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ワクチンの「せいで」医療従事者や高齢者の陽性が激減

マスメディア産業関係者はどんな「世の中」を作りたいのか

昨日は東京都で「感染者」が前週比557人増え、1387人を記録しました。もう、東京は「おしまい」です。この状況で五輪を強行するとは、信じられません――。とでも言おうと思ったのですが、やはり、新規陽性の内訳を眺めていると、むしろ東京の「感染」状況は十分コントロールされており、医療崩壊リスクは遠のいているのではないか、と感じずにはいられません。ワクチン接種の「せいで」。

東京都の新規陽性者は1387人(前週比+557人)

いつものデータセットが出てきましたので、本稿ではデータから判明する統計的事実を中心にまとめておきます。

当ウェブサイトで最近、定期的にウォッチしているデータのひとつが、ワクチンの接種実績と、東京都における「新規陽性者数」です。

ことに、すでに報じられているとおり、東京都における新規陽性者数に関しては、「激増」と述べて良いでしょう。

7月20日(火)時点における東京都の状況
  • 新規陽性者数…1387人(前日比+660人/前週比+557人)
  • 7日間平均値…1180人(前日比+80人/前週比+389人)

(【出所】東京都『新型コロナウイルス陽性患者発表詳細』オープンデータをもとに著者作成)

いつもの「1年間の新規陽性者数(とその7日間平均値)をグラフ化したもの」についても掲載しておきましょう(図表1)。

図表1 東京都新規陽性者数と7日間平均値

(【出所】東京都『新型コロナウイルス陽性患者発表詳細』オープンデータをもとに著者作成)

これでみると、たしかに「危機的な状況」に見えなくもありません。だからこそ、メディアはこぞって「東京で感染者が激増している」、などと喜々として報じるのでしょう(※くどいようですが、念のため申し上げておくと、この「1387人」は「新規陽性者」であって「感染者」ではありません)。

医療従事者の減少はクッキリ

ただし、これも普段申し上げている話ですが、一部メディアの報道は、あえて一般大衆のミスリードを誘っているように思えてなりません。というのも、東京都が公表するデータを眺める限り、新規陽性者全体に占める医療従事者や高齢者の割合が、めっきり減ってきているからです。

こうしたなか、昨日は久しぶりに「新規陽性者」の「職業」欄が更新されました(※ただし7月18日分まで)。

そこで、東京都における新規陽性者全体に占める医療従事者の割合を更新したものが、図表2です。

図表2 東京都における新規陽性者全体に占める医療従事者の割合

(【出所】東京都『新型コロナウイルス陽性患者発表詳細』オープンデータをもとに著者作成。ただし、現時点において、職業別データは7月18日(日)時点のものまでしか存在しない)

医療現場にいる方々の感染リスクは非常に高そうな気がしますが、実際の新規陽性者データから見る限り、医療従事者の新規陽性者全体に占める割合は、平均値ベースで5月末から6月初旬あたりで1%を割り込み、最近だと0.5%以下で推移していることが確認できます。

いちおう、厚労省ウェブサイト『ファイザー社の新型コロナワクチンについて』によれば、ワクチンでは「感染」自体の予防効果は現時点ではかならずしも明らかではないそうですが、「新型コロナウイルス感染症の発症を予防」する効果は認められているとのことです。

ただ、現実に首相官邸ウェブサイト『新型コロナワクチンについて』のサイトに掲載されている「医療従事者等に対するワクチンの接種実績」をもとに、実際のワクチン接種回数(累計:左軸、1日当たり:右軸)を作成してみると、たしかに医療従事者等の新規陽性者急減と時期的には整合しています(図表3)。

図表3 医療従事者等に対するワクチン接種実績

(【出所】首相官邸ウェブサイト『新型コロナワクチンについて』掲載のエクセルファイルより著者作成)

高齢者の割合も大幅に減少、若年層の割合が増えるのは当然

こうしたなか、昨日の『五輪ヘイト煽るメディアに「広告主離れ」のブーメラン』でも指摘したとおり、現状のワクチン接種状況は、図表3に示した「医療従事者等」に対するものを含め、トータルで7000万回に達しています。

一方で、新規陽性者を年齢階層別にみると、明らかに高齢者の割合が減る(図表4)一方、若年層の割合が増えている(図表5)ことがわかります。

図表4 東京都における新規陽性者全体に占める高齢者の割合

(【出所】東京都『新型コロナウイルス陽性患者発表詳細』オープンデータをもとに著者作成)

図表5 東京都における新規陽性者全体に占める若年層の割合

(【出所】東京都『新型コロナウイルス陽性患者発表詳細』オープンデータをもとに著者作成)

高齢者に対する接種の進捗(図表6)と、高齢者に対する

図表6 65歳以上に対する一般向けワクチン接種実績

(【出所】昨日時点で取得した「ワクチン接種記録システム(VRS)」データをもとに著者作成)

いずれにせよ、高齢層の「感染」が減れば若年層の「感染」が増えるのはある意味で当然のことでしょう。

年代別重症化リスクと医療崩壊リスク

そして、普段から何度も何度も申しあげているとおり、そもそも論として同じ「新型コロナウィルス感染症」と診断された人であっても、重症化しやすいのは若年層より中年層、中年層より高年層です。

年代別の重症化倍率:30歳代を1とすると…
  • 若年層:10歳未満…0.5倍/10歳代…0.2倍/20歳代…0.3倍
  • 中年層:30歳代…1倍/40歳代…4倍/50歳代…10倍
  • 高年層:60歳代…25倍/70歳代…47倍/80歳代…71倍/90歳代…78倍

(【出所】厚生労働省『新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識』P4)

もちろん、重症化は年齢以外にも「基礎疾患の有無」、「妊娠中かどうか」なども影響するそうですので、「年代別の重症化倍率」を唯一絶対ととらえるべきではありません(※もっとも、一般に高齢層ほど基礎疾患を抱えているという傾向もあるはずですが…)。

ただ、医療崩壊は「重症化した人たちが病床を占有すること」などを通じて発生するものであるため、高年層へのワクチン接種を優先し、高年層の重症化を抑えることに成功すれば、医療崩壊のリスクは各段に軽くなる、というわけです。

実際、年齢別の新規陽性者数に上記倍率を乗じて求めた「危険指数」の伸びについても、新規陽性者の伸びと比べて鈍化していることが確認できるでしょう(図表7)。

図表7 東京都における新規陽性者数と「危険指数」

(【出所】東京都『新型コロナウイルス陽性患者発表詳細』オープンデータをもとに著者作成)

まさに、これも「ワクチンのせい」、というわけなのでしょう。

トヨタイムズ「ロバと老夫婦の話」

さて、昨日の『五輪ヘイト煽るメディアに「広告主離れ」のブーメラン』では、トヨタ自動車が五輪向けに制作していたテレビCMを放送しないことを決定した、とする話題を取り上げました。

もちろん、それは「そのCMを放送しない」というだけの話であり、その代わりに通常のCMを放送すれば、テレビ局にとっては収支はかわりません。しかし、トヨタ自動車にとっては、メディアによって五輪CMを潰されたという実績が残る、というわけです。

こうしたなか、昨日はツイッターで、こんな記事を紹介していただきました。

突然はじまったロバと老夫婦の話 11回目の株主総会③

―――2020.06.16付 トヨタイムズより

これは、トヨタ自動車が運営する『トヨタイムズ』というウェブサイトに昨年6月16日付で掲載された記事です。

株主総会で豊田章男社長は株主からメディア報道の在り方について尋ねられ、メディアについて、こんな趣旨のことを答えたのだそうです。

最近のメディアを見ておりますと『何がニュースか?は自分たちが決める』という傲慢さを感じずにはいられません。『一億総ジャーナリスト』と言われるくらい誰もが情報を発信できる時代です。情報によって人を傷つけることもできれば、元気にすることもできると思います」。

なかなか考えさせられる発言です。

「何がニューズであるかについては自分たちが決める」という傲慢さは、べつに今に始まったものではありません。

ただ、新規陽性者を「感染者」と呼び変え、いたずらに「感染者が増えた、感染者が増えた」などと国民の不安を煽るような在り方が、彼らの目指す「報道機関」の姿と合致しているのでしょうか。

豊田氏は、こう続けます。

大切なことは、『その情報を伝えることによって、何を実現したいのか』ということだと思います。もっと言いますと、『どんな世の中をつくりたいか』ということです」。

まさに、すべてのメディア産業関係者に、真摯に向き合っていただきたい発言だと思わざるを得ないのです。

新宿会計士:

View Comments (31)

  • いつも興味深く拝見してます。ありがとうございます。
    さて、第三項の末尾「高齢者の『感染』が減れば若年層の『感染』が増えるのはある意味で当然のこと」については論理がわかりませんでした。
    これは「新規感染者に占める高齢者の『割合』が下がれば、若年層が占める『割合』が上がるのは当然のこと」という意味でしょうか。
    もしそうであれば表現の誤りだと思われます。ご検討いただければ幸いです。

    • >第三項の末尾「高齢者の『感染』が減れば若年層の『感染』が増えるのはある意味で当然のこと」については論理がわかりませんでした。

      行間に隠れた比率という言葉が見えれば理解できますが、やはり誤解のないような表現が望ましいです。
      マスコミは誤解させる目的で平気でこのようなことをしますが、マネをすることはないと思います。

    • 私は、見出しで、
      ”高齢者の割合も大幅に減少、若年層の割合が増えるのは当然”
      とありますので、十分に意味合いを理解できましたが。

    • 千鳥 さん

      「ある意味で」とあるので、其処で「行間を読む」「文意を読む」事になるかと思います。
      ただ、千鳥さんが引っ掛かるように私も「あれっ?」となりました。

    • 千鳥様
      >「高齢者の『感染』が減れば若年層の『感染』が増えるのはある意味で当然のこと」

      この文を私自身はブログ主様が意図された意味通りに読みました(というより「読み飛ばした」という方が適切かも)が,この文を改めて読むと御指摘の通り引っ掛かりますね.確かに誤解を招かないようにするならば,

      ー「高齢者の比率が減れば若年層の比率が増えるのは当然のこと」

      ぐらいの表現のほうが良かったでしょうね.(全比率の合計は1なので比率という言葉を使うならば若年層側が増えるのは「ある意味で」ではなく必然的になる.従って「ある意味で」は削除せねばならない)

      しかし上の修正は正しいが何の含みもなくつまらない限りで,ブログ主様はこんなつまらない表現(この内容ならば節のタイトルで既に記載済)は避けたかったのだと個人的には想像しています.

      恐らくばブログ主様が最初の引用箇所の表現(増える主体が「感染」でなくカギ括弧付きの「『感染』」)で伝えたかったイメージは次のようなことだと思います.

      ー「高齢者の感染者数が減れば若年層の感染者増が目立つのはある意味で当然のこと」

  •  昨日の「五輪ヘイト」評論で投稿すれば良かったのですが、もう五輪始まってしまいますので、この評論で投稿させていただきます。
     「小山田辞任」もしくは「いじめ問題」です。世間の大半の人はガキの頃には友人をいじめたりいじめられたりした経験があるとおもいます。小生のすごした70年ほど前は、近所の上級生によるいじめは大変なものでした。いじめが悪いのは承知の上です。
     しかしこの「小山田問題」はおかしくないですか? 52歳にもなって学生時代のことを取り上げられて仕事を解約される。たとえば神戸の事件でも光市の事件でも、違法少年は名前はもちろんその関連のことは一切触れられません。少年法というのは「子供は間違いやすいものだ」「一度の過ちで一生をつぶしてしまっては可哀そうだ」「やり直しのチャンスを与えよ」というのが法の精神だと思う。だから違法だけでなく触法少年も守られている。
     しかるにこの「小山田事件」は法にも触れない(正式には見つからなかっただけかもしれないが)のにこれだけ寄ってたかってつぶしていいんだろうか。
     韓国ではバレーボールの女子選手が代表を下ろされ、サッカー選手が裁判沙汰になつている。「恨の国」らしい出来事だ。日本はあんなにならなくて良かった、と思っていたらこの始末だ。人権派の左派の連中はこれを容認するのか? 五輪賛成派で開会式にも出ようというミュージシャンはたたけばいいのか。
     新宿会計士さんは「金融の専門家」で社会派ではないとおっしゃっていますので、この件を社会的な出来事としてでなく、能力のあるものがこんな形で抹殺されることが日本にとって利益なのか損失なのか、論じてもらえませんかね。最近のポリコレにはほとほといやになっています。こういう連中が自粛警察なんかになつているのではないかと、これは小生の勝手な思い込みですが、社会にとって大きなロスだと思うんですがね。
     

    • 時限爆弾です。
      佐々木氏も1年前の表に出るはずのない検討段階の発言で辞任に追い込まれました。
      小山田氏の件も開会式3日前というタイミングで爆発させたのでしょう。
      このあたりの情報の取り方は凶惨党のやり口です、他にもオリンピック関係者の身辺調査を済ませ仕掛けてくるのではないでしょうか?

      • 正直なところ、問題があるのは、この輩の人選があった時にネタに火をつけなかった連中だと思います。
        公益を考えるとこの人物を人選させないようにするべきなのですから。

    • こればかりは違うと思います。
      当時掲載された記事を読めば、「いじめ」なんて甘っちょろいものではなく、明白な犯罪行為であり、障がいのある方が被害届を出せなかっただけのことです(極めて胸糞悪い記事です)。
      問題は、小山田の過去の問題行為はその界隈では有名であったのに、身体検査が甘かったこと、そして小山田自身がオファーを受けたことです。
      カズ・レーザーさんも言ってましたが、これは過去の事ではなく、現在起こっていることです。
      もしも小山田が、今回のオファー以前に自らの行為を反省し、その償いをしていたのであれば、おっしゃる通り「やり直しのチャンスを与えればいい」のですが、この件は全く異なります。
      小山田は、そもそもやり直しのスタート位置にも立てていないのです。
      天に唾棄した人間に同情に余地なし、です。

      •  小山田を知らずに変な投稿してしまったのかな? ただ今の小学生でいじめして問題になつている子供を持つ親は、子供がこれから多少なりとも、社会的な地位を得るとともにずっと「いつばれるか」と心配しなければならないのかな。いっそ法を犯してくれれば名前も隠してもらえるのに、なんてバカなこと考えないですかね? 
         いずれにしても小山田が中学生時代にやったということは悪いことは当たり前、反省の有無は私は知らない、ということでした。それにしても小山田ってそんなに有名人だったのか…

        • 典型的な陽キャ層だから、あれくらいの悪事はやっていそうだったと思っていましたが、ウェーイ系芸能人の人格にどんだけ高潔さを求めているんだろうとも思いました。

          • スポーツエリートはいくらでも火種持ってますからねえ…
            PL学園なんか氷山の一角ですよ

  • 危険指数で見るとあまり山が見えないですね。
    私の見立てですが、危険指数は重症者数の先行指標になると思うので、そろそろ重症者数にその結果が現れてくると思います。
    まあ、小さいとはいえ山は観測できるので、とりあえず現状の対策は、新規感染者数で落ち着くまで継続すべきでしょう。

    • 危険指数というより、いっそのこと重症化の先行指標とするなら重症化しない40代以下を切り捨て50代以上の検査陽性者数を先行指標とするほうが良いのではないでしょうか?
      重症化しない世代が6割を占める重症化の先行指標に意味はありません。
      さらにワクチン接種が進めば高齢者の陽性者が占める割合もさらにすくんsくなるでしょう。
               40代以下    50代以上 
      陽性者数(最新) 63.9%      36.1%
      重症化数(最新) 6.9%      93.1%
      死亡者数(累積) 1.2%      98.9%

      • 数値の間違いがありました、申し訳ありません。

        重症化しない世代が7割以上を占める重症化の先行指標に意味はありません。
        さらにワクチン接種が進めば高齢者の陽性者が占める割合もさらにすくなくなるでしょう。
                 40代以下    50代以上 
        陽性者数(最新) 76.8%      23.2%
        重症化数(最新) 6.9%      93.1%
        死亡者数(累積) 1.2%      98.9%

        参考
                 30代以下    40代以上 
        陽性者数(最新) 59.9%      40.1%
        重症化数(最新) 0.25%      99.7%
        死亡者数(累積) 0.01%      99.9%

        厚生省データーベースより

  • ワクチンのせいというのは、マスコミにとって、政権交代が遠のいたからでしょう。

    武漢肺炎は、既にゲームチェンジしています。
    ウイルスを入れないから、重症者を減らし、医療崩壊を防ぐになってます。

    マスコミは、それに気付いてかわざとか、あえて感染者数の増加だけを大きく報道しています。

    騙せる人間だけだまして、秋の選挙での自民敗退を狙ってるのでしょう。

    企業も、こんな事の為にせっかくのお祭りにケチをつけられたら、CMを流したくなんかはないでしょう。

    マスコミもこのまま、左翼的な人々の好きなようにさせておけば、いずれ手詰まりになるのに、自浄作用が働かない。

    愚かな。

  • マスコミは、日本を分断するのが目的で、扇動を行っているんだと思います。

  • テレビ曲の出す情報を毎日見ながら社会の問題を日々、人のせいばかりしていると将来ボケると思います。

  • >「大切なことは、『その情報を伝えることによって、何を実現したいのか』ということだと思います。もっと言いますと、『どんな世の中をつくりたいか』ということです」。

    混乱が続き、煽ることで視聴率が取れる世の中です。これからも煽って煽って煽りまくるぞ~
    by玉川徹

  • > どんな世の中をつくりたいか

     一部の人は「我が指導者(習とか金とか志位とか)が治める世の中」でしょうけど、多くのメディアは特に考えていないのではないでしょうか。

     「自分達の記事が売れさえすれば世の中がどうなろうと知った事ではない」

     こう考えているから一貫性のない主張を平気で書けるのではないかと思います。
     そのため、「不安、嫉妬、恐怖を煽る記事をばんばん出し、多くの読者や視聴者に怒り、焦り、やっかみの感情を巻き起こす」事で自分の新聞や雑誌が飛ぶように売れる、ワイドショーの視聴率が大きく伸びる、という事が従来行われてました。記事が売れれば広告もたくさんつきますから、部数増、視聴率増、広告費増の全てを狙えます。
     こういった姿勢は新聞や雑誌が「瓦版」「讀賣(よみうり)」と呼ばれた江戸時代から変わってません。

    「円周率を3と教える公教育はもうダメだ」という記事を書き、「公立校に通わせたら子供がバカになる」という専門家の発言を載せ、塾や家庭教師、効果の怪しい教育教材の広告を載せて誘導する。

    「年金は必ず破綻する。払った保険料は戻って来ない。政府は信用できない」という記事を書き、「今から老後に備えなければダメだ」とファイナンシャルプランナーの発言を載せ、手数料ぼったくりの投資信託や保険の広告を載せて誘導する。

     こう言った事がずっと行われてきました。
     中でも政権交代は最高に稼げるネタです。どこかの新聞社は活動家の如く政権交代に執念を燃やしてますが、他のメディアに取っても、政権交代は売上が見込めるおいしい話。メディアスクラムを組んでも政府のやる事なす事、言いがかりであってもいいからとにかく叩き、「不安、嫉妬、恐怖を煽る記事をばんばん出し、多くの読者や視聴者に怒り、焦り、やっかみの感情を巻き起こす」という方針を繰り返してきました。そして政権交代が実現しても新しい政権を支持する訳ではなく、また叩いては引きずり下ろして政権交代を狙って記事を売ろうとします。

     しかしこういったマスメディアの姿勢には二つの落とし穴があります。
     一つは、広告費を削られる可能性がある事。
     「これから不景気になる。これから株価は暴落する。これから◯◯社は潰れる」といく記事を出しすぎると、読者や視聴者が不安にかられ、財布の紐を締めます。企業も先行き不安から経費削減に乗り出し、まず広告費を削ります。その結果、メディアは資金繰りが大変になります。バブル崩壊の頃から幾度か繰り返してきましたが、メディアは全然学習しません。今回もまた、同じような事を繰り返してます。その結果従来のメディアへの広告が減らされてネット広告にシフトするという悪循環に陥ってます。

     もう一つは自分達に敵意が向けられる可能性がある事。ネタにしようと社会のあらゆる組織団体に敵意を向け、「あいつを叩け」とばかりに煽ってきましたが、自分達が叩かれる事は極力避けてきました。記者の犯罪やフェイクニュースを簡単な謝罪で済ませる、報道しない自由を行使して隠蔽する、というのもその表れです。
     しかし他者に敵意を向けたら自分にも敵意が向けられてしまうのはある意味当然。マスメディアはこれまでのツケを払わされるかの如く、多くの人から敵意を向けられるようになりました。

     マスメディアが今までの姿勢を改め、世の中をよりよくする事に尽力すればいいのですが、売れさえすれば、と考えている人が多いようではそれも望めないでしょう。このまま広告費を削られ、敵意を向けられ、じり貧になるまで続いて行くと思われます。

    • とある福岡市民さま

      恐怖や不安に漬け込んでお金を稼ぐだなんて、詐欺の手法みたいですね、、、

      ある調査では、日本はかなりコロナへの恐怖心が高いようです。
      https://www.nrc.co.jp/nryg/200410.html

      マスコミの煽りにも一因があるのでしょうか?
      (東南アジア諸国も軒並み高いようですね)
      私は英語力がないので、海外報道の感じがどの程度なのかわからないのが辛いところです。

  • 他の先進国では新規陽性者が万人単位で増えてても、マスクを外した外出や深夜での食事、飲酒を認める国もあります。

    日本でそこまではして欲しく無いですが、なんとか高齢者や医療従事者が激減している状況ですから、日本の方針は間違ってないと存じます(ベストとか他の方法を否定はしませんが)。

    ところで、ビッグマッチや大規模スポーツ大会というのはつくづく巨大スポンサーが無いと成り立たないのが良く分かりました。今の大会運営姿勢では、スポンサーは離れるよ。もっと効率の良い金の使い方をするでしょう。本当に元競技者や運営側、協会は能無しだと思う。良いプレーを見せたら、観客は付いてくる、時代じゃない。

  • 確かに、ビジョンなき批判は批判のためにする批判でしかありませんね。
    東京オリ・パラもIOC・JOC、日本政府、国民の大多数、そして選手もスポンサーも観客を入れて開催してほしいと願っているのに、無観客開催になってしまいました。
    これがもし、政府が今年の早々に無観客開催をすると発表していたなら、マスコミ・野党はそれを批判して観客ありの開催となったかもしれません。インターネットが発展した今日、まさにためにする批判でしかないことを気づかされます。

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