X
    Categories: 外交

鈴置氏「米韓は二流の同盟、日韓関係も極めて不安定」

「たとえ北朝鮮が韓国を併呑しても、影響は朝鮮半島どまり」

本日以降開催されるG7広島サミットに合わせ、ウォロディミル・ゼレンシキー大統領が広島を訪問するとの報道が出てきました。「関係者の話」としてブルームバーグが報じたものですが、これが事実なら、ロシアに対してだけでなく、中国や韓国などに対しても、非常に重要な効果がありそうです。それでなくても注目点があ多数ある今回のG7、関連する情報を注視する価値はありそうです。

岸田首相にとっての外交成果

昨日開幕したG7広島サミットを巡っては、さまざまな話題が目白押しです。

やはりそのなかでも最も印象的なシーンのひとつが、G7首脳が揃って広島原爆資料館を訪問し、平和記念公園で献花をしたことでしょう。

おそらくは今回の広島サミットを象徴するものとして、長らく使われることでしょう。

ちなみに岸田文雄首相のこのツイートに対しては、例の「LGBT法案」の強引な推進に対する批判コメントも寄せられている一方で、この「象徴的な絵」を配信したことに対しては絶賛する意見も多く、なかにはアラビア語圏の方でしょうか、「米国は日本に謝罪すべきだ」などとするツイートもありました。

また、このシーン、確認した限りはいくつかの外国メディアも大きく取り上げているようであり、とりわけロシアのメディア『タス通信』(英語版)などは、写真入りで詳しく報じています。

Press review: G7 seeks more curbs on Russia, China and Beijing buoys Central Asia security

―――2023/05/19 19:00付 タス通信英語版より

これに加え、本日日本にやってくる予定のウクライナのウォロディミル・ゼレンシキー大統領が訪日途中でサウジアラビアに立ち寄った、などとする話題も、いくつかのメディアに大きく取り上げられているなど、岸田首相の3月のウクライナ訪問に続き、今回のG7は世界的に大変大きな注目を集めている状況です。

まさに、岸田首相にとっての外交上の大きな成果と言わざるを得ません(それが岸田首相自身の功績だったのかどうかは別として)。個人的に、今すぐのタイミングで岸田首相が衆院の解散総選挙に踏み切れば、自民党はそこそこ健闘するのではないか、などと思う次第です。

鈴置論考と日韓関係

日韓諸懸案や米韓関係を巡る違和感

もっとも、こうしたタイミングではありますが、やはり少し冷静になって、「足元」を見ておく必要はあるかもしれません。

本日注目しておきたいのは、尹錫悦(いん・しゃくえつ)韓国大統領の訪日で(一部からは)注目が集まっている日韓関係、あるいは「韓国」に関する話題です。

自称元徴用工問題を巡る今年3月の「財団による第三者弁済(?)」方式による解決策と日韓首脳会談、4月のジョー・バイデン米大統領との米韓首脳会談、日本による韓国の「(旧)ホワイト国」復帰手続、今月の岸田首相の訪韓などで、日韓関係が「改善」したとの印象を持つ人もいるかもしれません。

しかし、現状で日韓関係の「改善」などと言われても、何かと困惑してしまいます。韓国が解決すべき日韓諸懸案については、ほぼ何ひとつとして解決していないからです。

これに加えて米韓関係が「改善」された、などとする言説もよく見かけますが、これに対しても大変に大きな疑問があります。米韓首脳会談では、たしかに表面上は友好的な雰囲気で対話が弾んだようなのですが、そのわりに米韓間の協力関係にはどこかよそよそしさもあるからです。

鈴置氏「米韓同盟は二流に格下げ」

こうした違和感の正体を、客観的な根拠に基づいて系統立てて解説する記事が、ウェブ評論サイト『デイリー新潮』に19日、掲載されました。

韓国は中国から独立できるのか? 米韓同盟を「対北限定」に定めた尹錫悦

4月の米韓首脳会談を機に米国との同盟を強化し、中国包囲網に加わったかに見える韓国。だが、韓国観察者の鈴置高史氏は「米韓同盟は砂上の楼閣」と見切る。<<…続きを読む>>
―――2023/05/19付 デイリー新潮『鈴置高史 半島を読む』より

執筆者は韓国観察者の鈴置高史氏で、今回の記事、いつにもまして舌鋒が鋭く、読んでいてハラハラ、ドキドキしてしまうかもしれません。リンク先記事は全部で6000文字を超える長文ですが、大雑把に要約すると「尹錫悦大統領の訪米で、米韓関係は二流の同盟に格下げされた」、とするものです。

最初に、「ハイライト」的な部分を、文中から3箇所ほど勝手にチョイスして紹介しておくと、こんな具合です。

――結局、韓国は対中包囲網に加わらなかった。
鈴置:そうです。そこが大事なのです。韓国人は中国に立ち向かう気概がない。将来も持てないでしょう。だから、韓国にどんな親米政権が登場しても、日米韓が本当の意味でスクラムを組むことはない。組んだとしても『北朝鮮限定』です
」。

韓国か台湾か、という選択ではありません。米日にとって、中国のアジア支配を阻止できるか否か、が問題なのです。仮に北朝鮮が韓国を併呑しようが、たかだか朝鮮半島止まりです」。

日韓関係は米中関係、ひいては米韓関係の従属変数です。『米韓蜜月』が砂上の楼閣である以上、『日韓』も極めて不安定なものだからです」。

おそらく、この3箇所が今回の論考を読む上での最大の手がかりなのだと思いますが、ここに韓国国内の「保守派」などの主張、米韓首脳会談での尹錫悦氏の発言などを付け加えることで、論考が肉付けされている、といういつものパターンです。

韓国政治の内部力学

ただ、それ以上に痛感するのが、インテリジェンスの在り方でしょう。

この鈴置論考、「日本の安全保障という観点からの地政学的状況」を踏まえたうえで読むと、私たち日本人の多くがどこかで「勘違い」をしているのではないか、という可能性に気付くのです。それは、「日本の安全保障にとって、韓国の存在は必要不可欠だ」とする「俗説」が正しいかどうか、という視点です。

ポイントは大きくふたつあります。ひとつは韓国が置かれた米中対立と北朝鮮という外部環境、そして韓国国内の政治的な力学です。日本における韓国ウォッチャーの多くは、この2つの視点のうち、前者に注目している人もいないではないのですが、後者にまで気を配っている人は本当に少数派でしょう。

鈴置氏は4月の『尹錫悦、外交チームを突然「粛清」 レディー・ガガ?日韓関係?米韓首脳会談の直前、飛ぶ憶測』で、尹錫悦氏の「外交チーム」から金聖翰(きん・せいかん)国家安保室長が更迭されたという事実を指摘したうえで、尹錫悦政権内で「中国」から「米国」に外交バランスが傾いたと指摘しています。

伝統派vs現実派

今回の論考では、その具体的な証拠が取り上げられています。

具体的には韓国の「保守系紙」とされる中央日報に掲載された論説委員の主張を手掛かりに、韓国国内では、米中間での「バランス」を取る、金聖翰のような「伝統派」の外交参謀を再び起用することへの期待が高まっていると指摘。

実際、尹錫悦氏が訪米直前に外信との会見で、中国による台湾侵攻の可能性を巡り、「力による現状変更に絶対に反対する」と踏み込んで発言したことを受け、韓国国内では「現実派」の金泰孝(きん・たいこう)第1次長に対する批判も高まっていると論じているのです。

余談ですが、鈴置論考に出て来る「伝統派」とは、外交部を根城にする「米中二股派」のことだそうであり、彼らは対日外交でも、得てして日本に謝罪を求めることを「カード」化しようとするフシがあるのだそうです。

彼らは日本に対しては『謝れ』と上から目線で迫り、交渉を優位に進める作戦を常用してきました。対日外交の強力な武器『歴史カード』を大統領自ら手放すなど、伝統派にすればあり得ないことなのです」。

このくだり、外務省出身の参議院議員・松川るい氏の詭弁に騙されている人たちにこそ、是非とも熟読していただきたいところでもあります。

「あの議員」の詭弁が再び出てきました。「朝鮮半島生命線説」とでも言えば良いのか、自称元徴用工問題を「解決」することが、日韓・日米韓の安全保障連携にも寄与する、といった主張です。端的にいえばお粗末と言わざるを得ません。「日本が韓国に譲歩したら日韓・日米韓連携が円滑になる」という主張自体が、そもそも理論的に間違っているからです。国益こそ重要著者自身がここ10年ほど取り組み、いまや一種の「ライフワーク」と化しているのは、「日本にとって円滑な日韓関係が国益である」とする主張の誤りを理論的に証明する作業...
「徴用工解決で安保協力が進む」という松川議員の詭弁 - 新宿会計士の政治経済評論

それはともかくとして、この「伝統派」、「現実派」という用語、なかなかに便利そうです。

  • 伝統派…米中二股外交、日本に対しては謝罪要求
  • 現実派…親米派、日本に対しては謝罪を要求しない

もし韓国でこの「現実派」が優勢となるようであれば、そのときに初めて、日本にとって韓国が信頼に足る国となり得る可能性が出てくるかもしれません。

はたして、その可能性はあるのでしょうか?

中国に立ち向かう気概がない韓国人

結論からいえば、その可能性はない、というのが鈴置氏の主張です。これが、次のくだりにつながるのです。

韓国人は中国に立ち向かう気概がない。将来も持てないでしょう。だから、韓国にどんな親米政権が登場しても、日米韓が本当の意味でスクラムを組むことはない。組んだとしても『北朝鮮限定』です。韓国人が中国から精神的に独立するのは容易ではないのです」。

このあたり、今回の鈴置論考では「なぜ、韓国が中国に立ち向かう気概を持っていないといえるのか」に関する説明は十分ではありませんが、これについては鈴置氏が日本経済新聞社編集委員だった時代からの著作などに目を通していれば、だいたい見えてくることでもあります。

鈴置氏は、遅くとも朴槿恵(ぼく・きんけい)政権時代にはこの「米中二股外交」の実態について指摘していました。こういうのを本物のインテリジェンスと呼ぶのでしょう。

鈴置氏は続けてこう指摘します。

『勝ち負け』で考えると分析を誤るかもしれません。現実派も『中国にケンカを売る』のが目的ではありません。米国との同盟が強固になればいいのです」。

この「現実派による米韓同盟強化」とは、韓国が米国から、核抑止を議論する「核協議グループ」(NCG)の創設や米ミサイル原潜の韓国寄港を取り付けたという「成果」を指しています。ただ、これもよく読むと、米国の韓国に対する「核の傘」は、「対北朝鮮」に限定されている、というのです。

鈴置:その通りです。『ワシントン宣言』で創設が決まったNCG。これにしても協議の対象はあくまで北朝鮮の核であり、中ロの核は枠外なのです」。

鈴置氏の恐ろしいところは、わざわざ中国の反応を見て、その裏どりを行っている点にあります。

4月27日の中国外交部の記者会見で、報道官は北京日報の質問に答える形で『核不拡散体制を弱体化する』などと批判しました。しかし、中国が本当に怒っている時の口汚いののしりは使いませんでした」。

つまり、米国も中国も、本心では韓国が米国による「対中包囲網」には加わらないことを理解している、ということでしょうか?

鈴置:十分に分かっています。だから日米豪印の対中包囲網であるQuadに韓国を入れない。入れれば『最も弱い輪』になって中国に包囲網を突き崩す手掛かりを与えるからです」。

すなわち、今回の「核の傘」議論も、米中が暗黙の了解をしたうえでの、一種の出来レースです。そう考えると、やはり不自然です。ジョー・バイデン米大統領が満面の笑みで尹錫悦氏と握手したのは、いった何だったというのでしょうか?

米韓関係は「二流の同盟」に格下げ

これに関し、今回の鈴置論考で「ずいぶんと踏み込んだ」と思えるのが、「二流」の表現につながるまでのくだりです。

まず、この中途半端な米韓関係に関する鈴置氏の答えが、これです。

米国にとって、対北限定スクラムでも『無いよりはまし』。<中略>米国は韓国に対中包囲網に入れというのはあきらめる代わりに、韓国に『第2次朝鮮戦争が起きても手助けを期待するな。北朝鮮とはひとりで戦え。核抑止はしてやるから』と言い渡した、と思われます」。

鈴置氏によると、アジア安保専門家の間では、「台湾有事の際、米国も日本も台湾救援に力を使い果たし、朝鮮半島に飛び火しても韓国支援に割く余力は残らない」というのが「常識」なのだそうです。鈴置氏の「仮に北朝鮮が韓国を併呑しようが、たかだか朝鮮半島どまり」発言は、この文脈で出てきます。

そして、「ひとりで北朝鮮と戦え」と申し渡された尹錫悦大統領としては、「中国包囲網に加わらない」という時点で、それを受け入れざるを得ないのです。もうひとつのキー・ワードである「二流の同盟」は、こんなくだりで出てきます。

鈴置:中国包囲網に加わらない――つまり、米韓同盟は二流の同盟と認めた以上、受け入れざるを得ません」。

韓国の対日擦り寄りの背景に、米中対立と北朝鮮という「韓国の外部環境」に加え、韓国内部の政治勢力の大きな衝突、という要因が複雑に作用していることは、見過ごせません。

岸田首相は理解しているのか?

もっとも、米中対立は長期化が予想され、必然的に台湾海峡問題についても継続すると考えられますが、そうなってくると、私たち日本人にとってのもうひとつの関心事は、「韓国内部の政治勢力」の動向に向けられるべきなのです。

韓国がいつ、中国に再びにじり寄るか――。日本は注視する必要があります。その一つのリトマス試験紙が金泰孝氏の処遇です」。

じつは、この金泰孝氏は、李明博(り・めいはく)政権時代にも韓国の政権中枢におり、彼が辞任したあとの李明博政権が一気に反日の度を強めたという「実績」があります。

そして、尹錫悦政権(と岸田文雄政権)がしきりに「韓日(日韓)蜜月」を演出していることは事実ですが、これについても鈴置氏はこう警告する、というわけです。

鈴置:それも要注意です。日韓関係は米中関係、ひいては米韓関係の従属変数です。『米韓蜜月』が砂上の楼閣である以上、『日韓』も極めて不安定なものだからです」。

まったくそのとおりでしょう。

いずれにせよ、遅くとも韓国で尹錫悦政権が退き、後任に左派政権が発足するか、早ければ尹錫悦政権中に金泰孝氏の処遇が変化すれば、日韓関係も再び不安定化する可能性は高そうです。

そのことを、肝心の岸田首相が理解しているかどうかは謎ですが。

新宿会計士:

View Comments (45)

  • 大陸に建ててしまった半導体工場、それは貢物なので効果がなくては困る。貢物はアメリカにも今度差し出すことにしたから万事おk
    今回鈴置論説はその点に触れていませんが、紳士蟻さんは深層心理と理屈付けをきっちり指摘していますね。

  • 連投すみません。F-16 供与をアメリカ大統領が明言したそうです。

    • イソコ「まさか日本のF-16も供与させる気か」
      ネット「無いが」
      F-2君 「俺はF-16じゃねぇよ」

       "福島瑞穂のB-52を空母から発進"以来のミリタリージョークでした。望月記者は取材の時間を惜しんでパトレイバーの映画を見ていたのかもしれません。

       真面目な話、上記のような連中は論外としても、軍事に疎い方からは「けちらず最新のF-35を出せば良い」と思うかもしれませんが、機密上切れるカードではありません。しかしF-16は、こなれた実戦向きの実に有効な兵器で、むしろアメリカが本気を出すというメッセージが含まれると思います。まぁF-35を出すなんて言い出したら、正気を疑うほどの本気の本気ですが。

    • ちょっと笑うツイートがありましたので・・・
      玄人志向ですって。w

      ウ「え!?この青いF16戦闘機、リンク16ネットワークに繋がってないし、対地攻撃兵装JDAMだけだし、AMRAAM使えないし、いったいどうなってるの!?」青いF-16は玄人志向なので西側戦闘機初心者のウクライナ空軍にわたすとこうなるのでおすすめできない。 pic.twitter.com/g9l4cGFuTf— ぐり@関賢太郎 航空軍事記者 (@gripen_ng) May 19, 2023

      •  青いヤツの使い道はキワモノですが、玄人志向は最近サポートもするようになったので多分安心でしょう(笑)

  •  今回の鈴置論考は、ストンと落ちる良いものでしたね(甚だ僭越ですけど)。
     私の基本的な対韓認識は、あてにならない、信用ならない国というものです。それは右派の用日政権であろうと、左派の反日政権であろうと、本質は変わらない。加えて、少子化による経済停滞が長期化する過程で、左右による内部抗争が激しくなり、日本に矛先を向けるリスクが極めて高い。こんな国とは、段階的縮小の一手だと思います。
     ところがここに米国という存在があり、日韓の反目を許さない。徴用工の時のように、その矢が韓国に向いている時は良いけれど、慰安婦の時のようにこちらに向いてきたら厄介至極です。日本としては少なくとも仲良くしようと努力する振りだけは、せざるを得ないと考えます。
     岸田首相も、上記と同様の認識を持って、対応しているのではないかな。そう思えるフシもあります。ただ確信までは持てない。加えて「状況追従主義者」の岸田さんのこと、状況が変われば、カメレオンのように変わってしまうリスクも排除できない。まあ心配しながら見守るしかないでしょう。

    • 日本の政治に韓流を持ち込もうとする岸田首相はどこまで信頼できるのでしょうか

    • 鈴置さんのコラム、および新宿会計士さんの補足ともにとても腑に落ちるものであり概ね同意です。
      一点だけ松川氏がどーしたこーした(および岸田がどこまで云々)に関しては、思うところがあります。これは岸田鈴置松川いずれも(仮に思っていても)公には言えないことではないかと愚考します。

      簡単に書くと、
      西日本(や北海道)が戦火に巻き込まれて日本人5000万人が死傷したり故郷を追われたり中露の奴隷になったりする前に、韓国5000万人がそういう目に遭ってくれれば、我々としては(国論をまとめて法整備をし軍備を拡充する)貴重な時間が稼げるということです。

      韓国なんかとは断交してしまえばいいという意見などもありまして、心情的には同意できるし理論的にも反論できないのですが、それでも!あそこが赤か青かわからないことで利益を得られる可能性は少なからずあるのです。もちろん半島を飛び越えて沖縄や北海道が先に戦火に見舞われる可能性はありますが。

      とにかく、かの国がもとより信頼に足らないことさえ飲み込んでしまえば、どんなにいかがわしい政体でも、どんなに突飛な悪態を吐こうとも、どんなに低劣な人が棲んでいようとも、それがあそこにあることがメリットになる可能性はあります。

      その一点において、松川氏や岸田氏を誹謗することに意義を提起しておきたいと思います。

      • 庭師KINGさま
         ご返信ありがとうございます。
         朝鮮半島の緩衝地帯としての有効性はご指摘の通りだと、私も同意します。ただ彼らは、左派政権になってもレッドチーム入り=米国との決裂はしないけれど、右派政権でも「安保は米国、経済は中国」とか中立の旨味を享受したがる国だと見ています。だから基本的に信を措けない。G7にも、クアッドにも、TTPにも入れてはいけない国だと考えています。
         岸田首相や松川議員に対する新宿会計士さんの論難(誹謗とはいいません)には、私も庭師KINGさん同様に、同意しません。でもまあ意見が違うことはよくあることで、それよりこのような場を提供して頂いている新宿会計士さんへの感謝の念の方が、大きく上回ります。
         あれ、庭師KINGさまとほぼ同じような意見かな。

        • いやいや〜、全くもって同じような意見です。誹謗という言葉はいささか強すぎましたかね。
          防衛費を何%にしてもそのためにいくら増税しても、日本人の代わりに犠牲になってくれる人を5000万人も調達することは難しくて、もしそうなったならあらゆる譲歩は安い投資・賭け金になるんだけど、そうならない可能性があまりにも大きいから無益な譲歩に反対する。これはとても自然なことだというのが大前提です。

          わたくしが敢えて書いてみたのは「悪魔の囁き」というか、現実社会で名前と顔を晒しながら言うのは憚られるという、、、人としてのリミッターを外した意見です。ご寛恕ください。

  • 鈴置氏の論考は相変わらず興味深いものです。

    それにしても不思議なのは、韓国社会では「日帝』などと言って、1910年から1945年のことについては未だに執拗に言うくせに、冊封国としてきた中国を責める論調は少ないし、そして1950年からの朝鮮戦争での北朝鮮や中国に対しては謝罪要求なんてしていないのですから。

    このようなダブルスタンダードどころか、論理的思考の欠如ないし不安定な国家とは、韓国社会よりはるかに理屈の整合性を重視する日本社会とは相入れないと考えます。

    「日韓親善」よりも、お互いが傷つけ合わない程度の遠い距離を保つ方が、お互いにとって幸せだろうと思います。

    • たぶん、ですけれども韓国が
      共産党中国や北朝鮮を責めない
      日本の併合は責める

      こんなもん、
      殴ったら殴り返される国
      殴ったら金を払う国

      という見方をすれば実に論理的に説明がつくと思いますよ。

    • 「朝鮮戦争はどっちが始めたか」韓国では韓国の侵攻から始まったと考えている人が半分以上いるらしい。教育って恐ろしいね。全教組(日教組の韓国版)の長年の成果。

  • 戦後の日韓の歴史観を称するならば、日本は「自虐史観」であり、韓国は「被害者コスプレ史観」であると考えます。

    そして、韓国の「被害者コスプレ史観」は韓国の憲法に行き着き、韓国が、韓国民が霊的に生まれ変われるか否かは、改憲で被害者コスプレ史観とエンガチョ出来るか否かだと考えます。

    なお、日本の「自虐史観」は第九条でしょうね。
    今のところ「解釈改憲」で対処しており、抜本的な対処は何ら為されていません。

    韓国の現実派が勝つか負けるかですが、対中関係と対日関係を分けて考えると、改憲して「被害者コスプレ史観」を捨て去る事が出来るか否かなのではないかと。

    で、韓国がそれを出来るか出来ないかですが、韓国社会は“蠱毒の壺”なので無理でしょうね。

    内部から変えようとする真っ当な人間には「親日派」というレッテルが貼られて社会的に抹殺されますし。

    なので、真っ当な人間は韓国籍を捨てて他国籍を得て、韓国民を辞めますし。

    日本では社民党や共産党、立憲民主党が“蠱毒の壺”に相当しますが、いずれも縮小・衰退の道を歩んでおり、韓国は其れが国家レベルなだけですね。

  • まあ
    左派が政権をとってくれた方が
    わかりやすくていいですね
    李在明ガンバレ

  • サムライアベンジャー(「匿名」というHNを使っている方には返信しません) says:

    >鈴置:そうです。そこが大事なのです。韓国人は中国に立ち向かう気概がない。将来も持てないで
    >しょう。だから、韓国にどんな親米政権が登場しても、日米韓が本当の意味でスクラムを組むこと
    >はない。組んだとしても『北朝鮮限定』です」。
     ズバッと切れ味の鋭い鈴置節ですね。個人的には、この点のように大事なポイントが分かっていればいいと思います。

     アメリカが・西側がどんなに働きかけても最終的に、中国のほうに行ってしまう、それが半島人(韓国人)だからです。「中華主義」から逃げられない、それが韓国人だからです。

  • 新しい戦前。
    今回は新カイロ会談でしょうか???
    将来、東京会談は歴史に残りそうですね。

    米英仏ソ中VS日独伊
        ↓
    日米英独仏伊VSロ中    印豪韓

    インド・韓国は今回からの参戦ですが、どの位置でしょう。
    もちろん同盟ですから、金だけでなく、血と汗は流さないといけませんが・・・・。

    着実に舞台はヨーロッパからアジアに移っていますね。

    • 東京ではなく広島ですね。
      あと宇も入れてあげてください。血と汗をながしているので。

      • ご指摘、ありがとうございます。

        広島会談ですね。
        バラバラだった民主主義国家が団結したきっかけは
            「宇」の奮闘ぶりでしたね。
        後世の教科書に残る「会談」になりますように。

  • ほんとうに日本の年寄り(大体75歳以上)はやれ、「若者は自分本位だー!」ユニクロの柳井なんかは「日本人は劣化しただー」なんだー言いますが、日本の国益を害する共産党、社民党、立憲民主党を育てて、憲法9条教徒で、しかもヘタレで韓国人含めた外人に何も言えなかったのはお前らじゃね?
    と、20代として思いますww
    我が強くなければ、外人にやられるだけ、なのが分からないのかね?
    その点、安倍さんはやはり格別だったし、昭和の国会中継見てると活動家しかいないし、今の議員さんはかなり頑張ってるな、と思います
    多分、ネットのおかげだと思いますが

    • テレホーダイの時間を待ってネットに繋がっていた世代としても、概ね同意です。
      ただしというかじつはというか、彼ら(75歳以上)は時間軸では平成令和に近いけれど、実態としては江戸や室町に近いんだということを斟酌してやってほしい。それくらいここ50年の推移は激しいものでしたから。
      狛江あたりで蛍光色のジャンパーを着てる連中は改心するより鬼籍に入るほうが早いとは思います。それでも世代間の断絶という方向には進んでほしくないと思う次第です。

      まぁ、ネットは広大だわ。

    • 「日本人は劣化しただー」

      日本を劣化させた。これだけの低賃金国にした原因企業の一つが、ユニクロのような印象があります。一時期、マスコミで盛んに報道されていましたので、そのような印象が出来上がったのかもしれませんが。

  • >仮に北朝鮮が韓国を併呑しようが、たかだか朝鮮半島止まりです
    近隣の脅威の数は変わらないですね。むしろマイナスなのかもですね。

    >現実派…親米派、日本に対しては謝罪を要求しない
    「”自首的”な誠意」を要求する現実派の方がタチが悪いですね。

    >米韓関係は「二流の同盟」に格下げ
    「米韓の血盟も欠盟へ」って流れなのかも・・。

1 2 3