メディア記者、傷ついたご両親に「いまのお気持ちは」
沈痛な表情で会見に応じたご両親が会見場からの去り際、「いまのお気持ちを」と「追い打ち」をかけた記者がいたようです。ご両親の悲痛な気持ちに思いを致すといたたまれなくなりますが、それにも増して、なぜ記者会見に応じなければならなかったのか、そしてその記者会見場で無神経な言葉を投げかけた記者の心理はいったい何なのか、疑問点はいくらでも湧いてきます。
メディアの非常識
朝っぱらから、気分が悪い話で申し訳ありませんが、どうしても紹介しておきたい話題があります。
『ご遺族の自宅インターフォンを真夜中に鳴らす新聞記者』でも取り上げた、まだ若い女優の方の訃報に関する続報です(※なお、読者の皆さまの圧倒的多数は、ご本人やご両親の実名、事故の概要などをご存じとは思いますが、当ウェブサイトでは敢えて、可能な限り実名を伏せます)。
正直、先日も取り上げたとおり、本件でのメディア記者のふるまいが、あまりにも受け入れられないからです。
悲痛な表情で会見に応じたご両親
さて、昨日はご両親がご遺骨・ご位牌を手に、札幌市内で記者会見に応じました(※記事タイトルについては改変していますが、リンク先には実名が出て来ます)。。
●●●●さんと●●●●さん、沈痛に「そっとして」
―――2021/12/21 17:21付 産経ニュースより
YouTubeなどの動画サイトにも会見の様子がアップロードされているので、視聴した、という方も多いでしょう。
これらによると、お父さまは「話すようなことではないので、しばらくの間そっとしておいていただけたらありがたいと思います」などと述べ、また、お母さまは「寒いなか申し訳ありません、ありがとうございます」と述べて、頭を深く下げられました。
子どもを亡くすというのは、人間にとっては最も辛いことであることは間違いありません。
そんなときに、わざわざ記者に対して「ありがとうございます」などと述べるというのは、本当に聞いているだけで悲しくなります。
なぜ、会見に応じなければならなかったのか
こうしたなか、この会見に対し、最も強く抱いた違和感は、「なぜ会見をする必要があるのか」、です。
想像するに、メディア記者の取材がしつこいからではないでしょうか。
なにせ、自宅のマンションに押し掛け、非常識な時間帯にインターフォンを鳴らすほどですから、メディアの記者というのは社会通念と著しく乖離した世界に生きていることは間違いありません。
この点、ごく一部の方が「彼らも仕事でやっているんだから、あまり批判しないであげてほしい」、「現場の記者は上司から命令されて取材しているだけだから、むしろ記者も被害者だ」、といった、なかなかに筋違いな擁護論を唱えているようですが、これも詭弁です。
彼らがそのような業界・そのような会社を好きこのんで選び、働いている以上、「上司の指示」だの、「仕事だから仕方がない」だのといった言い訳が、通用するはずなどありません。
去り際に「いまのお気持ちを」
また、この会見そのものについても強い違和感を禁じ得ない部分があります。
動画で視聴すると、ご両親が会見場に入ってきた瞬間、バシャバシャ、バシャバシャと、物凄い数のフラッシュがたかれたこともさることながら、会見が終わり、ご両親が会場を去ろうとする際に、レポーターと思しき男の声で、こんな発言があったのです。
「いまのお気持ちを(※以下聞き取り不明)」
…。
本当に、こんな発言をするとは、信じられません。
正直、現在の新聞、テレビなどのオールドメディア業界が腐敗し切っているというのは、普段からさまざまなきょ工面で感じるところではありますが、まさかこのような場で、お父さまが「そっとしておいてください」と述べているのに追い打ちをかけるとは、本当に凄い人たちだと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
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日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
「いまのお気持ちを…」って?
「そっとしておいて欲しい」ですよね!
聞こえてなかったのでしょうか(怒)。。。
これだからマスゴミと呼ばれる。そのうち親がマスコミだと子供がいじめられるようになるよ。
馬鹿ですからね
どうかこの記者に天罰が当たりますように。
昔からマスコミは無神経だね
犯罪じゃなければ
仕事なら
上司からの命令なら
何しても良いのか。
素晴らしい世の中ですね。
匿名様
犯罪を犯しても、スクープさえ取れれば問題ありません。
取れなければ、いつもの様に席で文章を創るだけ。 取材の必要もありません。
おはようございます。
お母様が何故「申し訳ありません」と頭を下げないといけないんでしょう?何か悪いことしました?会見そのものの必要性はもちろんですが、謝罪会見のような展開にもモヤモヤしたものが残りました。
それからまさかとは思いますが、マスコミの一部(と思いますが)の方々は「非難を浴びて顰蹙を買ってこそ勲章」と思ってて、ワザと傍若無人な振る舞いをしてるとか、ないでしょうね。災害の時などを思い起こすと、そんな気がしてしまうのです。ホントにまさかとは思いますが。
>> 「非難を浴びて顰蹙を買ってこそ勲章」と思ってて、ワザと傍若無人な振る舞いをしてるとか、ないでしょうね。
→あるんだろうと思います。圧迫面接ばりに相手の感情を逆撫でして暴言失言を引き出せば大成功、とか。
なんちゃってギター弾き様
私も違和感を感じてたのですが、今朝運転中にまたそのシーンを見ましたら、「寒いところへおいでいただいて、ありがとうございます」からの「申し訳ない」という流れでした。
本心は、こんな寒いとこへわざわざ東京から。なんなんお前ら。ほっといてくれや。でしょうけど。
あしたのジョーの矢吹丈からもブンヤって呼ばれて蔑まれてましたからね。昔から変わってないですね。
いま再放送したらピー音で消されたりして….
今回のマスコミ害の被害者であるご両親も含め、テレビに関わる人が非難しない限り何も変わらないでしょうね
彼らは
こんな記者会見やる必要ないですよね。
そもそも需要あるのかな?
一人娘を亡くしてショックを受けている姿を見たいと思うファンなんていないだろ。
訃報を報じるだけならいいけれど、その家族にまでカメラを向けるのは如何なものか。
事故を起こしたり、違法行為をしたなら報じられて然るべきでしょうが、結婚、離婚、熱愛、破局等々、芸能人という理由だけでプライベートな部分まですべて公にしなければいけないものなのか常々疑問を感じています。
私は芸能人のプライベートに全く興味がないのですが、熱烈なファンの方ならプライベートな部分まで知りたいと思うものなのでしょうか?
若くして亡くなった女優さんと、そのご両親のことを思うと胸が痛みます。
悲しみに暮れる方々を平気で傷つけ、晒し者にして書かれた記事や動画をクリックし、視聴することは、それらを上げたクズ共に投げ銭をすることになります。
私は見ません。そういう連中にメシを食わせたくありません。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
(というより、さすがに自分でも独断や偏見と思いたいので)
メディア記者にとって、被害者家族に、「今のお気持ちは」と聞くのは、これが、(毎回、状況を考えなくて)常に同じ質問ができ、答えも予測できる便利な質問だからではないでしょうか。彼らにとって、事件ごとに質問を変えるのは面倒なのです。(それに、家族に質問したという実績をつくることもできますし)
駄文にて失礼しました。
迷惑系youtuberのほうがまだマシなレベルに見える。
youtuberなら粗相を働いても身元がはっきりしてる分マシですよね。報道もトレーサビリティ的なことが必要なのではないでしょうか。最低限映像流す際に質問者所属氏名くらいテロップ流すくらいでないと責任ある対応が期待できないと思います。
メディアにも責任があると思いますが、遺族のコメントが載っている雑誌を買う人や遺族のコメント映像を見る人にも責任があると思います。
一般人としてはそのような雑誌は買わない・遺族のコメントがテレビに出たら消すというような対策も必要だと思います。
どんなに取り繕っても、「人の不幸は蜜の味、人は所詮、そんな高等な生き物ではない」
他人がーはどうでもいいです。あなたがする・しないだけ書きゃいいんですよ?。
上司に言われたら、断れないと以前コメントしました。
これは、免罪符として言ったのではなく、原因としていいました。
人は命令される事でより残虐になれる。
アウシュビッツで、沢山人をコロしたのは名もなき一般人です。
実験で、相手に電流を流すのがあり(流された人は演技するだけ。)命令された人の方が相手がどんなに苦しんでも強い電流を流す傾向にあるらしい。
これは、命令されたという免罪符で責任を命令者に渡す事で、残虐行為に対する心理的抵抗が低くなるのです。
また、命令する方も実行しないので心理的抵抗が低くなります。
この、実行者と命令者の心理的抵抗の分割により いっそうの残虐行為が横行するのではないでしょうか。
また、メディアもこれを買う人がいるのだからと責任転換し、皆この異常な行動が当たり前になってるのかも知れません。
アウシュビッツの看守が許されない様に、この記者達も許されるものではありません。
では、この様な人々をどうしたら無くせるのか?
やはり、この様なニュースは見ない、雑誌や新聞は買わない を全員が頑張る事で免罪符の一つを消す事から始めるべきなのかなと思います。
メディアは相手の立場や気持ちも考えずに勝手に踏み入れているようにも見えます。
正に「傷口に塩を塗る」行為をしているのです。
あるスポーツ紙をコンビニで買ったのですが、1面がこの件でした。
憔悴しきった両親の表情を直視する事が出来ませんでした。
更には元夫や交際相手にもコメントを求めるなど、あまりにも度が過ぎて「もうやめてあげて!」言う気持ちになりました。