年賀状枚数で過去最低を更新した人が多かったのでは?
データで見ると、年賀状の当初発行枚数は減り続けていて、下手をするとあと10年、いや、5年以内に、年賀状を授受するという習慣そのものが廃れてしまう可能性が濃厚です。こうしたなかで、ちょっとした答え合わせです。著者自身、年賀状の授受(こちらから送った枚数、相手から受け取った枚数)が社会人になって以来の最低を更新しました。読者の皆さまはいかがでしたでしょうか?
減り続ける年賀状の発行枚数
ちょっとした答え合わせでしょうか。
昨年の『年賀状離れとテレビ離れで大きく変わる年末の過ごし方』などでも触れましたが、年賀はがきの発行枚数が年々減少し続けており、昨年発売された今年用(つまり令和6年用)の年賀はがきの当初発行枚数は前年比2億枚減って14.4億枚で、年賀状の発行枚数が減るのは13年連続だったのだそうです。
改めて、最近の発行枚数の推移、そしてこのペースで減少し続けた場合の予想推移について、グラフ化しておきましょう(図表)。
図表 年賀はがきの当初発行枚数推移とゼロになるまでの予想年数
(【出所】2003年~24年については実績値【当初発行枚数ベース】、25年以降は予想①が「2025年以降、毎年1.5億枚ずつ減り続ける」とした場合、予想②が「2025年以降、毎年2億枚ずつ減り続ける」とした場合の予想値)
グラフには、予想①(今後毎年1.5億枚づつ減るとしたシナリオ)と、予想②(今後毎年2億枚ずつ減るとしたシナリオ)を示していますが、どちらの予想に基づくにせよ、年賀状というカルチャー自体が遅かれ早かれ過去のものになる、という結論については間違いありません。
社会人になって以来の過去最低
こうしたなかで、著者自身の「報告」です。
著者自身はこれまでの人生のなかで、最も多く年賀状を送ったのは、就職した年に送った90枚程度でした。送る相手のなかで最も多かったのは職場の上司・先輩などでしたが、それ以外に親戚であったり、学生時代の恩師・友人であったり、と、さまざまでした。
裏の文面については当時普及し始めたばかりのインクジェットプリンターで印刷したものの、表の宛名については、職場で配られた住所録から必死に手書きで住所・氏名を書き写したのは良い思い出です(当時はまだ差し込み印刷やAccessなどを使った印刷方法を知りませんでした)。
しかし、今年に関していえば、送ったのはなんと17枚(!)です。
ついに、20枚を割り込みました。
また、逆にこちらが受け取った年賀状もたった15枚で、これも過去最低ですが、その代わり、「電子年賀状」をやり取りすることも増えています。
読者の皆さまは、果たしていかがだったでしょうか?
個人情報保護法で消える年賀状
この点、私たちの親世代だと、通常のサラリーマンであっても数百枚の年賀状を送る、という事例が多かったのではないかと思いますが、想像するに、昨今では多くの人が年賀状の授受を取り止めているのではないでしょうか。
先日の議論の繰り返しで恐縮ですが、おそらく日本の年賀状カルチャーを終わらせることになった「犯人」は、社会のインターネット化に加え、2003年に施行された個人情報保護法ではないかと思います。
近年、多くの職場において、各従業員の個人情報(とくに住所・電話番号など)を名簿化して配布するという文化が消滅した最大の要因は、おそらくはこの法律ではないかと思いますし、今後新たに住所・氏名などの情報を入手することもなくなり、したがって年賀状のやり取りも廃れていく、というわけです。
実際、少なくとも著者自身の事例でいえば、この20年、個人的に知り合った相手の住所・電話番号といった個人情報を入手する機会が激減していることは間違いありません(例外といえば親戚が結婚したなどの事情で新たに連絡先を交換するくらいでしょうか)。
個人的に、年に1回くらいは書面で近況を報告し合うという文化は悪いものではないとは思いますが、こればかりは時代の流れなのかもしれません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
少し遅れましたが、会計士さま、明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。
さて、本題ですが、私も家族も年賀状は送りませんでした。
理由は母親の姉妹が既に年賀状を送るのを辞めていた事から、それに追随した形です。
元日に私の家に来た年賀状の枚数もかなり減っており、法律云々と言うよりもやはり時代の流れなのかなと思います。
SNS等で気軽に年初の挨拶なんて出来ますしね。
今年も96と90の母達からのお達しで年賀状印刷下請けです
自分も高齢者に入ると、いくらインクジェットプリンターを使っても印刷が負担になってきています
# プリントゴッコよりは遙かに楽になっているのに
ここ数年、気心にしれた何人かにはe-mailでの年賀挨拶を試行しています
受け取った紙の年賀状なら、ある時期にまとめて住所や近況のチェックを行う管理で済みますが、e-mailでの年賀挨拶管理はまだまだコレッという方法確定に至っていません。皆さんのお知恵を拝借し来年からの参考にできたなら嬉しいなぁと調子のよいことを考えてしまいました
確かに年賀状は貰うのも出すのも減りました。ただ、それに代わる新年の挨拶をしているかというと…SNSもせず新年のメールも送らず、午前零時すぎの”あけおめ”の電話を鬱陶しいと感じるのは、知人からすると「欠礼」扱いになっているのかも知れません。
電話の受け答えの文化も変化しましたね。まだ全家庭に固定電話が普及していなかった昭和の時代は、特殊詐欺など皆無で、受話器を取ったら「はい〇〇です」と名乗るように教えられました。今は電話が鳴っても相手先が表示されない場合は、取らないか、取っても名乗らずに「はい、もしもし」とだけ言うようになりました。
便利にはなったけれど、息苦しい世になりました。
そのうち個人が発信するメールの年賀状も暗号化せねば危険になる時代が来るかも。金持は今でも既にターゲットになるリスクはあると思います。LINEなんて特に。紙の年賀状の方がやっぱり安全という意外な理由で復活するかもしれません。はは。。。
1980年代にイギリスでいくつかの家庭にホームステイしたことがあります。
どの家でもかかってきた電話に出る時は「1234の5678です」というように電話番号で答え、相手がわかるまで自分の名前を名乗らない。