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再び下落し始めた韓国ウォン=主要24通貨比較で判明

一般に、米ドルなどのハード・カレンシーの供給量が膨らんでいるときには、新興市場(EM)諸国に投機資金が流入する傾向があり、そして、FRBが金融引締めに転じるとの観測が生じれば、こうした動きが逆回転します。これについて、主要24通貨の7月1日以降の対米ドルレートについて調べてみたところ、ブラジルレアルなどと並び、韓国ウォンの下落率が非常に大きいことが判明しました。果たしてこの傾向は、続くのでしょうか?

データと事実とロジック

客観的事実、統計データやロジックは大好き

当ウェブサイト『新宿会計士の政治経済評論』は、もともとは「金融評論サイト」のつもりで開設したウェブ評論サイトであり、国際与信統計や資金循環統計などの基本的な統計をわかりやすく解説するとともに、読んでくださっている皆さまの知的好奇心を刺激するような話題の提供に努めているつもりです

その際、金融に特化しているわけではなく、それに関連する話題――たとえば、財務省の増税原理主義やNHKの財務内容、「ヒト、モノ、カネ」から見える国際関係など――、といった話題についても、当然、当ウェブサイトの範疇です。

これに加え、最近だと明らかに金融以外の話題、たとえば立憲民主党の奇行やマスメディアのおかしな報道ぶり、韓国の日本に対する常軌を逸したふるまい、さらには武漢肺炎の蔓延やワクチンの接種状況分析やハンバーガー評などにも、個人的には「守備範囲」を広げているつもりです。

ただし、これらの話題を取り上げるにしても、やはり当ウェブサイトの拠って立つ場所は「客観的事実(とくに数字)とロジック」だと思います。

たとえば、「新宿会計士」自身は防疫の専門家でもなければ医者ですらありませんが、ワクチンの総接種回数予測やコロナの新規陽性者数等の議論は、オープンデータという「誰にでも簡単に手に入れられる基本的な統計」を読み込むという意味では、金融評論の技法の延長でできる話でもあります。

また、韓国で進む自称元徴用工判決問題に関わる日本企業の資産差押・「売却スルスル詐欺」の議論に関しても、客観的事実・法制度(とくに民法・会社法)の観点から、原告側である自称元徴用工らが最初から資産を強制売却するつもりがないことを、かなり早い時期から指摘してきたつもりです。

したがって、当ウェブサイトでは可能な限り、「客観的に確認できる事実」と多くの人から見て「妥当だ」と思っていただけるようなロジックを通じて、社会全般のさまざまな事象を取り上げていきたいと考えている次第なのです。

昨日の訂正:さすがにDVDは食べられません

さて、冒頭で偉そうに大見得を切っておきながら、さっそく訂正があります。

昨日の『今さら韓国と徴用工・慰安婦で「協議」する内容はない』の末尾で、こんな趣旨のことを申し上げてしまいました。

  • 高市早苗氏が次期日本国総理に、李在明(り・ざいめい)氏が次期韓国大統領に選ばれるような事態が生じないかどうか、心の底から、楽し心配で心配でならない
  • 最近だと「大人用ハッピーセット」大盛り(※夜限定倍サイズビッグハンバーガーとマゲット15ピース入とポテトLLサイズとプラレール用おもちゃとパウパトロールのDVD)くらいしか喉を通らない

この記述、謹んで訂正させてください。

この記述だと、「大人用ハッピーセット」に含まれているものが、「夜限定倍サイズビッグハンバーガー」、「マゲット15ピース入」、「ポテトLLサイズ」、「プラレール用おもちゃ」、「パウパトロールのDVD」という5品目であると読めてしまいます。

ということは、日本語の文法に照らし、「これら5品目ならば喉を通る」、と読めてしまいます。

いくら楽しいからといって、さすがにプラレール用おもちゃとパウパトロールのDVDをバリバリムシャムシャ噛み砕いて喉に通すのは難易度がかなり高い作業でもあります。

ことに、最近だと、ワクチンの2回接種を終えた人には「磁力が生じる」、「空が飛べるようになる」、「5Gの電波も拾えるようになる」、といった主張を目にすることもあるのですが、やはりワクチンの接種を終えたからといってDVDを食べるのは難しいのが現状でしょう。

読者の皆さまには誤解を与えましたこと、深くお詫び申し上げる次第です。

為替介入説とFRB主犯説

韓国「為替介入」とマネタリーベースと家計債務とFRB主犯説

さて、こうしたなかで、最近少し気になっている話題が、「金融市場ではすべてがつながっているのではないか」という仮説に基づく、次のような流れです。

韓国家計債務「FRB主犯」説
  • ①FRB等、主要国中央銀行による金融緩和
  • ②為替市場で韓国ウォンを含めたEM(※)通貨高
  • ③韓国の通貨当局が「ウォン高になり過ぎれば輸出業者が困る」と判断
  • ④韓国のウォン売り・ドル買い介入(→外貨準備の増加)
  • ⑤市中のウォン流通量が増大(→マネタリーベースの増加)
  • ⑥金融機関の家計向けローンが増大(→家計債務の増大)
  • ⑦カネを借りた家計がリスク資産(株式、不動産、暗号資産など)を購入

(【出所】著者作成。なお、「EM」とは “Emerging Markets” 、つまり「新興市場諸国」のこと)

この流れは、以前から『FRBの金融引締めが韓国家計を破綻させかねない理由』や『家計破綻?通貨危機?スワップなき韓国の「ジレンマ」』なども含め、当ウェブサイトでしばしば言及している、韓国の家計債務問題・外貨準備問題などと密接にリンクする論点でもあります。

実際、上記①~⑦のうち、③を除くすべての項目が、統計データなどを使って直接的または間接的に確認可能な客観的事実ですが、この一見無関係な客観的事実を経済学などのロジックに基づき上記の順番で並べれば、ひとつのストーリーが浮かび上がってくる、というわけです。

要するに、「仮説を立て、現実の金融市場の動きによって検証をする」という、ある種の社会実験を実践の場に移すことができるという意味で、「知的好奇心」という視点からは、大変に興味深いテーマでもあるのです。

先月公表のFOMC議事録でテーパリング観測高まる

そして、ここで重要なことは、もしもこの①~⑦のストーリーがある程度正しければ、出発点の①の前提条件に変動が生じた場合、玉突きで②~⑦の部分に逆回転が生じるはずである、という仮説が成り立つことです。

ここで興味深いのが、日本時間の8月19日未明に発表された、米FRBの金融政策を決定するFOMCの7月の議事録です。

Minutes of the Federal Open Market Committee, July 27-28, 2021

―――2021/08/18 14:00付 FRBウェブサイトより

Minutes of the Federal Open Market Committee【※PDFファイル】

―――2021/08/18 14:00付 FRBウェブサイトより

この議事録に、次のような記述が入っています。

Almost 60 percent of respondents anticipated the first reduction in the pace of net asset purchases to come in January, though, on average, respondents placed somewhat more weight than in the June surveys on the possibility of tapering beginning somewhat earlier.

これが市場参加者から見れば、「FRBが現在の緩和的な金融政策の段階的縮小(テーパリング)を、早ければ年内にも決定する可能性が高まった」と映ったようです。

韓国ウォンはどう取引されてきたか=ワロス曲線の議論

実際、韓国の通貨・ウォンの対米ドル相場(USDKRW)は、コロナ危機(2020年3月)頃には瞬間的に1ドル=1300ウォンに達しそうになり、その後は1200~1250ウォンというレンジで、その後昨年9月から今年7月にかけては1100~1150ウォンというレンジで、それぞれ取引されていました。

しかし、このFOMC議事録の公表の直前ごろから、1ドル=1150ウォンの「壁」を突破し、ふたたび1200ウォンを目指す展開に突入しました。先月末は1160ウォンを割り込む水準で取引を終えたようですが、9月に入ってもウォン安基調が続いているのです。

もっとも、それと同時に、韓国ウォンの動きは大変に不自然でもあります。その日の特定の水準(たとえば「1ドル=1180ウォン」、など)に達しそうになったら跳ね返される、といった、「W」の形にそっくりなチャートが出現する日が増えてきたのです。

わが国では2000年代から2010年代にかけ、一部のコリア・ウォッチャーないしはEM版FXウォッチャーの間で、「笑い」のネットスラングである「W(ワロス)」の形に似ていることから、これを「ワロス曲線」と名付けていたようですが、まさにこの「ワロス曲線」とそっくりな形のチャートが、最近も頻繁に観測されるのです。

もちろん、「ワロス」というネットスラングを使ってしまうと、それだけで議論に抵抗を感じる方がいらっしゃることは、重々承知しているつもりです。

ただ、匿名掲示板などで書き込みをしていた「名もなきUSDKRWウォッチャー」の皆さんが名付けたこの曲線は、まさに韓国の通貨当局が為替介入をしている間接的な証拠そのものでもあります。

実際、USDKRWの不自然な動きは8月ごろから観察されていましたし、先日の『韓国の外貨準備「64億ドル減少」は為替介入の結果か』でも指摘したとおり、韓国の8月の外貨準備高は、SDRの追加配分による影響を除けば、実質的に64億ドル(!)も減少しています。

このこと自体、上記①~⑦の流れが正しいということを裏付けているように思えてならないのです。

現実の為替相場を眺めてみた

レアル、ランドなどと並びウォンの下落が目立つ

ただ、それと同時に、もうひとつ不自然なことがあるとすれば、いくつかの時点を選んで主要通貨について調査したところ、どうも対米ドルで見たときに、韓国ウォンの下落幅が主要通貨と比べても非常に大きいのです。

ここで、サンプルに選んだ通貨は、主要6通貨(ユーロ、日本円、英ポンド、スイスフラン、加ドル、豪ドル)に加え、それ以外のG20各国の通貨とASEAN主要国(タイ、マレーシア、フィリピン、インドネシア、シンガポール)、台湾、香港の合計24通貨です。

これら24通貨について、7月1日時点とFOMCの議事録公表から数日後の8月23日時点の対米ドル相場を比較し、上位順に並べ替えてみると、こんな具合です(図表1)。

図表1 対米ドル・騰落率上位10通貨(7月1日→8月23日)
通貨ペア 7月1日→8月23日 変動率
USDBRL(ブラジルレアル) 5.0488→5.3806 6.57%
USDZAR(南アフリカランド) 14.4278→15.1242 4.83%
USDTHB(タイバーツ) 32.07→33.25 3.68%
USDAUD(豪ドル) 1.3385→1.3866 3.59%
USDKRW(韓国ウォン) 1134.5→1169.07 3.05%
USDMYR(マレーシアリンギット) 4.159→4.266 2.57%
USDARS(アルゼンチンペソ) 95.75→97.39 1.71%
USDCAD(加ドル) 1.2438→1.265 1.70%
USDPHP(フィリピンペソ) 49.341→50.134 1.61%
USDMXN(メキシコペソ) 19.9976→20.311 1.57%

(【出所】WSJのマーケット欄を参考に著者作成)

(※なお、豪ドルや英ポンド、ユーロなどの場合は、マーケットの慣行上、たとえば「AUDUSD」、「GBPUSD」、「EURUSD」など、「その通貨1単位に対する米ドルの価値」として表示されるケースが多いのですが、本稿では他通貨との比較のため、あえてマーケット慣行に反し、米ドル基準で表示していますのでご注意ください。)

これで見ていただけると明らかですが、「上位」に来ている通貨、すなわち「米ドルに対して売られている通貨」は、豪ドルと加ドルを除けばいずれもEM通貨あるいは発展途上国通貨に分類されるものばかりであり、韓国ウォンも3.05%売られていて、堂々と第5位に入っています。

直近だと韓国ウォンが「下落率2位」に!

今度はもう少し長期間で眺めてみましょう。

さらに興味深いのは、同じく7月1日を起点にし、日本時間昨日深夜時点までの為替変動を調べてみた、次の図表2でしょう。

図表2 対米ドル・騰落率上位10通貨(7月1日→9月20日)
通貨ペア 7月1日→9月20日 変動率
USDBRL(ブラジルレアル) 5.0488→5.3321 5.61%
USDKRW(韓国ウォン) 1134.5→1189.91 4.88%
USDTHB(タイバーツ) 32.07→33.35 3.99%
USDCAD(加ドル) 1.2438→1.2849 3.30%
USDAUD(豪ドル) 1.3385→1.3809 3.17%
USDARS(アルゼンチンペソ) 95.75→98.28 2.64%
USDZAR(南アフリカランド) 14.4278→14.7663 2.35%
USDPHP(フィリピンペソ) 49.341→50.256 1.85%
USDEUR(ユーロ) 0.8429→0.8535 1.26%
USDCHF(スイスフラン) 0.9208→0.9287 0.86%

(【出所】WSJのマーケット欄を参考に著者作成)

9位と10位にユーロとスイスフランが入ってきますが、一般にハード・カレンシー同士の為替相場は2~3ヵ月で1%を超える範囲で動くことはよくある話です。この2つの通貨と韓国ウォンを除けば、上位に来ているのは一般にボラティリティが高いとされるEM通貨や資源国通貨ばかりです。

そして、韓国ウォンが堂々上位2位に入っているというのも、大変に興味深い話なのかもしれないと思う次第です。

たの…心配だなぁ

いずれにせよ、短期的な為替変動は多くの場合、「偶然」というファクターにも支配されるものですが、ただ、「自由為替相場」を騙りながら為替介入を常態化させてボラティリティを抑制していることで知られている韓国ウォンが、非常に高いボラティリティを示しつつ羽ばたこうとしている点は、少し気になります。

いずれにせよ、「金融・ハンバーガー評論家」的には、ウォン安傾向が続くのかどうか、そしてもしウォン安傾向が続くのであれば、家計信用をさんざん膨らませまくった現在の韓国において、急激な信用収縮に伴う金融危機、外貨流出に伴う通貨危機などが同時発生したりしないかどうかが、目下、最も気になる論点のひとつです。

これに加えて、テーパリング(先細り)の対象が米国の金融政策なのか、それとも日韓関係も含めてなのかは存じ上げませんが、少なくとも前回まで韓国の危機を救ってくれていた仕組みのひとつである「日韓通貨スワップ」が存在しないこともまた間違いありません。

こうしたなか、万が一、韓国で信用収縮やキャピタルフライトなどが発生した場合、日韓通貨スワップが存在しないなかで、韓国がどうやって自力でこれらの危機乗り切るのか(あるいは乗り切れないのか)が気になりますし、心配で心配で仕方があります。

今度こそ、おもちゃやDVDを食べちゃったりしないように気を付けつつ、心配のあまり、期間限定「トリプル肉厚ビーフ」(まだやってましたっけ…?)などが含まれたハッピーセット(大盛り)などを喉に通したいと思う今日この頃です。

新宿会計士:

View Comments (13)

  • 心配で心配で、会社行けず在宅勤務しかできないし、ご飯は1日3回しか食べられないし、夜になってからしか寝られません。お祝い用にちょっといいお酒も準備しないと!

  • 9/17 に発生したワロス曲線ととおぼしきウォンドルレートのチャートを、キャプチャーしてあります。
    分足で見ても、1USD=1176.30W 付近と 1USD=1180.0W 付近を何度も何度も行ったり来たりする、極めて不自然な変動でした。
    宜しければ、御覧下さい。
    "これが噂のワロス曲線?" (注意:私のブログへ飛びます。広告ブロックしていただいても構いません。)

    今は、恒大集団の破綻が誇大妄想集団の破綻につながるのかを、観察しようと思っています。

  • 韓国への思いやり政権だけは 出来てほしくない。
    恒大集団の破綻で金融混乱が生じたとき 日本の役割はアセアン+台湾に混乱が広がらないよう手当てすること。
    自称先進国には 通貨供給してもモデルナ感謝どころか恨まれる。
    そろそろ日本も学習するときです。
    韓国と通貨スワップを締結している国への ドル円供給は 警戒しないといけません。
    韓国が通貨スワップ要望してきても 静かな無視がいいと思いますよ。

  • ウォンの下落と見るか、それまでが高すぎたと見るか。
    まだまだ、余力があるでしょう。
    まずは、1200攻防戦が始まる事を祈りましょう。

    • だんな様。

      私は『こないだ』の1300攻防戦に敗退しました。
      100Wのマケでした。
      1200の攻防戦は織り込み済みです。
      1300の攻防戦には再挑戦します。

      ホントに蛇足です。
      コノまえ、机の引き出しを整理したら、硬貨が1070W出てきました。
      次回の元手は1070Wです。

  • 1USD=1180.Wをウロウロ。極めて不自然な変動ですね。いつも不自然な動きですが(笑)。ウォンの下落、楽しんぱいダー!行け〜!エ?

  • 『心配で心配で仕方があります。』 オチに吹いてしまいました。
    ところで、韓国の通貨不安がオーストラリアを介して、我が国に影響を及ぼさないか、心配で心配で仕方がありません。

  • 韓国政府は、手持ちの外貨準備高を溶かしてウォンを買い支え、市場調達したウォンで株・債券を買い支えることになるのかな?

    *外資系機関投資家の”いいカモ”ですね。

  • 昨今のウオン安に対する私の主観を申し上げれば、以下となります。

    昨年夏ごろから、半導体に強い韓国経済の回復が早く、従って韓国は早めに金利を上げるだろうという市場予測の結果、政策金利が反映されやすい2年国債の流通利回りの米韓予測金利差が拡大し、韓国債購入ウオン高(対ドル)が進行しました。
    しかし、家計のリスク資産&負債残高の異常な膨張、韓国経済に対する急激な懸念拡大から、結局韓国中央銀行は金利を上げないのではないかという予測が強まり、ウオンの中長期ポジションを解消し、8月になっていっきにウオン安が進行したというわけです。

    ところが結局、 韓国中央銀行は8月26日に政策金利を0.25ポイント引き上げましたが、韓国家計&韓国経済への強い先行き不安感から、その引き上げはウオン安を是正することなく、むしろそのままウオン安圧力を維持したままになっているというわけです。

    要は韓国経済に対する市場の不安感がそれだけ強くなりつつある、ということなのではないでしょうか?
    韓国政府が介入を行っているか否かですが、上記ウオン高基調の際は、為替操作国に認定されない範囲でそれなりにウオン売りをやっていたでしょうが、現況のウオン安基調の状況ではどうなんでしょうね。
    ウオン安の原因が韓国経済に対する不安感であるにも関わらず、韓国政府がこのタイミングでウオン売りをやっているとすれば、自爆しかない意図不明な行為であると思うのですが。。
    そういった状況で金利を上げれば恐ろしいハードランディングになるかもしれません。

    昨年夏頃から米韓の金利差は拡大し、ウォンが上昇した。

     2021年4月頃から、韓国銀行は物価と資産価格の高騰を抑えることを理由に年内の利上げを示唆し始めた。

     ただし、利上げの期待と、実施の可否は別物だ。

     実際に利上げをするとなると、バブルの様相を呈する韓国の不動産や高値圏にある株価は下落し、債務残高が増えた家計の資金繰りは悪化するだろう。

     そうした見方から、早期の利上げ実施は容易ではないと考え、ウォンのロング・ポジションを削減する投資家が徐々に増えた。

    • すいません、作成中だった以下の文章は無視してください。

      年夏頃から米韓の金利差は拡大し、ウォンが上昇した。

       2021年4月頃から、韓国銀行は物価と資産価格の高騰を抑えることを理由に年内の利上げを示唆し始めた。

      > ただし、利上げの期待と、実施の可否は別物だ。
       実際に利上げをするとなると、バブルの様相を呈する韓国の不動産や高値圏にある株価は下落し、債務残高が増えた家計の資金繰りは悪化するだろう。
       そうした見方から、早期の利上げ実施は容易ではないと考え、ウォンのロング・ポジションを削減する投資家が徐々に増えた。

  • 韓国は、通貨危機が来ても自力で何とかすれば一歩成長じゃないでしょうか。

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