもないし、日本国内でのイチ答弁に過ぎなかったものです。たかがそんなイチ答弁が(なぜか)大きな話題になっていたら否定しなければならなくなりますが、イチイチ過剰反応をしたことによって自らおおごとにしてしまい、海外にも知れ渡り、中国側が全く見えない着地点を見つけなければならなくなってしまいました。こんなの最初から黙殺するか、コメントを求められてから「はん、島国小国が何か吠えてるが、あんなものは受け入れないしそもそも論評に値しない。我が国の主権は絶対で揺るぎない。」とでも(強く且つ曖昧に)言っておけば済んだのではないかと思うのですが。
「撤回するまで粘る」を選んでしまうと、撤回してもらえなかったら敗北になっちゃうんですが……そしてそれは高市政権でなくとも全く見込めない。左翼の訴訟に似ていますね。わけのわからないことで訴訟をするぞとイキるものの、それが却下/敗訴してしまったら論理の間違いを認めなければならなくなってしまう。んで結構敗けてる。
つくづく、岡田克也義士は愛国者であらせられますね(笑)いつものくっだらない質問と見せかけて、仮想敵国にこれほどまでに負担を強いたのですから。見直しました。中国のイオン新規開店したそうですけど大丈夫そ?
こちらの方々には一般常識のようなものでしょうが、
”失敗の本質”や”エスカレーションラダー”を読み始めました。今の状況は何かが身近に迫ってる感じがするものですから。
褒め殺し街宣車が都心を荒らしまわったとき、当方はちょうど平河町勤務でした。
昭和の昔は街宣車はめずらしい存在ではありませんでしたが、あのときは本当に執拗だった。
岡田克也議員はエライ。
たったひとりで世界的な大変動を興した。今日も台湾側は有事問答が引き起こしたさまざまなインパクトを報じる TV 番組を Youtube で流している。
岡田克也議員はエライ。
日本の国会答弁動画が海外から毎日注目され続けるという偉業を成した。
岡田克也議員はエライ。
日本発報道がこれほどまでに全世界から読まれ解説され分析されるようなことはなかった。
軍歌が流せなくなった街宣車は、ついには急ブレーキ音を大音声で流し、聴くひとすべてを驚かせ不快にさせた。もしも 21 世紀に褒め殺し街宣車が出現したら、岡田克也議員を褒め称え続けるでしょう。
いつも楽しみに拝読しております。
時々見ているJB pressというサイトに、軍事アナリストの方が寄稿されていました。要旨は、中国も配備しているロシア製の防空システムがウクライナの攻撃を防げない杜撰さで、黒海艦隊の旗艦や制裁逃れの原油を運ぶ影の船団タンカーも撃沈され、ロシア深部の重要拠点も破壊されているというものです。台湾軍だけでなく米軍に加え海自も来たら、中国軍は西側の兵器で酷いことになりそうで、中国の焦りとヒステリックな反応の一因が理解できるように思いました。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/92029
高市首相の発言は原則を確認したただの国会答弁で、戦争という非常時の国の行動を制限できるものとは思いませんが、ここまで中国が反応するのなら相当な抑止力になっていることがよく分かります。絶対に撤回してはいけませんね。
中国が焦りまくっているのは、日本企業の中国市場からの撤退リスクかと思います。既にISSBのサステナ開示規制で日本の上場企業を中心に人権蹂躙国家の市場からは撤退の方向です。この開示規制は、個々の企業の判断がベースになりますが、高市さんと習近平さんの初会談で、ウィグルと香港の人権蹂躙について、高市さんが懸念を伝えました。この意味は、中国を人権蹂躙国家と日本国家として認定したようなものです。中国と取引している日本企業に中国市場からの撤退についてお墨付きを与えたようなものです。中国としては、高市さんを総理から引きずり降ろし、中国の意向に従う左派の総理大臣にリプレイスして、日本企業の中国市場からの撤退をストップさせたいのだと思います。中国の経済が相当酷い状況なのでしょう。今回の台湾については、単なる言いがかりで、習近平さんが本当に怒っているのは、日本企業の中国市場からの撤退であり、その撤退にお墨付きを与えた、今回の高市さんの発言になります。高市さんを総理大臣から引きずり降ろし、中国としては、日本企業の撤退を阻止する総理大臣にリプレイスして、中国経済を維持したいのでしょうね。