「テレビ利権」はいまだに根強いが、果たしてその将来は?
以前の『新聞を「情報源」とする割合は10代以下でヒトケタ台』では、総務省の調査結果を速報的に紹介したものの、記事のなかに盛大な事実誤認が含まれており、その訂正に追われるあまり、続きについて紹介しそびれてしまいました。ただ、ネット上でちょっと興味深い記事を発見したという事情もあるため、あらためて「メディア利権」についての先行きについて、考えてみたいと思います。
目次
総務省の調査
当ウェブサイトにおける盛大な事実誤認のお詫び
以前の『新聞を「情報源」とする割合は10代以下でヒトケタ台』では、総務省が発表した『令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』と題するレポートをもとに、10歳代で新聞の利用者が極端に減っている、という話題を、「速報」的に取り上げました。
※お詫び:本文に事実誤認箇所がありましたので、該当箇所を修正するとともに、記事タイトルを『新聞を「情報源」とする割合は20代以下でヒトケタ台』から『新聞を「情報源」とする割合は10代以下でヒトケタ台』と改題しています。2021/08/27 20:40 追記当初公表版の記事タイトルは『新聞を「情報源」とする割合は20代以下でヒトケタ台』でしたが、事実誤認箇所がありましたので、該当部分を修正するとともに、記事タイトルを『新聞を「情報源」とする割合は10代以下でヒトケタ台』に変更しております。大変申し訳ございませんでした。... 【お詫び:修正あり】新聞を「情報源」とする割合は10代以下でヒトケタ台 - 新宿会計士の政治経済評論 |
そのうえで、当ウェブサイトとしては、内容についてさらに読み込み、興味深い点があれば追ってさらにコンテンツを紹介しようと思っていたのですが、その矢先、これについては当ウェブサイトで記事タイトルを含めて盛大な事実誤認をし、訂正を出すという、読者の皆さまにとっては多大な迷惑をかけたコンテンツでもあります。
というのも、データの参照範囲を誤っていたため、当初の記事タイトルを『新聞を「情報源」とする割合は20代以下でヒトケタ台』としてしまうなど、タイトル、リード、本文それぞれに事実誤認が含まれてしまったのです。
何度お詫びしても済まされるものではないとは思いますが、あらためまして、大変申し訳ありませんでした。
ただ、こうした誤謬の訂正でバタバタしていたためか、この話題についてはすっかり忘れてしまっていました。ただ、せっかくの調査でもあるため、これを深掘りしないのはもったいないという気がします。
この点、総務省が公表している調査結果自体、決して読みやすいものではなく、また、エクセルファイルの体裁も、少し酷い言い方をすれば、大変にセンスがよろしくない(加工する側の立場に立っていない)という代物であり、決して一般向けのものではありません。
読み込むのに少し時間がかかってしまったのですが、本稿はフォローアップも兼ねて、前回紹介していなかった調査について触れていきたいと思います。
テレビの社会的影響力はまだまだ根強い?
普段から当ウェブサイトでは、新聞・テレビなどのマスメディアを「オールドメディア」と呼び、「オールドメディアのなかでも新聞はその社会的影響力の凋落が激しい」、「しかし、テレビはかつてと比べ低下しているにせよ、その社会的影響力は依然として大きい」、などと述べてきたつもりです。
そして、今回の調査では、そのことが間接的に裏付けられた格好となっています。
最初に紹介するのが、こんな質問項目です。
問1(抄)次の(1)~(7)の機器について、家にあるかどうか、家にある場合はふだん自分で利用しているかどうか、家にない場合は将来ほしいと思っているかどうかなどについて、1~4の中からあてはまるものに1つだけ○をつけてください。
- (1)テレビ受像機(パソコン、ワンセグは除く)
- 家にある/自分も利用している
- 家にある/自分は利用していない
- 家にない/将来ほしい
- 家にない/いらない、わからない
- (2)<後略>
この質問について、年代別の回答数を全体で割ってみると、大変に興味深いことが判明します。具体的には、テレビを利用しているかどうかについては、図表1のとおり、どの年代でも「利用している」が「利用していない」と比べ、圧倒的に多いことがわかります。
図表1 テレビを利用しているかどうか(平日)
年代 | 利用している | 利用していない |
---|---|---|
10代 | 97.18% | 1.41% |
20代 | 91.55% | 5.16% |
30代 | 95.20% | 2.00% |
40代 | 98.16% | 0.92% |
50代 | 98.26% | 0.70% |
60代 | 99.29% | 0.35% |
(【出所】総務省『情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査』掲載のエクセルファイルの「問1」より著者作成。なお、原文は4択であるため、「利用している」と「利用していない」を足しても100%にはならない)
なお、この質問については、回答の選択肢のうち「家にない/将来ほしい」「家にない/いらない、わからない」の割合がどの年代においても非常に低いため、図表では省略しています。
これで見るとわかるとおり、テレビの利用率自体はどの年代でも高いのですが、60代はテレビ利用率が100%近いのに対し、若年層は相対的にテレビ利用率がやや低く、10代から30代、とりわけ20代のテレビ利用率は他の年代と比べて低いことがわかります。
また、この図表はあくまでも「行為率」であり、「視聴時間」を示すものではありません。
視聴時間についてはこの調査ではなく、『令和3年版情報通信白書』という、また別の資料に掲載されています。そして、とくに若年層において「ネット利用時間」と「テレビ視聴時間」の逆転が生じているなど、これはこれで興味深いのですが、これについてはできれば近日中に、別稿にて取り上げたいと思います。
いずれにせよ、テレビは(視聴時間はさておき)平日に「見ている」という人はどの年代でも90%を超えている反面、若年層ほどその行為率は低い、ということが、ここでわかります。
「オールドメディアの社会的影響力は凋落しているものの、それでもテレビは依然として社会的影響力を保っている」という当ウェブサイトなりの見解が、データでも間接的に示されたと考えて良いでしょう。
新聞の社会的影響力は若年層で激減!
一方で、ある意味衝撃的なのが、次の質問に対する回答結果です。
問5(1)あなたは、紙やネットを問わず次のようなかたちでニュース記事を読んでいますか。あてはまるものにすべて○をつけてください。(○はいくつでも)
- 通常の紙の新聞
- 日経電子版など新聞社が提供する有料ニュースサイト・アプリ
- YOMIURI ONLINE(読売新聞)など新聞社が提供する無料のニュースサイト・アプリ
- Yahoo!ニュース、Googleニュースなどポータルサイトが提供するニュース配信サービス
- LINE NEWSなどソーシャルメディアを運営する企業が提供するニュース配信サービス
- スマートニュース、グノシー、NewsPicksなどのニュースアプリ
- いずれの方法でも読んでいない
問5(2) 問5(1)で○がついたうちもっともよく利用しているものを1つ記入してください。
- 通常の紙の新聞
- 日経電子版など新聞社が提供する有料ニュースサイト・アプリ
- YOMIURI ONLINE(読売新聞)など新聞社が提供する無料のニュースサイト・アプリ
- Yahoo!ニュース、Googleニュースなどポータルサイトが提供するニュース配信サービス
- LINE NEWSなどソーシャルメディアを運営する企業が提供するニュース配信サービス
- スマートニュース、グノシー、NewsPicksなどのニュースアプリ
- いずれの方法でも読んでいない
この質問(1)(2)について、「通常の紙の新聞」と答えた人の割合を年代別に展開したものが、次の図表2です。
図表2 通常の紙の新聞の利用率
年代 | 問5(1) | 問5(2) |
---|---|---|
10代 | 14.08% | 4.23% |
20代 | 17.37% | 6.10% |
30代 | 28.80% | 5.20% |
40代 | 41.72% | 11.96% |
50代 | 64.46% | 32.40% |
60代 | 73.05% | 50.35% |
(【出所】総務省『情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査』掲載のエクセルファイルの「問1」より著者作成。なお、問5(1)(2)ともに原文は7択であるが、ここでは選択肢のうち「通常の紙の新聞」のみを掲載している)
問5(1)は「複数回答可」であるため、どの年代でもいちおう「2ケタ」であることが確認できますが、問5(2)については7つの選択肢から1つを選ぶというものであり、10代から30代でヒトケタ、40代でも12%に過ぎないことが確認できます。
また、60代だと、問5(1)で70%を、問5(2)でも50%を、それぞれ超えているのですが、逆に、60代でも50%そこそこしか紙媒体の新聞を読んでいないというのは、ある意味では個人的な想定をはるかに超える衝撃でもあります。
若年層に見放されるオールドメディア
山本一郎氏「新聞読んでる10代はほぼゼロ」
こうしたなか、ウェブ評論サイト『文春オンライン』に先日、こんな論考が掲載されていました。
「新聞読んでる10代ほぼゼロ」という衝撃の調査を受けて
―――2021/10/26付 文春オンラインより
執筆されたのは「作家、個人投資家」の山本一郎氏です。
記事は、山本氏がとある動画企画で、とある論客(おそらくは30代)の方からこんなことを指摘された、という書き出しで始まります。
「おい、一郎。情報通信白書読んだか。ついに新聞を読んでる10代がゼロになったぞ」。
山本氏は1973年生まれでもうすぐ50歳に手が届こうとする方ですが、その大人を捕まえて、30代の方が「おい、一郎」とは、なかなかざっくばらんなやりとりだと思います。
「新聞を読んでいる10代がゼロになった」というのは誇張表現ですし、また、この記事で貼られているリンクが、なぜか1年前の情報通信白書のものである、といった仕事の雑さはとりあえず脇に置くとしましょう。
また、あらかじめお断りしておきますが、山本氏のこんな文体については「ざっくばらんとしていて読みやすい、親しみを感じる」と思う人もいれば、違和感を覚える人もいるのではないかと思います。
「何が大変だって、新聞やラジオに親しんできた60代から80代以上の世代と、これから日本社会を担う10代の若者たちの間では、当たり前のことですが『どの媒体から情報を得て、何に信頼を置くのか』がまったく異なるようになってしまうということですよ」。
山本氏「若年層の保守化」
ただ、本稿では山本氏の若干の事実認識不足をあげつらうことや、山本氏の文体を文芸評論的に批評することについては、控えたいと思います。価値があるのは、山本氏の見解だからです。
山本氏は、ある調査では中高年と比べ、若年層の自民党への投票選好が強いという点を挙げたうえで、こんなことを指摘します。
「今回の総務省が出した情報通信白書のように、そもそも若い人が新聞を読まないよとなると、例えば党派性の強い朝日新聞や東京新聞といった媒体からの情報を得なくなる。それどころか、10代20代における新聞に対する信頼がテレビよりも低いという状態になると、彼らのリテラシーからすれば政治に関する問題やいま起きている社会問題に対する争点などは遠い世界のことになってしまう」。
先ほども述べたとおり、「今回の~情報通信白書」とあるのが令和2年度、つまり前年度のリンクであるという点は若干残念ではありますが、昨年と今年で大きく傾向が異なるということはありませんので、山本氏のこの説の前提に極めて大きな事実誤認はないと考えて良いでしょう。
山本氏は、現在の若年層では「政治について語ることがさしたるタブーにならなくなり、いまの生活に概ね満足だから自民党政治を追認するという、安保闘争を戦い抜いてきた団塊世代が聴いたら憤死しかねない発言をけっこう普通にする」、などと主張し、次のように述べます。
「給料は安くても働き口があるならば、生活ができて概ね満足という『志のない若者が増えた』と中高年が思うのは、新聞を通じて『こういう社会であるべき』というイデオロギーが希薄になって生活保守が強くなってしまったからなのでしょうか」。
こうした山本氏の主張の全容については、詳しく知りたい方はリンク先記事をお読みいただければと思います。
また、若年層ほど自民党支持率が高いという点については、さまざまなメディアが実施する世論調査でも明らかであり、これについて一部の左派メディアが「若者の保守化」を嘆いているという側面もあるのでしょう。
テクノロジーは深化し続ける
しかし、この山本氏の議論を読んでいて、ふと感じたのですが、社会全体のベクトルは、やはり「脱新聞」、そして少し遅れて「脱テレビ」に向かっているのではないでしょうか。
現在の若者(とくに30歳くらいまでの人たち)は、「生まれたころからインターネットが存在していた」という世代であり、これらの人たちにとっては、最初からインターネットとテレビと新聞が「同時に存在していた」のです。
当然、子供のうちからインターネットに触れるかどうかについては、各学校、各家庭の判断もあるでしょうから、それこそ赤ちゃんのころからインターネットに触れていたという人もいれば、ある程度大きくなってからインターネットに接したという人もいるかもしれません。
これに対し、40歳代以上の、「触ってみたいけど、ちょっとこわい」という感覚を覚えている世代からすれば、新聞、テレビという「オールドメディア」に対し、インターネットは明らかに「新参者」であり、幼いころからなじんだ媒体と比べればどこか怪しげに感じることもあるのかもしれません。
ただ、インターネットの技術や速度が日に日に進歩しているのに対し、新聞のテクノロジーは100年前からほとんど変わっていません。せいぜい、輪転機の性能が若干上がり、カラー印刷ができるようになったことや、社会のニーズに合わせて文字が少し大きくなったこと、フォントが増えたことくらいではないかと思います。
僭越ながら、いつも当ウェブサイトで指摘させていただくのですが、「最新の情報を入手する」という観点からは、新聞は明らかに時代遅れですし、「オンデマンドで好きな情報を入手する」という観点からは、テレビもすでに時代遅れです。
したがって、「若年層ほど新しいメディアに抵抗感がない」というのはそのとおりなのですが、中高年層であっても、若年層よりは遅れるにせよ、いずれ「インターネット化」の波が押し寄せるのではないでしょうか(実際、当ウェブサイトを執筆している著者自身は「若者」ではありません)。
優れた読者コメントに見るオールドメディア
ここで思い出すのが、『ネットが「ネット以外」を上回る=総務省メディア調査』に対し、「sqsq」様というコメント主様から頂いた、非常に秀逸なたとえです。
総務省が昨日公表した最新の調査報告書によれば、ネットを利用する人(行為者)がネット以外を利用する人(行為者)を上回っていることが明らかになりました。10代から20代に至っては、ネット以外の媒体(たとえば新聞、テレビ)よりも、ブログやSNS、動画配信サイトなどを利用する人が圧倒的に多い、ということです。総務省の最新報告書総務省は昨日、『令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』なる資料を公表しました。「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の公表総... ネットが「ネット以外」を上回る=総務省メディア調査 - 新宿会計士の政治経済評論 |
sqsq様のコメントを要約すると、こんな具合です。
- 飛行機に乗ると、昔は機内で「映画上映」の時間が設けられていた
- 時代は変わり、前の座席の背もたれに組み込まれた小さな画面で乗客が好きな映画を選べるようになったが、映画の上映はみな同じタイミングだった
- さらに時代が変わり、好きな時間に好きな映画を見ることができるようになり、さらに映画以外にもゲームができるようになった
- 現在では機内にWi-Fiがあり、自分自身の情報端末で好きなものを楽しむことができる
大変わかりやすい、秀逸なたとえです。
著者自身の経験で恐縮ですが、学生時代(1990年代)に飛行機の国際線(とくに欧米などの長距離路線)に搭乗すると、機内食が終わると前方に白い幕が出てきて、映写機で映画の上映が行われたのを記憶しています(当時、まだ薄型テレビは一般的ではありませんでした)。
また、「映画には興味がない」という人も出てきたためでしょうか、今度は乗客に対してヘッドフォンが配られ、視聴を希望する人はそのヘッドフォンを装着し、そうでない人は寝るなり本を読むなり、自由に過ごせるようになりましたが、それでも「同じ映画を全員が一斉に観る」のは空の旅の特徴だったような記憶があります。
しかし、2000年代ごろからでしょうか、今度は小型のテレビが全座席に設置されるようになり、機内プログラムに映画だけでなくビデオゲームや音楽なども楽しめるようになり、さらに現在は機内Wi-Fiを使い、各自がスマートフォンでコンテンツを楽しむことができるように変わったのです。
こうした進化を思い出したところで、sqsq様はこんなことを指摘します。
「最初のレベルが、NHKしかなかったころのテレビ業界。2番目が現在のテレビ業界。テレビの進歩ははここで止まっている」。
大変わかりやすいだけでなく、大変秀逸なご指摘です。
余談ですが、裏を返せば、NHKはすでに公共放送としての役割を喪失している、という意味でしょう。
オールドメディアは有害ですらある
そういえば、先日、著者自身が居住する東京で、比較的大きめの地震が発生しました。
こうした災害に際しては、著者がそうだったように、災害時にはテレビをつけるよりもスマートフォンでインターネットにアクセスして情報を調べるという人も多いでしょう(というよりも、著者自身は自宅にも会社にもテレビを所有しておらず、新聞も購読していないため、とくにそうです)。
実際のところ、インターネットに対し、速報性では新聞は太刀打ちできませんし、オンデマンド性ではテレビは太刀打ちできません。オールドメディアはインターネットと比べ、役に立たない局面が増えてきているのです。
いや、「役に立たない」だけならまだマシですが、日本のオールドメディアの場合は有害ですらあります。
このあたり、『英紙、日本のメディアのコロナ報道を「悲観的」と皮肉』や『ワシントンポストが「日本のように行動すべき」と主張』などを含め、これまでに何度となく報告してきたとおり、日本の場合、「コロナ禍」は「メディア禍」でもあります。
「日本の状況から、イギリスが学べる点は多い」。これは、英国のメディアが10月、日本のコロナ防疫を絶賛して報じた内容だそうです。英メディアはこうも指摘します。「日本の主要メディアではネガティブな記事がヘッドラインを飾りがちだが、データを比較すれば他のG7諸国よりも日本はおおむねうまくパンデミックに対処している」。これなど、まさに日本のメディアのコロナ報道に対する皮肉、あるいは間接的な批判ではないでしょうか。日本の新規陽性者急減東京都の新規陽性者、さらに前週比で半減東京都の新規陽性者の減少が続いて... 英紙、日本のメディアのコロナ報道を「悲観的」と皮肉 - 新宿会計士の政治経済評論 |
日本の新聞、テレビはあまり報じませんが、現在の日本の武漢肺炎・コロナ禍の状況は、主要先進国の中でも非常に良好です。昨日は首都・東京で新規陽性者数が2日連続して20人割れとなりましたし、『若年層に限定しでもワクチン接種完了率が7割を超える』でも述べたとおり、すでにワクチン接種も主要国でトップレベルです。こうしたなか、米メディア『ワシントンポスト』には先週、日本、ロシア、英国を比較する、何やら興味深い記事が掲載されていたようです。東京都で2日連続「20人割れ」東京都で昨日、新規陽性者数が2日連続で20... ワシントンポストが「日本のように行動すべき」と主張 - 新宿会計士の政治経済評論 |
たしかに武漢肺炎禍、コロナ禍について報じる際、テレビ局の多くは感染症の専門家ではなく、タレントや政治学者などを連れてきて、「政府の対応はなっとらん」、「コロナの感染者がこんなに増えている」などと、人々の不満や不安を煽るだけ煽っていたようです。
実際、新規陽性者数が減少に転じたら、ワイドショーの司会者が「いいんですか、これ」などと不満を漏らす(『3分の2接種完了にダンマリ決め込むオールドメディア』等参照)のも、あたかもテレビ局自身がコロナ禍の終息を望んでいない証拠に思えてなりません。
TV司会者「感染減はいいことなのかな?」昨日は東京都の新規陽性者報告数が29人(!)と、じつに483日ぶり、すなわち「69週間ぶり」に少ない数値を記録しました。月曜日は報告数が減る傾向にあるのですが、それにしてもずいぶんと減りました。それなのに、一部の地上波テレビ番組では、司会者が「感染者の数が減っているっていうのはいいことなのかな?ねぇ。安心していいのかなってそんな感じがする」などと言い放ったのだそうです。東京29人、483日ぶりの少なさ武漢肺炎(新型コロナウィルス感染症)を巡っては、昨日、東京都でつ... 3分の2接種完了にダンマリ決め込むオールドメディア - 新宿会計士の政治経済評論 |
しかも、『徹底して自分に甘いテレビ朝日:説明は明らかに不十分』などでも指摘した「テレビ朝日女性従業員泥酔ビル転落事件」の例にも見るとおり、テレビ朝日を筆頭とするマスメディア業界こそが、じつはコロナの感染拡大につながりかねない行動を取って来たという可能性もあります。
せめて1ヵ月くらい自主停波しては?「甘い、甘い、甘すぎる」!昨日の『「転落事件」から1ヵ月:ダンマリ決め込むテレビ朝日』の「続報」が出てきました。株式会社テレビ朝日が(なぜかPDFファイルで)例の不祥事についてやっと1ヵ月ぶりに詳細を発表したのですが、事実関係の調査と発表になぜ1ヵ月もの時間を要したのか、そして関係者に対する処分があまりにも軽すぎないか、読めば読むほど疑問に感じます。テレビ朝日がやっと報告書を公表昨日の『「転落事件」から1ヵ月:ダンマリ決め込むテレビ朝日』では、テレビ朝日とい... 徹底して自分に甘いテレビ朝日:説明は明らかに不十分 - 新宿会計士の政治経済評論 |
メディア利権は続くのか、それとも…?
いずれにせよ、当ウェブサイトではこれまで、「利権」には次の3つの特徴がある、などと述べてきました。
利権の3つの特徴
- ①利権は得てして理不尽なものである。
- ②利権はいったん確立すると、外からそれを壊すのが難しいという特徴を持つ。
- ③ただし、利権を持っている者の怠惰や強欲で利権が自壊することもある。
(【出所】著者作成)
オールドメディアなどは明らかに利権の塊です。
なにせ、記者クラブ制度などを通じて独占的に情報を手に入れ、それらの情報を「報道しない自由」によって恣意的にコントロールし、テレビ局は電波利権で非常に低廉な料金で電波を独占利用し、新聞は消費税利権で軽減税率を勝ち取る、といった具合です。
今回の衆院選でも、大方の予測だと自民党が議席を減らすのではないかとされているようですが、先ほどの山本一郎氏の議論ではないものの、やはりオールドメディアの「反自民」という論調にそそのかされる有権者の数はまだまだ多い、ということなのかもしれません。
ただ、著者自身、利権というものは、それを持っている者の怠惰や強欲で自壊することがほとんどであり、オールドメディア利権もその例外ではないのだ、と信じているのです。
オールドメディア支配が当面続くのか、近い将来瓦解するのか――。
そのヒントは、意外と遠くない未来、たとえば3日後には明らかになるのかもしれない、と思う次第です。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
本稿でも末尾に、いつものこんな「呪文」を置いておきます。
いつもの呪文
- 内容に同意できない新聞を購読しないようにしましょう。
- 内容に同意できないテレビを視聴しないようにしましょう。
- 選挙では必ず投票しましょう。
(【出所】著者作成)
何卒よろしくお願い申し上げます。
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新聞やテレビだけでなく、SNSや電子決済、情報端末等、信用ならない企業・国とは距離を置くべき。便利を優先させるのは危険
この夏休み、孫2人が遊びに来ていたが、TVを全く見ない。任天堂スイッチを使ってYouTubeで好きなものを見ている。ユーチューブでコンテンツを発信する人たちはユーチューバーと呼ばれ、すでに億万長者を輩出し子供たちの人気職業になっている。ユーチューバーには誰でも今日からでもなれる。TVのようにテレビ局や衛星をもっていなくてもいいのだ。
この傾向をみていると、今後もTVが優位に立てるのはニュースとスポーツのライブ中継くらいになるのではないだろうか。スポーツのライブ中継は今やっていることを今見るのだからTVにはかなわないだろう。TVが流すニュースは日本にいくつかあるニュースネットワーク(要するに大手新聞社)から提供を受けたもの。この体制が崩れない限りTVでニュースを見ることはできる。ユーチューバーにニュースを作る能力がなければ、この分野もTVにはかなわないだろう。
もう一つはスポンサー側の問題。すでにネット広告の収入が既存メディア(紙媒体+テレビ+ラジオ)を超えている。TV広告に効果がないとわかればスポンサーは番組を提供しない(広告を出さない)。今後ますます広告がネットに流れていくだろう。
私が子供のころ学校から帰ってテレビをつけても、やっているテレビ局はなかった。テレビは朝と夕方5時ごろから夜11時ごろまでしかやっていなかったのだ。考えてみれば、この50年はテレビの黄金時代だったのかもしれない。娯楽の王様の地位を映画産業から奪ったように、インターネットにその地位を奪われていくのではないだろうか。
sqsq様
>娯楽の王様の地位を映画産業から奪ったように、インターネットにその地位を奪われていくのではないだろうか。
映画産業の衰退を見てきたテレビ業界としては、インターネット規制を言い出すかもしれません。(少なくても、「自分が定年になるまで待ってくれ」とは言うかもしれません)
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
(そう自分に言い聞かせないと、オールドメディアと同じく、自分は間違えない存在と自惚れそうなので)
(素朴な感想ですけど)もし、新聞の記事を揶揄するSNS投稿がはやれば、10代もネタ探しに新聞を読むようになるのでないでしょうか。
蛇足ですが、橘玲(著)の『朝日ぎらい』からですが、「リベラル支持者が高齢化して、すべての変化に反対するようになった」、ということは「若者が保守化したのではなく、リベラル派が、(変化に反対を言い続ける)保守化した」ということではないでしょうか。
されに追加ですが、昨日の朝日新聞の投稿記事に、「SNSで内容や重要性でなく、『いいね』で価値が決まる」と批判していましたが、だとすれば、テレビ局も視聴率という『いいね』を求めているのではないでしょうか。(どうだ、新聞記事も、コメントのネタとして、役にたったぞ)
駄文にて失礼しました。
新聞の弊害は今更言うに及びませんが、インターネット・SNSが諸手を挙げてすべて理想的という訳でもないことは注意が必要だと思います。一番の問題はフェイクニュースに代表されるデマの拡散で、新聞・TV以上に拡散速度が速く、純粋な10代以下の若者が信じ易いので厄介です。
また、いつの世でも「若者は政治に無関心」という人々が一定数います。これらの人々が投票を促されて選ぶのが、投票マッチングアプリであるというニュースを何度か目にしました。番組MCが投票マッチングアプリを使って、使い方まで解説しているのを見て疑問を感じました。アプリの内部の仕様が例えばユーザーの希望から各政党の選挙公約からマッチングを測り政党を選ぶというのだったら非常に危険です。
理由は以下の3点。
1)本当に公平な評価ができているのか
アプリのプログラム次第で特定の政党に傾向をつけることが容易にできるので、政治無関心層を特定政党に誘導できます。たとえAIを使っているとしても、AIの基となる学習データ数を特定政党に偏らせたり、重みをつければ偏った結果を出すことができるので同じで、ユーザーからは見えません。
2)選挙公約だけでは政党は分からない。
マッチングアプリが公平な判断ができるものであったとしても、マッチングアプリにはその公約が予算的な裏打ちのある実現可能な策かどうかまで判断できているのかは疑問です。結果として大衆受けする口当たりの良い公約を多数並べた方が有利となります。
3)公約実現のやり方は政党によって異なる
そもそもどの政党の公約も世の中を良くしようというものなので、例えば「コロナ後の景気を回復しよう」など同じように見えますが、そのための施策は政党によって異なります。共産党は一党独裁が原則であり、共産党政権になれば極端に言えば今の中国と同じく強権的な手法で人々をコントロール(強いロックダウン等)して政策を実現させることになります。まさかと思うかもしれませんが、あのナチスでさえクーデターや一揆などではなく最初は議会制民主主義から出発したものです(ミュンヘン一揆は失敗してヒトラーは投獄されています)
立憲民主党の執行部は10年前の民主党政権時の執行部から流れてきた人が多く、かつて悪夢と呼ばれるほど政権担当能力に欠けていました(人によって評価は違いますが)。近年の立民の、アラを探して足を引っ張る活動を見ても、政権担当能力には疑問がありまが、投票マッチングアプリが公約だけで判定しているならば、実力以上に評価が高くなる結果となります。
投票マッチングアプリは公職選挙法に抵触するすれすれのキワモノだと思うのですが、TVでは何の疑問もなく紹介されていました。反日勢力により傾向の付けられた投票マッチングアプリが横行している(今のアプリがそうだという訳ではありません)という陰謀論までは言いませんが、ブログ主様のいつもの呪文に「政治は自分の頭で考えて投票しましょう」を付け加えねばならない時代になりました。
投票マッチングアプリなるものがあることを初めて知りました。信頼性が不明で誘導されても分からない以上、何の役にも立たないように思いますが、そんなものを利用する人がいるのは残念です。
山本太郎は新聞の役目を反政府活動に国民を導くことだと公言しているようだけど
新聞は不偏不党が建前じゃなかったっけ?
それは放送ではないでしょうか?
しんぶんを名乗る赤旗とかありますし。
私は60代ですが、子供ははもちろんですが夫婦そろってテレビよりネットを見る時間の方が長くなっております。友人の話などからも情報通信白書の60代で50%というのは違和感があります。あと、最近得に感じるのは、オールドメディアに頼っていると比較ができないということです。いろいろな商品もネットであれば比較サイトがありますし、今回の選挙でも立候補者の比較を容易に入手できます。オールドメディアの選挙公報や政見放送だけだと、自ら都合の良いことしか発信しませんから、そういう意味でもネットでの情報取得は必須ですね。
山本「一郎」氏は、山本「太郎」氏が天皇直訴をした時に知りました。
太郎氏が粗相をするたびに、なぜか一郎氏へ「市ね」だの「謝れ」だの、ネットで散々文句がくるのだそうです。こないだ太郎氏が東京8区へ出馬表明したときも騒いでましたね。
氏の文体はパソ通育ちの色を出していて、エスタブリッシュの上品さは無いですね。細かいところにツッコんでもしょうがなくて、言いたいことの本質だけを見ておけばいいのだと思います。
近い世代のホリエモンはあくまで利己的ですが、一郎氏は社会の視点があります。
私は割と好きですけどね。(ホリエモンはどうでもいいです)
1.内容に同意できない新聞を購読しないようにしましょう。
2.内容に同意できないテレビを視聴しないようにしましょう。
3.選挙では必ず投票しましょう。
これに
4.内容に同意できない新聞、テレビをSNSで批判しましょう。
も加えるべき。
実際にモーニングショーやサンデーモーニングは放送後にほぼツイッターのトレンド入り。
視聴者からの情け容赦ない批判にさらされている。
これは誹謗中傷とかではなく正当な意見、反論である。
ネット記事のコメント欄と併せて内容に同意できないモノには遠慮なく批判するべし。
ネットとテレビと言う考えがなくなっています。
OTTサービスをテレビ、PC、スマホというデバイスで利用する時代になっています。
例えば、OTTサービスにCBSやNBC,BBCが参入していますがそこで流れるニュース番組はネット?テレビ?
Huluはディズニーメディアの一部門で日本では主要株主は日本テレビ。TverやABEMA は放送局、広告代理店が出資して作られていますしフジテレビがコンテンツ制作を行いNetflix で配信。
広告側でもOTTサービスを利用することがより効果的であるとされています。CMが少なくなった分はプロダクトプロダクトプレイスメントが増えました。
広告よりですが参考に。
https://www.forbes.com/sites/forbescommunicationscouncil/2021/02/08/what-is-ott-advertising-and-why-is-it-a-trend/
10代の頃こそ新聞って良く使ったけどなぁ。
部活で毎日汗だくになるシューズや梅雨時の長靴や雪の時期のブーツの除湿に重宝しましたし、自宅じゃもっといいクリーナー使いますが学校の窓掃除や階段掃除に濡らした新聞は使ってました。
爪切りや工作する時に下に敷くのにあれだけ大きくて使い捨ての紙って重宝でした。