AIが考えた?奇妙な商品名をそのままつける外国企業

「申し訳ありませんが私はそのような情報を提供することはできません」、「申し訳ありませんが何をおっしゃっているのか理解できません」。これらはすべて、通販サイト・アマゾンに出品されている商品の名前の一部です。ちなみにこれらは外国企業(おそらくは中国企業)の製品で、前者は女性の下着、後者はミニ冷蔵庫の名前だそうです。なんだか意味不明です。ですが、ITメディアによると、この手の商品名にはAIチャットの影響があるのだとか。

アマゾンで見かけた奇妙な商品名

通販サイト・アマゾンで奇妙な名称の商品が散見されるようだ、という話題を目にしました。たとえば、こんな具合です。

ちなみに①は女性用の下着、②はティーセット、③はミニ冷蔵庫の商品名だそうです(ただし①については当ウェブサイトにとって不適切な単語が用いられているため、あえて伏字としています)。

ITメディア「AIで商品名を考えている」?

これらの文字列、どれも商品を想像することが難しいものばかりですが、なぜこんな名前を付しているのでしょうか。

結論からいえば、おそらくこれは中国あたりの業者が出品しているものではないかと思われ、商品名については何らかのAI(たとえばChatGPTあたりでしょうか?)を使って付けたもの、という可能性が高そうです。

これに関連し、ITメディアのウェブサイトで数日前、ちょっと気になる話題を見かけました。

商品名「何をおっしゃっているのか理解できません」 Amazonで見かけるナゾ商品 その正体とは?

―――2024年01月15日 15時44分付 ITmedia NEWSより

ITメディアによると、たとえば上記①のリンクについての出荷元・販売元は「Zhengzhou Dundong Network Technology」という、中国に所在する業者だったのだそうです。

そのうえで記事では、これらの商品名について、こう指摘します。

これらの商品名に使われる文章は、AIチャットが『理解できない、もしくは利用ポリシーに反する質問を受けたとき』に出力する文章と酷似している」。

すなわち、あくまでも想像ですが、中国の企業が商品名を考えるときに、AIチャットに対し、翻訳エンジンかなにかで作成した日本語の文章で入力し、帰ってきた答えをそのまま商品名にしている、という可能性が示唆されます。

ちなみに当ウェブサイトでは掲載できない性的・猥褻な単語はすべて削除して引用していますが、ITメディアの記事の原文では、それらについてのAIチャットとのやり取りについても記載されていますので、ご興味があれば、どうかご確認ください。

また、今回のITメディアの記事で紹介されている商品に関しては、少なくともレビューがまだ1件もなく、これに関してITメディアニュースの記事でも「実際どのような商品が届くのかはわからない」と警告するとともに、こんなことも指摘しています。

似たような事例は、海外でも報告が上がっている。米The Vergeは『goes against OpenAI use policy』(OpenAIの利用ポリシーに反する)と検索すると、Amazonの複数の商品がヒットしたと紹介している。この記事内で紹介していた商品ページはいずれも、1月15日時点で削除されているようだ」。

スパムコメントや詐欺もAI時代に?

このあたり、当ウェブサイトを運営していると気付くのですが、この手のAIチャットっぽい文章を使ったスパムが最近増えています。

当ウェブサイトの場合、サイト発足当初からスパムコメントに悩まされているのですが(酷い時には1日あたり数百のスパムコメントが来ます)、これらについてはすべてスパム判定ソフトで自動的に排除しており、読者の皆さまの目に触れることはありません。

また、これらについては現時点だと日本語があまりにも怪しいため、スパムコメントであると判定できるのですが、もしも将来、このAIチャットなどの品質が向上していけば、一見すると記事の内容に沿っているように見えながらも、巧みに詐欺サイト等に誘導するフェイク・コメントも出現するかもしれません。

(※もっとも、現時点においては、とりわけ一部の国から寄せられるスパムコメントのレベルがあまりにも低く、これらのレベルが向上するかどうかは微妙ですが…。)

いずれにせよ、インターネットが進歩すれば、新手の詐欺が増えていくことは間違いなく、それらに対する警戒が必要であることは指摘するまでもないでしょう。

本文は以上です。

読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。

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読者コメント一覧

  1. 引きこもり中年 より:

    奇妙な商品名でも、関心を引き、話題になることが狙いなら成功したとも言えるのでは。(日本企業の商品名でも、ここまでではないにしろ、奇妙な商品名もありますから)

  2. 裏縦貫線 より:

    途上国でよく知られている日本語が、「いーてぃーしーかーどがそうにゅうされていません」というのを思い出してしまいました。
    …全く関係ないですね…

  3. はにわファクトリー より:

    goes against OpenAI use policy を検索すると。
    ホントだ。ちかごろ変なのが続々と、と伝える記事が続々投稿されていますね。
    AI girlfriend bots are already flooding OpenAI’s GPT store
    この記事読んでみよう。

  4. 誤星紅旗 より:

    ホントにAmazonで検索したら、3199円のポータブル温冷蔵庫がでてきました。星の評価がついていませんが、どれくらい売れているのか興味あります。

    ブランド: Snughom
    申し訳ありませんが 何をおっしゃっているのか理解できません もっと文脈をお示しいただくか ご質問の内容を明確にしていただけないでしょうか?

  5. こんとん より:

    >あくまでも想像ですが、中国の企業が商品名を考えるときに、AIチャットに対し、翻訳エンジンかなにかで作成した日本語の文章で入力し、帰ってきた答えをそのまま商品名にしている

    新宿会計士様の想像は正しい気がします。
    更に想像を重ねるなら、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」の精神で、中国の商品名や商品説明文・写真画像あたりの原文を、翻訳を含めた”良い感じの”現地語化(英語や日本語等投稿先の言語)して投稿するまでの一連の流れをマニュアル化か自動化してるんじゃないかと思います。
    結構な種類の商品を結構なサイトに定期的に投稿してるなら充分な校正が行われず、現地民からすれば異様な商品名や商品説明や購入評価なんかで笑わせてもらっているかもですねw

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