円安で韓国「済州島」のゴルフ場から悲鳴が上がる理由
「悪い円安」論の正体は「日本にとっての悪い円安」ではなく、「韓国にとっての悪い円安」なのかもしれません。なぜそんなことを考えるのかといえば、韓国紙『中央日報』(日本語版)が10日、韓国・済州島でゴルフ観光客が減り、各地のゴルフ場が経営難に陥りつつある、とする話題を配信していたからです。もしも日本に行った方が安ければ、日本に行く人が増えるのも当然かもしれません。
目次
日本経済と「円安」
「円安が日本経済にとって、マイナスの効果をもたらす」とする考え方を、当ウェブサイトでは「悪い円安論」と総称しています。
これについてはすでに『【総論】円安が「現在の日本にとっては」望ましい理由』などでずいぶんと議論してきたとおり、そもそも円安が日本経済にとって好ましいのか、そうでないのかについては、正しい経済理論に従い総合的・定量的に判断する必要があります。
現在の日本はかつてのような「最終製品を大量に輸出して大儲けする国」ではなくなっているうえ、中国などから最終製品(PC、スマホ、衣類、雑貨といった軽工業品など)を、資源国から鉱物性燃料を、それぞれ大量に輸入している貿易赤字国ですので、短期的には円安は日本経済に打撃も与える可能性があります。
しかし、日本には製造業におけるサプライチェーンの川下部分はかなり衰退してしまいましたが、最も川上部分の産業が依然として残っており、したがって、条件さえ整えば、川中産業や川下産業が、再び日本に戻ってくる可能性はかなり高いといえます。
ということは、もしも円安が長期化した場合、輸出産業が再び隆盛となること(円安による輸出効果)に加え、高くなった輸入品の代替として、国内産業が栄えるという、いわゆる「輸入代替効果」が、これから大々的に発生することが期待されるのです。
資産効果を無視し、ドル建てGDPを憂う「悪い円安」論者
しかも、日本は世界最大の債権国であり、円安はこれらの対外資産の円換算額を大きく押し上げる効果(いわゆる「資産効果」)を大きくもたらすうえ、日本社会全体での外貨建ての借金が極めて少ないため、円安のマイナス効果(いわゆる「負債効果」)はほとんど生じません。
日本における、一部メディアなどが喧伝(けんでん)する「悪い円安」論は、これらのうちのメリット部分をことごとく無視するか、矮小化(わいしょうか)し、デメリット部分を針小棒大に取り上げているフシがあります。
いわく、「海外旅行に行ったら日本が貧しくなったと感じるようになった」。
いわく、「ドル建てGDPでドイツに抜かれた」。
いわく、「ドル建てGDPではインドにも抜かれそうになっている」。
いわく、「外国人労働者が本国に送金したときに円が安くなった文句を言っている」。
どれも、円安の一面しか見ていません。
このあたりは、本当に不思議です。
リーマンショック直後、あるいは民主党政権時代の「超円高時代」からメディアウォッチをしている身としては、当時、メディアがいっしょうけんめい、「輸出依存度が高い日本経済は、円高のせいで、もうお終いだ!」などと大騒ぎしていたことを昨日のように思い出してしまいます。
「当時の輸出依存度は日本経済の20%もなかったではないか」、といったツッコミについてはとりあえず脇に置くとしましょう。
円高になれば、「悪い円高論」。
円安になれば、「悪い円安論」。
大変残念な人たち
この手の「どのみち日本が衰退する」といったバイアスがかかった論調を繰り返す人たちは、本当に謎でなりません。
さて、それはともかくとして、一部の人は当ウェブサイトのことを「円安を信奉する円安教という宗教の総本山だ」、などと述べているようですが、これはいろいろと間違っています。
当ウェブサイトのような弱小サイトに、「円安教」という宗教の総本山を名乗るだけの資格がない、という点もさることながら、べつに当ウェブサイトは「円安バンザイ!」、などと述べているつもりはありません。
くどいようですが、当ウェブサイトではこれまで、「円高には円高の、円安には円安の、メリットとデメリットがそれぞれ存在する」と述べて来たつもりですし、円安が日本経済にとって望ましいかどうかについても、「現在の日本経済の実情に照らし、総合的に見て判断すべきだ」と指摘して来たつもりです。
この点、少しだけ余談です。
大変残念な話ですが、当ウェブサイトで「理論と数字」をどれだけ強調したとしても、壊滅的に読解力がない人たちというのは世の中に存在します。
たとえば、「円安が日本経済にもたらす悪影響が良い影響を上回る根拠を数字で示してほしい」などとするツッコミが入っても、「悪い円安」論者の方々は、「すべての物事を数字で判断することなどできない」などとうそぶいたうえで、自説を頑なに曲げなかったりもします。
正直、こうした「論理的な話すら通じない、極めて支離滅裂でレベルが低い人たち」については、相手にするだけ時間の無駄ではないか、といった気もしないではありません。
ただ、支離滅裂なりにも、定期的にこうした「悪い円安」論が発生することで、改めて「理論や事実、数字などをもとに、きちんと議論すること」の重要性が改めて認識されるという効果もないわけではないため、基本的に当ウェブサイトでは「レベルの低いコメント」などを排除するつもりはありません。
(インフレがなければ)日本国内で円の価値は変わらない
さて、それはともかく、当ウェブサイトにおいて「輸出競争力」、「輸入購買力」などと称している現象について、もう少し一般化して申し上げれば、「国際取引条件」、と総称することができます。
これは「ある通貨におけるある国の製品・サービスを購買するときの条件」のことです。
たとえば、私たち日本人は「日本円」という通貨を持っていますが、この「日本円」という通貨は、日本人が日本国内の製品・サービスを買うときには、(インフレを考慮しなければ)基本的にその通貨価値(購買力)は変わりません。
しかし、その日本人が外国の製品やサービスを買うときには、「円建てで見れば」、購買力は低下しているはずです。
そして、これと同じことが、外国についても生じます。
たとえば日本円が米ドルに対して円安になっている場合、「米ドル」という通貨を持っている米国人から見て、(インフレを考慮しなければ)米国内の製品・サービスの価値は変わりませんが、日本国内の製品・サービスの価値は非常に安くなっている(つまり購買力が高まっている)はずです。
観光客激増と円安
それが非常にわかりやすいかたちであらわれてくるとしたら、観光客かもしれません。
昨今だと東京都心部などでも外国人観光客の姿を目にすることが増えて来た、と思う人も多いでしょうが、現実に日本政府観光局(JNTO)の統計に基づけば、2024年は、3月、4月と2ヵ月連続して訪日外国人が300万人を超えたことが明らかとなっています。
ちなみに2024年2月以前に関していえば、訪日外国人が1ヵ月で300万人を超えたことはありませんでした。間違いなく、外国人観光客は増えています。
問題は、外国人観光客が「なぜ増えているのか」、ではないでしょうか。
あくまでも著者自身の想像に基づけば、これは円安が進んでいることだけでなく、諸外国においてインフレが激しく、(あくまでも諸外国との比較に基づけば)外国人観光客にとっては「日本における物価は安い」と痛感させるような状況が生じているからではないでしょうか。
そして、昨今の円安で大きな打撃を受けている国は、日本の近隣国――とりわけ、中国、韓国、台湾――かもしれません。
これらの諸国は日本という「産業大国」が円高で産業競争力を失うなか、日本から「川下産業」を奪い、日本の「川上産業」から産業用の機械や素材を大量に買ってきて、自国で加工したうえで再輸出する、といったビジネスモデルを国家として採用して来たフシがあります。
円安で悲鳴上げる韓国のゴルフ場
しかし、その日本で円安に転じ、円安が長期化する気配を見せているなかで、こうした経済成長の前提条件が損なわれてしまった可能性があるのです。
とりわけ、『韓国メディアからの「韓国にとっての悪い円安」論』などでも指摘したとおり、韓国における円安への警戒は強いようなのですが、これに関連し、またもやこんな話題が出てきました。
「この金額なら日本に行く」…税金も延滞、危機の韓国済州ゴルフ場
―――2024/06/10 08:55付 Yahoo!ニュースより【中央日報日本語版配信】
韓国紙『中央日報』(日本語版)が10日付で配信した記事によると、韓国で済州(さいしゅう)島を訪れるゴルフ観光客が大きく減っていて、ゴルフ場のなかには納税すらままならなくなるほどに経営が悪化しているケースもある、というのです。
済州道が9日に明らかにしたところによると、29ヵ所の登録ゴルフ場のうち、地方税を滞納しているケースが5件で、2023年基準で滞納額は50億ウォンに達しているのだとか。
記事によれば、済州島におけるゴルフ業界ではコロナ禍が収束してもゴルファーの客足が戻らず、実際、今年1-3月期に済州島外から済州島を訪れたゴルフ客は226,998人で前年と比べ3.5万人減少するなどしているのだとか。
では、これらのゴルフ客は、いったいどこに行っているのか。
これが、記事タイトルにもある「日本」です。
記事によれば、済州島内で週末、ゴルフをするための費用は、「グリーンフィー」が最低でも18万ウォン、高いときで30万ウォン必要ですが、日本(九州)や東南アジア諸国などの場合の「グリーンフィー」は7~10万ウォン台で利用可能だ、などと記載されています。
もちろん、ゴルフ場ではカートフィーやキャディーフィーなども必要だそうですし、また、記事では触れられていませんが、航空運賃などの交通費もかかるはずです。
ただ、日本の場合だとゴルフのついでに温泉や遊園地などの観光も楽しめるでしょう(九州だとハウステンボスもありますし、阿蘇山や熊本城、太宰府天満宮に高千穂峡など、魅力のある観光地はてんこ盛りです)。
ゴルフだけではありません。
円安のためでしょうか、アジア諸国の人々の旅行先としても、日本の魅力は非常に高いようです。実際問題、今年1月から4月までの4ヵ月間で、日本を訪れた人と韓国を訪れた人を比較すると、それは明らかでしょう。
たとえば、台湾人の場合、訪日客は1,938,625人であるのに対し、法観客は366,439人と、5倍以上の開きがあります。同様に香港人の場合も訪日客は808,084人に対し訪韓客は141,157人で5.7倍、タイ人も訪日客466,228人に対し訪韓客94,183人で、やはり約5倍の差がついています。
このあたり、じつは「悪い円安」論、その正体は「韓国にとっての悪い円安論」なのではないか、といったジョークも成り立つのかもしれない、などと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
単に韓国の景気が悪くなってゴルフどころじゃない人が増えただけだったりして。
>単に韓国の景気が悪くなってゴルフどころじゃない人が増えた…
なるほど、それはその通りみたいですね。
そもそも世界的にゴルフ人気がピーク過ぎて飽きられている気配も。
日本でも今、男子ゴルフのテレビ中継ゼロらしいですし、私の近所でも3ヶ所のゴルフ練習場が閉鎖してますし、知っているゴルフコースも3ヶ所廃業しました。
周り見回してもゴルフやってる知人が減っています。
個人的には血圧と同じで、一定の範囲内で安定している限り、バランスが取れていると判断しております。
怖いのは、範囲から著しく逸脱しながら、激しく乱高下する状態で、その状態なら間違いなく『悪い』と言えるのではないでしょうか。
血圧も血糖も
低すぎても高すぎても害悪だからね
このところ
>激しく乱高下
は、
していませんね、1ドル150円くらいから160円くらいまでですから。
この1ヶ月は、155~157円ちょっとをうろちょろしてますね。
今後、為替はトランプの大統領就任、日利上げ、米利下げで円高になる可能性が高いと思われ、そうなると悪い円安論者は悪い円高論者になるでしょう。
つまり、とりあえず悪い。
悪い円安論
前にも書いたけど加藤出という経済評論家、ニューヨークの大戸屋でチップ15%つけて35.65ドル(現在のレートで5,600円)のしまホッケ定食と日本の大戸屋の980円を比べて「日本が貧しくなっている証拠だ」と言って嘆いてみせる。
そもそも1ドル120円時代でも35.65ドルは4280円。円安になる前から“ありえない”値段。しかもニューヨークの大戸屋は日本と違い「高級路線」だそうだ
比べても意味のないことを比べる記事を書く人の頭の中を分析すると
①一般読者は無知、教えてやらなきゃ(俺はお前らより頭がいいんだ)
②俺は国際派だ(ニューヨークのことをこんなに知ってるんだ)
③こんな(くだらない)ことまで注視していてすごいだろう
何のことはない優越感に浸っているだけ。
そもそもニューヨークにしまホッケ定食出す店何件あるの?
バンコクの屋台で100円で食べられる「カオマンガイ」日本では980円。これをなげいてみせるようなもの。
最低賃金
東京都 【1113円】
ワシントン州 16.28ドル【2,393円】
(アメリカの全州のなかで、最低賃金が最も高い)
※ アメリカの最低賃金は2024年1月に改訂、当時のドル円のレート 1ドル147円で計算
最低賃金 アメリカは日本の2.15倍 なのに
ホッケ定食 アメリカ人は、喜んでいるのかね、日本の5.7倍払わねばならないことを!
最低賃金との関連なら
アメリカでは2100円くらいが順当だが、5600円の支払いという。
日本で980円のものをアメリカで5600円は、ぼったくりと思うのは物価が安定していた我が国ならではの勘違い…なのかな?
貧しいのは、この御仁の頭の中ではないのか?
普通に考えて、同じものを安く買える通貨の方が強いと、感覚的に感じるんだが。
日本を出ると、感覚が逆転するのか、元から頭の中のニューロンネットワークが貧弱なのか?
その通り。
980円で食べられる幸せ。
記事出処が台湾のコンサル屋のようですが
https://www.ys-consulting.com.tw/news/115233.html
ハイエンドは日本製機械が円安で格安になり、ローエンドは相変わらず中国製機械に押され、台湾製は競争にならない、とのこと。
韓国製ならなおさら「悪い円安」でしょうね。円安に恨み言を言っていないで、為替にあまりにも左右される現状を改善すべきに見えますが。
2021年3月から
ドル高は世界中の通貨に対してドル高です。
『円』だけでなく世界中すべての通貨が安いドル独歩高!
(例外:スイスフラン)
ここ数年の【ドル高】は、アメリカの政策てあり日本やEUですらどうすることもできない。
トランプ大統領がChinaウイルス対策にばらまいた莫大な量のドルを半減しようとしたところ
バイデンが大統領になってトランプ公約の倍額ばらまいた。
これで凄まじいインフレになった。
この後始末がつくまでドル独歩高(含むドル高/円安)はおさまらない。
>「この金額なら日本に行く」
「ノージャパン」どうなったの?
悪い円安論もだいぶ叩かれるようになって落ち着いて来てますね。
ちょっと前同様円安は日本株の買い要因に戻ってます。
日本株式市場の地位低下みたいな話もありますが、ここでいう地位とは海外投資家がいかにその市場で儲けやすいかの話なので、あまり気にすることはありません。資金力のある日本ですから、自分たちがどれだけ稼ぎやすいかを考えればよい、そういう意味ではドル高は稼ぎやすくていいですね。
こんな居心地のよい円安がそう長くは続かないだろうとの見通しもあってちょっと残念かなぁと思ってます。
実は日本って内需も非常に強く、案外単独主義でもやっていけるので、そう為替とか気にする必要ないんですよ。韓国みたいにビクビクしなくていい。
>じつは「悪い円安」論、その正体は「韓国にとっての悪い円安論」なのではないか
本来の在り様は、「中間の立ち位置で論ずる」本邦メディア。
現実の在り様は、「中韓の立ち位置で論ずる」奔放メディア。
*敬意にではなく、「損得に基づく忖度」がそうさせてる感が否めないんですよね・・。
敬意→経緯?
https://hamusoku.com/archives/10769828.html
再掲
円安により、薬価が円建てで固定のため一部薬剤が購入できなくなり始めている恐れがあります。これは悪い円安でしょう。
ええ。ですからそれは悪い円安の一例に過ぎません。だから何ですか?
物事の本質が読めない人間は、直ぐに、原因や理由を目先の現象で間に合わせようとする。
この薬不足の原因は、厚労省が薬価を下げ過ぎたのが本当の原因でしょう。
円安なんて言っても、高々2〜3割の変動で、国家の基幹政策が揺らぐような脆弱さでは困るんだが。
そんな本質を見なよ。
どの薬が不足してるんですか。
薬価下げすぎて赤字でもその薬を使っている人がいる限りは供給を続けるというのが製薬企業の使命ではないか。
新薬の場合は上市後薬価改定までの間に大きな利益が出てるでしょう。しかも薬価改定は段階を踏んでるはず。上市後に国から高い薬価を保障されていて、「薬価が下がったら薬作るのやめます」は通らないのでは。
>薬価下げすぎて赤字でもその薬を使っている人がいる限りは供給を続けるというのが製薬企業の使命ではないか。
その「使命」は言う側と言われる側を間違えると「俺はお客様なんだから、神様扱いしろ!」って言う人と同じになっちゃうんじゃないかと。
>薬価下げすぎて赤字でもその薬を使っている人がいる限りは供給を続けるというのが製薬企業の使命ではないか。
一応製薬会社も営利団体だし、儲けが出ないと判断されれば製造をやめる権利はあると思いますが…
匿名さんのリンク先ですと複数種の薬剤にわたって不足してるみたいですね。
ただ、円安によるデメリットがこういう側面で顕在化してますよ、という材料に過ぎません。匿名さんは良い円安か悪い円安かと結論付けようとしてるのは視野狭窄なのではないでしょうか。
抗凝固剤のなかにワーファリンという薬がある。
1962年に承認された古い薬だが今でも使っている人が多くいる。
薬価は1日分の処方で10円。1か月使う人の薬価が300円ということは製薬企業に入る収入は患者一人1か月200円程度ではないか? 患者負担は3割だと月90円。
製薬企業は原料価格がどうのこうの言う前に大赤字だろうね。
でもこの薬いわゆる「血液サラサラ」というやつでやめると命にかかわる。
代わりになる薬はある。DOACと呼ばれるタイプの薬だが高い。
日本で最も売り上げの大きい薬のトップ10に1つか2つ入っている。
前回の円高の時も韓国にとっての良い円高でしたしね。
円安になると「悪い円安」円高になると「悪い円高」
これドルと円の交換比のことで、相場が立ってるんだよね。
相場水準を「悪い」、「良い」と言って何の意味があるのか。
コンテナ運賃相場が上がってる。これを「悪いコンテナ運賃高」
銅の相場が下がってる。これを「良い銅価格安」というようなもの。
親方日の丸ならぬ親方太極旗の護送船団じゃないと生きていけない企業が潰れていこうとしている訳ですよね?
韓国社会がごく僅かにしろ真っ当な社会になる為の「生みの苦しみ」なんじゃないですかね?