参院選後に意外な話題が出てきました。例の「脱糞疑惑」に続報が出てきたのです。週刊ポストの報道によれば、今年５月に愛知県内の高級焼肉店で発生した（と報じられた）「立憲民主党関係者脱糞疑惑」では、愛知選挙区で当選を果たしたばかりの斎藤嘉隆参議院議員が同席していたというのです。「もりかけ・さくら」で「疑われた側が説明責任を果たさねばならない」とする姿勢を堅持してきた立憲民主党こそ、本件で徹底的に説明責任を果たさなければなりません。

2022/07/25 16:00追記

敬称が抜けていましたので修正しております。また、誤植を修正しています。

そういえば「あの話」はどうなったのか？

今月は安倍晋三総理が凶弾に倒れ、参院選で自民党が勝利を収めるなど、本当にさまざまな動きがありました。まさに歴史に残る１ヵ月だったのではないかと思う次第ですが、この１～２ヵ月の日本国内外での目まぐるしい動きにより忘れられがちなのが、最大野党である立憲民主党の話題です。

立憲民主党といえば、現在でも衆参両院においては「最大野党」であり続けていますが、それと同時に先日の参院選では比例代表での獲得議席数で日本維新の会に負けるなど、別の意味で「見せ場」に事欠かない政党のひとつでもあります。

そんな立憲民主党といえば、やはり『検索エンジンにもついに「立憲＝焼肉・脱糞」と認識か』や『「最低でも店外」－自身で「見せ場」作った立憲民主党』などでも触れた、「あの話題」でしょう。

これは、愛知県内の高級焼肉店で５月８日、立憲民主党の愛知県議らが開いた会合後に「色と形がかりんとうによく似ている」ことで知られる「あの物体」が放置されていたとする、『文春オンライン』が報じた疑惑のことです。

いちおう当ウェブサイトでは「品位」を重視しているつもりであり、あまり当ウェブサイトで大々的に取り上げるのは好きではないのですが、こればかりは仕方がありません。事件の内容そのものについて議論するためには、どうしてもその物質（とくにその物理的な性質）について触れざるを得ないからです。

立憲民主党の不自然な声明文

ちなみにこの事件そのものについて、立憲民主党は報道の翌日付で記事を出して否定しています。

2022年5月30日付の「文春オンライン」における立憲民主党愛知県連所属議員に関する記事について

当県連として、当日会食に参加した関係者全員に聴取したところ、記事中の「事件」に関わった事実はありませんでした。もとより、あるはずもありません。

お店からは被害届が出されており、当県連も真相究明に向けた徹底的な捜査を求めます。

2022年5月31日

立憲民主党愛知県総支部連合会

幹事長　塚本 久

―――2022.05.31付　立憲民主党愛知県総支部連合会ＨＰより

ただ、もしも文春オンラインの報道が事実ならば、大変に不自然な話です。報道に基づけば、「被害」を受けた店は、その「物体」をすぐに片付け、プロの清掃業者を入れて清掃したうえで、Ａ県議やＢ市議にこの件を伝え、画像を送ったところ、両名が２人で菓子折りを持って事務所に謝罪に訪れた、などとしているからです。

「このクソッタレが！」名古屋の高級焼肉店個室で“人糞”放置事件が発生 県議らの会食後に一体何が？《店のオーナーが“憤怒の告発”》

―――2022/05/30 17:12付　Yahoo!ニュースより【※文春オンライン配信】

もしも「自分たちではない」と言い張るのならば、その時点で否定しておくべきでしたし、菓子折りを持って謝罪に訪れたということは、身に覚えがある、という証拠ではないでしょうか。

参院選後に出てきた「続報」

こうしたなか、小学館のウェブサイト『ＮＥＷＳポストセブン』に土曜日、脱糞疑惑の続報が掲載されていました。掲載されたのは『週刊ポスト2022年8月5・12日号』だそうです。

立憲民主「大便放置事件」、参院選当選議員も会合に参加　党内では箝口令敷かれる

―――2022.07.23 16:00付　ＮＥＷＳポストセブンより【※週刊ポスト配信】

週刊ポストによると、なかなか強烈な内容が報じられています。「立民愛知県連の関係者」のこんな発言が紹介されているからです。

「実は、先の参院選で3選を果たした立民の参院議員、斎藤嘉隆氏（59）もこの会合に参加していたんです。当日の会合参加者は警察の捜査対象になっており、選挙前にこの話が出たら大変だと。それで人糞放置事件について、立民ではダンマリを決め込むことになったんです。参院選の愛知選挙区は混戦で、斎藤議員も薄氷の勝利だった。投票前に表沙汰になっていたら、どうなっていたことか」。

にわかには信じがたい話ではあります。

もしもこの「立民愛知県連の関係者」の発言が事実ならば、それが報じられていたならば、選挙結果が変わっていたかもしれません。

時事通信によると、愛知選挙区（４議席）では、トップ当選が自民党の藤川政人氏（878,403票）、２位が公明党の里見隆治氏（443,250票）で、斎藤嘉隆氏は403,027票で３位であり、４位で当選した伊藤孝恵氏（国民民主党・391,757票）とは11,270票しか差がありません。

ちなみに５位で落選した広沢一郎氏（日本維新の会）の得票数は351,840票でしたが、もしも斎藤氏の得票が51,188票ほど減っていたとしたら、当選者が入れ替わっていたかもしれない、ということです。

（※当初公表版では敬称が抜けていましたので修正しております。他意はありません。）

立憲民主党は徹底的に説明責任を果たせ

これについて週刊ポストは現場となった焼肉店を取材すると、店長が「確かに斎藤議員もいました」と認めたと指摘。そのうえでこんなことを話した、と報じています。

「事件があったのは5月8日夜。ウチはもともと立民県議が常連で、党関係者によく利用してもらっていた。あの日は座敷の個室で、斎藤議員と県議、名古屋市議ら計8名が参加していました」。

会合は18時に始まり、20時半過ぎに全員が退店した直後にスタッフが政争に入ったところ、青ざめた顔で「大変です」と報告してきたのだそうです。

「座敷に人糞が残されているというんです。最初は半信半疑でしたが、個室に行くと、上座にこぶし大の人糞がこんもりと。臭いもキツかった。飲食店で何十年も働いていますが、こんなことは初めてでした」。

このあたり、週刊ポストは「状況から考えて、人糞を放置したのは直前まで個室を利用していた立民関係者以外考えられない」という店長の証言を紹介していますが、警察に届け出て以降も捜査が難航。証拠物自体はすでにトイレに流してしまっていたのに加え、「参院選もネックになった」というのです。

「刑事さんが、『本格的な捜査をするまで時間をください』と言うんです。下手に動くと選挙妨害に当たるらしく、『参院選が終わるまで待ってくれ』の一点ばり。参院選後に刑事さんに連絡したら、『選挙が終わったので捜査を再開します。会合参加者に順次事情を聞いていきます』と教えてくれました」。

また、週刊ポストが斎藤氏や問題の建議らに取材を申し込んだところ、関係者はいっせいに口をつぐんでしまったのだとか。

このあたり、現時点においては当事者のうちの片方の証言しか報じられていないため、この事件をめぐって本当に立憲民主党関係者がこの事件にかかわっているかどうかについては断言できません。

ただ、「もりかけ・さくら」だのといった虚報で、「説明責任は疑われた側にある」とする態度で安倍晋三総理を舌鋒鋭く追及してきたという彼らのこれまでの態度に照らすならば、間違いなく、これに関する説明責任は立憲民主党の側にあります。

私たち日本国民に対し、納得が行くように説明をお願いしたいところですし、また、立憲民主党が疑惑を晴らせなかった場合は、斎藤氏は参議院議員を辞職するのが筋でしょう。