韓国で「NOジャパン」が忘却の彼方になったようだ、とする記事が出てきました。大変におかしな話です。韓国がそれを忘れたとしても、やられた側である私たち日本国民がそれを忘れることはないからです。むかし、どこかの国の大統領が、「被害者と加害者の関係は千年経っても変わらない」と暴言を吐きましたが、まさにブーメランそのものです。
訪日韓国人、うなぎ登りに増える
日本を訪れる韓国人がうなぎ登りに増えています。
日本政府観光局(JNTO)が公表する訪日外国人に関する月次データをもとに、訪日外国人全体を左軸に、訪日韓国人を右軸にとったグラフを作成したものが、図表です。比較しやすいように、左軸は100万人単位、右軸はその4分の1の25万人単位で示しています。
図表 訪日外国人・訪日韓国人(月次データ)
(【出所】JNTO)
これによると、一部の時期を除けば、総数(赤線)と韓国(青線)が、ほぼぴったりと重なっていることがわかります。いわば、グラフの左軸が右軸の4倍であるということは、訪日外国人のほぼ4分の1が韓国人である、という意味合いです。
2019年8月以降の急減はノージャパン
ただ、赤線と青線が連動していなかった時期があるとすれば、それは2019年の、とくに8月以降です。
日本を訪れた韓国人は、2019年7月には561,675人でしたが、翌・8月には308,730人に、さらに9月には201,252人にまで激減。その後も多少の変動はあれど、訪日韓国人数は低迷し、そのままコロナ禍に突入したため、日本を訪れる韓国人は20年5月には18人(!)となってしまいました。
ところが、2022年10月には日本政府が外国人の一般観光客の受入再開を決定したことなどもあり、訪日韓国人は前月の32,764人からいきなり122,959に増加。11月は315,421人、12月は456,165、そして今年1月は565,251と50万人の大台を突破したのです。
訪日韓国人数は、2月に568,622人と、いったんピークをつけ、3月は466,800人、4月は467,000人とやや落ち着きがみられますが、それでも「入国者全体の4分の1前後が韓国人」という、コロナ前の状況に、ほぼ戻りつつあるといえるでしょう。
ではなぜ、訪日韓国人数が、2019年8月以降激減したのでしょうか、そして、それがなぜ、最近になって戻っているのでしょうか。「日韓関係改善」ムードのためでしょうか、新型コロナウイルス感染症蔓延にともなう外国人の入国制限などがほぼ撤廃されたためでしょうか、それともほかになにか影響でもあるのでしょうか?
これに関しては、そもそも2019年8月以降の訪日韓国人の激減が「対韓輸出『規制』を受けたノージャパン運動」にあったことは明らかですが、2022年10月以降の訪日韓国人の急増については、どうも合理的に説明がつきません。
あまり一般化して言いたくはないのですが、これも「後先考えない」という国民性のなせる業なのでしょうか?
NOジャパンは「忘却の彼方」
こうしたなかで、現代ビジネスが1日、こんな記事を配信していました。
韓国で「アンチ反日は“米国の思惑”だ」「アメリカにやられっ放しではないか」…! 日韓首脳会談のウラで「韓国で広がる不安」の“意外すぎる正体”
―――2023/06/01 07:33付 Yahoo!ニュースより【現代ビジネス配信】
この記事では、韓国に詳しいライターの方が、「急速に日韓関係の改善が進む」なか、韓国国民の本音を探ってみると「意外な現実が浮かび上がってくる」、などと主張するものです。もっとも肝心のその「意外な現実」について説明したのは、こんなくだりでしょう。
「4月末に新型コロナに関連した日本入国の規制や条件が完全に撤廃されたことから、これから夏休みを控えて日本旅行人気にさらに拍車がかかりそうである。まさにNO JAPANのあの頃は既に『忘却の彼方』であり『NO JAPANって何だったっけ?』という自虐的な声が聞こえて来そうなほどの盛り上がりを見せているのが“リアルな現実”だ」。
べつに「リアル」でもなんでもありません。
要するに、韓国国内が勝手に「NOジャパン」で盛り上がり、勝手に「NOジャパン」を忘却しただけの話です。
そんなこと、わざわざ指摘されなくても、多くの日本人は気付いていることでしょう。
ヤフコメの鋭いツッコミ
もっとも、なぜ本稿でこんな記事を紹介したのかといえば、この記事についているコメントに、大変秀逸なものがあったからです。文章を整えたうえで紹介すると、こんな具合です。
「NO JAPAN のあの頃は既に『忘却の彼方』」とありますが、やられた日本の側は忘れませんよ。韓国は官民一体となり、 NO JAPAN という大規模なイベントで楽しみましたよね。謝罪もなしで『なかったこと』にしろというのですか?」
冷静に考えると、この視点、世の中の多くのコリア・ウォッチャーの皆さんには、完全に欠落しているものです。
日韓関係論で詭弁を多用する松川るい・参議院議員、あるいは某元駐韓大使の方などの主張を読んでいても、「日韓関係は日本にとって必要」、「日韓関係改善は大切」などと唱えるわりに、韓国の日本に対する侮辱行為の数々で傷ついた日本の国民感情への配慮はまったく見られません。
そういえば、今朝の『政府はレーダー照射不問にするな』でも指摘したとおり、一部報道によれば、岸田政権は2018年12月に発生した韓国海軍駆逐艦による自衛隊機に対する火器管制(FC)照射事件を不問に付すかのような動きを見せている、との報告もあります。
韓国の日本に対する火器管制(FC)レーダー照射事件は、れっきとした韓国の日本に対する加害行為であり、韓国側に100%の過失があるという事案のひとつです。ただ、事件の本質は、そこではありません。韓国が犯罪行為を行った際に、罪を認めず開き直るだけでなく、ウソをついて日本に逆ギレしてくるという「ゼロ対100理論」を実践する無法国家だという事実が、日本国民の目にも明らかになったことです。こうしたなか、一部メディアは日本がFCレーダー事案を不問に付し、防衛協力を進めようとしていると報じました。もしこれが事実... 政府はレーダー照射不問にするな - 新宿会計士の政治経済評論 |
問題の話題を報じたのは日経新聞であり、これが誤報であれば良いのですが、残念ながら今年3月以降、岸田文雄首相は対韓外交において原理・原則を踏み外しまくっていますので、どうも単純に「誤報である」と楽観視することはできません。
「被害者と加害者の関係は千年経っても変わらない」
いずれにせよ、かつてのように新聞、テレビといったオールドメディアが国民世論を支配していた時代ならば、メディアを「統制」することで、国民の韓国に対する不満を抑え込むことはできたかもしれません。
しかし、現代社会にはインターネットが存在しています。
今回のヤフコメにも代表されるとおり、ネットを通じて一般国民の意見が出て来るのを抑えることは不可能であり、こうしたなかで、岸田政権もあまりにも奇妙なことを続けていれば、いずれ国民から大きなしっぺ返しを喰らう可能性がある点には、注意は必要かもしれません。
いずれにせよ、韓国で「NOジャパン」が忘却の彼方になったとしても、やられた側である私たち日本国民がそれを忘れることはありません。むかし、どこかの国の大統領が、「被害者と加害者の関係は千年経っても変わらない」と暴言を吐きましたが、まさにブーメランそのものではないかと思う次第です。
View Comments (16)
竹島返せ
火器管制レーダー照射を謝罪せよ
仏像返せ
慰安婦は売春婦と認めて像を撤去せよ
募集工を隠してごねるのをやめろ
日本に対する歴史認識を正しく改めよ
素晴らしい
ずっと忘れてはいけませんね
>やられた側は忘れない
これ、言い立てたら、
いつまでも歴史云々に拘る、偏狭な日本人。
それに引き換え、我が民族は、大乗的包容力で手を差し伸べてるのに、
と、結局は、マウント取りに来る(笑)。
骨の髄までネロナンブルな人たちは、
縁無き衆生と思い定めるしかないでしょう。
>「文前政権のNO JAPNでは『日本が好きだ』、『日本に行きたい』と言うことも憚られるような雰囲気だった」
ようは、個人が日本が好きとかは関係なく、政権の胸先三寸で作られた社会的な雰囲気にただただ流されるだけってことですよね♪
とすると、またNO JAPANは起こるんだろうし、長期的な取引は勘弁願いたいって思うのです♪
自身を高めること無く、他者を下に見ることで、劣等感を拭い去るのが基本の考えですので、日本に来ることも施しと思っているかも。
忘れようが忘れまいが殴り返してこない相手は怖くもなんともない。忘れてないからな!と吠えたところで負け犬の遠吠え。その点、常に拳を見せ、おいたがあれば即座に殴る大陸の大国の振る舞いには見習うべきものもある。。
さすがにキシダ氏と伊氏が、「ノージャパンが終わった、日韓友好だ」とどれだけ叫んでも、日産やファミリーマートなど既に韓国から撤退した企業が韓国に戻ることも、現代EV、ギャラクシー、韓国焼酎などが売れる様になることも無いと思います。
だって日本人だもの。 By みつを
何かにつけて日本人は我慢させられる。
「昔悪い事をしたから」と言う理由かどうかはわかりませんが、外国様の権利を尊重して、日本に居ながら日本人は差別されるという状況だと思います。
贖罪意識を刷り込む教育って恐ろしいな、と思います。
安倍総理が「もう謝らない」と宣言されましたが、それが如何に大事な事か。
岸田は安倍総理の爪の垢でも煎じて飲んで欲しい。
韓国に囚われると視野が狭くなってしまいます。
自由主義陣営の課題は、中国にどう対応するかです。
岸田政権は、アメリカから韓国という荷物を再び背負わされるという事態に陥ってしまっています。
対米追従路線で日本国の主権を蔑ろにしてきた宏池会政権の自業自得ですが、次の選挙ではしっかりとその責任を取ってもらいたいと思います。
「リアルな現実」ってなんなんですかね。なんとなーくは「動かしがたい事実」だとか「生々しい現実」だとかって意味なんでしょうけど。川沿いリバーサイドみたいなオシャレな修辞技法ですかね。
忘却の彼方なんて、日本の方はもうっとくに忘れていますよ。
ホワイト国
レーダー照射
何でもすぐ忘れるから、すぐ許しちゃうでしょう?
更に、今のトップは聞く力が凄いから、あなたの言うことには良く耳を傾けてくれて、何でも受け入れてくれるでしょう?
ほんとに、忘れるのも、ほどほどにしないと。