またもや「通貨スワップ」です。ロイターによると、「今週中に600億ドルを超える規模の韓米通貨スワップ協定が発表される見通し」とする韓国国内のネットメディアの報道を巡り、韓国中銀は21日、「事実ではない」とする声明で否定したのだそうです。ただ、FOMC直前でもあり、また、ロシアのプーチン大統領が「国家存立危機において予備役の召集等の部分動員を行う」などと述べたとする報道もあるため、市場のリスク選好次第では外為市場にも混乱が生じるかもしれません。
「韓国が米韓通貨スワップの締結を希望しているが、現時点において米国が韓国と為替スワップないし通貨スワップを締結する可能性が限りなく低い」、という点については、これまでに当ウェブサイトでは『韓国主要紙が相次いで「米韓通貨スワップ」締結を要求』などを含め、何度となく議論してきたところです。
韓国の主要紙が「5月の米国との約束に基づき、韓米通貨スワップを推進せよ」、などといっせいに騒ぎ出しました。このあたりはまったく予想どおりなのですが、その一方で韓国メディア『中央日報』には逆に、「脈絡のない通貨スワップ締結主張でむなしくなる代わりに外国為替市場安定に向け自分たちができることから探してやらなければならない」、などとするコラム記事も掲載されているようです。韓国に迫る通貨危機の脅威脆弱すぎる韓国の金融システムと資金調達力私たちの隣国である韓国は、GDPの規模でこそ世界10位圏内をうかが... 韓国主要紙が相次いで「米韓通貨スワップ」締結を要求 - 新宿会計士の政治経済評論 |
ただ、米韓「通貨」スワップを巡っては、こんな話題もあったようです。
韓国中銀、米FRBとの新たな通貨スワップ協定巡る報道否定
―――2022年9月21日12:38付 ロイターより
ロイターによると、韓国のオンラインメディア『聯合インフォマックス』が「600億ドル超相当の通貨スワップ協定が遅くとも今週中に発表される見通し」と情報源を明らかにせずに報じたところ、韓国銀行は21日、この報道は「事実ではない」と声明で述べたのだそうです。
なんだかよくわかりません。
ですが、これまでの「日韓首脳会談」云々の飛ばし報道の数々を眺めていると、韓国側では最近、この手の「飛ばし報道」が少し多すぎる気がします。
ちなみに『聯合ニュース』(日本語版)によると、韓国市場における本日の韓国ウォンの終値は1ドル=1394.2ウォンだったそうであり、辛うじて1ドル=1400ウォン直前で踏みとどまっている格好ですが、韓国時間終了後のセッションでNDF市場では一時1ドル=1397.5ウォンにまで売られたようです。
米国時間の21日午後、すなわち日本時間の明日早朝に予定されているFOMCの発表で、利上げ幅が0.75%ポイントとなるのか、1%ポイントとなるのかについてはまだわかりませんし、その後のジェローム・パウウェル議長の発言次第でも、金融市場に影響が生じるかもしれません。
もっとも、いったんFOMCの結果が明らかになれば、金融市場の混乱は落ち着くでしょうし、仮に「1%ポイントの利上げ」となれば、「材料出尽くし」からリスク選好が回復し、明日の市場ではウォン高に動く可能性もあると個人的には見ているのですが、この点はとりあえず脇に置きましょう。
とくに米韓金利差が完全に逆転すれば、韓国のような新興国の場合は外貨資金流出不安が続く格好であり、その意味では、当面韓国の市場が不安定な状況が続く可能性についても織り込んでおく必要はあるかもしれません。
これに加え、ロシアのウラジミル・プーチン大統領が21日、国民向けの演説で「西側諸国がもたらす国家存立への危機に対処するために、予備役からの召集などを含めた『部分的な動員』を行う」と発表したことなどが伝えられています。
Putin announces partial mobilization, assures Russia’s security in nationwide address
―――2022/09/21 17:06付 タス通信英語版より
ちなみにロイターによると、この「動員令」は第二次世界大戦以降初めてのことで、これは即日適用されるそうであり、また、プーチン氏は西側が「核の脅し」を続けるなら、「ロシアは兵力の全てを用いて対応する」と警告した、とのことでもあります(ということは、ロシア側はよっぽど困っている、ということなのでしょう)。
FOMC、ロシア要因などのさまざまなリスク要因が明日以降の金融市場にいかなる影響を与えるかについては、興味深く見守るべき論点のひとつなのかもしれません。
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偽情報に踊りやすい韓国民を熟知した何者かが流言飛語で濡れ手に粟に儲けてるのでは?
「部分的国家動員令」を受けて街頭撮影が捉えたロシア市民の反応が動画投稿され始めています。
国内 TV 放送や新聞記事(オンラインを含む)よりよほどリアルな情報です。目が離せません。
ロシアには兵役制度がありますので、普通の社会人はみな従軍経験のある予備役。すなわち Partial どころか事実上の国家総動員令だとの指摘もあります。
多分、動画はそのうち出ると思いますが・・・
部分的動員令に署名したあとのプーチンのテレビ演説を見ましたが、「「部分的」動員だからね!」と何度も強調していました。
相当に追い詰められている感が溢れていました。ちょっと、こっちが引いてしまうくらいに。
先日のウクライナの大進撃が影響したと思います。
ウクライナと西側がやってることについては、ほぼ100%自己投影だったのはお約束でしたが。
歯車は少し回りましたが、ロシアにとっては破滅への一歩に見えて仕方がありません。
戦闘参加拒否や予備役の招集拒否に対して、懲役10年以下を課す法案が下院に提出されたそうです。
https://twitter.com/Liveuamap/status/1572155921094033408
戦時体制の強化の意味合いが強い感じがします。
これって、懲役拒否して牢屋に入れられた方がマシなのでは?
運が良ければプーチン政権が倒れて10年待たずに出られるかも。
ブチャでは、ロシア正規軍が占領した後、治安部隊がやってきて拷問・暴行・虐殺が始まったんだそうです。
彼ら、統治に当たっては拷問虐殺は通常の手段なんじゃ無いかと思いました。
日本の懲役10年とはだいぶ違うんじゃないでしょうか。
確かに
>>日本の懲役10年とはだいぶ違うんじゃないでしょうか。
私もそう懸念します。
兵士への給料も約束通り払わないのですから
ましてや牢屋に入れられたら食べ物も命も危ういでしょう。
日本では極悪テロリスト重信房子が
まじめな国民の納めた税金で
持病治療してもらえてのうのうと
出所後にどぶサヨ テロリストシンパから
花束贈られ微笑むという、
モラルハザードな倒錯した光景
なんかはありえない世界だと思います。
ロシアメディアモニター(自称)こと Julia Davis 女史が投稿した翼賛TV番組 60minutes の英語字幕をご覧になっていますか? 今回のは痛快ですよ。
すみません、結構検索したんですが出てきません。
投稿者アカウントかタイトルか、何かヒントいただけません?(笑)
ご本人の名前をググれば、すぐ twitter アカウントに辿り着きます。
ああ、Youtubeじゃないやつですね。
すぐ出てきました。
お楽しみいただけていると思いますw
きっと頭に血が上っているに違いありません。翼賛TV番組は西側を楽しませるエンタメ番組です。
輝かしい戦果をことさら強調する大本営発表こそ、苦戦苦境の現実を覆い隠すプロパガンダであることをわれわれはよく知っているではありませんか。
Russia become the axis of the new world order!
韓国の掲示板を見てる気がしました。
枢軸国でいいんじゃね、とも思いますw
その一節が語られた瞬間、名物司会者オルガ・スカビィーワ(Ольга Скабеева)は視線をぎょろりと滑らせ、黒縁眼鏡の若い彼(政治学者のドミティ・アブザロフ Дмитрий Абзалов / facebook アカウントあり)は眼もとに指をやって何かをこらえている。そして
「We're all tremendously lucky.」
作り話のTVドラマを視るより当方は興味深いと感じます。
YouTubeでウクライナが西側の兵器でロシアの戦車を次々撃破するのが出てくるけど、アレ本物?
フェイクくさいけど?
ロシアの予備役全軍っていうと北朝鮮軍もかな?
いよいよ南北戦再開かな。
ウクライナ戦線に送り込んでも命令系統から言葉通じなさそうで無理無理だし。
トルコも日本と通貨スワップすると、ニセ情報で口先介入してましたね。下半島もトルコに追い付け追い越せです!ww