東京五輪中止を求めたメディアは北京五輪にダンマリ?
東京五輪中止を求めた人たちは、北京五輪にはダンマリ――。考えてみたら、これは本当に不思議な現象です。コロナ蔓延を理由に東京五輪中止を求めた人たちが、世界的なオミクロン株などの大流行にも関わらず、北京五輪中止を求めているという様子はありません。また、中国における人権侵害などについても、何らかのコメントを出している様子もうかがえません。
朝日新聞が社説で東京五輪中止を求める
昨年の5月、朝日新聞は東京五輪の中止を求める社説を掲載しました。
(社説)夏の東京五輪 中止の決断を首相に求める
―――2021年5月26日 5時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より
これは、新型コロナウィルスの感染拡大が止まらないなかで、「冷静に客観的に周囲の状況を見極め」、東京五輪の開催の中止を決断することを菅義偉総理大臣に求めた社説です。
一般に「社説」とは、その社としての見解を世に問うための文章であり、言ってみればその新聞社の「公式見解」のようなものでしょう。そして、朝日新聞社が当時、「社として」その中止が妥当だと考え、自社の責任においてそれを「社説」として世に問うたこと自体は、朝日新聞社の判断として尊重すべきでしょう。
「オフィシャルパートナーの地位は降りません」
ただ、朝日新聞社の行動は、理解に苦しむものでした。というのも、株式会社朝日新聞社のコーポレートサイトに、同じ5月26日、こんな発表があったからです。
東京2020オフィシャルパートナーとして
―――2021年5月26日付 株式会社朝日新聞社ウェブサイトより
非常にわかり辛い文章ですが、そのなかに、こんな一文が含まれています。
「新型コロナウイルス感染の拡大により、大会の開催を懸念する声が広がるなど、さまざまな議論がなされる状況となっています。感染状況などを注視し、オフィシャルパートナーとしての活動を続けてまいります。」
わかりやすくいえば、「株式会社朝日新聞社」としては「五輪オフィシャルパートナーとしての活動を続ける」、ということです。社説で五輪中止を求めたにもかかわらず、です。
これに加えてさらに不可解なことに、高野連とともに夏の高校野球大会を主催する立場でもある朝日新聞社は、五輪の中止を求める社説を出した直後、『週刊ポスト』の取材に対し、夏の甲子園大会については次のように答えたのだそうです。
「東京オリンピック・パラリンピックと全国高等学校野球選手権大会では、外国からの選手や関係者、報道陣の流入の有無や、開催に伴う国内の医療機関、医療関係者への負担の大きさといった点で、事情が異なっていると考えています。/そうした点も踏まえ、今年の選手権大会の開催については現在、日本高等学校野球連盟とともに準備しながら新型コロナウイルス感染症の国内における状況を慎重に見極めています」。
該当する記事のリンクは、下記のとおりです。
朝日新聞が“五輪中止社説”「では夏の甲子園どうする?」を質問してみた
―――2021.05.31 07:00付 週刊ポストより
こうした首尾一貫性もない「ダブルスタンダード」的な行動は、何とも理解しがたいものです。
しかも、夏の甲子園大会については財源不足を理由に1億円を目標とするクラウドファンディングを募ったものの、結局、調達額はその14%で終わってしまった(『高校野球クラウドファンディング、目標の14%で終了』等参照)、というオチもつきました。
産経「五輪開催懸念はどこへ消えた」
いずれにせよ、昨年の東京オリパラを巡っては、さまざまなメディアがコロナを理由とした「中止」を求めていた、という事実を、今さらながらに思い出す次第です。
どうしてこんなことを述べるのかといえば、産経ニュースに今朝、こんな記事が出ていたからです。
五輪開催の懸念はどこへ消えた 麗澤大学准教授 ジェイソン・モーガン
―――2022/1/25 08:00付 産経ニュースより
麗澤大学のジェイソン・モーガン准教授が寄稿した記事です(※無料会員限定記事だそうですが、全文を読むための方法については、産経ニュースのウェブサイトをご参照ください)。
モーガン氏は東京オリパラについて、次のように指摘します。
「東京五輪・パラリンピックは、21年に延期され、かろうじて無事に開催できた。しかし、その開催にあたっては、中国・武漢発の疫病が世界を患わせて以来、東アジアを専門にする反日的な学者、ジャーナリストなどが、中止を繰り返し求めてきた」。
まったくそのとおりでしょう。
モーガン氏によると、たとえば昨年、日本政府に対してはさんざん中止を求めた米国人ジャーナリストのジェイク・エーデルスタイン氏らは、北京オリパラに関しては完全に沈黙を守っているのだそうです。
これについてモーガン氏はこう指摘します。
「左翼が牛耳るアカデミアやメディアでは、北京五輪を批判する声がほぼ見当たらない。アジア研究者が使う情報共有サイト『H―Net Asia』では、勇気を出して北京五輪に懐疑的な姿勢をみせている学者がたった一人、スウェーデンの方だけ。日本叩きの情報は相変わらず毎日のようにあるのに」。
…。
人権侵害にもダンマリ!?
なんとも面妖な話です。
しかも、中国といえば、新疆ウイグル、チベット、香港などでの人権侵害行為を常態化させており、「平和の祭典」を主宰するにふさわしい国なのか、といった議論を、とんと見かけないというのも不思議な話と言わざるを得ません。
これについてモーガン氏は、「コロナ禍は許せないが、北京のジェノサイドオリンピックには目をつぶる」という「ダブルスタンダード」によるものだとしても、「あまりに理不尽なことである」と指摘していますが、まったくそのとおりでしょう。
いずれにせよ、北京五輪開幕まであと10日ほどとなりました。
オミクロン株が世界的に蔓延するなか、東京五輪中止を求めた人たちから「北京五輪中止論」がまったく聞こえてこないというのは、現代の謎のひとつ、というわけでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
「そもそも議論にさえ上っいない」と嘯くに一票です。
そりゃ工作機関だもの。
だんな様
汚金も沢山貰っていたのでしょうね。
ホントにそうなんですね~。行動から読み解くと、よく分かります。
あたし自身は北京五輪にはさほど関心はないのです♪
正直なとこ、中国の医療体制とか参加者の健康とかは、まぁどうでも良いかなって思っちゃうのです♪
気になるとすると、参加者が検査で陽性になって、そのまま隔離と言う名目で人質になったりしないかな?って心肺くらいなのです♪
五輪直後に台湾侵攻して、隔離してる選手とかを盾にするみたいな・・・・・
・・・ちょっと考えすぎですね♪ (*ノω・*)テヘ
それよりも、本気で札幌五輪の誘致をするのか?って方が興味あるのです♪
日本では「対中非難決議」が「対中人権決議」に置き換わる情けない状況になってしまったようです。
それでも、決議できないよりは決議できた方がいいことは間違いないと思います。
もし決議できなければ、それは日本のクアッドに対する裏切り行為と受け取られることがあっても仕方がないと思います。
https://www.afpbb.com/articles/-/3386564?cx_amp=all&act=all
【解説】中国のウイグル人「ジェノサイド」認定、欧米に動き広がる
今になって、こうした報道が広がって来ることの恐ろしさをよくよく理解してくれ、と…
極めつきは、トヨタの豊田章夫社長。
今、どんな顔して出歩いているか見てみたい。
”トヨタが大切にしてきた価値観”て何?
人権弾圧が”トヨタが大切にしてきた価値観”?
「スポーツを通じた平和で差別のない社会、全ての人々が参加できる社会を目指すオリンピック・パラリンピックの精神に共感し、私たちはスポンサーになることにいたしました」
「今回の大会組織委員会のリーダーのご発言は、私たちトヨタが大切にしてきた価値観とは異なっており、誠に遺憾でございます」とコメントしました。
批判だけしてられる身分は気楽でいいですね
そんなに豊田さん気楽ではないと思いますよ。
人権問題に関しては、日本にとって人権は所詮は外来思想
という事に尽きるのではないかな?
人権が尊重されない状態よりは無論尊重される状態の方が
いいけど、それはあくまでその国の事情。
人権問題が人類普遍の問題という意識は、日本人の大半には
存在しないだろう。
人権は所詮は外来思想
さすがに言いすぎかなぁ?
よっぽど日本史だけでなく、世界史一般に教養の無い方ですね
左翼は頭悪いですね。比較的中国批判も朝日新聞は取り上げるようになったものの、まあ北京五輪反対はしないでしょうね。バカ新聞社ですから。
チベット、内モンゴル、ウイングルの「民族浄化」は今でもリアルタイムで進んでいるものの、メディアや政治家は甘すぎます。内モンゴルはほぼ終わったと言われています。ソ連崩壊のように、何十年経ってから自滅、みたいにしかならないのでしょうか。
中国共産党が倒れても、昔のように軍閥で分裂して混乱が続くみたいにしかならないから、かの地をまとめるのは独裁しかないのでしょうが。
そうです! 言葉より行動を見れば思想g明らかになります。
但し、行動といってもJRで起きた事件のように、「ムテキの人達」を相手に
する事は、自身の健康上あまりよろしくはないかと思います。
現在日本の首相と南国の大酋長との会談ができなくなっており、それに
腹をたてている人達が日本全国で暴動を起こそうとしているのです。
歴史区分では第二次大戦で日本が敗戦した後、「我々は戦勝国でも敗戦国でもない
第三国人」だと叫び日本各地で暴動を起こしていましたが、日本の警察はGHQの
妨害により対処できませんでした。 その時いわゆる人達(暴力団)がこの勢力と
対峙(?)し何とかなっていた時期がありました。 この時代とよく似ております。
但し、現在の日本の暴力団の多くは、あっち系の人達で構成されておりますので
現代では対処しないでしょう。
又、東京オリンピックはコロナ蔓延中だからに反対・中止しろと言っていた人達は
北京冬季オリンピック時コロナ蔓延状態で都市がロックダウンになっておりますが
反対・中止しろとは言いませんし、東京オリンピック時の事など忘れたように何も
行動しません。 当り前です、半島諸国から指示を受けている人達が行動していた
のですから、宗主国様の時には黙りこむのは当然です。
反対・中止を叫んでいた人達をみれば、よ~く解る事です。
私は東京オリンピック反対で、北京オリンピック無関心です。日本を愛しているので、疑わしいメリットしかなくリスクを確実に増やした東京オリンピックには反対。中国で感染爆発しても、行きすぎた対策のせいで不都合が生じても、どうでもいいと思っているので無関心。