果たして、内閣支持率と「必勝しゃもじ」問題には関係があるのか――。これについてはちゃんと検証できるものではありませんが、少なくとも「必勝しゃもじ」問題は貴重な国会質疑の場を空転させるべき話題ではないことだけは間違いありません。そして、この「必勝しゃもじ」を巡っては、当事者であるロシアとウクライナから反応が出てきたことで、ほぼ収束したようです。やはり自民一強の理由は、このあたりにもあるのかもしれません。
目次
メディアの世論調査は信頼に値するのか
当ウェブサイトで内閣支持率調査などを話題に取り上げると、決まって読者コメント欄にいただくお叱りの意見が、これです。
「メディアによる世論調査を、いったいどこまで信頼することができるのか」。
いわく、「新聞、テレビといったメディアの世論調査では、調査結果が『調整』され、『生の数字』がそのまま示されていることは滅多にない」。
いわく、「ひと昔前は固定電話に対してしか世論調査が実施されておらず、携帯電話が対象に追加されたのはつい最近のこと。回答している『昼間に固定電話に出られる』年代層は偏っているのではないか」。
いわく、「世論調査結果など質問の尋ね方、質問の順序によっていくらでも変わる。メディアが特定の調査結果を誘導することなどお手のものではないか」。
これらの批判は、ごもっともです。
とくに、(実名は敢えて出しませんが)特定のメディアの場合、明らかに世論調査方法を「誘導」していると思しき結果が出ることも多々あります。たとえば同じ時期に実施された他メディアの調査と比べ、内閣支持率が異常に低い、といった不自然さがあるのです。
したがって、内閣支持率に関する話題を取り上げる際には、「世論調査はあくまでもそのメディアが一定の方法で実施した結果に過ぎず、民意を正確に代弁しているという保証はない」、という点に気を付けなければならないことは言うまでもありません。
同じ方向に出て来るという事実をどう見るか
ただ、こうした世論調査の「癖」に注意しながらも、ときどきは世論調査結果を確認してみると、思わぬ示唆が得られることもあります。
昨日の『内閣支持率上昇は「小西文書」「しゃもじ」効果なのか』では、2023年3月における主要紙など5つの世論調査での内閣支持率を話題に取り上げました。再掲しておくと、図表のような具合です。
図表 内閣支持率(2023年3月)
メディアと調査日 | 支持率(前回比) | 不支持率(前回比) |
---|---|---|
時事通信(3/10~13) | 29.9%(+2.1) | 40.9%(▲1.3) |
産経・FNN(3/18~19) | 45.9%(+5.3) | 47.7%(▲4.9) |
読売新聞(3/17~19) | 42.0%(+1.0) | 43.0%(▲4.0) |
朝日新聞(3/18~19) | 40.0%(+5.0) | 50.0%(▲3.0) |
日経・テレ東(3/24~26) | 48.0%(+5.0) | 44.0%(▲5.0) |
(【出所】各社報道)
内閣支持率は時事通信のものが29.9%と30%を割り込んでいる一方、日経・テレ東が48.0%と50%近くに達しているなど、各社のバラツキが20ポイント近くに達しているのですが、それでも、少なくともここに挙げた5つの調査に関しては、「前月比で上昇している」という点に関しては共通しています。
また、不支持率に関しては、最も高い朝日新聞のもので50%、最も低い時事通信のもので40.9%と、やはり10ポイント近いバラツキがありますが、「前月比で下落している」という点に関しては共通しています。
もしメディアが世論調査結果を「調整」していたのだとすると、5つの調査実施主体が示し合わせて同じ方向性を打ち出そうとでもしない限りは、各調査で同じ傾向が出ていることの説明を付けるのは難しそうです(※著者個人的には、「メディア談合」の可能性については否定できないとは考えていますが…)。
日韓首脳会談や「小西文書」、そして「必勝しゃもじ」
いずれにせよ、「メディア談合」という可能性を脇に置くならば、この1ヵ月間で発生した出来事が国民から見た内閣支持率を引き上げる要因として機能したと考えるのが自然な発想であり、そうなると、やはり大きな影響を与えた要因は、日韓首脳会談か「小西文書」くらいしか考え辛いところです。
(「メディア談合」を考慮に入れれば、「4月の統一地方選に合わせてメディアが調査結果の『調整』を始めたのだ」、という仮説が成り立ちますし、著者自身はその可能性について排除できないとも考えていますが、本稿ではとりあえずその可能性については取り上げないことにします。)
また、これら5つの調査のうち、日経・テレ東の合同調査に関しては、実施時期(3月24日~26日)から判断して、岸田首相の電撃的なウクライナ訪問(3月21日)の結果をも踏まえたものであると考えて良いと思います。
中露両国の「ニセの和平」を潰した岸田首相
改めて振り返っておけば、このウクライナ訪問、「メディア対策」という意味ではかなり危ういものでしたが(『岸田首相ウクライナ訪問、メディアに「情報ダダ洩れ」』参照)、それでも習近平(しゅう・きんぺい)中国国家主席の訪露に「ぶつけた」という点においては、本当に大きな成功でした。
絶望的にインテリジェンスが欠如する外務省とオールドメディアどうしてメディアに漏れていたのか――。岸田文雄首相のウクライナ訪問が21日、ようやく実現しました。それ自体は良かったと言えますが、問題はそこではありません。経由地のポーランドで、日テレなどのメディア関係者が待ち構え、まだウクライナに到着する前の時点で「岸田電撃訪宇」を堂々と報じたのです。完全隠密行動だったバイデン米大統領の訪宇とは対照的に、今回の「岸田訪宇」は日本の外務省とオールドメディアのインテリジェンスの絶望的なまでの欠如を象徴する事... 岸田首相ウクライナ訪問、メディアに「情報ダダ洩れ」 - 新宿会計士の政治経済評論 |
なにせ、中国とロシアの両国の意図を見事に挫いてしまったからです。
『外国メディアが岸田首相ウクライナ訪問に注目する理由』でも指摘しましたが、外国のいくつかのメディアもこのアジアの「2つの経済大国」の首脳による、あまりにも対照的な行動に注目し、結果的に日本のウクライナに対する支援を浮き彫りにするという効果が得られました。
岸田文雄首相の先週のウクライナ訪問とウォロディミル・ゼレンスキー大統領との会談に関する外国メディアの報道を見ていると、ちょうど習近平(しゅう・きんぺい)中国国家主席がロシアの大統領であるウラジミル・プーチン容疑者と会談したタイミングにぶつかったことに注目しているものが多いことがわかります。いずれにせよ、私たち一般人が直接、外国メディアの報道を確認できるというのも、興味深い時代になったものです。ネットは一般人が「第四の権力」持つ独裁者に抵抗する手段インターネットの時代が到来しました。昨日の『ネ... 外国メディアが岸田首相ウクライナ訪問に注目する理由 - 新宿会計士の政治経済評論 |
とくにこの「中露に対する牽制」という効果に関しては、財務官僚出身の経済学者で嘉悦大学教授の髙橋洋一氏が27日付でウェブ評論サイト『現代ビジネス』に寄稿した内容を読むと、とてもわかりやすく解説されています。
面目躍如!岸田首相のウクライナ訪問は、「ニセの和平」中国のメンツを見事に潰すことができた
―――2023.03.27付 現代ビジネスより
記事タイトルにある「ニセの和平」とは、習近平氏が中立を装い、ロシアのウラジミル・プーチン大統領との首脳会談後に対面またはオンラインでウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談を行い、「ニセの和平を押し付けるつもりだった」とする文脈で出て来るものです。
正直、当ウェブサイトとしては、岸田首相や外務省の情報管理の在り方などを巡り、このリンク先の記事の趣旨に全面的に賛同するものではありませんが、それでも「結果論として、岸田首相の行動が中露両国の『ニセの和平』を潰した」とする指摘に関しては、そのとおりと考えます。
「必勝しゃもじ」、ロシア自身が気にしていた!
さて、こうしたなかで出て来るのが「しゃもじ問題」です。
「しゃもじ問題」とは、岸田首相がキーウを訪問するに際し、ゼレンスキー大統領にプレゼントするために、大きなサイズの広島・宮島産「しゃもじ」を「うまい棒」の箱に入れていったとされる論点です(『岸田首相が「必勝しゃもじ」をゼレンスキー氏に贈答か』参照)。
中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席が、国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ているウラジミル・プーチンとモスクワで会談をしている最中に、岸田文雄首相はウクライナに入り、ロシアによる戦争犯罪を象徴するブチャなどを訪れ、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領に「必勝」と書かれた「しゃもじ」をプレゼントしたとの報道がありました。ちなみにしゃもじには「敵を召し(飯)取る」という「験担ぎ」に使われるそうです。日本政府のお粗末な情報管理岸田文雄首相のウクライナ訪問を巡っては、『岸田首相ウクライナ訪問、... 岸田首相が「必勝しゃもじ」をゼレンスキー氏に贈答か - 新宿会計士の政治経済評論 |
これについては、当初はネット上でもあまり肯定的な反応は見られなかったのですが、冷静にその「由来」などが知られると、徐々にその意味合いが浸透してきたように思います。『ロシアのメディアが岸田「必勝しゃもじ」を報じた意味』でも指摘したとおり、ロシア自身がこの「しゃもじ」を気にしているというのです。
岸田首相がゼレンスキー大統領に「必勝しゃもじ」を贈ったという話題を、ロシアのタス通信が報じました。日本は120年前の日露戦争でロシアに勝利した国です。想像するに、その日本がウクライナに対し「戦勝のお守り」を贈ったというのは、ロシアにとっての「悪夢のシナリオ」を惹起させるものなのかもしれません。こうしたロシアの反応を見ると、この「必勝しゃもじ」、ロシアに対するメッセージとしては悪くなかったのではないでしょうか?必勝しゃもじと岸田首相「必勝しゃもじ」に批判集まるキーウを「電撃訪問」した岸田文雄首相が... ロシアのメディアが岸田「必勝しゃもじ」を報じた意味 - 新宿会計士の政治経済評論 |
考えてみたら、興味深い話です。
そもそも「必勝しゃもじ」は「敵を召し(飯)取る」の語呂合わせがあることから、日露戦争の勝利を祈る縁起物として宮島の名物となっていったという由来があるようなのです。
大阪のよみうりテレビによると、「日露戦争の時代、広島湾に位置する宮島は、軍人たちの出征地のひとつとなっていた」としつつ、「軍人たちは出征前、宮島の厳島神社を訪れ、無事に帰ってくることを祈念し、お守り代わりとしてしゃもじを奉納していた」と報じています。
岸田首相がお土産に“必勝しゃもじ”……地元観光協会も「微妙」と苦言
―――2023.03.25 12:35付 ytv newsより
よみうりテレビの報道だと、この「必勝」の文字を巡り、「宮島観光協会の担当者」が「微妙」と苦言を呈した、などと読めます。
ただ、「日露戦争」「日本式ライス・スプーン」などのキー・ワードがロシア側にも伝わっていることは間違いなく、ロシアに対する「嫌がらせ」としては、なかなかシャレが効いていて良いのかもしれません。当ウェブサイトとしては岸田首相を全肯定するつもりはありませんが、この「必勝しゃもじ」はクリーンヒットです。
ウクライナ自身がこれを歓迎した模様
ちなみに髙橋洋一氏も、先ほど紹介した『現代ビジネス』の記事のなかで、こう指摘しています。
「国内では広島の『必勝しゃもじ』を岸田首相がお土産にもっていったことが国会などで議論されているが、中国の『ニセの和平』が現状肯定でロシアの侵攻を認めるものであるので、力による現状変更を認めないのであれば、ウクライナの『勝利』を祈るのは、中国の『ニセの和平』を否定するという意味で、国際的に正しいメッセージだ」。
「国会などで議論されているが」のくだりに、「そんなくだらないことをいつまでも国会で議論する人たち」に対する髙橋氏なりの皮肉が込められていると見るのは少しうがった見方かもしれませんが、もしそうだとしたら、これをいつまでも国会で議論すること自体もおかしな話です。
こうしたなかで、ロシアと並んで興味深い反応を示したのがウクライナです。
セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使は25日、こんなツイートを発信しました。
ウクライナの大使が岸田首相の「必勝しゃもじ」に謝意を示した格好です。
野党が苦言呈すも…
このツイートに関連し、J-CASTニュースは27日、こんな記事を配信しました。
岸田首相「必勝しゃもじ」贈呈を野党批判も…ウクライナ大使が謝意 「役に立たない」批判にも反論
―――2023年03月27日18時03分付 J-CASTニュースより
J-CASTニュースはコルスンスキー大使のツイートを受け、「ウクライナ側がしゃもじの是非について反応したことで、国会論戦もある程度収束したといえそうだ」と指摘していますが、この「国会論戦」とは、立憲民主党など野党の反応を念頭に置いたものでしょう。
「しゃもじをめぐっては、立憲民主党の石垣のりこ参院議員が3月24日の参院予算委で、『日本がやるべきは平和をいかに和平を行うかであって、必勝というのは不適切ではないか』などと非難。泉健太代表もこの日の記者会見で『いつでも地元アピールをすればいいというものではない。緊張感のなさを露呈した』と批判した」。
J-CASTニュースによると、日本維新の会の馬場伸幸代表も記者会見で「一言で言ってノーセンス」、「向こうが生きるか死ぬかの戦いをやっている<中略>場にしゃもじを持って行くということは、ちょっとお気楽すぎるんじゃないですかね?私なら怒ります」と述べたのだそうです。
しかし、これに対し当のウクライナ側が肯定的な反応を示したのに加え、ウクライナ国営通信社『ウクルインフォルム』編集者の平野高志氏が同メディアにウクライナ語で投稿した「必勝しゃもじ」の由来を解説する記事がウクライナ国内で話題を呼んでいるのだとか。
正直、岸田首相のウクライナ訪問のタイミングがあまりにもドンピシャ過ぎて、野党としても「必勝しゃもじ」くらいしか批判するネタがなく、その「必勝しゃもじ」ですらウクライナ側の肯定的な反応で批判材料にならなくなってしまった、というのが実情でしょう。
ちなみに先ほど引用した日経・テレ東合同世論調査による政党支持率は、トップが自民党の43%で2位は立憲民主党・日本維新の会がともに8%だったのだそうです。どうも内閣支持率が高い原因は野党にもあるのではないか、とする仮説は、あながちピント外れではない気がするのですが、いかがでしょうか。
View Comments (23)
筋の通らぬゴリ押し続ける
THE小西議員(略称ザコニシ)と偏向メディアは
江戸時代の市中で暴れる山賊追い剥ぎと
片棒担ぐ瓦版屋のように映ります。
そんなザコニシさんの行く果ては、
ご本人希望の亡命か 雑魚にタヒ か?
と憐れんで差し上げます。
第一に【必勝しゃもじ】である事と、第二に【うまい棒】の箱であった事との二つの問題があると思います。その中で「うまい棒に擬装した秘密兵器」と言う側面と、「うまい棒自体が単体で日本の誇る秘密兵器」と言うコモディティな駄菓子でありながら唯一無二の戦略物資である事。
第一の面では「確かに"棒"だし、上手い事やってる」と言う巧妙なオヤジギャクまで感じさせます。このギャグセンスはあらゆるモノを無意味化、無害化しながらも意思は表明すると言う日本人高齢者の特性を遺憾無く発揮しています。
ところで必勝しゃもじの緩衝材に本物のうまい棒は詰めたのでしょうか?そこが気になります。
国政選挙の度にいつも思うのですが、各政党支持率での野党支持率に対し、野党当選者の割合が多いこと。
それだけ野党支持者は岩盤がしっかりしており組織化もされ動員力に長けている、ということでしょう。ある意味、意識高い系。厄介です。
日本は過去の資産を食い潰しながら、きな臭い極東地域で生きています。日本に体力が残っているうちに、岩盤層が無力化してほしい。
国家記議員がポカをしたとき、同じ党内からの批判でよく聞かれるのは国益を損ねたことよりも、「あんなやつがいたら次の選挙に影響する」というもの。
そのこと自体どうかとは思いますが、ある意味民主主義の自浄作用が働いているものとも言えます。
小西のやばさはネット界隈では有名でしたが、全国ニュースで叩かれたことはなかったのでこれまで当選を続けてきました。
統一地方選が始まったこのタイミングでサル・蛮族発言(とその背景の放送法に関するあまりにも稚拙なダブスタ)で全国に醜態をさらしたことで、党内、特に地方議員の間で小西の扱いがどう変わるかは注目ポイントだと思います。
選挙ポスターでよくある、有名国会議員と立候補者とのツーショットなんかは要チェックだと思います。
世界を含めて今まで首脳会談時の個人的なお土産が大きく取り上げられ問題になったことはあるのでしょうか。しゃもじのお土産というセンスはどうかと思いますが、なんと国会内で取り上げられて批判される事態にむしろウクライナ側が驚き、キッシーに助け船を出してくれた感があります。
しゃもじのセンスより嘆くべきは、しゃもじしか批判できない日本の野党議員のセンスの低さだと思いますが。
NHKは2483人に無作為に電話をかけて1229人(49.5%)から回答を得たと言っている。
この1229人の回答が18才以上の国民の意識を代表していると考えているようだが、果たしてそうなのか?
まずサンプル数が少なすぎないか?
50.5%の人が回答していないが、回答した人だけで全体を推定することに問題はないのか。
私は1度だけ電話による世論調査とはどんなものだろうという興味で最後まで付き合ったことがあるが5分かかった。
昼間こういうものに付き合う人とはどういうタイプの人なのだろう?
私は理系ではないので詳細はわかりませんが、
統計学では「信頼度」という考え方があるようです。
それによるとサンプル数自体は十分なようです。
それよりも問題なのはsqsq様が後半で書かれているように
回答しない50.5%の人がもし回答していたら
調査結果に変化があったかということです。
未回答の人も支持・不支持の割合が
回答した人と変わらないのであれば問題ないのですが、
もし偏りがあれば調査結果はあまり信用できないということになりますね。
回答がない以上、こればかりは調べようがないでしょうね。
「しゃもじ」以外持参しなかったというなら、批判も分からないではないでしょうが。殺傷能力がある武器の提供は無理という制約の下で、ウクライナ側が切望する各種の物資、資金援助を手土産に訪問したのですから、そこのところの評価には全く触れず、ひたすら「しゃもじ、しゃもじ」と騒ぐ以外に何もしないというのでは、根っからのロシア贔屓を除いたほとんどの国民には,岸田首相の訪宇への評価云々より、野党の言いがかりの方により強い反感を覚えさせただけに終わったはずです。
習近平ープーチン会談にぶつけて、その異常性を浮き彫りにして見せたという効果は、果たして岸田首相の訪宇の狙いの中に入っていたのかどうかは、定かでありませんが(あったとしても絶対にあからさまにはしないでしょう)、間もなくおこなわれるG7首脳会議の議長国である日本の首相が、「必勝」のメッセージを持参したということの意味は大きいはずです。
こういう素人でも思いつく論点に、全く意を砕くことができない立民を初めとする野党の「論客」陣の資質足るや、視野狭窄というより、見たいものしか見えない人間の集まりと評して、差し支えないように思えてなりません。
この点では、当初似たような論調の仄めかしを含めて「しゃもじ問題」を報道した、ATM、共同通信あたりの、本来は視野の広い言論を提供することでメシを食っていかねばならないはずのマスコミ界とて、やはり同じ穴の狢というべきかも知れません。なんとなく薄ら寒い思いです。
立憲共産党は冗談抜きに自民党・推薦への得票を助けている立役者でしょう。岸田首相に不満といっても、小西や安住が返り咲いたらどうなるかと考えれば・・・。
必勝しゃもじ(日本式”ライス”・スプーン)に込められたのは、『日”米”は救う!』とのメッセージ。・・なのかも。
必勝しゃもじは日露戦争でも武運祈願に用いられ、現代も続く世界遺産厳島神社の奉納品。折り鶴意匠ランプは広島平和記念公園の千羽鶴をおたきあげした灰を釉薬に被爆二世作家が作った品であり、核恫喝するロシアに対してもメッセージとなるもの。由来を知れば認識を共有でき、受け取ったウクライナがぽかんとするような贈り物ではありません。
しゃもじ送ったなら戦地でもちゃんと飯食えるように日本は支援してほしい。100万トンの備蓄米を一部放出しつつ米の減反政策を一時停止して政府買い上げれば同じ支援でもウクライナ、日本政府、農家に三方良しじゃないか。スシロールが普及しているそうなので米を送られて困ることは無いだろう。日本からの移送費が無駄かもしれんが象徴的な意味合いが重要だ。カレールゥも送って金曜日にカレー食ってもらおう。
まあこんなことは先の訪問時の非軍事支援でもっと現実的なのが盛り込まれてるんでしょうけど。
稲作に限らずですが、生産計画をたてて苗の準備をして……と、収穫までにどころか作付けまででもそれなりの時間的・物的準備を要するので、現状の減反政策の是非はさておいても、急な対処は結構難儀かもしれません。
種苗の確保はその年に急には無理ですし、水田地を排水工事して畑地転換しているところもかなり多いでしょうから、ポンと水を入れてもそもそも土地が田んぼにできなかったりもします。「作りたいけど作っていない」コメ農家がどれだけ居てかつ対応に応じられるかを調査しなければなりませんし、それがどれくらいになるか算定し、価格調整も気にし、更にはその支援米が成功したとしてもそのあとまた減反・畑地に戻すのか、その費用は公的に負担するのか……と、事情はどうであれ急激な農業政策というのは相当なコストとリスクがつきまとうと思われます。
とはいえ、実務者視点での意見はこんなところですが、何か日ウ間で噛み合う支援が無いか探すというのはとても重要に思います。それこそ、実務が暇な野党が専門家にはかって立案し、与党に提案して対決すれば良いのですよね。
日本の野党にそんなん無理とわかって言ってみる悲しさよ。
うーん減反数年まったと今動いてるものの維持だけでも難しいのですね
冷静に考えれば減反政策に手を入れるなんて布告、施行に数年かかるもの無理くりですね。
それでも海外の大災害に際し自治体の備蓄防災用品を買換えサイクルを早めることで支援物資に回したりするので、備蓄米もいけるかと思いましたが素人の浅はかさでした。
しかし日本じゃ直近でも生乳を需給バランス保てず泣く泣く廃棄なんてしてますからなにかうまいやり口は無いものですか・・・、コオロギ以外で。
本来数年・数十年を視野に取り組まないとならない分野なのですが、政治家も農政官僚も役場担当も当落や異動などで、一つの事を長期専門に取り組み続ける構造になっていませんしね。農学者は経営者や作業者とは違いますし逆も然り。となると農家自身が考えていくべきですが、経営に手一杯ですし。業界団体らしく農協や普及所等も頑張っているでしょうが、最終的には農家自身の財産に関する判断ですし。誰も彼も全てが後手。助けてAI。
閑話休題。逆に考えれば、そのへんをどうにかできたり、あるいは悪影響が無いことを立証できるのであれば、発想としてはアリなのだと思います。なんとかそういう分野を探せれば良いのですが。まぁコオロギは無さそうですネ。
日本のウクライナへの財政・人道支援
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/ukraine2022/index.html
主にインフラや自主再建支援でウクライナならばこれで良い、いやこれが良い。
私は今まで若干難民相手の支援策を思い描いていたようです。
そして日本語ではまともな情報拾えないだろうと英語検索してたら首相官邸の英語サイトにたどり着くというまったくもって情報収集の作法も知らぬおこちゃまぶりでした。ギャフン
まずは一次ソースに当たりをつけるよう習慣化せねば・・・
小西さんますます素晴らしさ発揮中
完全勝利宣言と共に次回も予告
更に火照ったのでしょうか日本生命の役員犯罪者呼ばわりと営業妨害の快挙
無敗なわけがやっとわかりました
もう行っては行けない所まで行ってしまわれたようです
立憲民主党は小西さんについて行けるのでしょうか
下手すりゃ次期党首かな?