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国民民主党であっても良い部分は是々非々で判断すべき

本稿は「ショートメモ」です。国民民主党は27日、『家計第一の経済対策』と称し、消費税の時限的な減税、ひとり10万円の特別定額給付金の追加給付などを打ち出しました。国というものはすぐに良くなるものではありません。国民民主党という政党に対し、個人的に嫌悪感を抱いているのも事実ですが、私たち国民の側から見て、良い政策については素直に「良い」と評価する姿勢も重要ではないでしょうか。

国民民主党は「利権野党」なのか?

あくまでも個人的には、国民民主党という政党にはその成り立ちを含め、非常に嫌悪感を抱いているのも事実ですし、また、国民民主党の議員のなかには、正直、国会議員である資格がないと思しき者がいるとも考えています。

そもそも国民民主党自体、小池百合子東京都知事が2017年9月に立ち上げた「希望の党」なる政党に民進党が「抱きついた」ことなどを契機に成立した、たんなる「選挙互助会」のようなものであり、正直、「議員でいること」だけを目的にした人たちが集まった組織であるという印象を持たざるを得ません。

また、所属する議員にも酷い者が多く含まれており、森裕子参議院議員、原口一博衆議院議員などの一般人に対する名誉棄損事件などについては、『通告遅れと名誉棄損 森裕子議員こそ辞職に値する』でも触れたとおり、一般国民の感覚としてはとうてい許し難いものです。

さらには代表の玉木雄一郎氏からして、獣医師会の関連団体から寄付金を受け取っていながら、獣医学部の新設を妨害する立場から国会質問を行ったという疑惑について、いまだに誠実にみずからの疑惑を晴らしていません。

「もりかけ」問題で安倍総理に対し、さんざん「疑惑を晴らす説明責任は疑われた方にある」などと騙っておきながら、自分たちが疑われたときにはダンマリを決め込むというのも、あまりにも卑劣です。

というよりも、あまり厳しいことを言いたくはないのですが、国民民主党を含めた野党議員の面々は、「高い給料をもらい、役人をいじめて王様気分を味わうこと」を目的として国会議員の地位にこだわっているのではないかと思えてならないのです。

ちなみに当ウェブサイトでは『検察庁法改正案で大騒ぎした挙句に自爆した立憲民主党』などでも触れたとおり、最近、「利権野党」などの用語を使うこともあります。この点、政府の足を引っ張るだけしか能がないのだとしたら、しょせん国民民主党も「利権野党」の域を出ないでしょう。

国民民主党の経済対策は素直に評価したい

ところでその国民民主党は5月27日、『家計第一の経済対策』と称し、消費税を5%に減税することなどを盛り込んだ追加経済対策案を発表しました。

家計第一の経済対策(2020/05/27付 国民民主党HPより)

詳細については国民民主党のウェブサイトで直接ご確認いただきたいのですが、概要の一部だけを抜粋し、列挙しておくと、次のとおりです。

  • (1)家計支援(30兆円)
    • ①国民一人一律10万円の追加給付
    • ②消費税を1年間の時限措置として10%から5%に引き下げる
    • ③雇用調整助成金の上限額を15,000円に引き上げる など
    • ④児童手当支給を18歳まで延長し、額も一律で月15,000円に拡大
    • ⑤児童扶養手当受給者に対して半年間、臨時特別給付金を支給
  • (2)事業者等支援(47兆円)※詳細略
  • (3)医療・地方・学生への支援(22兆円)※詳細略

…。

いかがでしょうか。

正直、やや荒削りな部分もありますし、とくに消費減税については、「1年間限定の5%への減税」と中途半端で、当ウェブサイトの主張する「恒久的な消費税のゼロ%への減税」からはほど遠いですが、それでもこれらの対策については、2つの意味で素直に評価して良いと思います。

まず、コロナショックで経済が甚大な打撃を蒙るなか、減税や追加給付などに踏み切るのは、非常に正しいですが、それだけではありません。最大野党ではないにせよ、有力野党である国民民主党が、「消費税の減税」に正面から踏み込むのには非常に大きな意味があるのです。

利権野党からの脱却を!

さて、先ほど「利権野党」という言葉を紹介しましたが、もともとこれは立憲民主党に対する言葉として開発したものです。

端的に申し上げるなら、コロナショックにより、私たち国民の側も利権に塗れ腐敗した組織(利権野党、財務省、新聞、民放テレビ局、NHKなど)を「飼う」だけの余裕がなくなっているのです(『コロナとは経済問題 無駄な既得権を飼う余裕は消える』等参照)。

実際、『内閣支持率の逆転と無関係に「ズッコケ」る立憲民主党』や『共同通信の調査でも維新と立民の政党支持率が「逆転」』などでも取り上げたとおり、最近、一部メディアの世論調査では、立憲民主党と日本維新の会の支持率の逆転現象が発生し始めています。

「コロナより桜が大事」、「政局のためなら国政を停滞させるのも厭わない」という立憲民主党のバカげた武力闘争路線に、物言わぬ国民の多くは心から辟易しているという証拠ではないでしょうか。

もちろん、個人的には国民民主党そのものを評価する気にはなりませんが、それでもまっとうな経済対策を出すなどの善い行いについては、是々非々で判断していくというのが正しいように思えてならないのです。

新宿会計士:

View Comments (26)

  • はい、おっしゃるとおりです。是々非々で評価していくことが大切ですね。

  • およそ十年前、政権を取っても四年は増税しないと明言しておきながら、その三年後に増税を閣議決定した民主党という政党がありました。

    国民民主党はその民主党の流れをくむ政党である以上、いくら耳障りのいいことを言っていようが実行力について信用がありません。

    ですので、日頃の活動を改めてから出直してください、というのが今回の話に対する個人的な感想です。
    信念を持って行動を貫き通した結果として評価は得られるものです。

  • ただ単に議員でいたいだけの集団、国民民主党。 立憲の方も同様ですが、こちらは「日本を破壊する」という志が見え隠れしている(笑)

    国民民主党、、、とりあえずHPをみたら なんと小沢一郎がいる。 悪趣味としか言いようがありません。

    ④児童手当支給を18歳まで延長し、額も一律で月15,000円に拡大
    については 財源を示さないといけませんね。それに この人達がいうことに役人が協力するとは考えられません。  
      

    • 小沢一郎,森裕子,原口一博 この3人の名前を聞いて真っ先に脳裏に浮かんだのは、日本を何処かの国の踏み台にさせたいのじゃないかと。

    • 日本国は自国通貨建国債なのだから
      過度のインフレにならない(日本国が有する供給能力の)範囲でならば
      国債を発行し 市中銀行を通じて日本銀行に買い取らせれば何の問題もない

      日本の財政健全化は進んでおり
      因みに第一次補正(25.5兆円)・第二次補正(31.9兆円<感染症第二波対策を前提とした予備費10兆円含>)に伴う大幅な国債発行は国債市場に現時点で何らの影響も与えていない

      景気が回復しインフレになってきたら消費税を復活させれば良い

      国民民主党の議員全員がきちんと理解して提言しているのならば財源上の問題はない
      (理解していない議員が存在しているだろうことが問題)

  •  民主党の大好きなバラマキ&税負担軽減が、積極財政が必要なこの時期に何となくベクトルが合ってるように見えるだけで、政権与党として日本を売りまくったこいつらの本質は今も何ひとつ変わってはいない。

  • 是々非々で判断していくというのが正しいように思えてならない

    意外ですね思えてならないなんて、当たり前のことですよそれ。

  • 評価を落とすのは簡単だったけど、上げるのは一朝一夕にはいかない、我慢が必要だ。
    短期では評価されなくても批判やTV中継パフォーマンスに走らずに辛抱強く活動すれば支持は増える。
    切るべき議員をちゃんと切って、まとうな野党の育ってください。

  • 普段役に立たない連中だから、使えるときは使いましょうと言いたい。

  •  独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
    (そう書かないと、自分で自分を勘違いしそうなので)

     「安倍総理が全て悪い」のアベノセイダースなどを見れば、(勿論、
    全員ではないでしょうが)人というのは、(古代ギリシアの時代より)
    政治家の政策よりも、その政治家が好き嫌いでしか、判断できない生き
    物なのかもしれません。

     駄文にて失礼しました。

  • 何事も是々非々で、フェアーに評価すれば良いと思います。
    しかしながら、過去の評価が、加味されても仕方ないでしょう。

  • 「今更遅い」…というのが、私の思う所です。

    アイデアは参考にするが、評価は変わりません。
    マイナスがデカすぎます。

    日頃から議員特権を棄てた活動をして、10年間実用に耐える提案を出し続けられたら評価しましょう。
    (そこまでやれる人は、こんな所からは脱出するかと思いますけど)

      • たい 様

        その通りです。
        後追いで言うだけならなら簡単にできますので。
        継続して実績が上げられなければ重みはありません。

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