「日本政府がデータを提供してくれないから汚染水放出問題でモデル高度化作業が進まない」。そんな言い分が聞こえてきました。韓国メディア『ハンギョレ新聞』(日本語版)が土曜日に報じた記事では、日本政府が韓国に対し、特別な配慮をしてくれなくなったことが示されているといえます。そして、このこと自体、処理水放出の件以外の日韓関係にも重要な示唆を与えているように思えてなりません。
日韓関係巡る「二重の不法行為」
日韓関係を「改善」すべきとする意見が最近、韓国メディアなどからやたらと出て来ているという点については、今朝の『首脳会談打診の韓国、それ以前に「やること」あるはず』などでも紹介しました。
共同通信は土曜日、韓国が日本に首脳会談の開催を提案してきたと報じました。これが事実ならば、この報道自体、日本政府による「観測気球」のようなものでしょうか。もっとも、首脳会談を打診する前に、韓国側にはやることがあるはずですし、そもそも韓国外相の訪日に関する「続報」もまだ出てきていません。例の「竹島近海での違法な海洋調査」が何らかのかたちで影響しているのでしょうか?韓国の対日不法行為二重の不法行為『【総論】韓国の日本に対する「二重の不法行為」と責任』で暫定的に取りまとめたとおり、日韓間に懸案は多... 首脳会談打診の韓国、それ以前に「やること」あるはず - 新宿会計士の政治経済評論 |
くどいようですが、日韓関係が「悪化」(?)する原因となった諸懸案を作ったのは基本的に韓国側ですので、その状態を是正するためには、本来であれば韓国側が不法行為をやめる必要があります。
ただ、韓国側のいう「韓日関係改善」は、ほとんどの場合、「日本が韓国の不法行為を我慢する」ことを意味しています。正直、とんでもない話であると言わざるを得ません。
このため、当ウェブサイトとしては「日韓関係がすぐに破綻してしまうこと自体は避ける必要がある」という点には部分的に同意するにせよ、「日本が韓国に譲歩する」かたちでの日韓関係「改善」は健全なものではないと考えていますし、むしろ現在の日本に必要なのは、日韓関係破綻に備えることだと考えている次第です。
処理水放出の件で日本の「単なる説明会」を「協議」と言い張る韓国
ただし、現在の日本政府の対応については、とりあえず慎重に見守っておいて良いと考えます。というのも、従来のような「韓国の理不尽な要求に日本側が応じる」という状況からは、脱しつつあるからです。
その典型例が、福島第一原発のALPS(多核種除去装置)処理水の海洋放出決定でしょう。
これに関しては『処理水放出をIAEAが絶賛:隣国の難癖は無視が鉄則』でも紹介しましたが、国際原子力機関(IAEA)は日本の処理水放出手続を巡って、安全性などが「国際基準に合致している」との「お墨付き」を暫定的に出しているからです。
国際原子力機関(IAEA)は福島処理水海洋放出が「国際基準に合致している」との暫定的に結論付けました。もちろん、IAEAによるタスクフォースの検討作業はまだ続いているのですが、現時点においては大きな問題点は見つかっておらず、それどころか東電や経産省が関係者の理解を得るために「多大な努力を払っている」とまで記載されています。隣国の難癖を相手にしてはならないという絶好の事例が、またひとつ、積み上がった格好です。処理水放出巡りIAEAが「国際基準に合致」国際原子力機関(IAEA)は現地時間の4月29... 処理水放出をIAEAが絶賛:隣国の難癖は無視が鉄則 - 新宿会計士の政治経済評論 |
こうしたなか、韓国政府、韓国メディアなどは、このALPS処理水のことを「汚染水」とわざと間違った名称で呼び続けており、日本の「汚染水」放出に反対する立場を取っています。
さらに、先日は韓国政府が「日本政府と汚染水問題で協議を行った」と発表したのですが、これについては『単なる説明会を「韓日協議」と歪曲発表する韓国外交部』でも述べたとおり、その実態は「外交協議」ではなく、単なる日本側の説明会だったというオチが付いたほどです。
「韓日関係改善」vs「健全な姿に戻す」――日韓局長級協議での双方の当局発表を見比べてみると…?韓国外交部は昨日、「福島汚染水で韓日協議を行った」と発表しました。福島第一原発のALPS処理水を巡って、日本が協議する相手は、第一義的には国際原子力機関(IAEA)だったはず。なぜ日本政府が韓国との協議に応じたのか――。くれぐれも、早とちりしないでください。日本政府の側のウェブサイトをちゃんとチェックすれば、韓国の発表がウソだとすぐにわかるからです。その前提として、最近、日本政府が日韓関係「改善」という表... 単なる説明会を「韓日協議」と歪曲発表する韓国外交部 - 新宿会計士の政治経済評論 |
「日本がデータを提供してくれない」と嘆く韓国
そして、この「汚染水」問題を巡っては、韓国メディア『ハンギョレ新聞』(日本語版)に土曜日、こんな関連報道が出ていました。
福島原発汚染水の海洋放出を着々と進める日本…データも受け取っていない韓国
―――2022-06-04 07:23付 ハンギョレ新聞日本語版より
ハンギョレ新聞によると、日本が「汚染水」(※原文ママ)の海洋放出実施に向けた準備作業を進めるなかで、韓国政府(科学技術情報通信部、海洋水産部、原子力安全委員会など)が約1年前に打ち出した「海洋拡散評価モデルに基づく徹底的な分析・検証」作業が進んでいないというのです。
その原因について、科学技術情報通信分関係者は、「日本側からデータの提供がなされていない」などの理由で、「原子力研究院で開発中のモデルを高度化する作業がまだ終わっていない」と明らかにしたのだとか。
なんとも面妖な記事です。このあたり、日本政府は必要なデータをすべてIAEAに提供していますので、正直、韓国政府に提供する必要などないからです。さらにいえば、IAEAの検証チームには韓国人の原子力安全専門家も含まれているはずでしょう。
ただ、今回のALPS処理水放出を巡っては、韓国が主張する内容はしょせん科学的知見を無視したものであるという点に加え、これに日本政府側は韓国に特別な配慮をしなくなったという変化が明らかになった「事件」でもあったのかもしれません。
いずれにせよ、処理水放出の件に留まらず、日韓関係はすべてこれで良いと思います。
「二国間の密室外交」ではなく、「国際法、国際的な常識、国際的な基準に従って、国際社会と日本が直接やり取りする」ことを原則としつつ、理不尽な主張に対しては国際的な基準で反論すれば良いのです。
じつは、日本政府、日本企業、日本社会が対韓外交において「国際基準」を徹底すること自体が、日韓関係を「健全化」するうえでは大変に重要ではないかと思う次第です。
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今、『日韓朝「虚言と幻想の帝国」の解放 ― 戦後75年の朝鮮半島』という本を読み始めました(まだ数ページ)。言葉の通じなさの一端が重村教授の話で少し浮彫りになりました。
>ハンギョレ新聞によると、日本が「汚染水」(※原文ママ)の海洋放出実施に向けた準備作業を進めるなかで、韓国政府(科学技術情報通信部、海洋水産部、原子力安全委員会など)が約1年前に打ち出した「海洋拡散評価モデルに基づく徹底的な分析・検証」作業が進んでいないというのです。
その原因について、科学技術情報通信分関係者は、「日本側からデータの提供がなされていない」などの理由で、「原子力研究院で開発中のモデルを高度化する作業がまだ終わっていない」と明らかにしたのだとか。
と南朝鮮の科学技術情報通信分関係者はボヤいているようですが、日本は汚染水など放出しないのですから、存在しない試料のデータは提供できませんと言うことではないでしょうか。
処理水のデータなら日本に依頼すれば提供してもらえるのではないでしょうかね。また、日本政府が提供してくれなくても、記事にもあるように「日本政府は必要なデータをすべてIAEAに提供していますので、正直、韓国政府に提供する必要などないからです。さらにいえば、IAEAの検証チームには韓国人の原子力安全専門家も含まれているはずでしょう。」とあるように、どうして南朝鮮の原子力安全専門家はIAEAから提供を受けるのを嫌がるのでしょうね。IAEAの検証チームは南朝鮮人と同様に日本からの賄賂で買収されているから、そのような嘘のデータをもらっても意味が無いと思っているのでしょうかね?
惚け老人 様
>処理水のデータなら日本に依頼すれば提供してもらえる・・・
”条約・合意を守らない、嘘つき”国に隙を見せてはいけません。
”有象無象の一つ”として、「IAEAに渡してあるのでIAEAから受け取れ」と答えるべきで、決して個別対応すべきではありません。
>どうして南朝鮮の原子力安全専門家はIAEAから提供を受けるのを嫌がるのでしょうね。
要は”嘘を吐いている”からです。
データを入手する気が有れば入手できるにもかかわらず、進まない理由を日本に擦り付けようとしているだけ。
加えて、個別対応に絡めて”無い事無い事・嘘をまき散らす気満々”だからだと思います。
外務省も、「IAEAに渡してあるデータが何故入手出来ないのか不思議だ」位のコメントを出せないものか。
仮に「くれ」と言われたとしても、「IAEAから貰って」でいいと思います。
なんで個別に韓国に資料を提供しなきゃならんのか。
もし、本当に渡してなかったとしたら、やっと日本も韓国を特別扱いしない「正常な関係」に戻りつつあるという事でしょう。
韓国政府(科学技術情報通信部、海洋水産部、原子力安全委員会など)が約1年前に打ち出した「海洋拡散評価モデルに基づく徹底的な分析・検証」作業を、ROKの全原発排水に適用し、自国水産物や日本海沿岸諸国に与える影響の分析を行って欲しい。
成果は是非IAEAにレポートすればよろしいかと。
多分充分なデータは公表しています。彼らが欲しているのは、「存在しない」日本に不利なデータです。
存在しないデータを「隠している」と断定して非難するための布石でしょう。
慰安婦なんかと同じですね。あり得ない話を「隠している」と決めつけることで事実をねじ曲げる。
明らかに対決モードです。新大統領もそういう方針と言うことですね。心して「丁寧な無視戦略」を貫き通す必要があります。
たぶん彼らが欲しいのは2国間で提供された資料ですね。
それを彼らが、彼らの都合の良いように改竄して公表し「本物はこっちニダ!日本はIAEAに嘘の報告してるニダ!!」とでっち上げる。そんな手もあるかも。
いずれにしても2国間だけは絶対にダメですね
拡散以前の排出の時点でWHOの飲料水基準の数分の一レベルなのに何を拡散するというか、言語を理解する能力に障害が有るのでしょう。
まあ彼らの場合、1.「日本が排出するのだから必ず環境を汚染する。」2.「汚染するという結果が出ないのは(環境を汚染する)データを秘匿しているからだ。」3.
すみません、OSで動作不良を起こしておかしな文章が出てしまいました。削除願えますでしょうか?
二国間での対峙で、韓国側に詳細なデータを供出したところで、「捏造だ!」と騒がれるのがオチ。
会談の場を設けること自体が「日本が問題の存在を認めたことの証左」とされ、「無いことの証明をしろ!」との、いつもの不毛な”悪魔の証明病”が炸裂するだけのことなんですよね。
では日本も韓国の原発から現に垂れ流されている「汚染水」に関する詳細なデータを求めたらいい。
それが提出されて初めて日本の「処理水」のデータを渡すと言ってやればいい。
通りすがり 様
彼らは日本人から見れば、反社会勢力です。
”条約・合意を守らない、嘘つき”国と同じ土俵に乗ってはいけません。
相手をすれば”ここをチャンスとばかり因縁を付けてきます”。
無用な相手をするべきではありません。
仰る通り、本来は相手にするのも憚られますが、どのみち奴らは正確な数値に基づいたデータは出せないはずだと言う確信の下に申し上げております。
既にかの国にわざわざデータを出させるまでもなく、どんな酷いレベルの「汚染水」を奴らが海洋へ無頓着に垂れ流しているのかは世界中の知る処なので、仮に過少申告データを出してくればその大嘘を糾弾する材料になりますし、正直な数値を出してくれば日本の「処理水」との明らかな差異の下に、果たしてどちらが真の地球の敵かを証明したことになる。
いずれにせよ奴らにデータを日本へ提出できる度量はないでしょうし、新宿会計士様の仰るように全てのやり取りは全世界にオープンにするのも当然です。
いわばフッ化水素やレジストなどを輸入したければ、国内消費のみで消化したというエビデンスを出せ、と言っているのと同じことです。
因縁云々は日本がどんな対応をしようと何かにつけていちゃもんをこれからも延々と付けてくるのは火を見るより明らかなので、今更気にするまでもないでしょう。
基本的に気にはしないが、明らかな嘘は的確なツッコミを入れる、というこれまでの方針を「楕円の外交」だなどとふざけたことを言い出す岸田文雄に是が非でも遵守させなくてはなりません。
韓国の取り扱いマニュアルが機能し始めているようで良いことです。マニュアルが構築されや運用事例が積み上がれば官僚も取り扱いに悩む必要がなくなるでしょう。
言えないでしょうし放出が遅れると困るので余計に言わないでしょうが、汚染水と呼び反対するのならのならば自国の汚染水放出を止めてから言え、と言えたらいいのになと思いました。