日本版ESPAがいよいよ導入…期待される効果と課題
日本版ESTAがいよいよ導入されるそうです。導入予定時期は2030年とやや先ですが、これによりビザ免除対象国から好ましからざる者の入国を、効率的に拒絶することができるようになるようです。そもそも論として、ビザ免除対象国に、ビザを免除すべきでない国が含まれている可能性がある、といった点についてはさておき、その厳格な運営が期待されます。
不法滞在者を「入口」と「出口」で排除する
以前の『「入口と出口で不法滞在者を減らせ」…和田議員の説明』では、不法滞在者を減らすための試みとして、「入口」と「出口」の両面で制度改正などが進んでいる、とする話題を取り上げました。
その柱は、まずは『出入国管理及び難民認定法』の改正による、難民認定を巡る申請の「3アウトルール」の導入であり、これに続いてiAPIやESTAによる、飛行機への搭乗拒否、入国拒否の仕組みです。
自民党の和田政宗・参議院議員の説明などを参考にすると、それぞれ、次の通りです。
まず、入管法改正では、これまで無制限に可能だった難民申請が最大3回までとなり、かつ、1回あたりの審査期間を半年に短縮するとともに、3回目の申請にあたっては申請時点で「相当と認められる理由」がなければ即強制送還対象となる、などとするものです。
これで、難民申請の資格がないにもかかわらず、難民申請を繰り返している外国人も、最長でも1年で本国への送還が可能となります(送還に応じない場合の、細かい罰則規定なども設けられています)。
続いて政府はiAPI、すなわち「相互事前旅客情報システム」という仕組みの導入も急いでいるようです。
これは、「日本に渡航予定の外国人が海外の空港で搭乗手続きをする際、わが国の入管庁が航空会社から旅客情報の送信を受け、入管庁が要注意外国人情報と照合し、該当すれば搭乗を拒否する」という仕組みです。
想像するに、これは各航空会社が日本行きの航空券を発行する際、都度、パスポート情報などを日本の入国管理当局に紹介し、何らかのブラックリストに掲載されている情報と合致したら発券自体を拒否することができる、というものでしょう。
米国で導入済みの「ESTA」とは?
さらに、ESTAに関しては、すでに米国などで導入されている仕組みであるため、ご存じの方も多いでしょう。
米国のESTAの場合は、ビザ免除対象国の国民などを相手に、米国に渡航しようとする外国人の適格性を判断するためのシステムです。
基本的には米国行きの飛行機などに乗る前(できれば72時間以上前が推奨されているそうです)にESTAのサイトで申請を行うこととされており(※日本語にも対応しています)、うっかり申請し忘れると、たとえビザ免除国の国民であっても、そもそも飛行機に乗れないこともあるようです。
すなわち、現在の日本だと、基本的には個々の入国審査官が入国審査場でパスポートの国籍などをチェックしているものの、「ビザ免除対象国」の国民であれば、事実上、無制限に日本に上陸できてしまいます。
いちおう、『出入国管理及び難民認定法』(第5条第1項各項)に、入国審査官がその外国人の入国を拒否できる理由が列挙されているのですが(たとえば新感染症の罹患の疑いがある場合や貧困者、放浪者などである場合など)、事実上、それらの見極めは審査官に委ねられている格好です。
当然、今年3月以降、毎月300万人もの外国人が日本に押し寄せるという時代が到来してしまったなか、個々の入国審査官の負担も大変に大きくなっていると懸念されますし、審査場で入国させるべきでない外国人を見極めるのは、なかなかに大変です。
だからこそ、ESTA導入で渡航目的などをあらかじめ審査しておき、上陸拒否事由に該当する者を事前に弾くという仕組みが必要です。導入予定時期は2030年とやや遅めですが、むしろ、訪日外国人が毎月300万人前後に達しているなかで、導入は遅すぎるくらいではないでしょうか。
日本版ESTAの続報
こうしたなかで先週、この「日本版ESTA」に続報が出てきました。
いくつかのメディアが報じていますが、ここでは時事通信の記事を紹介します。
「日本版ESTA」導入へ 渡航目的を事前審査―政府
―――2024年06月21日09時37分付 時事通信より
時事通信によると政府が21日に開催した関係閣僚会議で、「外国人材の受け入れ・共生」に関連し、総合対応策が改定され、このなかで日本版ESTAの導入などが盛り込まれたとのことです。
外務省によると、今年4月1日時点で日本への渡航に際し、事前にビザの取得が義務付けられていない国は、71ヵ国・地域に達します(詳しくは外務省『ビザ免除国・地域(短期滞在)』などをご参照ください)。
国・地域によってビザ免除による滞在可能期間などの条件は微妙に異なりますが、多くの場合は観光・短期商用などが目的であれば、最長90日間(英国、ドイツ、アイルランドなどは一定条件下でそれ以上)の滞在が認められています。
そもそもビザ免除対象国は適切なのか
しかし、『在留外国人統計最新動向と「4つの在留資格」の問題点』などでも指摘したとおり、出入国在留管理庁のデータによれば、2024年1月1日時点で、不法在留者は79,113人に達しています(図表)。
図表 不法残留者(2024年1月1日時点)
国籍・地域 | 人数 | 構成割合 | 前年比増減 |
ベトナム | 15,806人 | 19.98% | +2,098人(+13.27%) |
タイ | 11,494人 | 14.53% | +1,945人(+16.92%) |
韓国 | 10,869人 | 13.74% | +361人(+3.32%) |
中国 | 6,881人 | 8.70% | +99人(+1.44%) |
フィリピン | 5,069人 | 6.41% | +407人(+8.03%) |
インドネシア | 4,537人 | 5.73% | +1,352人(+29.80%) |
台湾 | 3,191人 | 4.03% | +318人(+9.97%) |
スリランカ | 2,001人 | 2.53% | +406人(+20.29%) |
カンボジア | 1,731人 | 2.19% | +546人(+31.54%) |
マレーシア | 1,387人 | 1.75% | ▲87人(▲6.27%) |
その他 | 16,147人 | 20.41% | +1,177人(+7.29%) |
総数 | 79,113人 | 100.00% | +8,622人(+10.90%) |
(【出所】出入国在留管理庁データをもとに作成)
これで見るとトップはベトナム人の15,806人で、これにタイ人11,494人、韓国人10,869人が続き、この3ヵ国だけで全体の半数近くを占めていることがわかります。また、不法滞在者数は前年比で8,622人も増えた計算ですが、ベトナム、タイ、インドネシアの3ヵ国だけで5,395人増えていることがわかります。
ちなみに図表に出て来る諸国のうち、タイ、韓国、インドネシア、台湾、マレーシアなどについてはビザ免除対象国ですが、個人的な感想に基づけば、そもそも論としてこれらをビザ免除対象国に指定していること自体が正しいのかどうか、といったところについても、議論されるべきではないか、という気がしてなりません。
いずれにせよ、ESTAの申請内容については現時点でまだよくわかりませんが、少なくとも日本国に入国させるにふさわしくない者を排除する仕組みを取っていただきたいところです。
たとえば、過去に何らかの理由で警察沙汰となった者(交通違反だけでなく、窃盗や傷害、さらには不法侵入など)だけでなく、何らかの問題が認められる者(特定の政治信条を持つ者、外国が不法占拠中の日本固有の領土に上陸した者など)についても排除すべきでしょう。
ちなみに日本国民については帰国の自由が認められているため、政治的な思想・信条で帰国を拒否することはできませんが、外国人に関しては、入国は「権利」ではなく「許可」です。
よって、日本にとって好ましくない政治的思想を持つ者や、日本を侮辱するような言動を取って来た者などについても、広範囲に入国拒絶の対象とすることが望ましいと思うのですが、いかがでしょうか。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
最後にアメリカ渡航したのは 911 の年の5月。おそらく生涯アメリカ渡航はしないよなと思っているのですが、数年前ちょっとだけ気が変わって金を払って 米国 ESTA サイトに情報入力しました。手続き連絡メールアドレス入力くらいは当然ですが、SNS アカウントを入力させられるのはどこかの記事で読んだ通りで、入力したことにより個人の生活状況も政治的傾向も SNS 経由で当局にごっそり調べあげられて飛行機に乗る前から丸裸だなと思いを強くしました。
その人物がどういう人間かを調べる一つの情報源になるものは、何でも調べるということでしょう。
ハワイでは、日本の若い女性が入国拒否される事例が増えているというニュースが多くあります。
こういうニュースに触れると、日本の入管も入国審査厳しくやって欲しいと思いますね。
アメリカでは、一度入国拒否されると、10年間は入国出来ないという情報もあります。
自国に害のありそうな人物の入国拒否するのは、当然の事です。
幸いにして自分はそんな目に遭ったことはないですが、アメリカのどこか空港で入国審査に行列していたときに近くのゲートで悶着が発生。審査官の顔つきがキッとなってたちまちのうちに公安隊がやってきてしょっ引かれる若い日本人を目にしたことがあります。受け答えがザルで教育的指導を掛けられたのだと直感しました。米国には何度も出入りしましたが、そんなものをまじかに見たのは1度だけです。911 は厳しくなっているのでしょう。
10年前アイルランド入国審査で見たケースではしょっ引かれていたのは中国人の若者でした。行列する旅行者たちは無表情で顛末を観ていた。
>これで見るとトップはベトナム人の15,806人で、これにタイ人11,494人、韓国人10,869人が続き、この3ヵ国だけで全体の半数近くを占めていることがわかります。
楽韓さんより。
韓国で「ただ休んでいる」人口、30~40代では223万人。それ以下の青年層では40万人。少ないように見えるのですが、実は……
2024年06月23日
https://rakukan.net/article/503743176.html
韓国の経済が悪化し、働いていない若年層が増えて来たとのこと。
ベトナムやタイとは異なり、
日本に行ってテロをかませば英雄になれるのが韓国社会なので、
韓国人の入国をやれる事は全部やって防ぐのが良いってなるんでしょうね。
対馬の盗難仏像などの再来とかが既に起きていても不思議じゃないですし。
>外国が不法占拠中の日本固有の領土に上陸した者など
我が国固有の領土である竹島が観光地化・愛国証明地化されている現状で、日本側からのアクションとして現実的に取れる方策の一つであるとは思えるのですけどね。
・法の過去遡及はしない。(過去に竹島上陸した者の不法は問わない)
・日本側の法整備・施行以降は厳格に対処する。(日本国内法違反により、日本への入国・上陸に厳しい条件をつける。対象者は韓国内愛国の一般人・芸能人・経済人・政治家・閣僚等問わず)
議論段階で、日韓双方で非常に強い反発が予想はされますが、日本の官邸・外務省がそれでもやる腹をくくることが出来れば、不法占拠されている竹島の政治利用化を阻止することが出来る、日本側から可能な数少ないアクションではないかと思われます。
ESTA違反を将来の日本となお関係性におけるリスクと考える比較的真っ当な韓国人は、売名や宣伝・政治目的での竹島上陸は避けるようになるでしょうし、少しは国際紛争地である竹島の観光地化・愛国証明地化が異常な現実にも気づくのではないかと。
※ただやるからには、対象者への厳格な運用が必須条件であり、なかなか官邸・外務省が決断できるとは思えませんがw
不法残留の意味はオーバーステイか?
不法残留者79,000人。少ない印象。もっといるんじゃない?
>これらをビザ免除対象国に指定していること自体が正しいのかどうか
これは「相互主義」でしかたないんじゃないか。
相互主義は、機械的に適用していいものか?
不法滞在するような国に、日本からわざわざ行くのは、ビジネスの為か?
ビジネスなら、向こうの方が、得る利益は多いだろう。
ビザは、相互主義を適用するのは、どうなのか?
ビザ免除は相互主義じゃないですよ。外貨が欲しい小国や発展途上国の中には、先進国に対して一方的にビザ免除している国がたくさんあります。
日本の場合、「どうせ簡単には来れない国」 に対してビザ免除をしていることが多いですね。直行便がない中南米の国々とか、結構アレな国にもビザ免除していたりします。
中国人観光客が大量に行方不明になっているらしい
反竹島活動家を 韓国からの入国を拒絶することなく、島根県庁前での抗議活動を許した。
入国審査、法務省なにやってんだよ って おもってました。
ビザ免除国からの入国者が 入国審査所のわずかな時間で判定するのは難しいことと思います。
日本版ESTA発動とのこと 不穏分子を入国させないことに大変役立つと思います。
国籍国から日本への犯罪者情報の提供は全く期待できません。SNSを入国の事前判断材料にすることは大変有効と思います。
靖国の件で 在広州日本国総領事館が広東省と福建省の著名旅行会社11社の訪日観光ビザ申請手続き権を取り消した。(全中国ではなく2省だけです)
なにをやられても 遺憾砲しか言わない日本がめずらしい。
ビザ免除国でも 日本で政治活動、犯罪行為を多く起こすようになったら ビザ免除優遇を見直すべきです。
正しい旅行者にとっては 入国手続きにかかる時間が短くなるので 利便があるとおもいます。
センスがないので教えてほしいのですが
題名がESPA
以降の文章内でESTA
何の隠喩でしょうか。
誰も突っ込んでないし。
ESPAがESTAの誤植なのはすぐ分かるので,そういうつまらないミスでは突っ込まないのがマナー。
いずれにせよ,スマホ無しでの海外旅行はどんどん不可能になっていきます。難しいところはないです。
記事投稿直後にコメントしましたが、反映されてないようなのでコピペ再投稿
(コレで反映されないようなら禁止語句ありかな?)
>外国が不法占拠中の日本固有の領土に上陸した者など
我が国固有の領土である竹島が観光地化・愛国証明地化されている現状で、日本側からのアクションとして現実的に取れる方策の一つであるとは思えるのですけどね。
・法の過去遡及はしない。(過去に竹島上陸した者の不法は問わない)
・日本側の法整備・施行以降は厳格に対処する。(日本国内法違反により、日本への入国・上陸に厳しい条件をつける。対象者は韓国内愛国の一般人・芸能人・経済人・政治家・閣僚等問わず)
議論段階で、日韓双方で非常に強い反発が予想はされますが、日本の官邸・外務省がそれでもやる腹をくくることが出来れば、不法占拠されている竹島の政治利用化を阻止することが出来る、日本側から可能な数少ないアクションではないかと思われます。
ESTA違反を将来の日本となお関係性におけるリスクと考える比較的真っ当な韓国人は、売名や宣伝・政治目的での竹島上陸は避けるようになるでしょうし、少しは国際紛争地である竹島の観光地化・愛国証明地化が異常な現実にも気づくのではないかと。
※ただやるからには、対象者への厳格な運用が必須条件であり、なかなか官邸・外務省が決断できるとは思えませんがw
米国の場合、ESTAで登録し、入国審査の時に、入国目的、取り敢えずの宿泊先、滞在期間、(帰国便のチケットがあれば尚可)があれば、直ぐに入国できる。
要は、基準と規準に合うことをやっていれば、入国に問題は無い。
それが、最近は、若い女性が入国拒否されることが多いらしい。
その理由は、基本的な審査の基準に合うことをしていないかららしい。
入国目的が曖昧、宿泊先が明確ではない、取り敢えずの滞在期間を決めていない、短期滞在に必要なさそうな程の数の衣類を持っている、など。
こんな人物に入国許可が出せる訳が無い。
日本人は、自分が正しければ、それを相手は無条件に認めてくれるはず、認めるのが当たり前だという、自分規準で世の中を見ているから、それが、外国でも通じるのが当たり前であると思っているのかもしれない。
外国に行くときには、先ず、自分が疑われている、好ましからぬ人物ではないかという前提で審査されている、ということを知っておいた方が良い。
これが、逆に、入国審査では、日本人は殆ど嘘を付かないから、外国人もそうだろう、と入国審査も甘くなっているのではないか?
犯罪目的でやってくる某国人を、簡単に入国させているのだから。
ESTAが運用されれば、多少なりとも事前情報を知り得る可能性があるので、入国時の審査にも時間が掛けられるようになる。
それにしても、6年後とは時間が掛かり過ぎではないか?
しかし、マイナシステムは、それ以上の時間を掛けていても未だ正常に運用できないのだから、6年掛けても満足なものが出来るかという不安はある。
・2023年世界デジタル競争力ランキング 日本は総合32位、過去最低を更新
https://www.imd.org/news/world_digital_competitiveness_ranking_202311/
その理由として、
>日本は前年調査から3つランクを下げた32位となり、2017年の調査開始以来過去最低となりました。技術的枠組みや科学的集積における優位性を、ビジネスの俊敏性、規制の枠組み、人材が阻害する構造が変わらないまま低落が続いています。ただ、ビジネスの俊敏性、IT統合などに下げ止まり傾向がみられるなど、今後に期待できる部分も垣間見えます。
日本のビジネスの俊敏性の無さ、IT統合力の無さ、は現実のビジネスをやっている人達は、本当に体感している事だろう、と思う。
社内ネットを使った電子稟議システムを採用しても、電子ハンコの数が10個などということを平気でやっている。これが、ビジネスの俊敏性の無さの表れの一例でもある。