韓国紙、レーダー照射事件を「低空威嚇飛行」に捏造するのに貢献
シンガポールの日米韓3ヵ国防衛相会合で、岸信夫防衛相は韓国側の国防長官と「目も合わせなかった」、とする話題が出てきました。ただ、もしその報道が事実だとして、その理由がどこにあるのかを考えていくと、これを報じた韓国メディア・中央日報の記事自体にヒントがある、というのも興味深い点です。2018年の火器管制レーダー照射事件を勝手に「低空威嚇飛行事件」に捏造しているからです。
目次
「首脳会談で信頼関係醸成」という理解に苦しむ考え方
『【総論】韓国の日本に対する「二重の不法行為」と責任』などでも繰り返し説明してきたとおり、現在日韓両国間に山積している諸懸案の本質は、基本的に「韓国の日本に対する一方的な加害行為」であり、「二重の不法行為」です。
世間では少し勘違いしている人が多いようですが、日韓諸懸案とは韓国の日本に対する「二重の不法行為」の問題です。解決する全責任は、韓国側にあります。そして、日本が議論しなければならないことは、「どうやって韓国に譲歩して折り合いをつけるか」、ではありません。「約束を守らない韓国を、どうやって罰するか」、です。本稿では「総論」として、これまでに当ウェブサイトで触れてきた「韓国の対日不法行為」の数々を、大ざっぱに振り返っておきます。韓国の対日不法行為、尹錫悦政権発足後に「風化」していないか?2022年5月1... 【総論】韓国の日本に対する「二重の不法行為」と責任 - 新宿会計士の政治経済評論 |
日本からすれば「日韓関係『改善』」などと言われても、大変に困ります。
韓国が一方的に日本に殴り掛かってきているわけですから、まずは韓国が日本に対し、一方的に殴り掛かるのをただちにやめたうえで、「加害者」である韓国が「被害者」である日本に対して謝罪し、被害を補償するなどのしかるべき措置を講じなければなりません。
話はすべてそこからです。
ところが、先週の『「首脳会談さえやれば信頼関係醸成」という考えは甘い』でも触れましたが、韓国側からは「政権交代を機に首脳会談を実施し、一気に韓日関係を改善すべきだ」、といった認識が、極めて頻繁に出てきています。
「首脳会談で韓日の信頼関係を醸成しよう」。そんな発言が、韓国政府から聞こえてきました。今月下旬にスペイン・マドリードで開かれるNATOサミットに日韓首脳がゲスト国として参加する可能性が高まり、その際に日韓首脳会談が開かれることへの期待感が韓国政府側から出てきた格好ですが、そもそも首脳会談をすれば「わかりました、あなたのことを信頼しましょう」、となるほど現在の日韓関係は甘いものではないのです。おじいさんの不法行為日韓関係がギクシャクしていること、その原因を韓国側が作ったことについては、『【総論... 「首脳会談さえやれば信頼関係醸成」という考えは甘い - 新宿会計士の政治経済評論 |
「まずは首脳会談で信頼醸成を」、などと言われても、正直、かなり困ってしまいます。
「政権交代を機に日韓諸懸案の解決を図る」と言いたいのであれば、まずは韓国なりに諸懸案の「解決策」とやらを持って来ることから始めるべきであり、そうした具体的な解決策が何も出ていない段階で首脳会談を実施したとしても、なにか生産的な結論が出るとも考えられません。
岸田首相「首脳会談は決まっていない」
こうしたなか、岸田首相は先週金曜日、訪問先のシンガポールで「シャングリラ会合」に参加し、基調講演を行いました(『シャングリラ会合基調講演で岸田首相が「無視した国」』参照)が、その講演後の記者会見で、岸田首相は記者団から日韓関係について尋ねられ、次のように述べています。
シャングリラ・ダイアローグ(アジア安全保障会議)での基調講演等についての会見
まず、私も1965年の国交正常化以来築いてきた日韓関係、これを発展させていく必要があると思っています。そのためには、労働者問題を始めとする日韓間の懸案の解決、これが急務だと思います。日韓関係を健全な関係に戻すべく、日本としては、これまでの一貫した立場に基づいて新政権と意思疎通を図っていく、こうしたことだと思っています。今後、具体的な会談の予定は決まっておりませんが、是非、韓国側が、今までの政権においてあったいろいろな事柄、こうしたことを踏まえて、どのような考え方を持っているのか、こういったことについて、よく確認をしたいと思っています。
―――2022/06/10付 首相官邸HPより
この内容、読んで字のごとくです。
「労働者問題」とはおそらく自称元徴用工問題のことだと思われますが、韓国大法院が2018年に下した自称元徴用工判決自体が1965年の日韓請求権協定に違反する状態を作り出しているという問題を、韓国が自身の責任で解決することが必要であることは、いうまでもありません。
また、岸田首相は「日韓を健全な関係に戻す」と述べていますが、関係「改善」とは述べていないという点も、興味深いところでしょう(ちなみに日韓が「健全な関係」だったことはあるのかどうか、個人的には極めて疑問ではありますが…)。
中央日報「岸田首相は韓日関係改善必要と強調した」
ところが、これを韓国メディアが報じたら、こんな具合に捏造・歪曲されるようです。
岸田首相「韓日関係の改善必要」強調したが…首脳会談には慎重
―――2022.06.13 06:59付 中央日報日本語版より
記事タイトルからして間違っています。
そもそも岸田首相は日韓関係を巡り、「1965年の国交正常化以来築いてきた関係を発展させるべき」、「健全な関係に戻すべき」とは述べていますが、「関係改善が必要だ」とはヒトコトも述べていません。このあたり、事実関係を無視しています。これだとまるで捏造報道です。
また、記事本文の冒頭の記述も面妖です。
「岸田文雄首相が韓国新政府と両国関係の改善に向けて対話を行うという意向を明らかにした」。
岸田首相は「韓国側がどのような考え方を持っているのか、よく確認したい」と述べているのであって、「対話する」とは言っていません。要するに、相手の出方を待つ、というのが岸田首相のスタンスでしょう。こうした事実誤認のうえに、中央日報は岸田首相の発言について、次のように評しているのです。
「岸田首相の今回の発言は、尹大統領就任後に韓日関係改善に向けた雰囲気が熟しつつある状況で対話に出る意志があることを再確認する一方、慰安婦や強制徴用など歴史問題に対する日本の立場を再度明らかにしたものとみられる」。
認知心理学の世界では確証バイアスが認知を歪めることが知られていますが、このあたり、中央日報の記者の方も、「日本も韓日関係の『改善』を望んでいるはずだ」、といった確証バイアスにとらわれてしまっているのかもしれません。
こうした確証バイアスの存在の証拠が、次の一文でしょう。
「両国間の懸案解決のためには一日も早く首脳会談を開くべきだという声も出ているが、日本政府はまだ慎重な様子だ。7月10日に予定された参議院選挙を控えて韓日関係の改善に積極的に取り組むことが投票者の心にどのような影響を与えるのか苦心しているようだ」。
この手の「日本も選挙を前に韓国に譲歩し辛い」、といった認識も、韓国メディアではよく見られるものです。逆に、「参院選が終われば自民党政権は韓国に譲歩してくれる」、とでも思っているのでしょうか?
ちなみに中央日報は、尹錫悦(いん・しゃくえつ)韓国大統領が今月末にスペイン・マドリードで開かれるNATO首脳会合に出席することを踏まえ、「この行事に岸田首相も出席すると予想されていることから韓日首脳会談が実現する可能性が高いという報道が相次いでいる」、と述べます。
ただ、著者自身が見た限りにおいては、そうした「相次ぐ報道」の多くは韓国メディア発のものですし、少なくとも岸田首相本人、あるいは松野博一官房長官らは、現時点において「具体的な会談の予定はない」との見解で一貫しています(※今後、日本政府から発表はなされるのかもしれませんが…)。
「韓国側と目も合わせなかった岸防衛相」
こうしたなか、今回の中央日報の記事を読んでいて、ちょっと興味深いと感じたのが、読売新聞の報道を引用し、岸信夫防衛相が韓国の李鐘燮(り・しょうしょう)防衛長官とは「目も合わせなかった」とする記述です。
「日本メディアは12日のシンガポール・シャングリラ会合を通じて、韓日米が北朝鮮の核・ミサイル問題に対する共助を確認したが、韓国と日本の間ではまだ不信が解消されていないことが明らかになったという分析を出した」。
「読売新聞は、岸防衛相がメディアに公開された3国会談序盤に米国のロイド・オースティン国防長官に話しかけられると笑顔を見せたが、韓国の李鐘燮(イ・ジョンソプ)国防部長官とは目も合わせようとしなかったと会談場の雰囲気を伝えた」。
この報道が事実なのかどうかはわかりませんが、仮に事実だったとすれば、当たり前の話でしょう。文在寅(ぶん・ざいいん)政権時代に限定しても、韓国からの日本の防衛当局者の信頼を損ねる行動が相次いでいるからです。
- 日本の自衛艦旗を「戦犯旗」などと称したうえで、「国際観艦式で掲揚するな」、などと非常識な要求をする(2018年秋のいわゆる国際観艦式における「旭日旗騒動」)
- 日本の排他的経済水域(EEZ)内で海自哨戒機に火器管制レーダーを照射する(2018年12月の火器管制レーダー照射事件)
- レーダー照射事件を巡り、さんざんデタラメを述べたあげく、「日本の低空威嚇飛行事件」とウソをつく(2019年1月にかけての「低空威嚇飛行」事件)
- 輸出管理を巡って「著しく不適切な事例」を発生させる(2019年7月に日本政府が対韓輸出管理適正化措置を発動する原因を韓国が作ったもの)
- 対韓輸出管理適正化措置への対抗策として日韓GSOMIAを破棄しようとする(2019年8月に韓国政府が日本政府に対しGSOMIA破棄を文書で申し入れたもの)
- 対韓輸出管理適正化措置を「輸出『規制』」などと勝手に称し、対日WTO提訴を実施する(2020年6月以降)
…。
低空威嚇飛行事件という現在進行形の捏造案件
そのうえ、火器管制レーダー照射事件を巡っても、中央日報の記事では次のように記載されています。
「韓日国防当局間の代表的な葛藤事案としては、海軍駆逐艦と海上自衛隊哨戒機の間に起きたいわゆる『レーダー照射-威嚇飛行』問題が挙げられる。これは2018年12月20日、韓国の駆逐艦「広開土大王」が東海(トンへ、日本名・日本海)沖で漂流中だった北朝鮮漁船の捜索作業を始める際に近くを飛行していた海上自衛隊の哨戒機『P1』が広開土大王から射撃管制用レーダーを照射されたと日本政府が主張したことが発端となった葛藤だ」。
「これに対して韓国国防部は遭難船舶を探索するためにレーダーを稼動していて、日本哨戒機が高速低空飛行で接近してきたため、これを識別するために映像撮影用の光学カメラをつけただけで海軍が哨戒機に向かってレーダーを照射したり威嚇したりするような行為はなかったと反論した」。
この書き方だと、まるで日本政府の側がウソをついているかのような言い分です。
しかし、防衛省が動画サイト・YouTubeに公表した動画によれば、当日は晴天であり、韓国側が主張していた、「悪天候のためにすべてのレーダーを稼働していた」云々の言い分が、全世界に対し、完全なウソであったことが説明されてしまいました。
また、火器管制レーダーと探索用レーダーの探知音の違いについては、防衛省の『韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案(最終見解)』にも示されているとおり、まったくの別物です。
つまり、この「光学カメラ」云々の言い訳は明らかな虚偽、というわけですが、その虚偽の言い分を堂々と報じる中央日報というメディアの姿勢にも、なかなかに驚きます。そのうえで中央日報は、次のように述べます。
「両側の説明が交錯する中で、事件の実体を巡り韓日間の対立が続いた」。
まるで、日韓の言い分が「どっちもどっち」であるかのような記述ですが、決してそんなことはありません。客観的に見て、韓国側の言い分は誰がどう見ても矛盾だらけですし、韓国側の過失割合は100%であり、日本側の過失割合は0%です。
まさに、「低空威嚇飛行」は現在進行形の捏造事件といえるでしょう。
日韓関係形成に無視できない韓国メディアの日本語版報道
ただ、このように考えていくと、日本の韓国に対する信頼が踏みにじられている理由を作っているのは、韓国政府だけでなく、中央日報を含めた韓国メディアの日本語版ウェブサイトにおける報道姿勢そのものでもあるのかもしれません。
当ウェブサイトではしばしば、現在の日韓関係が「日韓双方の誤解に基づくもの」ではなく、「日本国民が韓国のことを正確に理解した結果」であると申し上げているのですが、「約束を破る」、「ウソをつく」といった行動を現在進行形で見せられて、それで韓国を好きになる人が多数派を占めるとも思えません。
実際、当ウェブサイトでよく引用する内閣府『外交に関する世論調査』でも明らかなとおり、2012年10月の調査以降、韓国に対して親近感を抱く人、日韓関係が良好だと思う人の割合が明らかに激減しました(図表1、図表2)。
図表1 韓国に対する親近感の推移
(【出所】『外交に関する世論調査(令和3年9月調査)』より著者作成)
図表2 韓国との関係が良好かどうかに関する認識の推移
(【出所】『外交に関する世論調査(令和3年9月調査)』より著者作成)
2012年といえば、当時の李明博(り・めいはく)大統領による竹島不法上陸や天皇陛下(現在の上皇陛下)に対する侮辱発言などがなされた年ですが、注目すべきは、それ以降も日本国民の韓国への親近感が回復していないという事実でしょう。
ここから先はあくまでも想像ですが、これはおそらく2010年代以降、スマートフォンが爆発的に普及するなどした結果、社会のインターネット化が不可逆的に進んだことと無関係ではありません。韓国メディアの日本語版などの報道を通じ、韓国のことをよく知る日本人が増えることはあっても減ることはないからです。
そして、戦前・戦中の話とは異なり、火器管制レーダー照射事件やその後の「低空威嚇飛行」騒動自体、発生したのが2018年とごく最近のことです。
現代に生きる私たち日本人が、火器管制レーダー照射事件で韓国が逆ギレ・居直りし、それどころかその捏造が完全に規定事実化する(『「低空威嚇飛行」の捏造が3年で事実になってしまう?』参照)のを見て、いったいどう思うか、という話でしょう。
今から3年前の「日本が低空威嚇飛行を仕掛けてきた」とする捏造が、いつのまにか完全に事実として定着しているのかもしれません。2018年12月に発生した火器管制レーダー照射事件、もちろん、事実関係は「韓国が加害者、日本が被害者」ですが、どうもこれが完全に逆転しているのではないかと思しき記事を発見してしまったのです。たった3年で捏造が事実になってしまうとは、おそろしい話です。火器管制レーダー照射事件何かと不自然な「火器管制レーダー照射」少し、古い話をします。今から3年前少々の2018年12月20日、石川県能登半... 「低空威嚇飛行」の捏造が3年で事実になってしまう? - 新宿会計士の政治経済評論 |
いずれにせよ、社会がインターネット化したことで、私たち日本国民は韓国による「事実関係の歪曲・捏造」を現在進行形で目の当たりにすることができているといえるのです。
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当たり前の話ですね。パチンコ岩屋が異常者。
・岩屋氏、韓国国防省との握手批判に反論「あいさつは別」
https://www.asahi.com/articles/ASM673SJKM67UTFK00H.html
自衛隊員の命を危険にさらす行為に、友好的な握手など普通は考えられません。
岸さん、体調悪そうですが、健康的に頑張って欲しいと思います。
岩屋さんは”幼稚園”で教えられたであろう「みんなでお手手繋いで仲良く」が今でも頭の中にあるのだと思います。
岸田さん、林さんも同様に国の代表と言う意識(責任感)何かを成すという気迫(志)が希薄で、平時に官僚に担がれるには軽くて良いのだが、もうそんな時代は来ないので無理に政治家を続けても不幸になるだけの気がする。
昔習った武術で、握手から一気に体を換えて制圧する技がありました。
敵対前提の握手もありますw。
韓国との軍事、防衛協力などありえない。
韓国は反日反米の左派が軍部にも数多く生息している。
https://money1.jp/archives/81284
>A氏は02月初め、地域作戦計画を携帯電話で不法撮影して北朝鮮工作員に転送した。
>軍検察によると、A氏は約4,800万ウォンほどのビットコインで買収され、このようなスパイ活動を行った。
>その後、緊急保安点検を実施し、400以上の作戦部隊で秘密紛失事例300件を摘発した。
韓国軍内部に相当数の北朝鮮工作員、シンパがいるとみて間違いない。
日米の軍事情報も北朝鮮や中国に筒抜けとなる。
韓国との軍事、防衛協力は有事にてただの致命傷となるだけだ。
その通りですね。
「欺された方が悪い」と言う文化を持った民族を信じるなんて自殺するような物です。
先日NEDOにて効率30%を越える太陽電池開発。の報が有りました。
技術漏洩対策はしているのでしょうか。
農業技術も漏れ放題なのにお金を出して留学生を迎え技術まで与えるのでしょうか。
あまりにもお人好しです。
情けは人のためならず。は彼等にはお人好しのお馬鹿さん。でしか有りません
「入国制限緩和で日本の就職は「青信号」…「韓国人材の需要高い」」
https://japanese.joins.com/JArticle/292028
これが本当なら、日本に産業スパイをわざわざ雇用してあげようとする企業が、結構ある事になります。
> あまりにもお人好しです。
それを通り越して、組織そのものが、特亜工作員化しているのカモ。
昔、日本企業等に潜入させた特亜工作員が、昇進して人事権を乗っ取る処迄来ているのかな?