日本の改憲の動きに対し、韓国メディア『朝鮮日報』(日本語版)に本日、「日本は侵略の歴史に対し被害国の許しや信頼が得られていない」、「反省や謝罪の表明も十分でない」、「より一層周辺国との関係改善を目指して努力すべきだ」とする注文が付けられていたようです。なかなかに驚く認識です。そもそも国際法や国家合意を破っている韓国が「信頼」を口にするとは噴飯物です。
改憲発議、岸田首相「できる限り早く」
今回の参院選で自民党が勝利をおさめた結果、自民・公明・維新・国民の4党は衆参両院で3分の2の多数を占める状態が出来上がりました。
公明党自身が改憲に前向きではないことを踏まえると、公明党を「改憲勢力」に含めるべきかは疑問ではありますが、それでも理屈のうえでは、日本国憲法に従った改憲の発議をするのに必要な「衆参両院での3分の2」要件については、クリアした格好です。
こうしたなか、岸田文雄首相が昨日、自民党本部で記者会見を開き、改憲をめぐっては「できる限り早く発議にいたる取り組みを進める」と言明したのだそうです。
岸田首相、改憲発議「できる限り早く」 物価高対策最優先
―――2022年7月12日 1:03付 日本経済新聞電子版より
これは、大変に力強い発言です。
そういえば、岸田首相といえば「検討使(けんとうし)」などと揶揄されることが多い人物ではありましたが、安倍晋三総理の暗殺直後あたりから、少し顔つきが変わった気がします。もう安倍総理という「重鎮」はいませんので、岸田首相が頑張るしかありません。
とりあえずは岸田首相に期待したいと思います。
朝鮮日報社説「一度修正されれば理念は崩壊」
ところで、こうした岸田首相の発言もあってか、日本全体で「改憲」に向けた機運が醸成される気配を感じ取ったのか、韓国を代表する「保守メディア」(?)とされる『朝鮮日報』(日本語版)には本日、こんな「社説」が掲載されています。
【7月12日付社説】安倍元首相死去で強まった日本の「平和憲法」改正に向けた動き
―――2022/07/12 10:38付 朝鮮日報日本語版より
文章がつらつら連ねられていますが、おそらくこの社説が最も主張したがっている部分は、次のくだりではないでしょうか。
「76年ぶりの憲法改正そのものが持つ意味は注目すべきだ<中略>。一度修正されれば平和憲法の理念は崩壊するだろう」。
具体的な改憲条項も何も見ずに、どうして改憲されただけで「平和憲法の理念が崩壊」すると決めつけるのでしょうか?改憲したら問題だ、などというのなら、自国の大韓民国憲法自体が過去に9回改正されているという事実をどう考えたらよいのでしょうか?
なにより、憲法に「安倍晋三思想」を明記する、といったものであれば懸念は理解できなくもないのですが、そもそも韓国メディアが「習近平(しゅう・きんぺい)思想」なるものを憲法に織り込んだ中国のことを「危険な全体主義思想だ」と批判したという記憶はありません。
「反省や謝罪も十分ではない」「許しも得られていない」
ただ、朝鮮日報の社説の強烈な点は、それだけではありません。社説では、こう続きます。
「憲法を改正するかどうかは日本国民の選択だ。しかし日本は侵略の歴史に対し被害国の許しや信頼が得られていない。反省や謝罪の表明も十分でないのはもちろん、一部政治家による歴史関連の妄言や攻撃的な言動も続いている」。
この社説がいう、「許しや信頼が得られていない被害国」とやらは、いったいどこの国のことでしょうか?韓国、北朝鮮、中国以外に、そのような国は存在しているのでしょうか?
また、日本は韓国に対し、過去にしなくても良い謝罪を何度も何度も繰り返していますし、「日韓諸懸案」という視点では、「加害者」は明らかに韓国であり、日本は「被害者」です。
朝鮮日報は、日本に対してこう注文を付けます。
「過去の過ちから抜け出し、いわゆる『普通の国』の道に進むのであれば、より一層周辺国との関係改善を目指して努力すべきだ」。
この場合、「普通の国」、あるいは「国際常識が通用する国」として努力しなければならないのは韓国の側でしょう。虚偽の「歴史」を捏造するだけでなく、国際合意を何度も反故にしつつ、平気で国際条約や国際法に違反した判決を下し、日本の名誉と尊厳、経済的利益を侵害し続けているのですから。
強烈なブーメラン
なお、朝鮮日報の社説では、こんな記述もあります。
「日本が隣国からの最低限の共感さえ得られない状態で平和憲法を崩壊させることに熱中すれば、その反作用も避けられない形で起こってくるしかないだろう」。
まさに強烈なブーメラン、といったところでしょうか。
韓国といえば、これまでさんざん、日本との信頼関係を踏みにじって来た国です。その韓国のメディアがこれを述べるというのも、なかなかに強烈と言わざるを得ないと思う次第です。
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韓国の望む日韓関係は日本の国際法破りを意味します。
あえて韓国に聞いてほしい。
韓国は日本に国際法を破れと言ってるのか?と。
「韓国が隣国からの最低限の共感さえ得られない状態で国際法遵守を崩壊させることに熱中すれば、その反作用も避けられない形で起こってくるしかないだろう。」
ということでしょうね。
>「日本が隣国からの最低限の共感さえ得られない状態で平和憲法を崩壊させることに熱中すれば、その反作用も避けられない形で起こってくるしかないだろう」。
まあ、今起こっていることと、大して変わらないでしょう。
話ズレですが、「たたき斬ってやる」などと過激な発言をしていた左巻き界隈は、総じて頬被りですね。
逆に、反応が先鋭化していて、統一教会との関係を強調して印象操作に走ってます。政治に影響を及ぼした証拠もないので、モリカケ桜と同じカオスに持って行くんでしょう。「疑惑は深まった」攻撃。ホントに芸がないです。
またこのネタで、ずっと先鋭化と対立が続くんだろうかと、鬱陶しい気分です。
ただ、「ころす」「しね」などの過激な表現は今後、SNS上などでは使いにくくなるでしょうね。衆人による取り締まりが厳しくなると思います。
そこは一歩前進しそうな予感です。
あ、そうそう。
>安倍晋三総理の暗殺直後あたりから、少し顔つきが変わった気がします。
選挙最終日の新潟での演説動画が拡散していたので見た人も多いと思いますが、切り出されていた安倍氏関連部分では「心」を感じました。
化けるといいですね。ほんとに。
総裁選でも、ノートを取り出して語る部分でそれを感じたのですけどね。あの時は悲哀でしたけど。
元ジェネラリスト様
左派がプラカードつくるはtweetするはで散々やらかしてきた「シネ」連呼。
アベしね
日本しね 等々
一昨日テレビで驚きの言い訳を視てしまいました。
『「しね」は慣用句だから問題ない! 』
鶴橋や新大久保や川崎市桜本行って大声で言っても川崎市条例とかセーフなんでしょうか?
以前田原総一郎がテレビ生放送で放送禁止用語連呼して問題になった時も
「放送禁止用語を個々に明記したものは無い。法律でも無い」
で済ませた時と同じです。
日本にヘイトに相当する言葉は無くなりました。
>一昨日テレビで驚きの言い訳を視てしまいました。
>『「しね」は慣用句だから問題ない! 』
ハッピー米山氏がツイッターで強弁していたのは見かけましたが・・・テレビですか。
局と発言者、憶えておいでです? 気になるなぁ。
う〜ん選挙特番中だったし、音声聞いた直後にチャンネルかえたからわからない…です。
> 具体的な改憲条項も何も見ずに、どうして改憲されただけで
>「平和憲法の理念が崩壊」すると決めつけるのでしょうか?
> 改憲したら問題だ、などというのなら、自国の大韓民国憲法
> 自体が過去に9回改正されているという事実をどう考えたら
> よいのでしょうか?
どうもこもありません、それが左翼なのです(笑)
過去、大学紛争で暴力集団化した学生たちは、当時の日米安保改正提案の内容など読んでもいなかった筈です。一瞥でもしていれば、当時の政府がその不平等な内容を是正にかかっていたことを理解できたでしょう。いわば反対すること自体に酔っていた。今のROKも同様です。真実に弱い、真実を確かめない。それが左翼の左翼たる所以ですね。
相変わらず「でっかいお世話」ですね。。
ここ最近のり地域記事で一番ムカついた。
こんな国と国交正常化なんて未来永劫必要ない。国交断絶を望む。
彼の国から外交ルートでコメントされたら、
宗主国が常に言うように、
内政干渉である
とだけ返せばいいのではないでしょうか。
ロシアのウクライナ進行を受けて、どなたかが
「今はもう、戦後ではなく、新たな戦前である」と仰ってました。
その通りだと思います。日本はもう何も、世界に後ろめたいことなどありません。堂々としてればいいと思います。日本は今後の戦争に備えて準備をしなければなりません。諸外国にとやかく言われることはないです。自国を守るのに、何の遠慮が必要か。ばかばかしい。
朝鮮日報の社説でしたか。朝日新聞の社説かと思いました。
武器を輸出している国が言うことではない
「安倍元首相が山上某に撃たれた事件で、警備に油断があったのではないかとの指摘がある。」という文章で「安倍元首相→わが国」「山上某→ミサイル打ち上げ好きな国」「警備→国防」に置き直して考えてしまいます。失礼しました。安倍晋三氏のご冥福をお祈りいたします。