野田佳彦元首相の故・安倍晋三総理に対する国会での追悼演説は、聴く人の心を打つ素晴らしい演説だったのではないかと思います。「勝ちっ放しはないでしょう、安倍さん」。このくだりで涙を流したという人もいるかもしれません。ただ、その直後の泉健太代表のツイートを読むと、やはり違和感を拭い去ることは難しいのです。
野田元首相による素晴らしい追悼演説
今年7月8日、奈良県で参院選議員選挙の応援演説中に暗殺された安倍晋三総理を巡っては、昨日、衆議院本会議で野田佳彦元首相による追悼演説が行われました。
野田佳彦元首相による安倍晋三元首相の追悼演説 全文/「勝ちっ放しはないでしょう」
―――2022年10月25日 13:28付 日本経済新聞電子版より
文字に起こすと5000文字を少し超えるくらいの文章ですが、野田元首相の安倍総理に対する敬愛の気持ちがよく出ており、聴く人の心にも響く、議会人としても素晴らしい演説ではないでしょうか。
野田元首相はまず、安倍総理の暗殺が「演説中に背中から銃撃されたもの」であり、「マイクを握り日本の未来について前を向いて訴えている時に、後ろから襲われた無念さ」を強調したうえで、「改めて、この暴挙に対して激しい憤りを禁じ得ません」と強調。
そのうえで野田元首相自身が安倍総理とは「政治的立場を同じくものではない」が、「あなたに首相のバトンを渡した当人である」と自らを位置付けたうえで、こう述べたのです。
「我が国の憲政史には101代64名の首相が名を連ねます。先人たちが味わってきた『重圧』と『孤独』を我が身に体したことのある一人として、あなたの非業の死を悼み、哀悼の誠をささげたい」。
「かつて『再チャレンジ』という言葉で、たとえ失敗しても何度でもやり直せる社会を提唱したあなたは、その言葉を自ら実践してみせました。ここに、あなたの政治家としての真骨頂があったのではないでしょうか。あなたは『諦めない』『失敗を恐れない』ということを説得力もって語れる政治家でした。若い人たちに伝えたいことがいっぱいあったはずです。その機会が奪われたことは誠に残念でなりません」。
そのうえで、こんなくだりでは、涙を流した人もいるかもしれません。
「勝ちっ放しはないでしょう、安倍さん」。
正直、改めてこの演説を聴く人の心を打つものではないかと思いますし、まだ読んでいないという方は、ぜひとも、全文をお読みいただきたいと思います。
泉健太代表が絶賛するも…
著者個人としては、野田元首相に対しては、とくに現役の首相だったころのさまざまな迷走を含め、「政治家としてあまり尊敬できない」という気持ち強いのですが、この追悼演説については、素直に評価したいと思う次第です。
ただ、野田元首相のせっかくの追悼演説ですが、やはり立憲民主党という組織の残念なところは、そのトップにあります。
泉健太代表はこの野田元首相の演説について、「聴く人々の胸に響く、そして安倍元総理に届く議会人としての演説でありました」と絶賛するツイートを発信しました。
ここだけを切り取れば、たしかに「その通りだ」と思う人もいるかもしれません。
しかし、それと同時に、泉健太氏自身が9月27日の安倍総理の国葬儀に際し、「内閣が独断で強行する国葬には反対」、「本日私は参列せず、別の場にて弔意を示す」、などと宣言していることを忘れてはなりません。
泉氏のこうした二枚舌、本当に残念でなりません。
結局は国民がこの悲劇を乗り越えていくしかない
さて、ツイッターなどを眺めていると、こんな趣旨の指摘がありました。
「ふだん保守的な政治的傾向を持っている人が今回の野田元首相の演説を一斉に絶賛していたことからもわかるとおり、保守派の人たちは是々非々で評価する。これに対し左派の人たちは中身も見ずに批判する傾向がある」。
この手の主張自体、定量的に証明することはなかなか難しい部分ではありますし、これに共感するかどうかについては各人の評価に委ねられる部分もあろうかと思いますが、個人的には非常にストンと腑に落ちるものです。
一般論としていえば、保守的な政治的傾向を持っている人ほど、結果的に「良いものは良い」と素直に評価する傾向があるように思えてならないからです(※もちろん、「保守」あるいは「右翼」、「ネトウヨ」などと名乗る人たちのなかにも、非常に残念なことに、あまり科学的な思考ができない人もいるようですが…)。
いずれにせよ、安倍晋三総理を失ったのは私たち日本国民にとっての損失ですし、現在の日本政府の姿勢を見ていて不安になる気持ちもないわけではありませんが、いつまでも悲しんでいたとしても始まりませんし、将来を悲観しているだけでは始まりません。
結局のところ、この日本という国を動かしているのは、私たち日本国民による投票行動なのであり、私たち一般国民が賢く判断し、選挙を通じて賢く行動していくことでしか、日本を変えていくことはできません。その意味で、安倍総理暗殺という悲劇も、私たち国民自身が乗り越えていかねばならない問題なのではないでしょうか。
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野田元首相の追悼演説には感銘しました。しかしながら、個人的感想ですが、立憲民主党の議員の方々の中には、残念ながら政治家としての質、まっとうな社会人としての品性に疑問を抱かざるをえない方が多いように思います。もちろん自民党にも他の政党にもいらっしゃいますが、特に立憲民主党は悪目立ちすぎるように思います。
泉氏の二枚舌を見逃してあげて10/25のTweetだけを見れば、まぁ変なことは言っていないのですが。よくよく見なくとも、泉氏自身の安倍総理に対する哀悼の意は欠片も語られておらず、ただ「身内の野田センパイを絶賛」しているだけの太鼓持ち宣伝Tweetです。
中身のない政治家は見抜かれれば嫌われますが、中身がない状態でも良く見せる・意に反した状態でも利用して見せる、という能力があれば実力以上のものを残せるでしょう。私も野田氏(の主に支持母体)を信用できませんが、この演説はまさにそういった点で優れ侮れないなと感じます。あ、内容を疑うわけではありません。
しかし泉氏の方は……体裁を整える、利用して見せる能力すら無いのかと愕然とします。「こういう時はちゃんと敵でも認められるのだな。」というのは二枚舌とは言われないし、かっこつけて利用すべき場面だろうに。所謂左翼はそのへんの視点や感性、基準が欠けていると感じます。まやったらやったで「敵に肩入れするのか!」とか内ゲバ始めそう(個人の感想です)。純化・先鋭化ってコワイ。
新聞で全文を読みました。
動画がネットに上がっていることは承知していますが、まだ観ていません。
活字を読んでいるだけでも、正直言って目頭が熱くってきましたから、動画を見たらどうなることかと・・・・。
しかし、一つだけ突っ込みを入れたくなった箇所がありました。
「歴史の法廷に、永遠に立ち続けなければならない」のは、安倍晋三元総理ではなく、むしろあなた達立憲民主党を初めとする、まともな国会運営の足を引っ張り続け、ことあるごとにアベガーを叫び続けてきた無能な野党諸君なのではないですか、と。
ともあれ、バカばかりの集団である立憲民主にあって、たった一人といえども野田氏のような比較的まともな御仁がいたことは、せめてもの慰め或いは救いと言うべきなのでしょうかね。
見事な演説でした。立民党には口数ばかり多くて次元の低い連中が多くみられますが、野田さんは別物です。
野田元総理の追悼演説を受けて、小川淳也・蓮舫の両氏の反応がネットにありました。
ひどいものでした。人として終わっていますね。
私は「トーイチャンネット」で読みました。
完全なる妄想ですが、(安倍元総理に倣って党首に再チャレンジして)野田党首と総理の、(ご自身が追悼演説で申した通りに)直接真剣対立をしてもらいたいものです。ただし、相手が岸田総理になるのか、(安倍元総理のように再登板した)菅義偉総理になるのか、麻生太郎総理になるのかは分かりません。(もちろん、全くの新顔もあります)
蛇足ですが、自民党政権になるのか、(村山内閣のように)自民党との連立政権になるのかは分かりませんが、野田(元)総理が総理に再登板する可能性も、ゼロではありません。その場合、泉党首と党首討論をするのでしょうか。
ネットでは野田元総理の追悼演説を評価する方が多いように感じました。小生もそのとおりだと思います。また、自民党に移籍をという書込みも見ました。
いろいろな評価はありますが、政治家の評価は政治活動の実績によるべきだと考えます。野田さんは総理退任後何をしたか?立憲民主党の道標となったのか、小生には理解できません。
野田佳彦元首相の追悼演説を
ご本人出演のBSフジプライムで見たあと
再度録画で見なおして、大きく教えられ
野田元総理への心からの称賛を表します。
少数狭量な野党立ち位置からの
心もとない不評の書き込みも
あるようではありますが
野田さん演説聞いたあと私は、
私は日頃はともすればいらないかも?(笑)
と感じていた野党を「(まともな)野党はやはり必要だ」
とまで感じたものです。
山上・安重根を礼賛する書き込みまであるなかで
明確にテロを否定し、さらに最後の、
与野党の立場を超えて未来に向けて、
国会議員の国政に対する矜持を語る姿勢には
思わず大きな拍手を送らずにはいられませんでした。
https://toyokeizai.net/articles/-/628555
演説の中盤で、安倍元総理の持病の腹痛を
選挙演説で使った件を
「語るも恥ずかしい、大失言」と謝罪するところも
野田さんの人柄にはじめて接し心打たれました
そして私も、あの民主党政権で
日本の労働者に塗炭の苦しみ味わせた
行ってはならない巨額売国野田スワップの人なことから、
してしまったこととは直接リンクしない
野田元総理の人格人柄まで汚れたものとして
見ていたことは間違いであったと
野田元総理に謝罪します。
回ってきた役回りが悪かっただけで
野田元総理は松下政経塾の理想を今も掲げる
本物の政治家だと気づきました。
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PS
多くの国民の心を打った追悼演説の5分後には
それとあまりにかけ離れたこの記事にもある
しょうもない質問を同じ所属で
これまで野党調査委員会での暴れようで名をなす
立憲民主党逢坂議員がやっちまったことも
そのコントラストがネットでも話題です。
【 世 相 狂 歌 】(^^)/
◇こ ら あ ~ こ の お ~
行 き も 帰 り も 暴 れ て は
知 る も 知 ら ぬ も
逢 坂 の 議 席
(注釈:本歌 『後撰集』蝉丸
小倉百人一首で有名)
これやこの 行くも帰るも 別れては
知るも知らぬも 逢坂の関
野田さんは、中道保守の方ですよね。
確か父上が自衛隊員だったと思いますが。
現在の立憲所属は場違いなのですが、少なくとも下野するまでは、所属政党は今より中寄りでしたので、場違いでもなかったと思います。
多分、宏池会あたりの立ち位置なのでしょうが、野党から政権に対して批判する使命を持っているようです。
レン○ーや辻○のような、なんのためにもならない批判しかしない方々とは違う、建設的批判のできる方だと信じたいものです。
>野田さんは、中道保守の方ですよね。
自民党はともかくとしても,今や共産党並みの極左思想の持ち主たちが主流の党となってしまっている立憲民主党よりは国民民主党のほうが野田さんにとっては政策的には居心地がよさそうに思えるのですけどね.
日本の場合,政党形成の第一原理は,以前からしばしば指摘されているように,欧米先進国のような政策に関する一致の度合いでなく,議員同士の個人的な好き嫌いであるので,「政策的には〇〇党の方が××党よりも合っている」という主張は殆ど無意味なのですが.
日本の政治家も彼らを選ぶ我々日本国民も,共にもう少し精神的に大人になって政治的な選択では個人的感情でなく政策で選ぶように成長しないと,いつまでも今のようなグダグダ状態のままでしょうね.
野田元総理の追悼演説は、個として発したから心に響いたんだと思う。
泉立憲代表の弁は、核心を糊塗して発するから心に響かないんですよ。
たとえば共産支持の人でも、個で接するといい人が多いんですよね。
集団になるとおかしくなるのは、疑うことを知らないからなのかな?