ワグネルの乱にロシア治安部隊「ほとんど抵抗せず」?
「使い物にならない日本のテレビ局」
英国防衛省『インテリジェンス・アップデート』によると、ロシアにおける例の「ワグネル反乱」を巡って、「ロシア治安部隊が抵抗らしい抵抗を示していない」などと指摘しているようです。果たしてモスクワはワグネルの手により陥落するのでしょうか?(ICCから逮捕状を請求されている)ウラジミル・プーチン「容疑者」の命運は?気になるところです。
インテリジェンス・アップデートの指摘
ロシアの「ワグネル反乱」に関して、現時点で出ている情報をいくつかまとめておきましょう。
ひとつは、英国防衛省がほぼ毎日のように公表している『インテリジェンス・アップデート』の最新版です。
Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine – 24 June 2023.
Find out more about Defence Intelligence’s use of language: https://t.co/K6An5jd2B8
🇺🇦 #StandWithUkraine 🇺🇦 pic.twitter.com/M3E5L0EHLB
— Ministry of Defence 🇬🇧 (@DefenceHQ) June 24, 2023
同レポートの原文と意訳を示しておくと、こんな具合です。
- In the early hours of 24 June 2023, the feud between Yevgeny Prigozhin’s Wagner Group and the Russian MoD escalated into outright military confrontation.(2023年6月24日早朝、エフゲニー・プリゴージン氏が率いるロシアのワグネル・グループとロシア軍の対立は、全面的な軍事衝突に発展した。)
- In an operation characterised by Prigozhin as a ‘march for freedom’, Wagner Group forces crossed from occupied Ukraine into Russia in at least two locations.(プリゴージン氏が「自由に向けた行進」と名付けた作戦で、ワグネル・グループの部隊は占領下にあるウクライナ領からロシア領に向け、少なくとも2ヵ所の国境をまたいだ。)
- In Rostov-on-Don, Wagner has almost certainly occupied key security sites, including the HQ which runs Russia’s military operations in Ukraine.(ロストフ・ナ・ドヌーに入城したワグネルは主要な軍事施設をほぼ確実に制圧したものと見られており、そのなかにはロシアのウクライナにおける軍事作戦を指揮している本部も含まれている。)
- Further Wagner units are moving north through Vorenezh Oblast, almost certainly aiming to get to Moscow. With very limited evidence of fighting between Wagner and Russian security forces, some have likely remained passive, acquiescing to Wagner.(これに加えてワグネルのほかの部隊がボロネジ州を北上しているが、経路から判断し、モスクワに向かっていることは確実とみられる。また、ワグネルとロシア側の治安部隊との戦闘の事例は非常に限定的であり、なかにはワグネルに対し、受け身の姿勢を取っている部隊すらある。)
- Over the coming hours, the loyalty of Russia’s security forces, and especially the Russian National Guard, will be key to how the crisis plays out. This represents the most significant challenge to the Russian state in recent times.(今後数時間に関しては、ロシアの治安部隊、とりわけロシア国家警備隊<Russian National Guard, RNG>の忠誠心の有無が、今回の危機の進捗のカギとなる。そして、これはロシアという国家にとって、最近のなかでは最も大きな挑戦である。)
…。
ロシアの治安部隊、抵抗らしい抵抗をしていない?
非常に気になる記述がいくつも出てきます。
英国防衛省のインテリジェンス・アップデートは、一見すると「親ウクライナ」的なものが多いようにも見えますが、後から振り返ってみたら、その内容が正しかった、という事例が非常に多いという特徴があります。その意味で、英国とはまさに「インテリジェンスの国」なのでしょう。
そして、今回のアップデートの内容を信じるならば、「ウクライナ特別軍事作戦」の拠点でもある司令部をワグネルが迅速に制圧したこと、別動隊がモスクワに向けて進軍中であること、途中でロシアの治安部隊による目立った抵抗が見られないこと、といった状況がみられる、ということです。
これらの情報が事実だとすれば、大変なことです。ロシアのウラジミル・プーチン政権が崩壊する可能性が現実味を帯びてきたからです(※もちろん、「事実だとすれば」、ですが)。
タス通信が「反乱の事実」を素直に認める
もちろん、RNGの忠誠心いかんによっては、「ワグネルの乱」は鎮圧されるかもしれません。しかし、それと同時にロシアという国は、(旧ソ連時代から含め)ときどきクーデターが発生してきたことは事実です。
実際、ロシアのメディア『タス通信』(英語版)が24日、こんな記事を配信しています。
Russia will defend itself from internal treachery, says Putin
―――2023/06/24 17:35付 タス通信英語版より
直訳すれば、「ウラジミル・プーチンが24日のテレビ演説で、ロシアは国内の裏切りから自らを守るだろうと述べた」、とするもので、「国内で内戦が繰り返されることは許されない」、などとするものです。
プーチン大統領自身が内乱の発生を素直に認めていて、それをタス通信が素直に報じている、というのは、なかなかの異常事態です。
タス通信によると、プーチン大統領はワグネルについて、「ロシア世界の統一のために戦い、命を落とした英雄たち–彼らの名と栄光もまた、反乱を起こそうとする者たちによって裏切られ、国を無政府状態と餓死、敗北、そして最終的な降伏へと向かわせようとしている」、「内戦を繰り返すことは許されない」などと批判。
また、ロシア連邦保安局(FSB)はワグネルによる武装反乱の呼びかけに関し、刑事訴追手続を行ったうえで、ワグネル戦士たちに「プリゴージンの命令に従わないこと」を要求し、さらには「プリゴージンの拘束手続」に入った、などとしています。
しかし、もしも英国防衛省の指摘通り、ロシア治安部隊が抵抗らしい抵抗を示さないなかで、モスクワが制圧されるようなことになれば、身柄を拘束される可能性が高いのは、プリゴージン氏ではなく、ウラジミル・プーチンの側ではないでしょうか。
ワグネルが鎮圧されるのか、プーチンがモスクワから逃亡するのか、あるいはワグネルに拘束されるのかはわかりませんが、もし国外に逃亡するにしても、国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ている以上、逃亡先の選択肢も多くありません。
「使えない日本のテレビ」=ツイッター
ただ、それ以上に驚くのが、ツイッター上で見られる、「日本のテレビは特集を組んでいない」とする指摘でしょう。
山手線の駅名を冠した怪しい自称会計士は自宅にも職場にもテレビを設置していないため、NHKや民放などのメディアがこの件をどう取り扱っているのか、リアルタイムに知ることはできません。
余談ですが、少なくないツイッター・ユーザーが、「日本のテレビは役に立たないから、外国メディア(CNNやBBCでしょうか?)を視聴している」、と言った趣旨の報告をしているのは、非常に印象的と言わざるを得ないでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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そういえば、テレビのスイッチ入れることすら思いつきませんでしたわ。
プーチンはサンクトペテルブルグに逃げたっぽいですね。
ペスコフは「クレムリンにいる!」って言ってるそうですが。
先月ロシア領内のベルゴロド州で武装集団が一部地域を占拠し、ロシア政府が支配していない状態が生まれましたが、あれ、今現在も鎮圧できていないんだそうですね。
結構サプライズな結果があるかも、なんて気がしてきました。
あ、そうそう、役に立たないテレビと言えば、ロシア国営放送もコマーシャルばっかり流れているそうです。(笑)
テレビの役立たずは日露共通。
デイリー・メールもプーチン大統領の専用機がモスクワを離れたと報じてますね(3時間前)。但し、同機にプーチンが乗っているかは不明とか。
https://www.dailymail.co.uk/news/article-12229511/Soon-new-president-Prigozhins-Wagnear-group-says-Russian-leader-toppled.html
ところで、プーさんはプーチンとワグネルのこの動きをどのように見ているのでしょう、興味津々です。
めざせモスクワ、
好きで付き合うのではなく利害で仕方なく付き合う相手でしょうから、やはり我々と同じく「興味津々」で見てるだけのような・・・(笑)
金曜日の夜はロシア人はみんな酒飲んで酔っ払ってるそうです
酔いが覚めてからですね動きは
ふと思ったのですが、今回のロシアのワグネルの乱で、ワグネル以外の他のロシア民間軍事会社(?)は、どう動くのでしょうか。
ロシアでは法律上、民間軍事会社の設立は禁止されていますので、(少なくとも建前上は)存在しません。
ワグネルは登記上はアルゼンチン企業で、「プーチンやGRUと関係が深い海外企業」に過ぎません(少なくとも建前上は)。
「ロシアでは民間軍事会社の存在が黙認されている」という暗黙の了解が、崩れたことには、なりませんか。
ワグネルは、ロシア連邦軍が手を染められないような「プーチンの意向」を代行する存在なのは数年前から疑われ、経済制裁まで食らっていたので、今更という所ではあります。
本件のような事が起き、国際法上の地位も曖昧で、現状非常に厄介な民間軍事会社というものの扱いそのものの議論が加速すると思います。
それを盛大に実戦投入したのがアメリカのブッシュJr政権なわけですし。
原隊に復帰せよとの呼びかけで、226の様な結末になるのかと思いきや、軍閥が割拠しポチョムキンのある国でもありました。プーチン総統やその取り巻きに対する面従腹背や様子見の気持ちもあり、ワグネルの部隊は予想以上にロシア正規軍の抵抗少なくモスクワへ北上を続けているようですね。モスクワまであと400kmのリペツク州でも大した抵抗に会っていない様ですし。
ベルリンの壁崩壊からのソビエト連邦終結のときは歴史を見てしまった感がありましたが、今回はどうなるでしょうか。
ウクライナにおける戦闘もそうですが、欧州で進行中の事態ですので CNN なり FOX なり見ても意味がないと考えます。
当方は911のときからアメリカの著名報道機関サイトにまったく目を向けなくなりました。アメリカ、本当にイカレてるなと実感したからです。まったく困りません。
BBC はこのごろよくなくなっている気がします。ウクライナ侵攻報道にあっては今の BBC の限界、要するに古臭さいんですよね。当方は Aljazeera English と BBC を常に交互参照してます。Aljazeera のほうが断然好みです。Sky News のウクライナ分析は本当に凄みがあります。英タブロイド紙 Sun / Telegraph / Independent も動画投稿に関してはいい情報を提供し続けています。France 24 English 局、いいですね。 あと、あと最近始めたばかりのようですが、ポーランドの TVP World 赤丸上昇中です。張り切ってます。ウクライナの英語局 UA TV English、言ってることを額面通りに受け取っていいのか留保を感じますがもっとも1次情報に近いのですから尊重しないと行けません。あと Julia Davis 女史の Russian Media Monitor ツイッター投稿、ロシアの出鱈目、ほとんどエンタメです。
長く書きましたが、報道している側の実力とは、語る言葉の中身もさることながら、語るひとの「人間的魅力」にかかっているとよく分かります。日本の TV や新聞に100%絶対欠けているものの正体はこれと思います。
はにわファクトリーさん、どっかで解析情報載せてたりしませんか?
どう考えているか聞いてみたい
やはり、地理的に近いソースを見ないとだめですよね。
切迫度は、確実に報道に現れるので。
台湾有事の時は、どうならやら。
沖縄のメディアがアレだしねぇ。
ロシア政府からワグネルとの交渉の結果が発表されたようです。
プリゴジンの罪は問わないがベラルーシへの事実上の亡命を認める、
ショイグ国防相やゲラシモフ総司令官についてはお咎めなし、
ワグネルはロシア国防省傘下に置く、
ベラルーシのルカシェンコ大統領が仲介したようですね、残念ながら、プリゴジン氏の反乱は失敗に終わったようです。
私はロシアが戦争をやめるには、ロシア内部からの力でのみ可能と思っていますが、プリゴジン氏はワグネル内部、及び一般国民から支持されなかったいうととなのでしょう。
昨日プーチン大統領による「国家反逆罪で全員処罰する」という声明を受け、プリゴジン氏がワグネル内部で孤立したのかもしれません、まだまだプーチン氏に対する国民の支持が高く、クーデターは成功しなかったとも言えるでしょうかね。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB244F90U3A620C2000000/
ミリタリ界隈からは「は????」みたいなリアクションばかりですね。
妙に正義の行進だみたいな発言を前面に出すなぁと思って見ていましたが、これ(半壊した)ワグネルの戦力を吸収しつつ、行き詰まったプリゴジン氏を逃がし、プーチンは軍に担がれただけということにし、敗戦(仮)責任と戦争犯罪をうやむやにするための茶番劇なような……
農民様
そうですね、私も茶番劇的な措置のように感じます。
おっしゃるように、ワグネルは半数近くの兵士を消失し、かつ正規軍ではないので政府から多くの手当は期待できない、内部の兵士や家族からの不満等、プリゴジン氏はそれなりに行き詰まっていたのかもしれず、従って痛み分けの見地でプリゴジン氏の処遇を保証したうえベラルーシに逃がし、ワグネルを正規軍に編入。
なお、後述で元雑用係様がおっしゃっているように、SNSや各国報道を見るかぎり、ワグネル自体はロストフの人達に支持されているようですね、ワグネル自体=反プーチンとは限らないかと思いますが、ロシア国民に政府に対する不満が高まっているのを感じます。
第二第三のワグネルのような反乱が続出してくれば、プーチン政権も危ないかもしれません、ウクライナ戦争をストップさせることができるのはロシア国民自身だけであると私は思っていますので、それを期待したいですね。
そうですね、開戦からこっち「ロシア国民の考え」が遮断されたかのように伝わってきませんが、本件により、おそらくは継戦を望みロシアの勝利とプーチンの権威を信ずるよりは、その逆へと向かう影響の方が強いのではないかと思います。各国のウクライナへの支援姿勢も、最近では長距離兵器も追加され越境攻撃が可能になったものの、”ロシア人を追い込む”よりは”プーチンを諦めさせる”という色合いを感じますし。
日本の左派の言うような被害者を諦めさせての偽りの平和にならず、また習近平にプーチンの手は使えないぞという釘を刺す意味にもなれば……
民主的で合理的な決断に向かって欲しいものですね。
プリゴジンが南部軍管区の本部から立ち去る映像がありました。
突然降りたみたいですね。政治的にもこの先はないですかね。
戻ってきたロシア警察にブーイングする市民の映像も。
ロストフのロシア人の様子を見ていると、今後も反乱者が現れたらいつでも協力しそうでした。
ソ連崩壊の時もそうですが、政権転覆の可能性がでてくると政府組織も含め容易に日和見しはじめる。力で統治するしかない国なんですかね。
>戻ってきたロシア警察にブーイング
「臆病者、恥を知りやがれ」って言ってるらしいです。
「聡を知れ!」とは言わなかったんですかね(爆笑)。
光秀が本能寺へ進軍し囲んで火をつけたり小競り合いしてから佐和山に逃げ帰る。みたいな。信長に許してもらえるシナリオなんてあるのでしょうか。
最前線で蜂起するような部隊など使い物にならないでしょうからワグネル全員がベラルーシに移転するでもしない限り、敗者には粛清の嵐が吹き荒れるのが必定な気がします。
肉壁の役割を全うできない肉壁なら、逃げずに死中に活を求める方が良いような気がしますが、吹っ切れることは語るより難しい問題のようです。
わたくし、この不可解な一連の行動をロシアの「誘い」かなと思っておりました。
これを好機と見たウクライナ軍に全面反抗させるための。
航空機の支援なしに裸戦車で突撃して全滅するのはウクライナ軍ですから、
再び愚を犯すようなことがなくてよかったです。
革命を起こして国体を変えるつもりなど1ミリグラムもなかったであろうことを考えると、今般のワグネルの乱は大成功を収めたと結論していいんじゃないですか。彼らの視点では。
ロシアがこの先どうなるかは別な議論で、強い用心棒を囲ったルカシェンコ大統領の勝利でもあります。
あまりにあっけなさに
狐につままれたような思いです。
プーチン化け狐とプリコジン化け狸の
死闘必死の展開だと思ってましたが
残略な国民性のロシアであることを鑑みると
この穏便な結末は不可解です。
ロシアなど共産党独裁の国では
国民の民意など関係ないので
ただ単に独裁の地位を奪い合うのですが
争う当事者は
相手を殺して自分は生き伸びる
その意思の汚さと手段を選ばぬ凄惨さだけで
説明できる点では元来わかりやすい
もののはずなので今回の件は不思議です。
まあ、そうした傾向は
世界のならず者国家にぴてだけでなく
日本でも左翼の内ゲバや特定野党の野合集散や、
江戸時代の山賊のカシラ争いや
現代のヤクザの抗争でも同様に観察できます。
プーチンとプリコジンが最初から
示し合わせたシナリオでないと思いますが
広域暴力団ロシア組組長プーチンが
組幹部間の争いで武闘派プリコジンでなく
褌担ぎ国軍幹部を選んだので
武闘派幹部プリコジンは
付き従う子分見捨てて自分だけ
同盟のルカシェンコ組組長のもとに
逃れた・・・との構図かとおもいます
それにしてもしばらくすると
プーチンの刺客が来るの必定のルカシェンコ組長のもとに
走ったというのが不思議です。
すいません HN入れ忘れました
こんな幻覚作文(ハルシネーション)を想起しました。
「見せ場は作った
野郎ども これで満足か(おー)
「じゃ あとはヨロスク
(あぁカッツェさま ひとりでお逃げになる)