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    Categories: 外交

日韓諸懸案を「一度に包括的解決」することはできない

尹錫悦(いん・しゃくえつ)韓国大統領が「韓日歴史問題は未来の問題とおなじテーブルで解決すべき」と述べたそうです。端的に申し上げて、日韓諸懸案はひとつひとつ丁寧に韓国が自らの判断と責任において解決しなければならないものであり、それらを「包括的に解決」することなどできません。また、「共通の価値観を実現する規範を我々が守らなければならない」とも述べたと伝えられていますが、国際法規範を踏みにじっているのは、ほかならぬ韓国自身です。

韓国の特殊性

法曹人みずからが法的手段による解決を否定

韓国メディアを眺めていると、しばしば「韓日間の過去の問題は法的手段では解決することができない」、といった主張に出くわすことがあります。たとえば、当ウェブサイトでは過去に、とある韓国人弁護士が「韓日間の過去の問題は法的手段では解決できない」と述べた、とする話題を紹介したことがあります。

なぜ正論を指摘する論者が、たった1人もいないのか――。「韓日ビジョンフォーラム」には多くの論者が参加しているようですが、「韓日諸懸案は本来、すべて法的に解決済みであるのに、これを蒸し返すわが国の側に問題がある」と指摘する論者は見られません。それどころか、「韓日問題は法律で解決することができない」などと言ってのける弁護士の方もいらっしゃるようです。「台頭で未来志向の関係」否定しているのはどちらかとても当たり前の話ですが、外交関係においては、基本的に「対等で未来志向の関係」を目指さなければなりませ...
韓国弁護士「過去の問題は法的手段では解決できない」 - 新宿会計士の政治経済評論

出所は、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に3月23日付で掲載された『<危機の韓日関係、連続診断25>』という記事にあった、こんな趣旨の記述です。

  • 韓日関係は水平的に変わったが日本の法曹界と交流してみるとまだ韓国の変わった地位が受け入れられていないと感じる
  • 日本も韓国に対する認識を再確立し関係改善の「宿題」をしなければならない
  • 慰安婦・強制徴用など過去の問題は法的手段が究極的解決策になれない

この人物が述べる「韓国の地位が変わった」が何を意味するのかはよくわかりませんが(「韓国が昔と比べて経済発展したこと」でしょうか?)、韓国が経済大国になったからといって、国と国との約束を破ってよい、という話ではありません。

ましてや法曹人たる弁護士が「法的手段で解決できない問題がある」などと発言しただけでなく、それを大手メディアが堂々と掲載している時点で、韓国社会ではいかに法が軽視されているかという間接的な証拠のひとつでもあります。

「韓国は正義の国」≒「韓国は無法国家」

あるいはこの「法的手段で問題は解決できない」という主張、別の表現を使えば、「日本が法を重視する国であるのに対し、韓国は正義を重視する国だ」、などと述べられることもあります。

これに関連し、韓国観察者である鈴置高史氏は、先月上梓した新刊書(『

正義は対立する双方にある。だからこそ話し合って妥協点を見つけ、それを守ろうと約束する。これが条約だ。『正義は韓国にある』と言い出して条約を破るのなら今後、韓国とは一切、約束できないことになる」(同P118)。

改めて読み返すと、本当に慧眼と言わざるを得ません。

そして、鈴置氏が自身を「韓国観察者」と名乗っていることは事実ですが、正直、その肩書が適切なのかどうかという点は疑問です。この記述を読むだけで、鈴置氏がじつは「韓国」というフィルターを通して、私たち人類が暮らしている、この現代国際社会の基本的なあり様を示してくれているからです。

その意味では、鈴置氏の仕事には、「韓国だけを観察している」のではなく、「韓国観察を通じて日本や世界を観察している」、という側面があるのです。

特殊なのは日韓関係ではなく韓国そのもの

また、韓国が好むのが「韓日関係の特殊性」という表現ですが、これに対しても鈴置氏はこう指摘します。

韓国を相手にしなくなったのは日本だけではない。米国も北朝鮮も、そして中国からもまともに扱われなくなった。自らの力を過信した傲慢な外交で、孤立の一途をたどったのだ。日韓関係が悪化したのも『日韓関係の特殊性』からではない。『韓国の特殊性』が原因なのだ」(同P165)。

つまり、鈴置氏に言わせれば、「日韓関係が特殊」なのではなく、「韓国が特殊」なのです。

では、法を軽視することの問題点とは、いったい何なのでしょうか。約束を破ることの問題点とは、いったいどこにあるのでしょうか。

考えてみれば、「すぐにウソをつく」、「国際的な法、約束をすぐに破る」というのは、およそ一般的な国にはあるまじき行動です。ましてや韓国はOECDに加盟し、ひとりあたりGDPでも日本と肩を並べるほどの経済大国にまで成長した「中堅国家」(?)です。

そのような「中堅国家」が、国際社会と近代主権国家同士のルールを無視した振る舞いを続けていること自体、行動としてはかなり「特殊」(あるいは「異常」)であるといわざるを得ません。ロシアの例に見るまでもなく、そのような国は、やがて国際社会からの信頼を失い、孤立するのではないかと思います。

日韓関係をどう考えるか

破綻の危機に瀕する日韓関係

そして、鈴置氏が普段から指摘するとおり、韓国はすでに米国からもかなり軽んじられているフシがありますが、それよりももっと直接的に、関係破綻の危機にある相手国といえば、日本でしょう。その理由は、なんといっても韓国の日本に対する「二重の不法行為」にあります。

この「二重の不法行為」、先々月の『【総論】韓国の日本に対する「二重の不法行為」と責任』でもざっとまとめたとおり、韓国が日本に対して仕掛けてきている「①ウソツキ」、「②約束破り」という不法行為のことを意味します。

世間では少し勘違いしている人が多いようですが、日韓諸懸案とは韓国の日本に対する「二重の不法行為」の問題です。解決する全責任は、韓国側にあります。そして、日本が議論しなければならないことは、「どうやって韓国に譲歩して折り合いをつけるか」、ではありません。「約束を守らない韓国を、どうやって罰するか」、です。本稿では「総論」として、これまでに当ウェブサイトで触れてきた「韓国の対日不法行為」の数々を、大ざっぱに振り返っておきます。韓国の対日不法行為、尹錫悦政権発足後に「風化」していないか?2022年5月1...
【総論】韓国の日本に対する「二重の不法行為」と責任 - 新宿会計士の政治経済評論
日韓諸懸案巡る韓国の「二重の不法行為」
  1. 韓国側が主張する「被害」の多くは、(おそらくは)韓国側によるウソ、捏造のたぐいのものであり、最終的には「ウソの罪をでっち上げて日本を貶めている」のと同じである
  2. 韓国側が日本に対して要求している「謝罪」「賠償」などには、多くの場合、法的根拠がなく、何らかの国際法違反・条約違反・約束違反を伴っている

(【出所】著者作成)

韓国側から「関係改善」というメッセージが出てくるなか、わが国のメディアも過去の日韓関係について「なかったこと」にして、こうした韓国側からの「関係改善」なるプロパガンダを盲目的に垂れ流しているフシもあります。

韓国の対日不法行為に関する一覧表

したがって、これらの「二重の不法行為」については「一覧表」にしておいたほうが良いという判断もあり、先日より当ウェブサイトでは、これらを一覧にしたものも作成しております。これを画像化したものが図表1です(この図表1をテキスト化したものについては本稿末尾にも収録しておきます)。

図表1 韓国の日本に対する「二重の不法行為」の事例

(【出所】著者作成)

著者自身の分類に基づけば、現在の日韓諸懸案のなかでも、とりわけ大きなものが「竹島不法占拠問題」、「自称元徴用工問題」、「自称元慰安婦問題」の3つであり、これらについては付随論点を韓国の不法行為の例として挙げています。

また、日韓間にはそれら以外にも、韓国が発生させた細かい懸案が無数に生じています。本稿ではとりあえずそれらについて、李明博(り・めいはく)政権時代、朴槿恵(ぼく・きんけい)政権時代、文在寅(ぶん・ざいいん)政権時代、尹錫悦(いん・しゃくえつ)政権時代の4つに分類しています。

さらには、次のとおり、本表に掲載していない行動も存在しています。

  • 「日本海」という名称を勝手に「東海」などと呼び変えようとしている問題
  • イチゴ、マスカットなど、日本の農作物の種苗を勝手に持ち出して栽培している問題
  • 東京五輪の際に選手村に政治的横断幕を掲げた問題
  • 「放射能」問題をでっち上げ、東京五輪に出場する韓国人選手に「弁当」を提供した件

二重の不法行為:すべての解決責任は韓国にある

いずれも強烈な話題ばかりです。

(※なお、少しだけ余談を述べておくならば、東京五輪の話題に関していえば、『韓国のTV局、相手オウンゴールに「ありがとう」字幕』でもふれたとおり、韓国自身が日本以外の国に対してもさまざまな無礼を働いていますので、「日本に対してのみ無礼を働いている」というわけではありません。)

五輪が始まってまだ数日しか経過していませんが、こうしたなか、個人的な予想を上回るペースで、韓国の「やらかし」が露呈しつつあります。開会式でウクライナに原発事故画像、ルーマニアに映画『ドラキュラ』の画像などで世界的に批判された韓国が、今度はルーマニア選手のオウンゴールに「ありがとう」と字幕を表示したそうですし、さらにウクライナの領土主張を竹島問題と同一視するという記事も掲載されている模様です。東京五輪、韓国の「やらかし」の数々普段から当ウェブサイトで紹介しているとおり、韓国メディアや日本国内の...
韓国のTV局、相手オウンゴールに「ありがとう」字幕 - 新宿会計士の政治経済評論

そして、これらの強烈な対日不法行為の数々、あらためて振り返っていただければわかりますが、いずれも「①韓国がウソ、捏造に基づいて日本の名誉を傷つけている」、「②韓国が日本に対して法的根拠のない不当な要求を行っている」という2つの特徴の少なくとも1つを満たしています。

そのうえで、結局のところ、これらの諸懸案には基本的にすべて、「韓国が自国の判断と責任において解決しなければならないものである」、という共通点があります。

というよりも、通常の国家であれば、「そもそもウソをつかないこと」、「そもそも法と条約と約束を守ること」は当然の話ですので、それらを改めて議論する必要があるということ自体が異常でもあるのです。

したがって、鈴置氏も力説するとおり、「日韓の歴史問題」が特殊なのではなく、「歴史問題を(ときとして捏造してまで)持ち出してくる韓国」が特殊なのです。

これまでの日本は「日韓関係が特殊なのだ」と思い込み、韓国に対して国際法の原理原則を捻じ曲げて譲歩することも多かったのですが(たとえば2015年12月28日の日韓慰安婦合意がその典型例でしょう)、もうそろそろその「日韓関係の特殊性」という固定観念から抜け出すべきです。

そして、日本が「自由で開かれたインド太平洋」を掲げているということは、日本自身が「我が国は国際法秩序を尊重している」と宣言しているのと同じであり、したがって、国際法秩序から逸脱する行為を日本が行うことは許されません。

韓国が要求している不当な「歴史問題」をめぐる謝罪や賠償には絶対に応じてはならないだけでなく、むしろ韓国に対しては「ウソをつかないこと」、「国際法を守ること」を要求すべきです。日本が最も重視すべきは「日韓関係を維持すること」ではなく、「国際法秩序を尊重すること」なのです。

ご注意:当ウェブサイトでは「民族性」は取り扱いません

なお、月が替わったので改めて申し上げておきますが、「韓国の民族性」――たとえば「なぜ韓国が日本に対し、こうしたウソつき、約束破りなどの不法行為を仕掛けてくるのか」、など――に関しては、基本的には当ウェブサイトの管轄外です。

当ウェブサイトではこれまで、「韓国がなぜそのような非合理的な行動を取るのか」について突っ込んだ分析をしてきませんでした。あくまでも「韓国が行った行動」を法的・経済的側面から解釈し、それらが何をもたらすかについての分析を心掛けてきたつもりです。

その理由は、当ウェブサイトは基本的に「金融」「経済」「外交」「政治」などの分野から、「数値化できるもの」「客観的事実を確認できるもの」をメインに取り上げて議論することを重視しいるからており、べつに文化人類学などを議論するつもりはなく、ましてや韓国ウォッチングを専門とするサイトでもないからです。

正直、文化人類学、あるいは「韓国の民族性」などについてはは当ウェブサイト的には「専門外」ですし、それに、シンシアリーさんのブログのように、「民族性」などに基づき韓国の行動を説明しようと試みるサイトも多く存在していますので、もしそれらの話題に興味がある方は、そうしたサイトをご参照ください。

余談ついでにもうひとつ申し上げておくと、当ウェブサイトの読者コメント欄では、民族ヘイトなどにならない限り、何を書き込んでいただくのも自由ですし、「韓国の民族性」に関してご自身の見解を披露していただくのも自由です。

ただし、ごくたまに「韓国の民族性」に関してご自身の持論をお持ちの方が、その持論を受け入れるよう、ほかの読者の方に対して強要しているケースも見られますが、少なくとも当ウェブサイトにおいては、そうした行動についてはお控えください。

「包括的解決」というまやかし

尹錫悦氏「韓日の歴史と未来の問題をひとつのテーブルで解決」

さて、日韓諸懸案という文脈において、本稿で取り上げておきたいのは、中央日報に昨日付で掲載された、こんな話題です。

尹大統領「韓日、歴史・未来問題をひとつのテーブルで解決しなければ」

―――2022.07.01 16:00付 中央日報日本語版より

中央日報によると尹錫悦大統領は1日、訪問先のスペインから帰国する途中の機内懇談会え、次のように述べたのだそうです。

  • (韓日関係の)歴史問題と両国の未来問題はすべてひとつのテーブルにのせて一緒に解決していかなければならない
  • 歴史問題が両国の間で進展がなければ懸案と未来の問題に対しても議論できないというそのような考え方はやめなければならない

…。

これはまた強烈な認識です。

先ほども指摘したとおり、日韓間の諸懸案は、竹島、徴用工、慰安婦の「3本柱」もさることながら、それ以外にも本当に多岐にわたるさまざまな論点がありますし、これらの圧倒的多数は「韓国の日本に対する一方的な不法行為」でもあります。

尹錫悦氏がいう「歴史問題」が何を意味するかはよくわかりませんが、もしも日韓諸懸案のことを指しているのだとしたら、それらについて韓国側から具体的な解決策をなにひとつ示すことなく、「すべてひとつのテーブルにのせて一緒に解決する」、というのには、かなりの無理があります。

尹錫悦氏自身はかねてより「韓日歴史問題は包括的に解決する」などと公言してきましたし、韓国国内では「歴史問題と未来の問題は分離してツートラックで対話すべし」とする考え方は一般的なものでもあるのですが、どちらも日本にとって受け入れ可能なものではありません。

ちょっと待って!順序が逆ですよ!!

ちなみに尹錫悦氏はその「歴史問題」とやらをめぐっては、次のようにも述べたのだそうです。

韓日両国が未来のために協力できるなら、歴史問題も十分に解決することができると信じている」。

ちょっと待っていただきたいと思います。

日韓両国が「友好国」として、ともに手を取り合い、未来に向かって発展していくことができるのならば、それはそれで日本にとっても歓迎すべきことです。

しかし、その前提はあくまでも1965年の日韓基本条約と日韓請求権協定という法的基盤のうえに積み上げられてきた関係であり、自称元徴用工判決問題などは、韓国自身が現在、その前提を根底から覆そうとしているようなものである、という点を、忘れてはなりません。

したがって、話は逆であり、本来ならば「日韓諸懸案を解決すれば、日韓両国は未来のために協力することができる」と述べるべきなのです。

ちなみに中央日報によると、尹錫悦氏は次のようにも述べたのだそうです。

国際社会が持続可能に発展・維持していくようにするために必ず守らなければならない共通の価値観、この価値を現実に実現する規範を我々が守らなければならない。その規範に基づいた秩序が尊重されなければならない」。

思わず「あなたがたの国がその規範を守っていないじゃないか」、「その規範に基づいた秩序を踏みにじっているのは貴国ではないか」、などと突っ込みたくなる、まことに矛盾した発言です。

読者の皆様に「問題」です:AとBどちらが正解でしょうか?

いずれにせよ、こうした一連の発言を眺めていると、正直、尹錫悦政権の5年間(※5年続くかどうかはわかりませんが…)を通じても、日韓諸懸案が日本の望むようなかたちで解決される望みは薄そうです。

したがって、いつもの「アレ」を置いておきたいと思います。

日韓関係をめぐる問題

次の文章①、②を読み、それに続く文章として適切なものを、A、Bから1つ選びなさい。

  • ①日本にとって現在の韓国は、経済・産業上も、外交・安全保障上も、大変に重要な国である。
  • ②しかし、韓国が日本との間でさまざまなもめ事を起こしており、これらについて国際法や国際社会の常識に従った解決も期待できない。
    • 選択肢A…「だからこそ、日本が国際法に拘泥するのではなく、多少とも韓国に譲歩し、日韓関係の破綻を防ぐべきだ
    • 選択肢B…「もしも韓国が国際法を守らないならば、日本は経済、産業、外交、安全保障などにおける韓国の重要性を下げるべきだ。」

答えはあえて示しません。読者の皆様においてお考え下さい。

【重要】宣伝:鈴置論考

なお、最後に宣伝です。

当ウェブサイトではここ数日、韓国観察者である鈴置高史氏が上梓した新刊書『韓国民主政治の自壊』について、(※鈴置氏に無断で)宣伝をしています。

冒頭の記述も同著から抜粋したものですが、具体的な内容については『鈴置高史氏最新刊「韓国民主政治の自壊」の「読み方」』あたりでも詳しく紹介したとおり、同著は新書版でありながら、大変に読みごたえがあります。

韓国観察者・鈴置高史氏が執筆した、待望の新著が出てきました。『韓国民主政治の自壊』という書籍がそれです。本稿ではこの鈴置氏の最新刊を巡り、「儒教と民主主義の相性が悪い」、「韓国では約束よりも『正義』が重視される」、「日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ」といった諸論点を紹介してみたいと思います。鈴置高史氏の新刊書先日の『政治家は鈴置氏「韓国の謝罪利権復活」警告を熟読せよ』では、朝鮮半島の「先読みのプロ」で非常に優れた韓国観察者である鈴置高史氏が新刊書を刊行するらしい、という話題を取り...
鈴置高史氏最新刊「韓国民主政治の自壊」の「読み方」 - 新宿会計士の政治経済評論

ちなみに当ウェブサイトから確認できる売上としては、アマゾン・リンク(Kindle版ないし書籍版)を経由して販売された冊数が6月中で183冊に達し、昨日夜10時時点でもさらに8冊売れています。

現時点で191冊ですので、週末でさらに9冊売れれば、200冊に達するでしょう。

資料:韓国の対日不法行為・テキスト化図表

なお、図表1に示した「韓国の対日不法行為の事例」をテキスト化したものについても掲載しておきますので、ご自由にご利用ください(※ただし、他サイトに引用・転載する際は、かならず引用・転載である旨、および当ウェブサイト名称、本稿のURLなどを付記してください)。

図表2 韓国の対日不法行為の事例(テキスト化)
区分 おもなできごと 時期
竹島不法占拠問題 サンフランシスコ講和条約発効直前に李承晩(り・しょうばん)ラインを一方的に宣言 1952年1月
韓国沿岸警備隊が竹島に不法上陸し、竹島駐留を開始 1954年6月
問題解決のため日本が提案した国際司法裁判所への付託を3度にわたり韓国政府が拒絶 1954年9月、1962年3月、2012年8月
自称元徴用工問題 長崎県端島(いわゆる「軍艦島」)などでの「朝鮮人強制連行・強制労働」という歴史捏造
韓国大法院による日韓請求権協定違反の判決 2018年10月・11月
日本政府が日韓請求権協定に従い求めた解決手続を韓国政府が無視 2019年1月~7月
自称元徴用工らの側による日本企業の資産差押と売却手続(売却スルスル詐欺) 2019年以降
自称元慰安婦問題 日韓両国が2015年12月に取り交わした「日韓慰安婦合意」を韓国政府が反故にする 文在寅政権発足後
自称元慰安婦が日本政府を相手取った訴訟で、主権免除原則に反する判決 2021年1月
韓国政府が実質的に支援する慰安婦関連団体が世界中で慰安婦像を建てまくる 随時
日本大使館・領事館前の公道上に設置された慰安婦像を韓国政府が放置 2015年12月~
李明博政権時代の韓国による日本に対する不法行為の例 ソウルの日本大使館前に慰安婦像が設置される 2011年12月
李明博大統領(当時)による竹島不法上陸・天皇陛下侮辱 2012年8月
李明博大統領(当時)が野田佳彦首相(当時)の親書を郵便で返送 2012年8月
対馬仏像窃盗問題 2012年10月
靖国神社に放火した疑いがある中国人容疑者の日本への引き渡しを拒否 2013年1月
朴槿恵政権時代の韓国による日本に対する不法行為の例 東京五輪妨害を目的に、8県の水産物の輸入禁止措置を突如として発表 2013年9月
朴槿恵大統領(当時)への名誉棄損容疑での産経記者起訴 2014年8月~
安倍晋三総理による米上下両院合同議会演説の実現を妨害 2015年4月頃
日本の世界遺産登録を全力で妨害、外相合意を無視 2015年5月~7月
釜山の日本総領事館前への慰安婦像の設置を事実上黙認 2016年12月
文在寅政権時代の韓国による日本に対する不法行為の例(※慰安婦・徴用工を除く) 「慰安婦合意」に関する外交機密文書一方的に公表 2017年12月
いわゆる旭日旗騒動 2018年9~10月
当時の韓国国会議長が天皇陛下を侮辱 2019年2月
日本政府のアグレマンなしに次期駐日大使人事を一方的に発表 2020年11月
火器管制レーダー照射事件 2018年12月
火器管制レーダー照射事件を「日本の低空威嚇飛行」とするウソを全世界に喧伝 2019年1月
日本が講じた対韓輸出管理適正化措置をめぐり「輸出規制」とする誤った呼称を使って日本を批判 2019年7月
日本政府の輸出管理適正化措置に対するWTO提訴 2020年6月
日韓GSOMIA破棄通告とその撤回 2019年8月・11月
尹錫悦政権 竹島付近の日本の排他的経済水域(EEZ)で韓国船が違法な海洋調査を実施 2022年5月

(【出所】著者作成)

新宿会計士:

View Comments (41)

  • >「韓国は正義の国」≒「韓国は無法国家」

    彼らの正義の定義からして”損得(損=誤り、得=正しい)”なのだし・・。

    >韓日関係は水平的に変わったが日本の法曹界と交流してみるとまだ韓国の変わった地位が受け入れられていないと感じる

    何というか、”大きくなったから小遣いを上げてくれ”とでも言いたげな物言いですね。
    価値観が違いすぎてお話になりません。原理原則は相手の大小に関係のないものです。

    • 儒教的思考のおかげで「騙して大金せしめて模倣しまくり嘘をつき豊かになっても=正義()」なので、正義()の国と無法国家は両立します。
      あまりにかの国と定義が違うのが 日本の不幸(韓国の幸福)を生んでいるので、K正義、K真理など言葉を変えてほしい所ですね。
      あ、日本語の意味は大体逆になります。日本語的に相手がそう使ってますからね。

      • 「K正義、K真理など言葉を変えて」、素晴らしい。
        慧眼ですね。
        使える場面があれば使わせて頂きたいと思います。

    • カズ さん

      >彼らの正義の定義からして”損得(損=誤り、得=正しい)”なのだし・・。

      損得では、日韓W杯での審判を買収しての不正な勝利を的確に理解出来ない気がします。

      騙す、盗む、などなど公平さや公正さを損なう事を平気で行い、手にした勝利や利得を後ろめたさを何ら感じずに誇る、というのが韓国の正義ですし。

      弱い事は悪で、弱い者が如何様に踏み躙られても弱いのが悪い、という価値観に通じますね。

    • とくめい係様 クロワッサン様

      ウリスト=K-trick(騙し)の神は、「まずは隣人を騙しなさい」と諭すんでしょうね。
      残念な人たちです。(◞‸◟)

  • 聯合ニュース「一つのテーブルで解決を」

    予想通りの展開だ。問題を自分たちで次々に作り出して、「この問題は韓国が引っ込めるから、その問題は日本が妥協してね」というようなことを狙っている。
    しかもひっこめたはずの問題も数年すれば日本に誠意がないとかなんとか言ってまた蒸し返す。

  • 実定法に優先する自然法がある、というのが韓国人のロジックかもしれません。鈴置説にいう「正義」ではなく「自然法」というロジックで攻めて来られると厄介。

  • >したがって、鈴置氏も力説するとおり、「日韓の歴史問題」が特殊なのではなく、「歴史問題を(ときとして捏造してまで)持ち出してくる韓国」が特殊なのです。

    韓国側の歴史捏造が絡んでいない日韓の歴史問題ってありましたっけ?

    タイコーヒデヨシまで遡っても、その前の元寇で韓国が「私達は元に日本侵略を強要されただけ。私達も元の被害者だ」と、被害者ポジションに回り込んで被害者コスプレしてると記憶してるのですが。

  • >ご注意:当ウェブサイトでは「民族性」は取り扱いません

    歴史や民族性から、個々人の行動を因果関係で説明するのはとても難しいと思います。絡む要素が多すぎて。(特定個人の心理が絡む時点で・・・)
    参照する歴史(民族性)も、過去の個々人の心理の合成の一断面でしかなく。その歴史は正しいのかも常に疑い得るので、カオスです。

    そうかもね、と腑に落ちる説明であっても、因果関係を説明できるわけではないことを理解した上で、コメントしたいと思います。

    ちなみに、民族性で語ったり聞いたりするのは好きです。

    • 「民族性」の話を持ち出すと、しばしば安易なステレオタイプに陥りがちなので、真面目に議論しようとするにあたっては細心の注意が必要であるという点に関しては全く異論はありません。しかしながら、各々の国の内在的論理は、各々の国の歴史や宗教など、まさに「民族性」と呼ばれるものにその多くを由来します。そして、各々の国の内在的論理への理解なくして、各々の国の言動を正しく理解することはできません。もちろん、その国に生まれ育ったわけでなければ、内在的論理を100%完全に理解することは難しいでしょうが、様々な資料などを読み込むことで、精度は少しづつでも上げることができるでしょう。そして、特に「歴史」は「民族性」に大きく影響することは言うまでもありません。
      一つ例を上げれば、現在のドイツが極端なまでに財政赤字を嫌い、均衡財政を指向するのは、第一次大戦後の破滅的なインフレにあるとは良く言われることです。そのようなことを二度と繰り返したくないということを国民が暗黙の裡に共有しているからこそ、メルケル氏の大軍縮は支持されたのです。このように、「羹に懲りて膾を吹く」ような話は、それこそ世界中に転がっていますが、「歴史」がその国の動きに影響している顕著な例でしょう。「民族性」はこのような「歴史」の積み重ねでもあるのです。

      このように考えると、「民族性」の理解なしに外交や国際政治を論じるのはほぼ不可能であることがわかるでしょう。ある国の言動が(我々から見て)不可解に映った場合に、それを「おかしい」と糾弾することは簡単ですが、それでオシマイです。その先に一歩も進めません。問題を解決する、あるいは解決せずに放置するということを含め、そこには外交も政治も存在しません。ならば、そんなものは議論の対象たり得ないのです。
      ブログ主様が本ブログでは「民族性」の問題は取り上げないとするのは一つの見識ですし、そこで遊ばせてもらっている身がどうこう言う話ではありませんが、その一方で、つまりは外交や国際政治に関するまともな議論を放棄するということなのだなと受け取りました。それはそれで文句を言う筋合いのものでもありません。ただ、ああそうなんだなと思うだけです。

      繰り返しますが、安直に「民族性」にもたれ掛かり、ステレオタイプを増幅させるだけのような議論は私も好みません。ただ、「○○はバカだねぇ」「そうだねぇ」という遣り取りに終始するならば、そこに何も新しい発見がありません。

      • 私のコメントを、何か勘違いされているかも知れませんが、民族性を材料に議論したり理解することを無駄とは言っていませんし、思ってもいませんけど。

        噛み合っていないと思いますので、私の元のコメントから。
        >歴史や民族性から、個々人の行動を因果関係で説明するのは難しいと思います。

        とても単純な話をしています。
        個々人の行動の理由を民族性によって確定的に説明できるわけがないですよね?
        対象を個人のように絞れば絞るほど、民族性以外の要素が増えます。また民族性による説明部分も「そうかも知れないが、そうでないかも知れない」がほぼ常につきまといます。それを両論で議論しても、結論が出る類いのものでもありません。
        個々人の行動を分析するにあたって、民族性は「そう考えると素直に理解できる」を越えないものだと思います。

        「因果関係で説明するのが難しい」はそういう意味で使いました。
        無用な神学論争は避けたい思いも込めています。

        ただし最初に述べたとおり、それが無駄なこととはまったく思いません。

    • 安易に「○○は××国の国民性(民族性)だ」という具体的な事実の裏付けのない主張は偏見に繋がりかねないので大いに問題ですが,「××国では人口1万人当たりの〇〇罪は日本の100倍以上だ」といった具体的な事実の指摘は何の問題もないと思います.

      ちなみに我が国の近くには,詐欺罪・偽証罪・誣告罪それぞれに関して人口当たりの頻度が我が国よりも数十倍~数百倍も多いトンデモ国があるとかないとか.(それが何処の国で具体的に何倍かといった数値は楽韓さんあたりを探してみると見つかるかも)

      • >「××国では人口1万人当たりの〇〇罪は日本の100倍以上だ」といった具体的な事実の指摘は何の問題もないと思います.

        私も、何の問題もないと思います。
        敢えて加えると、それを民族性と結びつけて語るときに、論理が雑になりがちだと思います。

  • とりあえず、無視で良いか、と存じます。
    徴用工問題が片付かないと、日本は他の交渉に応じる訳がない。
    徴用工問題は、韓国内で意見がまとまらず、日本に対案提示できない。
    包括的解決なんて、夢のまた夢ですよ。

    それはそれとして、ハンギョレによれば、現状検討されている「代位弁済」案は、
    ①韓国政府が”徴用工”に賠償金を先に支払う
    ②韓国と自発的な日本企業の寄付金で作った財団に、のちほど、韓国政府が代位請求する
    らしいですね。これだと韓国側の判断だけでできてスピードは速い。仮に寄付金が集まらなくても、日本側に負担はこない。
    とはいえ、韓国内の話なのでどうでも良いですが、
    ①韓国は予算措置が必要で、与野党逆転で国会が通せるのか
    ②既に”勝訴判決”を得た人には支払うとしても、まだ訴えていない人にはどうするのか
    ③既に韓国政府から昔補償金を得た人に、二重取り・三重取りを認めるのか
    ④”不法な植民地支配に対する損害賠償”という概念を韓国内のみで認めた(日本が認めるわけがない)として、他の類似の損害賠償への波及をどう防ぐのか
    等のこともあり、まだまだ一波乱二波乱あるでしょうね。
    日本の対応としては、
    ①絶対に二度と謝ってはいけない(謝罪の意味合いが、韓国では上位下位の立場確認となる。従って小渕・金大中宣言の再確認も不可)
    ②基金については、あくまで韓国側が設立・募集するもので、日本政府として”自発的な”企業への口利き・声掛けを行ってはならない。結果にも責任は負わない。
    ③”徴用工”と日本企業との面談の場も、作ってはいけない
    ことか、と思います。
    どうなっていくか、わくわくしながら見守っています(楽しんぱいしています)。

  • 韓国の言ってる事を簡単に訳すと
    全部まとめて、、、一つ一つ解決する時間は韓国には残されていない。今すぐ韓国を助けてくれ

    先に協力すれば、歴史問題は解決、、、とりあえず韓国を助けてくれ、時間がない。助かってから歴史問題で日本にタカる

    同じテーブルで解決、、、まず韓国を助けてくれ。話はそれからだ

    つまり、簡単にいうと 韓国のピンチがすぐそこに迫ってるらしい。
    そのピンチがどんなものかは、想像するしかないが 一つ一つゆっくり解決する時間は残されてないみたい。
    知らんがな。
    想像するに、外貨準備が底を尽きかけてるか、外国に売るものが無くなってきたのか、IMFの足音が聴こえて来るのでしょう。
    でも、IMFの言うこと聞かんかったからもう助けない言われたとか。
    アメさんも忙しく、助けてくれる可能性あるのて日本だけかも。韓国の中では。
    文さんは、未来が見えなかったんで好き勝手出来たのが、少しでも未来が見えたらここまで焦るものなんだなと。

    • >全部まとめて、、、一つ一つ解決する時間は韓国には残されていない。今すぐ韓国を助けてくれ
      すみません。この発想はなかったです。単にまとめて自分たちの主張だけを言って、日本に譲歩させようとしているだけだと思っていたんですが、韓国の経済がそこまでやばいことを自分たちで認識していたんですね。
      であれば余計丁寧な無視をして、相手にしない方が良いという事ですね。

      • まぁあれだけスワップスワップと毎日毎日毎日毎日、日米に向かってクレクレしてる訳ですし、多少はねw
        なんで恩を仇で返すことしかしないような連中を助けてやらないといけないのか。

        助けて欲しかったらそれなりの誠意を見せるのが人の道。
        なのに助けるのが当たり前みたいな不遜な態度。
        これまでのことがあるのでちょっとやそっとじゃ一切信用できませんけどね。

        • 通りすがり様

          その考え方は、日本人寄りです。

          彼等は後先を考えられません。今が気持ちよければオケなんです。
          そして、因果関係が理解出来ないので、今まで自分のしてきた事が現在の状況を起こしてると理解出来ないのです。
          彼等にとって、今が苦しい。自分では解決出来ないので日本に助けてもらおう。が当たり前なんです。
          モチロン日本に取っては知らんがなで済む話。わざわざ相手にあわす必要はありません。

      • あちらの人は正直です。
        言ってる事を素直に読んだら そういう意味なんだなと理解できます。
        ただ、別の見方もできます。

        一つ一つ丁寧になんて面倒くさい。全部まとめて日本が解決してくれ。とも読めます。

        自分は昨今の世界情勢を鑑みるに、韓国の破滅への足音が近づくのが見えたのでこう読みました。

  • 尹大統領は日本人と話をしたことがないのでしょうね。まあ経歴としては当然。いわゆる『痴日派』・・じゃなくて知日派とは真逆の存在。韓国人の中で形作られている日本人像をそのままイメージしてて、リアルな経験によるアップデートがない。岸田さんが話したがらないのは参院選で不利になりたくないだけで、実は韓国に謝罪して仲直りしたがってるに違いない。そんな韓国人の妄想をそのまま抱いている。。。だからこそ一括解決みたいなアホな妄想披露になるんです。

    韓国としても与党勝利を予想しているのでしょう。それで、岸田さんの政権基盤が強まって、韓国にも目を向けてくれる。ま、そんな状態ですね。

  • 今度の大統領は確か朴(娘)大統領の首を取った人です。てっきり法的な合理性があって公正な訴追だったのだろうと思っていたのですが、選挙の前には訪ねていき、ゴメンねあれは間違いだった、とか言って謝りました。 嗚呼、やっぱり法理を守るトップの人でも簡単に(簡単に見えます)情理に流されてあんなことやらかすのだなあ、と、とてもあきれ、失望しました。やったらやったで、謝ったりすることではないでしょうに。
    やっぱり、韓国人て... あれれ、「民族性」を語るに流されそうでした。

    「一括的解決」というのは、新婚時代の夫婦喧嘩なら何もかもの問題を一括して「寝れば修復」できるかもしれませんが、そんなもんではないでしょう。「マジェマジェ」してごまかそうという韓国人のよくやる手です。 あれれ、また「民族性」を語るに流されそうでした。

  • こうして整理していただくとあらためて、
    『包括的解決(笑)』とやらが
    ちゃんちゃらおかしい茶番だと呆れます。

    かつて、総会屋さんが日頃から
    さんざん不実な難癖インネン付けておいて
    「どやな。そろそろまとめて あんじょう 
     手え打とやないか?
     そやないと総会えらいことなるでぇ~」
    としつこくまとわりついてくる様子とダブります。

    うかうか応じてしまうとおとなしいのはつかの間で
    翌年の総会向けてまた同じ事の繰り返し(笑)

    ま、
    およそモロモロ韓流というもののあり方が
    凝縮されている興味深い構図と感じます。

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