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韓国側からは出てこない「韓国が国際法守ろう」の論調

日韓関係が膠着するなか、以前から気になっているのは、「韓国が国際法を守るべきだ」とする論調が、韓国の主要メディアからはまったくといって良いほど出てこないことです。一例として、先日から韓国政府高官による竹島不法上陸を要因として共同記者会見が見送られた、などの話題を取り上げて来たのですが、なぜかその「本質的な原因」、つまり「韓国による竹島不法占拠」に対する直接的な言及は見られません。

共同会見見送りは対米牽制でもある

先日の『日本が会見見送りで米国のメンツ潰した「本当の意味」』では、韓国の警察庁長の竹島不法上陸を原因として、米ワシントンで開かれていた日米韓3ヵ国外務次官級協議後の共同記者会見の開催を日本が断った、とする話題を取り上げました。

松野官房長官は昨日、ワシントンで日米韓の共同記者会見が見送られたのは日本政府の判断だったことを認めました。結果的に、米国に対する牽制となったのではないでしょうか。なぜなら米国は、竹島占拠をはじめとする韓国による明らかな不法行為の数々に対し、見て見ぬふりを貫いてきたからです。ついでにいえば、日本政府が現在推進しているFOIPも「クアッド」も、もしかすると、本当の効果は「違うところ」にあるのかもしれません。「6対6」じゃなく「5対6」ですよ!本文に先立って、最初に、少しだけ寄り道をしておきます。...
日本が会見見送りで米国のメンツ潰した「本当の意味」 - 新宿会計士の政治経済評論

当ウェブサイトなりの見方で恐縮ですが、日本政府がこのような態度を取った理由は、韓国に対する牽制であるとともに、米国に対する牽制でもあります。

韓国による竹島不法占拠は、韓国による日本に対するさまざまな不法行為のなかでは「一丁目一番地」のようなものであり、また、そうした不法行為に対し、「わが国の同盟国同士の領土争いには関わらない」とばかりに「見て見ぬふり」を決め込む米国も、少なくない責任があります(著者私見)。

さらには、日本が最近、鋭意進めている「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)構想自体、じつは自由・民主主義国家連合が「中国を牽制する」という意味があるだけでなく、同じく「米国をも牽制する」という意味があるのだ、というのが当ウェブサイトの見方です。

すなわち、「政府高官による竹島不法上陸」という韓国の日本に対する挑発行動に対し、日本政府が韓国だけでなく、米国をも巻き込んで対応したこと自体、日本外交にとっては悪いことではありません。

日韓関係自体が現在、韓国の日本に対する不法行為によって破綻しそうになっているという点は否定できない事実ですが、それと同時に、日本が今後FOIPを推進するうえで、日米関係においても、日本が米国に対して「言うべきことを言う」という意味では、大変に良い前例となったのではないでしょうか。

もっとも、『竹島不法上陸や共同会見拒絶騒動も、結局は国民の問題』でも述べたとおり、竹島問題にせよ北方領土問題にせよ、あるいは日本人拉致問題にせよ、それらを日本にとって最善のかたちで解決させるためには、最終的には日本国民の意識が大切です。

島根県竹島への韓国政府高官の不法上陸、日本の共同記者会見参加見送りなどの一連の流れを見ていると、「自由で開かれたインド太平洋」が着実に功を奏しつつあることを痛感します。その一方で、韓国側は相変わらず、「関係打開に日本も努力が必要だ」とする反応を示しているようですが、さまざまな国際問題を本当の意味で解決するためには、やはり私たち日本国民の意識変革が必要なのかもしれません。竹島問題と共同記者会見見送り島根県竹島に韓国警察庁長が不法上陸『韓国警察庁長の竹島上陸から見える現在の日韓外交関係』などでも...
竹島不法上陸や共同会見拒絶騒動も、結局は国民の問題 - 新宿会計士の政治経済評論

その意味では、今回の「会見拒否騒動」は、日本外交が良い方向に変化しつつある兆しが見えたという事件だったといえるかもしれない、と思う次第です。

毎日新聞「会見見送りは米韓への配慮」

こうしたなか、韓国メディア『聯合ニュース』を眺めていると、日韓関係に関連し、金曜日時点でなかなか興味深い話題がいくつか出ていました。

まずは、こんな記事です。

共同会見語彙が配慮?「日本が言うと韓米困る」【※韓国語】

―――2021-11-19 09:34付 聯合ニュースより

聯合ニュースは日本の毎日新聞の19日付の報道を引用するかたちで、日本が共同記者会見をキャンセルしたことに関連し、「日本の外務省のある幹部」が次のような趣旨のことを述べた、としています(※日本語訳がややこなれていない点はご容赦ください)。

共同記者会見をすれば日韓関係に質問が集中し、日本は会見の場で『竹島上陸を容認できない』と述べただろう」。

「そうなれば米国や韓国は困ることになる」、「だから日本政府は米韓両国のために会見への参加を断ったのだ」、とでも言いたいのでしょうか?いかにも韓国人が好きそうな言い分ではありますし、報じたメディアがメディアだけあって、鵜呑みに信じることは難しい気がします。

駐日韓国大使「岸田政権下で韓日関係期待強い」

ただ、韓国側からこんな報道が出て来るということ自体、日韓関係がかなり行き詰っている証拠でしょう。

こうしたなか、「鵜呑みに信じるべきではない」という典型例のような記事が、ほかにもありました。

駐日大使「韓国も岸田内閣のもとでの関係正常化期待強い」【※韓国語】

―――2021-11-19 20:39付 聯合ニュースより

同じく聯合ニュースは日本の共同通信の報道を引用するかたちで、姜昌一(きょう・しょういち)駐日韓国大使は19日、広島市で開催された日韓関係関連討論会で岸田文雄首相のことを「韓日関係に深い理解がある」としたうえで、「韓国でも岸田内閣下の関係正常化に対する強い期待がある」と述べた、と報じました。

姜昌一氏といえば、駐日大使として日本に赴任して来て以来、基本的には首相や外相にもろくに会っていないようであり、そんな人物が「岸田首相は日韓関係に深い理解がある」などと述べたとして、あまり説得力は感じられません。

また、聯合ニュースによると、姜昌一氏は日韓関係が「輸出規制と歴史問題で最悪」だとしつつ、「文化交流などの分野で密接につながっている」、「韓日両国は運命共同体」、「韓半島の非核化のために手を握らなければならない」などと述べたのだとか。

そもそも論として、日本が韓国に対して輸出「規制」を発動した事実はありませんが、駐日大使という立場にある人物が平気で輸出「規制」という誤用をするという事実自体、現在の日韓関係の薄さを感じさせるものでもあります。

相星駐韓大使は「人的拡大全面再開までは紆余曲折」

さて、同じく「大使」という意味では、相星孝一駐韓大使の発言も紹介してみたいと思います。

駐韓日大使「人的交流全面再開まで紆余曲折予想…拡大期待」(総合)【※韓国語】

―――2021-11-19 15:13付 聯合ニュースより

聯合ニュースによると、相星氏は19日、韓国のホテルで開かれた「韓日親善協会中央会セミナー」の祝辞で、日本政府がコロナに関連した入国制限措置を緩和したことをきっかけに「人的交流のさらなる拡大を期待する」としつつも、「日韓の人的交流の全面再開までは紆余曲折がある」と述べた、というものです。

日韓間は現在、新型コロナウィルス蔓延によるコロナ防疫という、歴史問題とはまったく別次元の問題により、人的な往来が途絶えている状況にあります。

ただ、相星氏は次のようにも述べたようです。

すべての方が話す韓日懸案がそんなに明るい話題ではない」。

つまり、日韓関係の人的交流拡大を巡っては、コロナだけでなく、それ以外にもなにかと課題がある、という言い方に聞こえます。ある意味では、意味深ですね。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

ちなみに同じ記事によれば、韓国側の参加者からは次のような発言もあったようです。

  • 韓日は(米中)緊張事態の下で協力を強化しなければならない国でも、葛藤解消はどころか解決の糸口が全く見えないのが昨今の状況
  • 韓日は過去の歴史の沼から別れるとき。韓国は『反日は愛国、親日は売国』という旧態依然とした政治フレームから抜け出さねばならず、日本でも嫌韓、右翼などから抜け出さねばならない

…。

以前から強く感じていたことですが、韓国のメディア、あるいは韓国社会の有力者らの発言を眺めていると、この手の「韓日関係を元に戻すためには韓日双方の努力が必要だ」、といった議論ばかりが目につきます。

しかし、関係破綻を回避するための努力が必要なのは、「日韓双方」ではありません。「韓国」です。

いうまでもなく、竹島不法占拠問題にせよ、自称元徴用工問題にせよ、自称元慰安婦問題にせよ、日韓関係が破綻しそうになっている大きな理由は、韓国が日本に対して一方的な不法行為を仕掛けて来ているという点にあるからです。

当ウェブサイトでは、日韓関係の最終的な落としどころは、次の3つしかない、と申し上げて来ました。

日韓諸懸案を巡る「3つの落としどころ」
  • ①韓国が国際法や国際約束を守る方向に舵を切ることによって、日韓関係の破綻を回避する
  • ②日本が原理原則を捻じ曲げ、韓国に対して譲歩することによって、日韓関係の破綻を回避する
  • ③韓国が国際法や国際約束を守らず、日本も韓国に譲歩しない結果、日韓関係が破綻する

(【出所】著者作成)

ここでいう選択肢①は、「韓国が国際法違反の状態をやめること」を意味しており、竹島問題にしても不法占拠をやめて日本に竹島を引き渡すか、せめて国際司法裁判所(ICJ)への付託に応じるか、そのいずれかが必要です。

いずれにせよ、竹島を不法占拠しているのが韓国の側であるという事実に韓国が目を向けない限りは、少なくとも日本が韓国を「基本的価値を有する最も重要な隣国」に戻すことはないでしょうし、また、あってはならないと思う次第です。

新宿会計士:

View Comments (44)

  • >韓国側からは出てこない「韓国が国際法守ろう」の論調

    違反している認識が無ければ、守ろうなんて話が出る訳は有りません。

    • そもそも「国際法」という概念が理解できてないのでは?
      韓国国内法ですら、日本法をそのままコピペして、韓国式解釈をしているだけだという話もありますし、遡及法を平気で制定したりするなど、近代法の精神が全く根付いてない韓国においては、国際法という概念は高級すぎるのではないかと。
      第一、四書五経に「国際法」なんて概念は存在しませんからね。

        • だんな様 龍様

          概念以前に法とか地図の読み方とか時系列とか…

          根本的な論理的思考の根幹が「無い」のだと思います。

          大韓憲法の前文から思いつきの作文で始まってますし。

          コロナ禍真っ最中に韓国の宗教家会議みたいなのがあったのですが、改名後の統一協会や「儒教」までいました。

          日本人なので「儒教」は思想・哲学だと思ってました。
          結構本気で驚きました。

    • だんな様

      韓国には韓国の正義があって、それに乗っかっていれば、国際法とか約束なんかを反故にしても平気なんでしょうね♪

      ただ、竹島に上陸したら日本は反発するってことはわかってるだろうに実行してしまうとか、相手の反応を考えない行動が多すぎるように思うのです♪

      >韓日は(米中)緊張事態の下で協力を強化しなければならない 
      こんなことを言う人がいても、そのための行動が伴わないんだから、どうしようもないと思うのです♪

      なんていうか、国ごと自分たちだけの正義に酔ってるような感じなのです♪

      ε=(ノo`・∀・)ノ アクソクザン! トゥッ♪ 
        ε- (´▽`* ) スッキリ〜♪

      • 七味さま
        >韓日は(米中)緊張事態の下で協力を強化しなければならない
        大体「日本は韓国の盾にならなければならない」という意味です。

        • だんな様

          そうですよね〜

          「協力を強化」って言っても、どんな協力をするのかを明確にしてもらわないと、意味がないですよね♪

  • >姜昌一氏といえば、駐日大使として日本に赴任して来て以来、基本的には首相や外相にもろくに会っていないようであり、そんな人物が「岸田首相は日韓関係に深い理解がある」などと述べたとして、あまり説得力は感じられません。

    姜氏に「なるほど、『岸田首相は日韓関係に深い理解がある』から貴方に合わないんだね」と話すと、どんなに察しの悪い頭の持ち主でも理解出来…ないか。

    • >韓日は過去の歴史の沼から別れるとき。韓国は『反日は愛国、親日は売国』という旧態依然とした政治フレームから抜け出さねばならず、日本でも嫌韓、右翼などから抜け出さねばならない

      日本が対日レイシスト民族と距離を取る事を批判するのではなく、韓国側が「対日レイシスト民族である事は文明人として恥ずべき事である」と認識し、対日レイシスト民族である事をやめるのが、根本的な解決なんですけどね。

      • 自己レスです。

        まぁ、韓国側が対日レイシズムを解消したところで、韓国がレッドチームの下僕や走狗になる以上、ブルーチームの日本は韓国と距離を取る訳ですが。

      • 用日派を親日=売国と非難し続けているから韓国の今がある
        用日するにしても、韓国が日本から利益をゲットするためには、韓国側から多少のお土産を出さないといけないのに
        少しでもお土産持っていくと叩かれるからね

  •  韓国人には、「法を守ろう」という精神がありません。ですから「法を破っている」という認識すらない可能性があります。前のコメントでだんな様がおっしゃっているように、「意識がない」ので守ろうという話になるわけがありません。

     儒教の情治国家である韓国人には、「法治」がよく理解できません。
    ●儒教国から見たとき法治国家は冷たい社会
    https://nihonsinwa.com/page/2552.html

     韓国(朝鮮)社会は「究極の結果主義」社会です。良い結果のためならウソをつくことも悪いことだと思いませんし、主張の軸がぶれまくっていてもそれがおかしいと感じません。だから「言ってることがコロコロ変わったり、時間軸とか無茶苦茶」なのです。言っていることがコロコロ変わっても、彼らはそれをおかしいことだと感じません。その時その時「都合がよければ=良い結果」であれば、つじつまの合わないウソを繰り返しても彼らはおかしいと認識しないのです。

     中国の少数民族の間でも、韓国人だけ異質と言います。漢民族だけと話す場合は「我々は漢字ができる民族なので、ほかの民族と違う」と他の少数民族を下に見、漢民族がいないところでは「我々少数民族は力を合わせて、漢民族をやっつけよう」というウソをつきます。こうした二枚舌を使い分けるのは、やはりほかの民族から見ても異質という意見がありました。

    (韓国の反日姿勢をおかしいと主張している人もいますが)YouTubeで日本語で配信している韓国人をよく見かけます。まあ、友好の努力をしてくれていると思って温かい目で見てあげたいと思う反面、「多くの日本人は韓国にもう怒っている」という認識がないんだろうかとも思います。日本語を勉強したり、こうした友好的な韓国人は(現在はネットがあるので目立つものの)昔からいました、というか昔のほうが(日本語学習者数から言って)多かったのではと思います。こうした善良な韓国人「こそ」が、韓国を変えようとしない、日本側の考え方を自国で伝えていないのです。ですから1人2人の善良な韓国人を見て、いつか韓国は変わってくれると考えるのも幻想にすぎません、今までも交流してきたはずですから。

     台湾との大きな違いは、「儒教」に肩までどっぷりつかってしまっていることでしょうかね。台湾の日本統治時代の様子をシェアする台湾人コミュニティに入っていますが、どうしてここまで違うのかと思うばかりです。

     ちなみに、日本語ができる韓国人と友人になることは簡単です。他の国からの留学生たちから、「うちの学校に台湾人は結構いる」という話を聞きますが、なぜか台湾人の友人となる機会が少ない私です。私だけでしょうか?

    • > 台湾との大きな違いは、「儒教」に肩までどっぷりつかってしまっていることでしょうかね。

      恐らく後頭部だけが水面上にあるぐらいどっぷり浸かっていると思います。

      • >>匿名さま
         韓国と台湾の状況を見比べるたびに、ため息が出てしまいます。
         韓国紙を開けば「反日・用日」記事ばかりですからね。

         実践的な知識の少ない儒教のせいで、漢民族たちは、モンゴル族や満州族といった騎馬民族に征服されていったのを目の前で見ていたはずなのに、なぜ儒教を信望してしまったんでしょうね。

        • 明朝初期は朱子学を国家統治の理念としていました。なので、李成桂は朱子学を全面的に採用することこそが文明国の証であり、かつ中国様への忠誠の証と確信したのでしょう。そして李朝の統治理念を全面的に朱子学に依拠することとし、さらにそれに飽き足らず、社会の隅々にまで朱子学的世界観・価値観を徹底させました。もちろん、中国様に褒めてもらうためです。
          ところが、明朝では、現実的課題に対応できないとして実質的に朱子学を放棄する方向に進み(科挙ネタとしては生き残った)ましたが、李朝はその方向性に従うことなく、むしろ先鋭化しました。朱子学の解釈自体も朝鮮化し、本家の朱子学とはだいぶ様相が異なる姿になりました。
          李朝末期の興宣大院君が唱えた排外スローガンが「衛正斥邪」であったように、朝鮮式朱子学的価値観・世界観に沿わないものはすべて邪悪と規定するに至ったのです。現代の韓国人もその桎梏から完全には逃れ得てないと考えるべきであろうと思っています。

          • > 龍さま
             なるほど、ありがとうございます。中朝(韓)を同じ儒教国と説明されるものをよく見ますが、どうも韓国と中国ではタッチが違うというか、韓国ほど歪んでいない(苦笑)ような気がしていましたが、やはり朝鮮で朱子学は独自に先鋭化したのですね。納得です。

            (話は外れますが)韓国紙を読んでも、なるほどという記事は皆無に近いと思います。かたや中国紙と言っても言論の自由がないはずですから共産党の広報誌のはずですが、中国史の中でも優れた分析記事(例えば、キム・ヨナと浅田真央の比較、台湾統治と日韓併合の比較記事など)がみつけられます。やっぱり、根っこから違うんですよね。

             李成桂は満州族(女真族)という説もありましたね。まああのあたりは国境という概念もありませんから女真族であったとしても不思議ではないですが。
             女真も一枚岩ではなかったと思いますが、金なり遼なり中華に反発した王朝を作ってますから、「なんでそこまで漢民族を信望するのか」が不思議です。または自分たちこそ漢民族の文化を継承した民族として「小中華思想」を持つのも不思議です。その漢民族(漢民族も継続してませんが)は、目の前で騎馬民族たちにやられまくっていたのを見ていたはずなのに。

  • 韓国においては法律は格下の者の為の縛りであって格上はそれを無視して差し支えないのでは?
    韓国は日本に対して格上だから約束や法律を守る必要はない。 

    対馬の仏像盗難にしても、レーダー照射事件にしても、自称徴用工判決にしても、竹島の不法占領にしても。

    法治国家というのは「法の下の平等」という概念と切り離せない関係がありますが、「平等」と言う概念が理解出来ない野蛮な人たちには基本的な「法治」が如何なるものなのかが判らないのだと思います。

    好例が名目上の法治の元締めであるはずのチョ・グク元法相夫妻がありとあらゆる不法な手順で子息の学歴を歪曲して、それが判明した現在でも謝罪の片鱗さえしていません。

    • 以前にもコメントしましたが、韓国人にとって「法」とは古代中国の法家思想で言うところの「法」であり、社会的な契約などではなく、あくまでも支配者が人民を縛り付けるための道具であると認識されていると考えるべきです。このへんは中国ともある程度共通しますが、韓国では朝鮮式朱子学的歪みが生じ、「上位者が下位者に守らせるもの」として理解されているようです。そして、さらにその延長として、「上位者は『法』を守らせる側なのだから、上位者は『法』を守る必要などない。むしろ、『法』を踏みにじることでこそ上位者としての尊厳を示せる」くらいには思っているようです。
      韓国が日本に対して上位者であると思い込んでいる、あるいは、そのように振舞おうとしているというのは皆さんご存じのとおりですが、上記のような考え方からすれば、韓国は日本に対して「法」や約束を守る必要があるとはそもそも考えていないということになります。故に、韓国としては日本から「法を守れ」とか「合意を守れ」と言われることなど、甚だ心外であるに違いありません。「下位者たる分際も弁えず、上位者たる韓国に『法』を守れとは何事か、道理を知らぬ蛮人め」となるわけです。なぜならば、そのように考えなければ、上位者たる尊厳を自ら否定することになってしまうからです。

      当たり前の話ですが、古代中国の法家思想に国際法などと言う概念はありません。ゆえに、法概念が法家思想的「法」でしかない韓国人に、国際法という概念を理解させることは極めて困難であろうと思います。以前、佐藤優氏(だったと思う)が「ロシアは国際法を理解した上で踏みにじってくる」と言ってましたが、韓国の場合は、それ以前の話ではないかと思います。

      • 韓国の法意識は古代のままなんですね、
        話が合わないのは道理でと得心しました。

      • 中国古代の法家思想でも「君主や貴族も自分が作った法律に縛られる(そうでないと庶民に守らせることはできないから)」と言ってたぞ
        それから春秋戦国時代に、今で言う国家間条約が何度も締結されている
        中には2国間でなく他国間の国際条約が締結されたこともある。会盟の誓いとか
        条約破りまくった秦が天下統一したけど
        ちなみに、会盟の誓いでは、上流の国が勝手に堤を作って河の流れを変えることが禁止された。今の中国は全然守ってないけど

        • 中国と韓国を同一視するつもり?
          古代中国で法家思想が全盛期を迎えたのは、前漢の景帝から武帝にかけての頃で、張湯などの酷吏が活躍したころだけど、その後儒家が優位になるに従い、法家思想的法は儒家の道具として使われるに至っている。
          そもそも法家思想が形成されたのも戦国末期の韓非あたりなので(商鞅とか、先駆者はもう少し前になるけど)、春秋期の例を持ち出すのは違反じゃない?

          • 中国と韓国の同一視も何も
            君は「古代中国の」法家思想と言ったじゃん
            それに、戦国末期も定義上春秋戦国時代に入るのでは
            儒教もそうだが、中国思想は春秋戦国時代がピークで、後は劣化と改悪激しいみたいですね

          • 匿名氏

            「古代中国の法家思想によって示された『法』概念」ということが文脈から読み取れないのかな? 一々パラフレーズしてやらなければダメ?
            「戦国末期も春秋戦国時代の内」というのは、同語反復でしかないし、春秋期と戦国期における社会構造の違いを無視した暴論だね。例えば、「孫子」の記述は戦国時代の斉の社会構造を前提としており、春秋時代の人とされる孫武の著作そのものではない(らしい)という話をどう説明する? 「春秋戦国時代」だから問題ない?

          • 龍さん
            >>古代中国の思想によって示された法概念
            だから、戦国末期の韓非あたりの法概念は、今の感覚からいっても「まだマシ」で、その後劣化していった
            古代古代と言いながら、古代でなくもっと後の劣化した法概念で言うのはおかしくないか?

            >>春秋期と戦国期の違いを考慮しない暴論
            君の議論も古代でいっしょくたにしているじゃん

      • 韓国の法学部では西洋法制史の(LAW)法がなく。たぶん律令を学んでいるんですね。
        確かに無理矢理日本に注入された近代韓国法制史より中国法制史の方が肌に合いそうで身近な感じです。

        棒で叩いたりするグロテスクな刑罰とかが大好物でニヤニヤしてそうなイメージです。

      •  以前、中央日報2019年7月の記事で「理の韓国、法の日本」というのがありました。「・・韓日の文化の違いは大きい。何よりも韓国は理の国であり、日本は法の国だ。・・朝鮮人にとっては、理致は法の上にあり、さらには王権よりも高かった。李朝時代の党派争いが激しかったのも、すべてを「理」という本質に照らそうとすることに起因する。・・」そうです。だからこそ、「理致に合わなければ国家間の合意も見直すことができる。」と考えるのだそうです。
         また、朝鮮日報2019年6月の記事で「(コラム)法治の上に正義が君臨するときに起こること」というのがありまして、「・・近代国家と文明社会を裏付けるもっとも中心的価値は法治主義だ。・・しかし、現在のところ韓国国民の大多数が「正義」を「法」の上位概念として捉えているようで嘆かわしい。・・」ふむふむ、わかっている人もいる?
         「理致」とか「正義」とかは甚だ主観的なものだけれど、「法治」となると客観性、合理性を問われることとなります。だから、前者を貴ぶ人たちにとっては、事実や、合理性なんぞはどうでも良くなって、ひとえに自分たちの考える「正義」をひたすら全うしようとするのでしょう。
         だから、そのためには嘘を吐くことも人をだますことも何ら痛痒を感じないのでしょう。金大中氏が昔「噓つきの国」の中で、韓国の3つの代表的な犯罪は「偽証」、「名誉棄損」それと「詐欺」と言ったそうですが。さもありなんです。
         きっと、嘘をついてでも、仲間を守りたいんでしょう。嘘をついてでも、「敵」を倒したいんでしょう。
         でも、その仲間の範囲って、同じ「正義」を信奉することが前提になるので、気づいたら周りはみな「敵」なんてことになるんでしょう。
         やっぱり、どうあってもお付き合いは遠慮します。

      • 仰るとおり、劣化版朱子学に支配された朝鮮半島の思考行動回路では「言う事を無理やり聞かせる」と「いう事を無理やり聞かされる」のどちらかのパターンしか存在しないらしい。

        成文化されて、「万人に平等に適用される規則」と言う根本的なコンセプトが理解出来ない民族とは文明人同士のお付き合いは出来ないでしょうな。

        私の個人的な感想ですが、中国人と朝鮮半島の住人の決定的な違いは中国人は現実の客観的な事実関係についての観察は出来ているが、その観察した結果の解釈が朱子学的主観に基づいているのに対して、朝鮮半島の住民は現実の事実関係の観察自体が予断と先入観によって歪曲されてしまって結果的に現実と乖離した妄想の世界に住んでいる事だと思います。

        中国人とはある程度現状認識を共有出来るので共通の目的の折り合いがつけば協力関係の構築が可能ですが、朝鮮半島の住人とはそれさえもムリです。

        レーダー照射事件や福島原発の処理水放出に対しての反対運動の顛末を眺めてそういう結論に達しました。

  • 韓国人が国際法に対する意識が希薄で、守る必要性も感じないのは確かでしょう。
    ただ、一方で日本人ほど国際法の重要性を理解している民族もそう多くはないという点を、我々は見過ごしがちです。
    もっと言えば、日本以外の多くの国では国際法は軽視されてるのです。国際法を取り締まる強力な警察機構も司法もありません。国際裁判所が役に立つことなど稀です。
    ここに、日本の危うさがあります。

    「韓国は国際法を守れ」一辺倒の攻撃は悪くはないのですが、日本が思っているほど強くは効いていない、ということは忘れるべきではありません。

    • >チキンサラダ様

       日本のODAも返金率が低く(基本、アジア諸国多し)、踏み倒されている状態と言いますから、遵法精神が低いことの方が国際社会の実態かもしれませんね。

       かつては日本も欧米諸国から、「列に並んでも、あとから来た近親者を列に割り込ませる、それが日本」のような批判に満ちていたときがありました。日本ではルールや法が無視されるなどという偏見で。もっとも、ヨーロッパ人も列を作って並ばなかったりしますが。

  • 聯合ニュースハングル版です
    駐韓日大使「人的交流全面再開まで紆余曲折予想…拡大期待」(総合)
    >相星孝一駐韓日本大使は19日「(日韓)人的交流全面再開までは紆余曲折があるだろうがそれでも多く緩和された」とし「これをきっかけに人的交流がさらに拡大なることを期待する」と述べた。

    相星大使の発言は、韓日親善協会中央会主催セミナー「変換器の韓日関係」祝辞のようです。
    社交辞令としては仕方ないですが、日韓の人的交流の拡大は、最悪です。

    • だんなさまに賛成です。

      身体も食物もヘルシー志向、
      環境もクリーン志向が
      未来に向けてのトレンドです。
      豊かで健全な社会のためには
      粗悪な工業製品や環境破壊メガソーラ、
      剽窃芸術騙りなどなどからの
      デトクッスをすすめることが
      必要と感じます。

      ところが外交関係のみならず
      マスコミも社会も韓流の
      ツートラックどころか
      ゴリ押し飽和攻撃に
      さらされてしまっているのが
      現状ではと憂慮します。

  •  「竹島帰属問題」、「自称元徴用工問題」、「自称元日本軍性奴隷問題」……これらの底流にあるのは「大日本帝国による大韓帝国併合は国際法に違反し違法・無効で、併合時代に大韓帝国の法的正統性を継承した大韓民国臨時政府が大日本帝国から独立を回復して建国したのが大韓民国であり、従って、大韓民国は戦勝国である」という思想です。この思想は、「大韓民国憲法前文」に明記されています。
     この「大韓民国は戦勝国である」という思想は、大韓民国という国家のアイデンティティーの根幹ですから、これを否定することは国家のアイデンティティー崩壊に直結します。
     従って、韓国政府が上記3つの問題について、その主張を撤回することは有り得ないと思います。 

  • プライムニュースで真田先生は、日韓関係を継続するには、ハードネゴシエーションが必要だと言ってました。
    この意見については、「無駄」、「やめた方が良い」と思います。

  • 韓国は国際法を守る事は大事では無い。と考えているで間違い無いでしょう。
    韓国中国ロシア等そっち系(WW2で利が薄かったと考えている国)は現状を変えようとしています。 いくらでも領土・利益が欲しいと言う餓鬼な文化を持っている国も含まれます。
    WW2でのイギリスのチェンバレン首相の間違いを繰り返さないためにも我々は明確なメッセージを出さなければならないと思っています。
    FOIPはその根本でCPPTの中国加入問題は間違いの無いように取り下げることが肝要です。
    問題はアメリカで売電では直ぐに軍事力に頼りそうで怖い。
    中国は単純(餓鬼の心)ですが行動は複雑(謀略好き)な為アメリカでは対応できないかと。

  • >韓国による竹島不法占拠」に対する直接的言及は見られません。

    韓国高官の竹島上陸で日韓が記者会見に不参加となったことを日本の問題であると断定して騒いだのは韓国のメディアであり、その次にそれに追従する日本のメディア、そして最後に韓国外交部の長官と次官であった。
    彼らが騒いだのは、韓国側が、「日本側から攻撃された」、「日本と米国の両国が手を組んで韓国を拒絶した」と感じて、くやしくて腹が立ったからであった。彼らがやるべきことは、この問題を日本側の責任にしてしまって、韓国側への非難をなくすこと。間違えても、問題の発端が韓国の竹島上陸にあったなどとは言ってはならなかった。しかし、日本側も米国側も、韓国の言い分には馬耳東風であった。

    韓国とは、問題を発生させては言い掛かりをつけてくるやくざのような国ですから、自分の責任を認めることは、100年経ってもありえないでしょう。韓国+日本国内に生息する韓国の関係者やマスコミが問題を発生させた場合には、出来る限り早くその問題の責任元を正しく指摘してその情報を世の中に広く知らしめて、こちらに火の粉が及ばないようにすることです。

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