退職給付会計と税効果会計、そして大手新聞社の経営難

以前の『朝日新聞社「退職給付に係る繰延税金資産取崩」の意味』では、朝日新聞社が(おそらくは)退職給付に係る繰延税金資産の取崩しを発生させたであろうとする話題とともに、新聞業界の苦境について報告したのですが、これに関連し、デイリー新潮に「朝日新聞の実売部数は(公称の500万部弱ではなく)350万部だ」とする記事が掲載されていました。これについてどう考えるべきでしょうか。

企業会計の説明

税効果会計の特徴

唐突ですが、「税効果会計」というものがあります。

これは、企業会計と課税所得計算の違いにより、両者で企業の資産・負債の額に際が生じる場合に、法人税等の額を期間配分することで、毎期の会計上の当期純利益の額と法人税等の額を合理的に対応させるための会計上の手続のことです。

一般に日本の税法上、損金算入の要件は非常に厳しく、たとえば企業会計上は費用計上しなければならないにも関わらず、税務上は損金計上できない(つまり利益は減るけれども課税所得を減らす効果がない)という項目は多数あります。一般にこれらを一時差異や永久差異と呼びます。

このうち、税効果会計の対象となるものが、「一時差異」と呼ばれる項目です。「一時差異」と呼ばれる理由は、前倒しで会計上、費用計上しなければならないなどの理由で、会計と税務に「一時的な」差異が生じているだけだ、という発想です。

厳密には会計上は利益計上されるが、税務上は益金算入されない項目(たとえば受取配当金の益金不算入)などもあるのですが、本稿では「将来減算一時差異」、つまり、「会計上の費用だけ先に計上しなければならず、税務上の損金は後倒しでしか計上できない項目」に焦点を当ててみます。

退職給付会計のトリック

その将来減算一時差異の典型例が、退職給付に係る負債(昔の用語でいう「退職給付引当金」)です。これは、企業が従業員に対して約束している退職給付債務の割引現在価値を計算して計上される負債項目であり、その典型例として、企業年金(の会社負担分)や退職一時金などがあります。

退職給付会計の仕組みについて詳しく触れるつもりはありませんが、大雑把にいえば、ある従業員について年度末までに発生していると認められる金額の割引現在価値を会計上の債務として認識しなければならないというものであり、前期末と当期末の差額が退職給付費用として計上されます。

(※なお、厳密には退職給付費用には年金資産の予想運用利回り、年金資産・退職給付債務の数理計算上の差異の償却などの項目も含まれるのですが、このあたりの詳細について知りたいという方は、専門書などでご確認ください。)

そうなると、「税務上はまだ損金計上できないが、会計上は費用計上しなければならない」という金額がかなり発生するのが一般的です。まだまだ若い従業員であっても、「この従業員が何十年後かに退職して年金を受給する立場になった場合の会社負担額」を予想して計上しなければならないからです。

これに対し、法人税法上、損金算入が認められるのは、多くの場合、実際に従業員が退職して会社が退職金や年金を支払った時点ですので(そうでないケースもありますが本稿では割愛します)、結局、このズレは何十年も継続することになります。

会社が傾くと繰延税金資産で巨額の損失が発生?

実際、上場会社の有価証券報告書などをチェックすると、貸借対照表上に巨額の繰延税金資産が計上されていて、繰延税金資産の発生原因に関する注記をチェックすると、たいていの場合、「退職給付に係る負債」という項目が掲載されています。

つまり、日本のように終身雇用・年功序列などを前提としている企業の場合、退職給付に係る負債が相当額発生してしまい、これに対して税効果会計が適用され、巨額の繰延税金資産が計上されてしまうというのは、ある意味で当然のことなのかもしれません。

さて、会社が普通に利益を計上し続けている分には問題ないのですが、会社経営が傾いてくると、大きな問題が出て来ます。退職給付債務に対する巨額の繰延税金資産を計上することができなくなることがあるからです。

わかりやすくいえば、税効果会計は「企業会計と課税所得計算のズレを補正するための会計上のテクニック」のことですので、退職給付会計のように、そのズレが長期間解消しない項目に関しては、長期的な収益計画と繰延税金資産の回収可能性が密接に関連して来るのです。

具体的な数値を挙げましょう。

たとえば、ある会社の退職給付に係る負債が1000億円、法定実効税率が30%だったとして、これらの負債はいずれも税務上の負債として認められていない(つまり過去に計上した退職給付費用が損金算入されていない)と仮定します。

また、この会社は企業年金制度を保持しておらず、退職一時金制度のみ採用していたとして、従業員が退職するまでの期間が平均で20年だったとすれば、理屈のうえでは、この1000億円の負債は、毎年50億円ずつ解消するはずです。

このとき、自然に考えると、この会社の繰延税金資産は300億円(=1000億円×30%)計上されます。その意味するところは、この会社の税引前利益に対する法人税額を、会計上、今後20年で300億円減らす効果がある、ということです(※ただし「節税」ではなく「会計上の効果」のことです)。

逆にいえば、毎年50億円を超える税引前利益が計上されていなければ、そのような効果を会計上認識することはできません。

そして、会計監査人(監査法人か公認会計士)との協議の結果、「今後20年間で見込まれる税引前利益は毎年25億円、トータル500億円しかない」と判断された場合、繰延税金資産のうち500億円分に対応する部分(つまり150億円)を取り崩さなければならないのです。

苦境が伝えられる朝日新聞社

朝日新聞社と税効果会計

これが、「繰延税金資産の取り崩しによる損失」という論点なのですが、その具体的な事例のひとつが、『朝日新聞社「退職給付に係る繰延税金資産取崩」の意味』でも報告した、大手新聞社である朝日新聞社の決算です。

実際、朝日新聞社の2020年3月期の有価証券報告書をチェックすると、同社の繰延税金資産は433億円計上されていますが、税効果注記をチェックすると、そのうち退職給付に係る負債に関連するものが406億円を占めています。

(※ちなみに他の項目は減損損失が35億円、賞与引当金が21億円、その他が36億円で、単純合算すると499億円と貸借対照表上の繰延税金資産計上額を66億円分超えてしまいますが、この部分は「評価性引当額」としてすでに2020年3月末時点で資産性が否定されています。)

そして、株式会社朝日新聞社が税効果会計を適用する際に使用している法定実効税率は30.62%ですので、税会不一致を生じさせている原因となっている退職給付に係る負債の額は、ざっくり1300億円あまり、という計算です。

この1300億円あまりの税会不一致が解消されるまでの期間についてはよくわかりませんが、20年程度と仮置きすると、だいたい毎年65億円(=1300億円÷20年)、という金額が出て来ます。

つまり、税効果会計上、この1300億円は税会の差異が解消される期間(つまり税法上も損金算入が認められるまでの期間)の課税所得を毎年65億円減らすなどの効果により、回収されるというわけですが、逆にいえば、毎年65億円以上の課税所得が存在しなければ、その効果は発生しません。

朝日新聞社がこの中間決算で300億円以上の繰延税金資産の取り崩しを行っているというのは、収益力の低下などに基づく一時差異等の回収可能性の低下という要因です。実際、朝日新聞社の2020年9月期半期報告書P8には、次の趣旨の記載があります。

新聞業界においても、若年層を中心とした無読者層の拡大がつづいており、メディア構造の変化の進行とともに新聞発行部数の減少が続いている。さらにコロナ禍による新聞広告の出稿減や、主催するイベントや公演の中止などによる収入減が追い打ちをかけた。このため、今期の新型コロナウイルスの影響などを踏まえ、将来の利益計画を見直し、繰延税金資産を取り崩した。

ありていにいえば、「退職給付などにかかる一時差異を回収できるだけの将来収益が発生するかどうか、その見通しが読めなくなった」ということです。

デイリー新潮「朝日新聞社の放漫経営」

さて、こうしたなかで気になるのが、『デイリー新潮』に今月18日付で掲載されていた、「朝日新聞の実売部数はいまや350万部」とする記事です。

朝日新聞の実売部数は今や350万部?新社長は創業以来の大赤字で前途多難の声

朝日新聞は、2020年9月中間連結決算で419億円の赤字を計上した。主な原因は、新型コロナによる広告収入の激減と報じられた。その責任を取る形で4月1日付で、渡辺雅隆社長(61)が退任。先日、その後任に中村史郎副社長(57)が昇格することが発表された。新体制となる朝日新聞は、果たして苦境から脱することができるのか。<<…続きを読む>>
―――2021年2月18日付 デイリー新潮より

リンク先のデイリー新潮の記事は2000文字弱という分量であり、新社長の経歴などに焦点が当てられている反面、税効果会計などの詳細な財務分析が示されているわけではありませんが、興味深い箇所がいくつかあります。

まず、そのひとつが、元朝日新聞の販売管理部長である畑尾一知氏に対するインタビューです(※ちなみにデイリー新潮によると、この畑尾氏は2018年に新潮新書『新聞社崩壊』を上梓されているそうです)。

【参考】『新聞社崩壊

(【出所】アマゾンアフィリエイトリンクより)

畑尾氏は、次のように指摘します。

巨額の赤字は、コロナだけが原因ではないでしょう。赤字に転落したのは、ここ数年の放漫経営のツケがまわってきたからです。本業をおろそかにして、場当たり的な新規事業を次々に展開しています。

この「場当たり的な新規事業」の詳細についてはデイリー新潮の記事で実際に確認していただきたいのですが、ひとつだけ紹介しておくと、宅配ポータルサイト「出前館」との業務提携であり、これについては昨年6月に提携を解消しているとのことです。

個人的には経営者の端くれとして、非常に参考になると感じる次第です。

「朝日新聞の実売部数は350万部」

そのうえ、デイリー新潮の記事では、「朝日新聞の実売部数が350万部以下だ」とする指摘が出て来ます。

日本ABC協会によると、朝日新聞の発行部数は、2015年度は700万部近くあったが、18年度に600万部を割り込み、20年上半期では516万部まで落ち込んでいる」。

デイリー新潮によると、2020年8月には499万部と、55年ぶりに500万部を割り込んだとしていますが、「読者に配達されないまま廃棄される『押し紙』を差し引くと、実売部数は350万部以下」、というわけです。

このあたり、デイリー新潮に詳しい計算根拠が示されているわけではないため、この「実売部数350万部以下」という情報を鵜呑みに信じるのは若干早計かもしれませんが、それでもこれは、「多くの新聞の実売部数は公称部数の7掛け」とする複数のジャーナリストらの指摘と整合した数値です。

デイリー新潮によると、畑尾氏は3年前の『新聞社崩壊』では「新聞を購読する人は、2005年で約5000万人、2015年が約3700万人、2025年は約2600万人になる」と予想していたのだそうですが、現時点における予想はさらに厳しいものだそうです。

2025年は、もっと厳しい数字になると思います。若者の新聞離れが言われて久しいが、最近は高齢者も新聞を読まず、ネットを見るようになりました。部数低減に歯止めがかかりません」。

そのうえ、デイリー新潮によれば、日経新聞が朝日新聞と比べて部数は半分程度(213万部)なのに、連結売上高が朝日新聞のそれを上回っていると指摘します(※もっとも、日本経済新聞社の場合、英Financial Times紙を傘下に収めているという事実は無視できないと思いますが…)。

朝日新聞でさえこうなのだから…

さて、あくまでも個人的な見解で恐縮ですが、朝日新聞社の場合は、まだまだ経営に余裕があります。

2020年3月期における従業員1人あたりの平均年間給与が1200万円を超えていて(※ただし朝日新聞社本体の話)、6000億円近い総資産のうち、純資産の部が3750億円と、純資産比率は60%を優に超えています。

また、おそらくは東京や大阪の都心部を中心に、優良な不動産物件を多く抱えていると思われるほか、容易に換金可能な投資有価証券も多く保有しているため、いざとなれば「不動産を本業にして新聞は副業」、といった業態転換も可能でしょう。

しかし、言い方を変えるならば、過去の含み益等で経営に余裕がある朝日新聞社ですら、収益力低下により繰延税金資産の取り崩しが発生しているほどですので、経営体力のないメディアはさらになりふり構わず、さまざまなことをやらねばならない、ということでしょう。

そもそも朝日新聞以外の大手メディアはほとんど決算書を開示していないため、新聞業界の苦境の実態についてはよくわかりませんが、それでも新聞社の苦境は断片的に伝わってきます。

たとえば『毎日新聞「1億円への減資」と資本剰余金の「使い道」』でも触れたとおり、資本金1億円以下の中小企業に適用される税制上の優遇措置を受けるために、毎日新聞社が資本金を減額する、という話題がありました。

また、『ビジネス+IT』というウェブサイトに昨年6月4日付で掲載された『地域紙の廃刊・休刊が全国で続々と、“新聞が消えた”地域は何が起きるか』という記事によると、2016年以降、2020年までの5年間に限っても、13の地域紙が休刊・廃刊に追い込まれたそうです。

地域紙の廃刊・休刊が全国で続々と、“新聞が消えた”地域は何が起きるか

―――2020/06/04付 ビジネス+ITより

同記事は、次のように述べます。

地方の人口減少と高齢化の進行、若者の新聞離れによる発行部数の減少、広告収入の下落が主な原因だが、都道府県単位で発行する地方紙や全国で発行する大手紙も状況は変わらない」。

同記事では地方の人口減少と高齢化の進行、若者の新聞離れ、広告収入の下落などを主要因に挙げていますが、たとえば大手地方紙でも夕刊発行を取りやめる事例が相次いでいるほか、全国紙でも支局の統廃合の動きが加速するなど、「新聞業界全体が縮小に向かっている」としています。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

果たして、あと数年のうちに、大手地方紙や大手全国紙のなかで「新聞事業から撤退する」というメディアは出現するのでしょうか、それとも…。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. はにわファクトリー より:

    「ソウル支局がなくなっても日本経済は心配ない」

    会計士だから書ける新聞社が恐れる真実。
    日韓関係をこのようにしたのはソウル支局。
    新聞社・メディアの欺瞞を暴け。

    まともなビジネス感覚の片りんでも育てておれば、今面白そうな都市とはどこか直感で見分けがつくものです。シンガポールはもう古い。ジャカルタ、バンガロール、ムンバイに勝負を掛けろ。人生はインプロバイジョンで楽しめ。

    換骨脱胎失礼しました…

  2. はにわファクトリー より:

    連投すみません。improvisation と書こうとして失敗しました…

  3. msx3 より:

    潰れたらいいんだけどそうならずに、こっそり中国共産党から金が入るっていうパターンもあるかも。今頃中共が舌なめずりして待ってたりして。沖縄の新聞社なんか怪しくないですか。スパイ防止法が必要だよなぁ。

  4. ジロウ より:

    新聞屋の没落は容易に予想できましたが、テレビも予想より早く没落しそうですね。ニュースはネットで見られるし、ワイドショーなんて見るとバカになりそう。ドラマもネットでOK。必要ありません。

  5. G より:

    会計のお話、堪能させて戴きました。

    要するに利益が一定以上継続的に上がってくることを前提に、その利益に対する税金を軽減する効果を資産として考えるということですね(全然要約になってないw)

    その「資産」を取り崩す、つまり長期的に継続して利益計上出来ると言えなくなったというわけです。

    これって本業が良くないのはもちろんですが、新本業候補である不動産業の先行きすらもそこまで明るいものではないということじゃないでしょうか。旧本業である新聞を上回るものではない、という会計士の厳しい評価のように思います。

    そもそも新聞業はものすごいコストのかかる業種です。記者を大量に抱え、印刷所も日本各地に置かなければなりません。販売網もすごいですよね。さらには洗剤やら歌舞伎チケットやら配らないといけないし。。。

    つまり、いざ販売不振となったら、首引っ込めて嵐が去るのを待つなんて出来ずに、大規模なリストラは不可避ですね。

    新聞についても、何もしなくても衰退一方であることは間違いないです。だからうざいけど関係を持たず無視が最良策です。韓国に対する対策と同じですね。

    無視が出来る。依存していなくて会話すら必要ない。という状況は最強の武器なんだなぁと感じます。

  6. はにわファクトリー より:

    G さま

    何もしないでも新聞業界は衰退していくであろうとのご発言、当方も同じ意見です。今年後半にも現実になりそうなことは、大手新聞社ソウル支局の縮小と思われます。それより先に、各種業界において韓国子会社が清算の運びになるでしょう。よきかな。めでたし、めでたし。

  7. 赤ずきん より:

    新聞が読者の意向を反映させず 自分たちは第4の権力と誤解したところから 衰退が始まった。直感的に銀行も同じ道をたどるような気がしている。銀行も銀行を潰せないという理屈で困った時に国民の税金で助けてもらっておきながら 庶民の意向と真逆に進んでいる。どんどん銀行離れが進んで 新聞業界と同じ道をたどるのではないかと感じる。そしてその片鱗が 仮想通貨ではないかと感じている。何のデータもなく感覚だけの話だが 新宿会計士さんのご意見を聞いてみたい。

  8. イーシャ より:

    これまで「繰延税金資産って何?」だったのが、ようやく理解できました。
    朝日新聞社の繰延税金資産が0になる日を楽しみにしています。

  9. めがねのおやじ より:

    更新ありがとうございます。

    風前の灯ですネ。新聞社の経営状態が悪くなろうと、別に当方としては何の困る事も無い訳ですが、もう完全に時代の波から取り残されてます。

    地方紙はスポンサーも小口が多く、頭数揃えるのも難しい。社会面も多くは時事か共同発で、地域面以外、何処の地方紙もパッとしない。あとはお悔やみ情報か、地元の誰が何処の大学合格(今はプライバシーの侵害になるかも)、司法試験、会計士、税理士、医師合格者掲載とかぐらいでしょうか。

    全国紙は更に酷くて、毎日新聞など無料でも手がインクで汚れるから手に取らないし、内容がアレだし、朝日新聞は読んだら腹が立つから読まない。

    日経はPRの面が異常に多いし、提灯記事ばかり。ま、ホテルで読んでやってもいいなぁと思うのは、昔は低俗紙と馬鹿にしてた読売、産経新聞ぐらいです。勿論自宅購読はしていません。

    朝日新聞が倒産してくれればいいな、とは思います。しかし先に参るのは、本命=◎毎日、対抗=◯地方紙、穴=×東京と予想します。本命+対抗の連対廃刊率は50%、本命+穴の連対廃刊率は33%です(爆笑)。

    資産をこのまま食いつぶすか、他業種メインにシフトするか(コレは記者しかやったこと無い人には無理!)、いずれにせよ記者・ジャーナリスト出身者は働きが悪く、他人を思いやる心がありませんので、整理した方が良いでしょう。

  10. 実行委員 より:

    昔、政治家の秘書さんが言ってました。
    「○○銀行と、△△新聞には、逆らえない。」(○○には県名が入る。△△は、地方の新聞社)
    世の中変わりましたねぇ。TV局も寒いでしょう。

  11. Yaab より:

    >また、おそらくは東京や大阪の都心部を中心に、優良な不動産物件を多く抱えていると
    >思われるほか、容易に換金可能な投資有価証券も多く保有しているため、いざとなれば
    >「不動産を本業にして新聞は副業」、といった業態転換も可能でしょう。

    現在のコロナ禍による在宅勤務の趨勢が都心のオフィスの長期的な資産価値にどのような影響を与えるかは興味が尽きない処です。(「仕事をするのは、必ずしも都心でなくてもいいんじゃないかな?」と言うギモン。)

    都心の不動産価値体系の再編成も同時に起きるような気がします。

  12. haduki より:

    朝日新聞の場当たり的な新規事業の一つに先日話題にされた取材商法もあり、ウチの会社にも営業電話がかかってきました。ただし雑誌ではなくwebサイトでした。今では綺麗に痕跡を消しているので確認できません。魚拓を取っておけば良かったと後悔。

  13. 匿名29号 より:

    日本には日刊新聞紙に関する法律があり、新聞社の株は「株式の譲受人を、その株式会社の事業に関係のある者に限ること」と制限されています( つまり本来の意味での株式会社ではない)
    イデオロギー勢力による買収を阻止して言論の自由を守るための目的だったのでしょうが、本来の意味での株式会社ではないことに加えて、経営権と編集権を分離する原則により、例えば朝日新聞でいえばオーナーが村山家であっても委託された社長が独断専行できてしまう体質にあります。毎日新聞では筆頭株主が従業員持株会なもんだから、逆に新聞社がイデオロギーに凝り固まっても外部からの意見・審査などが入る余地がありません。

    日本の新聞社の特殊性と会社のトップが全共闘を生きたシニア左翼が幅をきかせているのが現在の新聞社の姿と考えられます。世間の意識と乖離したフェイクニュースばりを作り出す新聞社を蘇生させるとしたら(別に蘇ってほしくありませんが)、編集権と既得権益を握っている会社のシニアを全員追放して若い世代に編集権を渡すことしかないです。
    改革などと口で言ってもシニアが居座っている限り自浄機能がないのだから無駄であり、復活したいなら社長、取締役を含めて50歳以上は皆クビにしなんせ。

    TV局も事情はほぼ同じみたいです。

  14. まんなっか より:

    取材・報道はこれからも価値はあり続けるでしょうが、新聞というビジネスモデルには先は無さそうですね。
    ネット以上の代替手段が発生した場合、あっという間にとってかわられるのかもしれません。
    反面、新聞社以上に取材・報道の信頼性・公平性を持った業態が出てくるのかが気がかりです。ネットは玉石混交が酷く政治性向のバイアスがかかりやすく、また炎上商法に行きがちです。
    個人的にはトータルとしてはNHK以上に信頼できるものではありません。

  15. 凡人 より:

    更新ありがとうございます。

    大手メディアの凋落を確認する事に、意味はあると思いますが、未だに大きな力を持っているという事も確認しておくべきだと思います。

    先日の森喜朗氏の件、今ではしれっと女性蔑視「ともとれる発言」という報道をしていますが、その当時はそういう扱いではありませんでした。
    個人的には、当時の扱いは「人として決して口にしてはいけない発言があった」というレベルで、明らかにバランスを欠いた報道がされていたと思っています。

    発言自体も「本人の音」による報道ではなく、いわゆる「切り取られた」ものでした。

    批判の対象は発言そのものから釈明の態度へと変わっていき、結果的に大手メディアがこぞって世論を作る事で「辞任」という結果まで行きました。

    今回の件、メディアはまだまだとてつもない力をもっていて、今でもその力を使ってこんな事まで出来るのかと、私自身は恐れをもって見ていました。

    切り取られた報道があった事、ほぼ全てのメディアが同じ方向で報道した事、その結果起こった(起こされた)事、新宿会計士様のような視野と能力のある方などにしっかりと総括して頂きたいと考える今日この頃です。

  16. カズ より:

    ”繰延税金資産”って業績が悪化すると、控除のしどころが無くって、計画通りの節税効果が享受できなくなるんですね。
    でも、株主からは配当を念頭に、会計上の益出し(疫出し?)を迫られることになるのかな?

  17. 引きこもり中年 より:

     独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
    (そう自分に言い聞かせないと、朝日新聞と同じく、自分は間違えない存在と自惚れそうなので)
     新聞業界だけとは限りませんが、業界全体が縮小している時は、このような動きになるのではないでしょうか。そして、「自分だけは例外だ」と思うことも。
     駄文にて失礼しました。

  18. マスコミ関係の匿名 より:

    もう既に個宅配達とか地域専売制など「新聞」というビジネスモデルが時代に合わなくなってきたのです。新聞販売店もチラシ広告などの収入があり地域専売という保護もあって押し紙や無理な部数獲得要請があっても経営には余裕があったようですが、今やコロナ禍によるチラシ激減、人手不足で経営は大変なようです。
    マクロ経済学に基づいて計算すると所帯数減により2022年には全体の新聞購読部数が0になり、地方紙は壊滅、全国紙も2社しか残らないそうです。通勤電車でも以前は新聞を小さく折りたたんで読んでいた人を見かけましたが今は殆ど見かけず、みなスマホばかりです。
    新聞がダメでも不動産があるという説がありますが、コロナ禍で自宅勤務が思ったよりうまくいって本社を家賃が高い東京に置く必要がないことも判ってどうなることやら。
    第四権力などという妄想に胡座を描いていたマスコミも今後大変ですね。

  19. クマさんのパパ より:

     私も何回か家内に新聞購読をやめて、その分のお金を他のことに使おうかと提案したことがあるのですが、その度に却下されました。理由は簡単で、近隣の商業施設のチラシに記載されている特売情報が手に入らないからだそうです。
     では、家内が新聞本体をきちんと読んでいるのかといえば、まず読んでいません。もちろん私自身もまともに新聞を読んではいません。一時はスポーツ欄を確認していましたが、ネットのほうが欲しい情報を正確に早く手に入れられる(例えば出身大学の野球やラグビーの勝敗情報など)ので、新聞を利用することはまずありません。すでに新聞自体に私たちも情報を求めなくなっています。
     私は60台半ばころの人たちが、ITを利用できるかどうかの分岐点にあたると考えています。60台半ばより若い人たちは、好むと好まらざるによらずパソコンを利用しなければ(会社で)仕事ができなかったと思われますが、それより上の世代はITリテラシーがなくとも仕事ができた可能性が高い(部下にやらせていた)。そして、60台以上の世代の女性の多くは、結婚して専業主婦になった方が多く、結婚前にはIT機器が会社に配備されなかったため、IT機器を扱うことが不得意です。特売のチラシなど簡単にスマホやパソコンで取得できるのにも関わらず、どうしても紙媒体に頼ってしまいます。
     新聞にはさまれるチラシの威力は、結構すごいのではないのでしょうか?逆に高齢者の特売情報を得るためだけのITリテラシーが上がるか、生物学的にこの世から退場していけば、新聞は売上をどんどん減らしていきそうな気がします。

  20. お虎 より:

    「朝日をやっつけよう」という元スレッドの主旨からは外れるけど、この税務ルール、まことに煩瑣であって、こんなものは廃止してもらいたい。

    推測だが、そもそもは税収の年次変動を嫌ったことに発しているように思う。赤字国債の発行は禁じられていたから(いまでも禁じているのかな)、窮余の一策として始めたのだと思うが。

    こんな面倒な制度はやめて、税収不足が見込まれたら短期国債を出して、翌年税収が想定以上に伸びそうなら償還すればいい、それだけのこと。会計士氏は、平素、財務省を敵視している様子だが、ばくぜんと全否定するよりも、こういった弊害の多い規則を改めさせるような運動を行う方が生産的だと思う。

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