本稿、当ウェブサイトに掲載しようかどうか、少し悩んだのですが、それでも先日の『日本は国力増強の一方、ロシアが困るのを待てば良い』に対し、活発な読者コメントがやり取りされていたのを見て、「当ウェブサイトなら大丈夫だろう」と思い、掲載することにしました。それは、「根室のAさん」という人物が今から10年ほど前に話してくれた、「地元民のなかには北方領土返還を望んでいない人もいる」という、一見すると衝撃的な主張です。要するに、「政経分離(領有権と経済的権益の分離)」という議論ですね。
目次
北方領土返還の近道
本稿は、先日の『日本は国力増強の一方、ロシアが困るのを待てば良い』の、ちょっとした「続編」です。
同記事では、ロシアは7月の改憲で領土の割譲を禁止する条項を追加し、また、今月2日のオンラインフォーラムでメドベージェフ前首相が「北方領土の日本への引き渡しはあり得ない」などと述べた、とする話題を取り上げました。
先日も申し上げたとおり、結論から言えば、当ウェブサイトとしてはロシアとの領土交渉の先行きは楽観していませんが、悲観もしていません。やり方次第で領土は戻ってくると思いますが、それと同時に「国家百年の大計」を立て、私たち国民が一丸となる必要があることは間違いありません。
その第一歩は、まずは経済的にも軍事的にも国力を増強し、相手に「舐められない」国であり続けることにあります。具体的には、財務省の増税原理主義で疲弊した日本経済を立て直すとともに、戦後の日本に蔓延する「憲法第9条原理主義」からも脱却しなければなりません。
その意味では、当ウェブサイトで以前から提唱し続けているとおり、日本が打破しなければならないのは、財務省という「悪の総本山」が掲げる「増税教」と、憲法学者やマスメディアが好んで流布している「ケンポーキュージョー教」という、2つのカルト宗教なのだと思います。
というよりも、この「2つの宗教の打破」に関しては、ロシアとの領土交渉における議論だけに当てはまるものではありません。
北朝鮮による日本人拉致事件の全容解明や非核化、中国の脅威への対処、日米同盟の強化と重層化、さらには少子高齢化対策、雇用対策、経済再生など、わが国が内外に抱える課題に共通する要因ではないでしょうか。
ちなみに増税原理主義の問題点については『数字で読む日本経済』シリーズのほか、拙著『数字でみる「強い」日本経済』などでも議論していますし、日本国憲法の問題点については『コロナウイルスも憲法で禁止しよう!』や『憲法記念日に「脱税の放棄」について考えてみた』などでも議論しています。
ぜひ、それぞれご参照ください。
根室のAさん
地元の人はどう考えているのか?~Aさんの事例~
さて、『日本は国力増強の一方、ロシアが困るのを待てば良い』については、読者コメント欄も活況を呈し、読者の皆さまがそれぞれ、さまざまな内容を書き込んでくださいました。
とても当たり前の話ですが、本件限らず、わが国が抱える現在進行形の問題に対しては正解というものはありませんので、さまざまな立場の読者の皆さまがコメントを書き込んでくださることで、自由闊達な議論がなされることが、とても大切だと思います。
当然のことながら、コメントのなかには当ウェブサイトの主張に対し批判的なものがあっても構いませんし、さらにはほかの読者の意見に対する付け足しや反論などがなされるのも大事だと思います(※ただし、他のコメント者に対する人格攻撃などのたぐいについてはお控えください)。
ただ、これらの読者コメント欄における議論の流れを眺めていて、この北方領土問題を巡り、ふと思い出したのが、今から10年近く前に個人的な知り合いから聞いた意見です。正直、ややもすれば過激な意見なのですが、埋もれさせておくにはもったいないので、本稿では思い切って執筆してみようと思います。
この「個人的な知り合い」、ご本人が特定されては困りますので、本稿では便宜上、「Aさん」と呼称します。
ただし、「どういう立場の人物なのか」という点については、それについて推測できるような情報も含め、当ウェブサイトで明記することは控えます。というのも、当ウェブサイトの場合、おそらく日本全国に読者の方がいらっしゃるため、万が一にもその個人が特定されてしまうと、その人に迷惑がかかるかもしれないからです。
また、本稿で記載する内容については、当ウェブサイトとして全面的に賛同しているものとは限りませんし、きちんと裏取りができていない部分もあります。要するに、不正確な情報もあるかもしれない、ということです。これらについては、都度、注意喚起をしながら慎重に議論を進めていきたいと思います。
Aさん「領土は要らん、漁業権だけ寄越せ」
さっそくですが、Aさんが話してくれた内容を要約すると、次のとおりです。
「日本全体では北方領土を返還してほしいという雰囲気になっているが、地元ではぶっちゃけ、領土よりも漁業権が欲しい。というか、道東(※)はタダでさえ過疎に苦しんでいるのだから、いまさら領土を返してもらっても困る。そこに移住する人はいないからだ。」
いきなり、過激な主張ですね。
「道東」とは「北海道東部」という意味であり、「地元」とはおそらく根室市周辺のことでしょう。
「地元」の方がそんな意見をお持ちなのかは存じ上げませんが、もしそれが事実だとすれば、なかなか衝撃的です。というのも、東京にいると、「地元には元島民の方々も暮らしており、島に戻れる日を待ち焦がれているに違いない」、と思い込んでしまうからです。
しかし、Aさんの説明では、地元では意外と冷静で、「領土そのもの」と「漁業をする権利」は分離して考えている人は意外と多いのだとか(※地元の方がいらっしゃれば、このあたりの真偽を教えていただきたいところですが…)。
政経分離、法的には可能かもしれないが…
もっとも、このAさんの認識には、弱点もあります。それは、「ロシアが国際法・国際条約を守るのを、どうやって担保するのか」という視点が欠落していることです。
Aさんは続けます。
「ロシアはオホーツク海を『内海』にしたい。だから千島列島の一部が欠けるのは極端に嫌がる。しかし、ロシア人は魚を食わん。漁業権は軍事に関係ないから切り離せるはず。だから日本も『領土は要らんから漁業権だけ寄越せ』と言えば良いんだ。」
「ロシア人が魚を食べない」というのは果たして事実なのかどうかは知りませんし、「領有権」と「漁業権」が切り離せるものなのかどうかは、よくわかりませんし、そもそもAさんのいう「領土と漁業権の分離」は、あまり現実的な解決策とは思えません。
少し専門的な言葉で表現すれば、このAさんの主張は「政経分離」、すなわち「領有権(あるいは主権)と経済的権益(たとえば漁業権や資源開発権など)を分離しましょう」、という発想であり、これ自体はべつに突拍子もないものではありません。
すなわち、「領有権はロシアにあるが漁業権は日本にある」などとする国際条約を結ぶことは可能でしょうし、極端な話、もしロシアが国際法を守る国であれば、「北方領土は99年間ロシアに貸与し、その後、帰属を決める」などの「棚上げ」も可能でしょう。
しかし、そもそもロシアが国際法を守らない国であるという点を踏まえれば、そのような国際条約の履行をどうやって担保するのか、という問題点が出てくることは間違いありません。
何より、少なくとも漁業権を日本に高値で売り付けることができるという点は、ロシアが北方領土を所有することで得られる恩恵のひとつであることは間違いありませんし、海上自衛隊や米軍関係者が漁船に偽装してこの近海で偵察活動をするリスクをロシアも恐れるはずです。
したがって、ロシアが漁業権だけ分離して日本に「割譲」(?)するとも思えません。その時点で、Aさんのこの主張こそ、現実を見ていない議論ではないかという気がしてなりません。
耳を傾ける価値はある
「インフラが整っていない島を返されても困る」
ただし、ここで重要なことは、「日露両国政府には、領土(主権)返還交渉と漁業権(経済的権益)獲得を分離してほしい」という希望を、「地元民」が望んでいる(らしい)、という点です(※それができるかどうかはこの際別問題として)。
では、なぜAさんはこんなことをおっしゃるのでしょうか。
続けましょう。
「考えてもごらん。東京にいたらわからないかもしれないけれど、日本の地方って大変だよ。道東の場合、主要道路は一車線の一本道だし、買い物できるイオンモールまで100キロ以上離れているって結構あるからね。それでもなんとか暮らしていけるのは、曲がりなりにもここが日本だからだよ。今までロシア領だった土地に、いきなりイオンモールができるんかい?道もろくに整備されてないらしいんだぜ?」
この視点は、たしかに東京などの都市部に暮らしていると、なかなか得られません。
地方だと、どうしても「自動車がなければ暮らしていけない」というケースが多く、また、生活必需品がまとまって手に入る郊外の巨大ショッピングセンターは、非常に貴重な存在だ、ということです。
それに最近でこそ、電子マネーやペイアプリなど、便利な決済システムが全国的に普及し始めていますが、日本はついひと昔前まで、先進国には珍しい「現金社会」だったことを思い出す必要があります。
そうなると、地方で暮らすためには、たんにそこに人が住んでいるだけではダメであり、道路や空港、電気、水道などのインフラに加え、ATM、コンビニエンスストア、さらにはガソリンスタンドやショッピングセンターなどの商業施設も必要です。
ちなみに国後島は沖縄本島と、択捉島は東京都と、それぞれ同じくらいの面積があるのだそうです。
その莫大な土地が、戦後75年、ソ連/ロシアの支配下にあって、道路、水道、電気などのインフラは脆弱であろうというのがAさんの見立てであり、もしそれが事実であるならば、現代の日本人が今すぐ移住して暮らしていけるという状況ではありません。
さらには、ただでさえ地方から都市部に若者が流出しているとされるなか、もし北方4島が日本に返還され、そこに住むロシア人が1人残らず退去したとしても、北方4島に日本人が移住するのかという問題が生じるだろう、というのがこのAさんの主張なのです。
「だってさ、考えてもごらんよ。あんなおっきい島(※択捉島と国後のこと)を返してもらって、いまからそこに道路作って、水道と電気と電話線引いて、信金、信組と農協と漁協作って、ゼロから集落作るなんて、今の日本じゃ無理だよ。」
要するに、インフラが整っていない島をいきなり返還されても困るよ、というのがAさんの言い分なのですね。
もっとも、このAさんの発言は、少し極論すぎます。
国後島や択捉島が日本に返還されたとして、そこに日本人が住み始めるにしても、必ずしもそこに新しい自治体を創設しなければならないという話ではありませんし、信用金庫、信用組合、農業協同組合、漁業協同組合などの組織をわざわざ新たに立ち上げなければならないという話でもないと思います。
とくに金融機関や流通などについては、すでに存在している組織が、そのまま国後島・択捉島に支店を出せば済む話だからです。ただ、このあたりはあくまでも経済の専門知識を持たないAさんの主観ということで、とりあえずはスルーすることにしたいと思います。
「ロシア人の帰化はほとんど問題にならない」
さて、多くの論者は北方領土問題を議論する際、「ロシアが実効支配している北方領土を日本に引き渡すとなれば、そこに暮らすロシア人の処遇が問題になる」、などと述べているのですが、Aさんによると、その点は「あまり心配要らない」のだそうです。
「あいつら(※注:北方領土に暮らすロシア人のこと)はロシア政府に補助金をもらって生きてるんだ。何年か経ってカネが貯まったら、さっさとロシアの本土に帰っちゃうんだよ。だから領土が日本に帰ってくるなら、立ち退き料を払ってあいつらをどかせりゃいいんだ。」
Aさんによると、北方領土に暮らすロシア人は、好きこのんでそこに暮らしているわけではなく、むしろ「辺境」に暮らすことで得られるさまざまな優遇措置を目的に暮らしている人たちなのだそうであり、「土地に未練はない」のだとか(※このあたり、事実確認ができているわけではありません)。
だからこそ、もし島が日本領になった暁には、しかるべき「立ち退き料」さえ支払えば、現時点で北方領土に暮らしているロシア人の多くはすんなりロシア本土に引き揚げていく、という理屈ですね(※物事がそんな単純に進むものなのかは微妙ですが…)。
逆に言えば、もし北方領土の返還が実現するならば、その島が「日本の本土になる」ことが必要だ、というのがAさんの認識であり、その観点からは、安倍政権が掲げた「共同経済活動」構想については「地元の意見を無視した、ナンセンスなもの」(Aさん)なのだそうです。
「政経分離論」は、たしかに参考にはなる
以上、Aさんの考える「北方領土論」は、政治、経済の専門家という視点からすれば、いろいろと問題があることも事実でしょう。ただし、Aさんの視点は、「地元で暮らす人たちが政府に何を求めているのか」という視点からは、非常に新鮮な視点を提供してくれるものであることは間違いありません。
ちなみにAさんの説明によると、以前はロシア人がよくカニを日本に密輸出していたためか、その名残として根室市内では標識にロシア語が併記されているのだそうですが、その後ロシア側でカニに輸出規制がかかったためでしょうか、現在はほとんどロシア人を見かけないのだとか。
それでも「実際にロシアからやってくるロシア人たちは気の良い連中」(※Aさん談)だったらしく、国としてのロシアと、そこに暮らす市井のロシア人は「まったくの別物」というのが、Aさんのざっくばらんな「ロシア観」なのだそうです。
「根室に遊びに来てください!」
Aさんに領土の話を聞いたのは、今からもう10年近く前のことであり、現在でもこのAさんの話が地元の考えに近いのかどうかは存じ上げません。そのAさんとはもう長らくお会いしていませんが、元気で過ごされていることを願いたいものです。
また、もしもう1度会えるならば、「ビザなし渡航」の実態などについても、是非、見解を聞かせていただきたいものだと思っている次第です。
ところで、そのAさんは別れ際、こんなことをおっしゃっていました。
「俺たち(日本人)はあいつら(ロシア人)と違って郷土愛があるからね。俺はカネを積まれても東京には行かんよ。」。
この発言、なんだか「若者の流出」という話題とは若干矛盾しているような気がしますが、あまり気にしないでおきましょう。ただ、とりあえずAさん自身に「郷土愛」があることについては、間違いありません。
というのも、Aさんは地元の話になると、目をキラキラ輝かせて、いかに「ウマいもの」がたくさんあるか、力説してくださるからです。夏の根室では「花咲ガニ」というカニが旬ですが、ほかにもサンマが大量に水揚げされるそうであり、Aさんはとくに「サンマの刺身」をぜひ食べに来てほしい、などとおっしゃっています。
また、魚介類ではありませんが、根室の名物には「オランダせんべい」なる菓子があるそうであり、個人的にはぜひ一度、食してみたいと思っている次第です。
武漢コロナ禍が収束しないうちは、なかなか気軽に遠方に出掛ける気にもなれませんが、落ち着いて時間的な余裕ができたら、ぜひとも納沙布岬に出掛けてみたいと思っているのは、ここだけの話です。
View Comments (73)
更新ありがとうございます。
中央政府と現地住民では着目点が違うという例になるかと。
中央政府は理念ベースで、現地住民は身近な事から思考をスタートしている事が見えて来ます。
「オランダせんべい」は何ヶ所か作る所あって、一番有名な所は山形県の酒田米菓じゃないかな。
…んー、どうなんでしょうか。中央政府と現地住民では着目点が違う、というのはその通りなんでしょう。
ただ、そもそも論として北方四島に日本人が居住する必要はあるんですかね。
ソ連に掠め取られた領土を取り戻すのが最優先事項であって、活用方法は何だっていい気がします。
土地に未練があろうがなかろうが、本来の形に戻すだけなんですが。
自己レスです。
領土問題に「地元目線」って必要なんですかね。そんな小さな話ではなくて、国家としての矜持のような気がします。失礼しました。
漁業権だけ寄越せなんて、虫がいい話と思います。
金は国が払えとでも言うのでしょうか。
ただに群がる乞食根性のような気がします・
すみません。言葉が過ぎました。
私は、Aさんの話を理解出来ます。
地元の人にとっては、拿捕される心配無く漁をしたいという意見が、漁業権になるのではと思います。
北方四島が帰って来ても、そこに誰が住むのか?という問題と、実際に日本の離島に住むのは不便で、お金を払って住んで貰わないと、住民が居なくなるかも知れません。
まずは、日本人が、北方四島へ自由に往来出来るようになるのが先ですね。
以下脱線します。
今でも都市に集中傾向が、続いていますので、地方の高齢化は、より深刻だと思います。
私の妻方の田舎は、元々大家族だったけど、孫に男の子は一人で、役場勤め、40過ぎの独身と、お家断絶、墓守もいないような、状況になっています。別に少子高齢化と晩婚化が、同時進行していますから、珍しい話では無く、これが広がって行くんだと思います。
脱線ついで。
日本旅行に来るロシア人は、コロナ前は増加傾向だったと思います。日露の民間では、良好な関係が作れると思います(マフィアを除く)。
地方には仕事がないから、生活のためにある首都圏等に出て行かざるを得ないのです。
個人商店なんて、設備の償却も済み、持ち家で年金で暮らせるから、位しか残っていないのでは無いでしょうか。
街中の国道沿いに空き地ならまだしも廃屋が点在します。
新天地に移民を送り出し、支える余裕なんてどの地方にも無いのです。
首都圏から政策的に屯田兵のような形で送り込むのでなければ、無人島のままとなるでしょうね。
このAさんとは漁業関係の仕事に従事されている方でしょうか。
であることを前提にするならば、島は要らぬが漁業権は欲しい、というのはかなり生々しい言葉ではありますが、偽らざる本音ではないかと思います。海に生きてきた海民とは本来そうした人たちだったのだと考えています。海の上に国境線が見るわけでもなく、彼ら漁民はひたすら漁獲のみを追いかけて生計を立ててきた人たちなのですから。
最近はあまり耳にしませんが、かつてレポ船という言葉を新聞雑誌の紙面でよく見かけた時代がありました。北方領土近海で、ソビエト当局の官憲に様々な情報や物品を渡すことによって、密漁を黙認してもらっていた漁民の船を意味する言葉でした。ソビエト崩壊とともに消え去った言葉ではありますが、今回の記事を拝読後、久しぶりに思い出しました。
Aさんを非難できる資格は私にはないと思います。彼らは自分の先祖が営んできた生業を、再び自分たちも行えることを望んでいるさけだと思うからです。ただ現実には、近代国家が前提としている領土領海領空という枠組によって、彼らは翻弄されています。そうした現状に我々一般の国民は殆ど無力な存在でしかあり得ない、これまた哀しい現実です。
先回のコメントで、プーチンが何らかの事情で政権から身を引くことがない限り北方領土の現状変更はあり得ない、と書き込みました。また向こうにその気がないのに、日本側がじたばたするのは悪手だとも申し上げました。その思いは今も変わりません。
ただ準備しておくことは必要だし重要なことだと考えています。
その準備とはなにか、日本がより強くなることです。政治的にも経済的にも外交的にも、あるいは文化的その他全領域に於いて日本がロシアを凌駕できるように準備しておくことこそ、来たるべきそのときに役立つものだと考えています。
甚だ抽象的且つ精神論のような結論となってしまいましたが、これもまた現在の私の偽らざる本音ではあります。
そこに住んでいるロシア人だって幸せになる権利があるからね。
仮に色丹島が日本に返還されるとしようか。住んでるロシア人は、日本に帰化するのか、ロシア国籍のまま在日資格をとるのか、という選択権が認められると思うが、日本帰化を望んだ時に住民登録をどうするのか。ご存じのとおり、ロシア人は夫婦でも姓が違う(別姓ではなく語尾変化の慣習)亭主がメドベージェフ、女房がメドベージェワ みたいな感じ。これ、いまの市役所では受け付けてくれないんじゃないの?おらの知る限りでは。
このような、現場行政の基本ですら、準備がなされていないと思うんだよね。「北方領土なんちゃら」ってのは、アメリカ兄貴に指導された外務省がふらふらやってきただけで、まじめに考えてこなかったんじゃないかなー
本論とは関係のない突っ込みをさせてもらいます。
ロシア人は夫婦でも姓が違う(別姓ではなく語尾変化の慣習)亭主がメドベージェフ、女房がメドベージェワ みたいな感じ >
それは父称というもので、姓ではありません。東欧圏では一般的なものです。
アレクサンドルの息子ならばアレクサンドロヴィッチとなり、娘であればアレクサンドロブナとなります。アレクサンドルの息子並びに娘という意味です。
ロシアでは夫婦部姓も選択できますが、どちらかの姓に共通化することが一般的です。
以上、蛇足な説明でした。
すみません。
書き込んでから気づきましたが、おとらさんはロシア人の夫婦の姓の語尾変化のことを指摘されていたのですね。
それならば仰る通りです。妻の姓の語尾にaやаяを付けることで読み方は変化します。
しかしこれは単なる「語尾変化」であり、夫婦別姓というわけではありません。
以上、蛇足の蛇足でした。
日本側にロシアを困らせる武器が必要ですね。
恩を与えても無駄なので。
例えば〜の時に支持、〜の時に経済協力とか、そういう恩売りは掠め取られるだけで意味がない。
向こうから経済協力を持ちかけられてそれに応えても無駄。
何としても、根本的にロシアを困らせる武器を持たねば対等な対決はできない。
でも欧米合致の経済制裁にも耐えるほどプライベートの高いロシアです。
向こうが折れるほどの武器が、日本に作れますかね?
失言だとマスゴミが責め立ててましたが、
戦争するか崩壊させるかぐらいしか手がありませんよ、本当に。
向こうにも一応、手放せない理由もありますしね。
ロシアの経済は石油やガスなどの天然資源でもっている。いずれ資源はなくなるので、その時までロシアが国として発展しない状況にしておけばよい。
もし急ぐなら日本の科学技術力を駆使して、現在とは違うエネルギー源を開発して石油やガスが不要もしくは現在よりはるかに少ない量ですむようにすればいい。
経済がたちゆかなければコストがかかる北方領土を売ってくれるかもね。アラスカもロシアがアメリカに売却したしね。
最近は乱獲で漁業資源もなくなっているし、漁業権もいらないんじゃないかな。北方領土もいらないから、経済協力とかもなしにして商売だけの付き合いにしたらいいのでは。ロシアから買うといっても石油、ガス、ダイヤモンドくらいしかないけどね。だいたい約束を守るということがない国だから、満足な商売ができないんじゃないかな。
>日本全体では北方領土を返還してほしい
私が学生時代の話なので数十年前になりますが、北海道でも北方領土を返還してほしいとホンキで思っている人は見受けられないという印象です。あくまで学生であった私の周辺の大人たちの言葉の端々からの印象です。学生に至っては全く興味も持っていない。二次大戦でソ連に取られて失った領土として認識してます。
道庁に就職した先輩によると「北方領土の日」(北方領土返還要求週間?)というものが近づくと、北方領土返還を求める署名が回覧で回ってくるそうです。ほぼ全員署名しますが、仮に署名しなくてもそれほど強くは署名を勧められないということです。そもそもその署名が何の役に立つのか全くわからない、と苦笑いしてました。
あくまでも「建前上、北方領土の返還は求め続けなければいけない」という共通認識があるけど、それだけ。
年配の方に至っては、露助なんぞに何一つ譲歩してやる必要はないし、露助が約束を守るはずがない。北方領土と引き換えに変な要求を飲まされてはたまらん、という感じです。返還交渉とか日露協調自体に不信感です。
元島民の人にとっては故郷を奪われ切実な気持ちがあることは事実でしょうが、多くの道民にとっては同情はするが共感はできない。そういう感じです。
数十年前の話ですが、まあ、たいして変わってないのではないかと思います。若い世代ほどドライに見ていいたので、返還への強い気持ちなどは元島民の人やそういう人が身近にいない限りは、はっきり言って他人事・無関心ですね。
北方領土の元島民もですが、北朝鮮拉致被害者家族にしろ、日本の不作為によって、どんどん当事者が鬼籍に入ってしまっている今、将来的に「解決しよう」という熱量が残っているのかどうか・・・。
返還に本気で取り組んでいたらとうに返還されてたでしょうね
誰が悪いとかじゃなく
それで飯食ってる人が生えはじめた時点で返還がされることはないだろうなと道央に越した人間は思ってました
野付半島に行きたくて、車で函館から上陸し、道東まで走ったことを思い出します。
残念ながら日程の関係で根室には立ち寄れませんでしたが、目の前に見える国後島はとても大きくて、こんな日本にほど近い島を分捕ったソビエトの欲の深さに震える思いがしました。
確かにAさんの仰るとおり、道東の寂しさ、貧しさは深刻だと思いました。夏のドライブは最高に快適ですが、お店どころか、人もめったに見かけない。ガソリンスタンドも少ないので見かけたら必ず給油しながら走りました。これでは雪深い冬はどうやって生活するのだろうと心配になりました。
本州からはなかなか行きづらいところではありますが、魚介は最高に美味しくて良いところです。コロナが落ち着いたら皆さんにGo to道東していただきたいです。
仮に北方四島が帰ってきたとします。
今も相当豊かな漁業資源があり、漁業なり観光なりの産業が充分に成り立つのであれば、生活インフラは自然と整うと思っています。
儲かると予想できるなら支店を出すなり事業を立ち上げる人や企業が集まってくるだろうという事です。
でもそうでなければ、持て余す結果になる可能性はありそうですね。
過疎地は、やはり仕事がない事、それに通勤通学や買い物に不便というのが大きいと思いますので。
たい様
今の北海道の状況見ると(道民では無いので、あくまでメディアベース、ネットベースの知識ですが)、中韓が根こそぎ土地を買い漁ってよく分からん嘘歴史でっち上げて、観光資源の支配と、(嘘歴史による)謝罪と賠償を日本政府に要求しそうで怖いです。