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「韓日関係雪解け」演出に見え隠れする韓国の「邪心」

あいも変わらず日韓両国のメディアには「極端に悪化した両国関係を改善すべきだ」、「日韓関係の雪解けに期待すべきだ」、といった論調がみられるようです。ただ、私たち日本国民が気を付けねばならない点は、2つあります。1つ目は日韓間の信頼を踏みにじったのが韓国の側であるという点、2つ目は、日韓関係は日米関係や米中関係、日中関係の「従属変数」である、という点です。この点からも、「日韓関係を自然消滅させる」という考え方について、あらためて整理しておく価値があるのではないでしょうか。

「韓日改善」への下心

美談を悪用する韓国メディア

先週の『韓国メディアの本音は「米中二股外交で日本も協力を」』では、韓国人の女児が日本政府のチャーター便に便乗し、無事に韓国に帰国できたという「美談」をもとに、韓国メディアから「白血病児の奇跡を韓日関係回復の転機にせよ」、とする主張が出てきた、とする話題を紹介しました。

これについては、女児の帰国についてはもちろん非常に喜ばしい話題です。

子どもたちの健やかな成長と幸せを祈るのは、子を持つ親、あるいはそのくらいの年齢の大人であれば、国や時代を問わず多くの人が感じる自然な気持ちでしょうし、今回、韓国に無事に帰国できた女児が元気に回復することを、個人的には願ってやみません。

ただ、それと同時に気を付けなければならない点もあります。「疫病への対処」や「人道上の協力」という論点と、「韓国が国際法を破りまくり、日本との信頼関係を踏みにじっていることに対し、ちゃんと落とし前を付けねばならない」という論点については、混同してはなりません。

韓国メディア『中央日報』(日本語版)の5月7日付の『【社説】白血病児の奇跡、韓日関係回復の転機になるよう期待する』の論調を当ウェブサイトなりに再構成し、箇条書きにしておくと、だいたい次のようなことを述べています。

  • 逆説的に新型コロナウイルス感染症は両国が互いに助け合う空間を用意した。人道的な相互扶助は、最悪まで落ち込んだ韓日関係を改善させる絶好の機会だし、両国が協力すれば、新型コロナ退治に決定的な成果を出すことができる
  • このような状況にもかかわらず、両国は自尊心の戦いを繰り広げて相互共助まで躊躇している。韓国から日本へのマスクや診断キットの援助を巡り、日本側では強制徴用問題や通貨スワップと関連した要求がなされるとの警戒感があるからだ
  • とくに、米中戦争のリスクが高まるなか、韓日が歩調を合わせることは、各方面において有利だ

…。

正直、呆れてしまう主張です。

なぜなら、この美談を都合よく悪用しようとしているからです。

「韓日関係が最悪にまで落ち込んでいる」という主張が掲載されるのは、べつに中央日報に限らず、韓国メディアには一般的に見られる現象です。ただ、たいていの場合、日韓関係が悪化している「理由」について韓国メディアに掲載されることはほとんどありませんが、この点についてはこの社説もまた同様です。

すべては韓国の責任において解決せよ

中央日報さんは無視しているようなので、敢えて指摘してあげますが、自称元徴用工問題を筆頭に、日本の韓国に対する信頼を踏みにじり、日韓関係を積極的に破壊する行動を取ってきたのは、ほかならぬ韓国の側です。

日韓関係といえば何といっても自称元徴用工判決問題が大事ですが、それだけではありません。くどいようですが、文在寅(ぶん・ざいいん)政権下に限っても、韓国が日本に対して仕掛けてきたさまざまな不法行為等については、その多くに落とし前が付けられていないことを、忘れてはなりません。

文在寅政権下の韓国が日本に仕掛けて来たこと
  • ①旭日旗騒動(2018年9月頃~)
  • ②自称元徴用工判決問題(2018年10月30日、11月29日)
  • ③レーダー照射事件(2018年12月20日)
  • ④国会議長による天皇陛下侮辱事件(2019年2月頃)
  • ⑤日本による韓国向けの輸出管理適正化措置(2019年7月1日発表)
  • ⑥慰安婦財団解散問題(2019年7月までに発生)
  • ⑦日韓請求権協定の完全な無視(2019年7月19日に完成)
  • ⑧日韓GSOMIA破棄騒動(2019年8月22日~11月22日)
  • ⑨対日WTO提訴騒動(2019年9月11日~11月22日)
  • ⑩日本人に対するビザ免除措置の停止(2020年3月9日以降)

これらは大きく分類すると、「日本に対する侮辱(①、④)」、「日本に対する軍事攻撃(②)」、「日本に対する約束違反(②、⑤、⑥、⑦)」、「日本に対する瀬戸際外交(⑧~⑩)」などで構成されますが、これらの多くは日本として一歩も譲れない問題です。

こうした点を無視し、人道上・防疫上の協力を口実に、自分たちの不法行為を「なかったこと」にして「韓日関係を改善せよ」とは、まことにご都合主義的な主張だと痛感せざるを得ません。

「日韓メディアに雪解け期待」

ところが、こうした原理・原則を履き違えている人たちが、韓国だけではなく日本の側にも存在するのではないか、と痛感せざるを得ないような証拠が、いくつか発生しています。その代表例として、『J-CASTニュース』に先週金曜日に掲載された、こんな記事を紹介しておきましょう。

病気の女児帰国で「日韓関係」雪どけ? 日本の協力に両国メディア期待感

新型コロナウイルス感染拡大に伴う国際航空便での移動制限のなか、インドからの帰国が困難になっていた、急性白血病と診断された韓国人の女の子(5歳)が、現地の日本大使館や日本航空の協力で、日本経由で無事、国に戻ることができた。<<…続きを読む>>
―――2020年05月08日19時10分付 J-CASTニュースより

J-CASTニュースは例の女児帰国を巡って、菅義偉内閣官房長官が記者会見で「日韓協力の良い例(になった)」と述べたことなどを受け、読売新聞や産経新聞などがこの発言を見出しに取って報じたなどと指摘。

そのうえで、「日韓関係の雪解け」に対する期待が「日韓双方のメディアで」高まっている、などとしています。

なお、ここで公正な議論のために申し添えておきますが、人道上の日韓協力の事例は、「日本が韓国を一方的に助けた」というものだけではありません。

J-CASTニュースの記事にも触れられているとおり、たとえばアフリカのマダガスカルから韓国のチャーター機で日本人7人が帰国の途に就いた、という事例もあります。このため、「日本が一方的に韓国に助けられている」というわけではありません。

なんでもかんでも「日本が韓国に利用されているだけだ」と結論付けるのはあまりにも短絡的ですし、公正な議論とは言えませんので注意が必要でしょう。

ただ、それと同時にそもそも論として私たちが間違えてはならないことは、「日韓関係の雪解け」を日本の側から言い出して良いわけではない、ということでもあります。

「日韓関係の雪解け」「日韓関係の改善」を主張するならば、そもそも論として、①~⑩に代表されるような「韓国が日本に対して仕掛けた不法行為」を、「韓国が」、「自力で」、ひとつずつ片付けていくことが必要ですし、日本としてはそれに助け舟を出すいわれなどないのです。

韓国の「本心」

ただ、それと同時に私たちが注意しなければならないのは、なぜいま、韓国の側から猛烈に「韓日関係改善」論が出て来ているのか、という点です。

端的に言えば、「米中貿易戦争」が「米中経済戦争」に、そして下手をすると「米中冷戦」状態に突入しかねない状況にあるからです。

米国の雇用崩壊と大統領選、「公共事業」としての戦争』で報告しましたが、先週金曜日に米国の労務省から公表された非農業部門雇用者数、失業率のデータは、いずれもかつてないレベルの悪い数値でした。

もちろん、その最大の理由は、武漢コロナウィルスと武漢肺炎の蔓延による経済活動への悪影響であり、実際、トランプ米政権は今回のコロナ禍を「中国による米国などに対する攻撃」と見なそうとしているフシがあります。

たとえば、トランプ氏は先週、コロナウィルスを巡り、これが「(日本軍による1941年の)真珠湾攻撃を上回る、米国に対する史上最悪の攻撃だ」、と述べたそうです。

Trump says coronavirus worse ‘attack’ than Pearl Harbor

US President Donald Trump has described the coronavirus pandemic as the “worst attack” ever on the United States, pointing the finger at China.<<…続きを読む>>
―――2020/05/07付 BBC NEWSより

そして、少なくとも4月だけで2050万人の雇用が失われた(※速報値)ことについては、トランプ政権としては自らの失策ではなく、「外部からの攻撃である」と位置付けるインセンティブが生じて来ます。

なにより、トランプ氏自身が今年11月の大統領選で再選を目指しているとされるなか、「強い指導者」を演じるためには、遅くとも11月を迎えるより以前の段階で、コロナ騒動に何らかの決着をつける必要に迫られている、という見方もできるでしょう。

米中戦争の時代

米中両国の板挟みになりかねない韓国

そうなると、困った立場に置かれるのが、韓国です。

なぜなら、韓国は軍事的には米国に守ってもらう立場にありながら、経済的には中国への輸出に大きく依存してしまっているからです。

たとえば、韓国は主要国の中でも貿易依存度(GDPに占める輸出入の割合)が高いことでも知られています(少し古いデータですが、2017年におけるG5+中韓の貿易依存度については図表1をご参照ください)。

図表1 2017年における貿易依存度(G5+中韓)
国・地域 輸出依存度 輸入依存度 貿易依存度
アメリカ合衆国 7.9 12.4 20.3
日本 14.4 13.8 28.2
中国 18.9 15.3 34.2
イギリス 16.6 23.3 39.9
フランス 20.7 24.1 44.8
ドイツ 39.2 31.5 70.7
韓国 35.3 29.4 64.7

(【出所】『世界の統計2020』第9章『図表9-3 輸出依存度・輸入依存度』を参考に著者作成)

そして、ただでさえ貿易依存度が非常に高いのに、中国は韓国にとって、最大の輸出相手国である(図表2)とともに、最大の輸入相手国でもある(図表3)のです。

図表2 韓国の輸出相手国(2019年)
相手国 金額 構成比
中国 1362億ドル 25.12%
米国 733億ドル 13.53%
香港 319億ドル 5.89%
日本 284億ドル 5.24%
台湾 157億ドル 2.89%
インド 151億ドル 2.78%
シンガポール 128億ドル 2.35%
その他 2288億ドル 42.20%
合計 5422億ドル 100.00%

(【出所】韓国銀行)

図表3 韓国の輸入相手国
相手国 金額 構成比
中国 1072億ドル 21.30%
米国 619億ドル 12.29%
日本 476億ドル 9.45%
サウジアラビア 218億ドル 4.34%
ドイツ 199億ドル 3.96%
台湾 157億ドル 3.12%
マレーシア 93億ドル 1.84%
UAE 90億ドル 1.79%
その他 2109億ドル 41.90%

(【出所】韓国銀行)

つまり、韓国にとっての中国は、輸入高の20%以上、輸出高の25%以上を占め、ガッツリと中華経済圏に組み込まれてしまっているのです(ちなみに韓国にとっての日本は、金額だけで見れば、輸出では4位、輸入では3位であり、比重もそれほど高くありません)。

AIIBと天安門軍事パレード、そしてTHAAD制裁

じつは、韓国は米中双方に良い顔をしようとして、結果的に大失敗して来たという事実については和紙れてはなりません。

当時の朴槿恵(ぼく・きんけい)政権時代には、韓国は中国が主導して設立したアジアインフラ投資銀行(AIIB)に対し、「いの一番」で出資を決めたことに加え、2015年9月には中国・天安門で開かれた抗日戦勝利70周年記念軍事パレードに嬉々として参加しています。

こうした行動に対し、あの温厚なバラク・オバマ米大統領(当時)でさえ激怒したことは、同年10月に訪米した朴槿恵大統領(当時)をオバマ氏が徹底的に冷遇したことでも明らかといえるでしょう(『鈴置論考「西洋の終焉に喜ぶ韓国」で長年の疑問が氷解』等参照)

おそらく、2015年12月の日韓慰安婦合意、翌2016年7月の在韓米軍への高高度ミサイル防衛システム(THAAD)配備容認、11月の日韓包括軍事情報保護協定(日韓GSOMIA)締結は、米国の怒りを解いてもらうために韓国が譲歩したものである、との見方は正しいでしょう。

ただ、在韓米軍へのTHAAD配備に激怒したのが、中国です。

翌年以降、中国は「限韓令」を発し、たとえば韓国向けの中国人の団体旅行を禁止するなどの経済報復措置を講じました。実際、訪韓中国人が2016年4月以降、激減していることが、韓国観光公社のデータでも明らかです(図表4)。

図表4 訪韓中国人の推移

(【出所】韓国観光公社データより著者作成)

軸のない韓国外交の「自業自得」

こうした制裁措置を喰らう理由は、結局のところ、韓国の外交に「軸」というものがないからでしょう。

韓国は米国から軍事的にガッツリと守ってもらっていながら、米中双方に対してどっちつかずの態度をとり続けて来ましたし、米国が提唱する「自由で開かれたインド太平洋戦略」にもコミットせず、それどころか、頑なに距離を置き続けています。

というよりも、韓国に「自由・民主主義国」としての自覚があるならば、「自国に対して何ら脅威を与えない日本を敵視するくせに、自国に対して最大級の脅威を与える北朝鮮を敵視しない」という無責任な態度をとるはずがありません。

なにより、もしも韓国が「自覚ある責任大国」だったとすれば、とうの昔に北朝鮮は韓国によって統一されているはずであり、また、少なくとも韓国が北朝鮮を吸収統一するチャンスは、1980年代後半から90年代前半にかけての共産主義陣営崩壊のタイミングで訪れていたはずです。

南北朝鮮が現在も存在していること自体、韓国が無自覚・無責任な国である証拠でしょう。

そして、これを米国の目から見れば、非常に困惑する行動でもあります。なぜならば韓国が、米国の同盟国としての義務を果たそうとせず、権利だけを「食い逃げ」していくからです。

米国にとっては、北京から目と鼻の距離にある韓国を米国陣営に組み込んでおくことは、地政学的には非常に有意義だと感じているはずですが、それと同時にいいかげん、自分たちの権利だけをタダ取りしていく韓国に対してはフラストレーションを感じていても不思議ではありません。

また、これを中国から見れば、米国陣営に打ち込むクサビとしては有意義だ、ということでもあります。あるいは、北朝鮮を飼い慣らし、ときどき韓国に対する軍事挑発をやらせることも、中国にとっては韓国を「属国として躾ける」手段のひとつなのだと考えると、わかりやすいでしょう。

日本を巻き込もうとする邪悪な国・韓国

ただ、本稿で強調したいことは、韓国という国のデタラメぶりではありません。

韓国が米中対決において、日本を「コウモリ外交」に巻き込もうとしている、という点です。

冒頭に引用した中央日報の社説には、こんなくだりが含まれていました。

特に、新型コロナの最大被害国の米国が中国と一戦交えることも辞さない勢いの中、韓日が共同対処するべきことが起こる可能性も高い。トランプ政府は中国を新型コロナ拡大の主犯にし、経済的に孤立させる考えだという。このような戦略がどのような形態を帯びるのかは見守らなければならないが、中国への依存度が高い韓国としては受け入れることも、拒否することもできる。このような時、日本が韓国と同じ立場なら歩調を合わせることが各方面において有利だ。大きな事案でちゃんとした協力をするには、普段から信頼を築いておくことが何よりも重要だ。

これについて、言葉を補いながら紹介すると、おそらく次のような主張だと思われます。

  • 新型コロナの蔓延を巡る米中対決が激化すると、米国は中国を経済的に孤立化させようとするだろうし、同盟国に対しても歩調を合わせるように求めるだろう
  • しかし、中国への経済依存度が高い韓国としては、このような戦略を何とか拒否したい
  • だからこそ、米国が韓国に対して「米中どちらを取るかを決断せよ」と迫った場合に備え、日本を米中二股外交に引きずり込み、韓日両国で米国に対抗できるようにすべきだ

…。

この「米中戦争に備えて韓日が歩調を合わせよ」とする主張、要するに、典型的な「用日思想」ですね。

当たり前の話ですが、日本がこの韓国の米中二股外交に「乗っかる」という選択肢は、ありません。

日本はむしろ海洋同盟側の国であり、中国に対しては「最前線」の国でありながらも、西側諸国の一員として中国に対し自由主義経済のルールを守るように要求すべき立場の国だからです。

むろん、日本も貿易の対中依存度は決して低くはありません(図表5図表6)。

図表5 日本の輸出相手国(2019年)
相手国 金額 構成比
アメリカ合衆国 15兆2545億円 19.83%
中華人民共和国 14兆6819億円 19.08%
大韓民国 5兆0438億円 6.56%
台湾 4兆6885億円 6.09%
香港 3兆6654億円 4.76%
タイ 3兆2906億円 4.28%
ドイツ 2兆2051億円 2.87%
シンガポール 2兆1988億円 2.86%
ベトナム 1兆7971億円 2.34%
オーストラリア 1兆5798億円 2.05%
その他 22兆5258億円 29.28%
合計 76兆9315億円 100.00%

(【出所】財務省『普通貿易統計』より著者作成)

図表6 日本の輸入相手国(2019年)
相手国 金額 構成比
中華人民共和国 18兆4537億円 23.48%
アメリカ合衆国 8兆6402億円 10.99%
オーストラリア 4兆9576億円 6.31%
大韓民国 3兆2271億円 4.11%
サウジアラビア 3兆0158億円 3.84%
台湾 2兆9276億円 3.72%
アラブ首長国連邦 2兆8555億円 3.63%
タイ 2兆7651億円 3.52%
ドイツ 2兆7226億円 3.46%
ベトナム 2兆4509億円 3.12%
インドネシア 1兆9820億円 2.52%
マレーシア 1兆9263億円 2.45%
その他 22兆6737億円 28.85%
合計 78兆5980億円 100.00%

(【出所】財務省『普通貿易統計』より著者作成)

そして、そもそも日本にとって中国は、「輸出相手国」として、というよりも、「輸入相手国として」、非常に重要な国です。いまや日中両国のサプライチェーンは複雑に絡まっており、もしも日中両国が国交断絶、といった事態に陥れば、日本経済も大きな打撃を受ける可能性があります。

だからこそ、日本国内でも「韓国と一致団結し、米中貿易戦争でどちらかに肩入れしない立場を維持すべきだ」、といった「韓国流の米中二股外交論」が出て来ることには注意しなければなりません。

もっとも、経済の対中依存度が高まりつつあるという状況だからこそ、日本としては中国に対して「言うべきことを言う」という国であるべきですし、また、あまりにも複雑に絡まり過ぎた日中経済の糸については、ひとつずつ解きほぐしていかねばならないのですが…。

「積極的放置+消極的制裁」

さて、議論が少し散らかってしまいましたので、整理しておきましょう。

ここで、日韓関係の「落としどころ」は、結局のところ、大きく次の3つしかありません。

日韓関係の3つの「落としどころ」
  • ①韓国が国際法や約束をきちんと守る方向に舵を切ることで、日韓関係の破綻を避ける
  • ②日本が原理原則を捻じ曲げ、韓国に対して譲歩することで、日韓関係の破綻を避ける
  • ③韓国が国際法を破り続け、日本が原理原則を貫き続けることで、日韓関係が破綻する

いままでの日韓関係だと、日本が原理原則を捻じ曲げて韓国に対して譲歩することで、「丸く収める」という努力が図られてきました。

この「双方が少しずつ譲って事態を丸く収める」という紛争の解決手法は、日本社会では広く見られるものですが、日本の大きな間違いは、こうした解決法が韓国など国際社会に対しても広く通用する方法だと勘違いして来たことです。

なにより、韓国は「ゼロ対100」で自分たちが悪い問題を巡っても、過失割合を「50対50」、あわよくば「100対ゼロ」に持ち込もうとしてきます。そのためには平気でウソもつきますし、国際社会で日本を貶めたりすることも厭わない国です(『茂木外相「日本企業の資産現金化なら日韓関係深刻化」』等参照)。

だからこそ、今度ばかりは日本としては②の選択肢を封殺しなければなりません。

ただ、韓国の側に問題を解決する意志や能力があるのかと問われれば、疑問です。

あくまでも当ウェブサイトの理解に基づけば、日韓関係を巡る現在の日本政府のスタンスは、「積極的放置」+「消極的制裁」の組み合わせです(『日韓関係を「自然消滅」させるというアイデア』等参照)。

こうした考え方について、当ウェブサイトとしては全面的に賛同するというものではありませんが、日韓の現状の管理という意味では有効である、という側面もあるとは思います。

いずれにせよ、「日韓は未来志向でお互い譲り合い、関係改善に向かうべきだ」といった、非常に底の浅い議論に対しては、私たちは決して騙されてはならない、とだけ申し上げておきたいと思います。

新宿会計士:

View Comments (33)

  • 先月、同じ内容を書き込みさせていただきましたが、信用のおけない国
    なので、再度、書き込みをさせていただきます。

    徴用工問題についての歴代韓国大統領の語録。

    朴正煕:請求権の完全かつ最終的な解決をした
    金泳三:物質的な補償は求めない
    金大中:過去の問題を持ち出さない
    盧武鉉:これ以上、新たな謝罪を求めない
    李明博:謝罪や反省は求めない
    朴槿恵:最終的かつ不可逆的解決をした
    文在寅:一度の合意で過去を終わらせることはできない!

  • 韓国の、国際法違反、竹島侵略、国家的なウソの反日教育、完全に日本をバカにして、その上で利用しようとしています。
    邪悪です。

    私は外国と話し合いをするなら、日本は明治から昭和20年までの日本の日本人としてのルール、主張、態度で胸をはって外国と対処して欲しい。
    その主張、ルールは、たぶん人間として正しい主張であるとおもっております。

    年をとるにつれて、三島由紀夫さんの「日本を守るとはなんだ。天皇を中心とした文化と伝統を守ることなんだよ。」とおっしゃった言葉が、気になるから本当なんだなとおもってきました。

    あまりにも意見が違う場合、戦争を避けるためにも距離をとる、関わらない、今の日本の政策は良だとおもいます。

    本当は、マスコミも日本政府も、韓国の意見は、国際法違反、竹島侵略、国家的なウソの反日教育を正さなければ、話し合いはできないと、常に発信すべきです。

    このままでは、韓国の嘘から出たまこと戦略にやられてしまいます。

    • 日本の理不尽に誤り続ける態度が、昭和20年まで以前の日本にはなかったタイプのいじめと関連しているかもしれないと感じてます。

      昔はいじめられると、相手も後先考えずキレて生きるか死ぬかのケンカをしてました。

      昔いじめられた子供が、バットかなにかで相手をなぐって入院させてしまいました。でも、なぐられた相手も仕方なかっというふうに言ってたと報道されているのを覚えています。

      コミュニケーション能力という言葉自体がなかった時代の話です。

  • おはようございます。
    いつものことながら、常に「ウリナラは無謬の存在」というところから話が始まるのがおかしいというか、大間違いなんですよね。
    何一つ瑕疵の無いウリナラが協力してやるニダ!イルボンは有り難く、過去の反省と賠償と共にウリナラに奉仕するニダ!
    でも、上記の匿名希望の平民さんのお書きのように、文在寅政権は一番正直ですね…。ムンムンが70%の支持率とか?このままイケイケで、後2年間は日韓関係は順調に平行線を維持してほしいです。

  • 私も最近、文大統領は韓国人の中では正直者だと評価しております。

    韓国人の中では、「好感」が持てます。

    • j 様
      好感まではいきませんが、文在寅大統領は日本国内の親韓派を無力化してくれていると思います。

      • ウンウン。
        ソレには、もっと時間がかかるから~、
        『韓国独裁王 真☆ムテキング・ムンムン』には、
        もう一期5年やってほしいものだ!

        まあ・・・、院政するのも含むけどな!かのR国のように…。

        注;先月、韓国国会議員選挙で大勝したことで
        『韓国国内限定 独裁者 ムテキング・ムンムン』より進化した。

  • サイト主様、更新を有難う御座います。

    個人的な視点ですが、「邪心」と言うよりも「未開でアブナイ思考・行動原理」では?

    韓国の人々は誠心誠意この「未開でアブナイ思考・行動原理」を貫く為に、結果として「邪悪で愚かな行動」を「自覚なし」でとってしまうと言う事です。

    日本の立場から見ると、国家・民族としての韓国の一番の問題は真っ赤ば嘘と歪曲・誇張を交えた徹底した洗脳反日教育と、それを可能としている韓国版の劣化版朱子学(俺が正義でお前は悪・私が上であんたは下)により、集団としての韓国人は「日本に害を与えてやろう」という自覚が無いまま、ごく自然に日本と日本人を貶め、数々の悪辣さを発揮します。

    「自覚のない『無能な』働き者」と同じく、「反日洗脳された自覚のない『誠実な』韓国人」の方が日本にとって遥かに有害です。

    論理的な思考は『都合の悪い事実を徹底的に排除した「前提」と、思い込みのみが根拠である「結論」を動かすことが許されない劣化版朱子学』を信奉する輩には絶対に無理です。

  • どんな調査の正確さかは知らないが文在寅大統領閣下におかれましては何と支持率70%と言う選挙後にキャンペーンも終わったにも関わらず天井知らずに上がる支持率の上昇には慶賀の至り。実にありがたい素晴らしい展開です。ごく一部の朝鮮人が日本に脱出を試みたとニュースになりましたが韓国警察機関の精励ぶりにより未然に韓国内で逮捕されたそうでこれも良い知らせです。
    日韓間に行き来して居たほとんどの交通も遮断され時折病人の搬送に人道協力し合うだけと言う美しい有様です。今後国際便が回復したとして日本の大半の航空会社は行き先に事欠くことはないが「日韓往復を最大のドル箱」として一本足打法で営業して居た韓国の航空会社は中共便や北朝鮮便に活路を見出すか廃業と言う事になりそうですがそれも生きる道でありましょう。
    この航空便に象徴される様に人モノカネの動きが全体に変更されてゆく様は文在寅大統領閣下の言う「誰も見た事の無い国」として朝鮮通信使絵巻の様に日本人には珍しい展開を楽しませてくれる事を飽くまで平和的展開の中で期待しています。

  • 「日韓メディア」が雪融けを期待したからなんだって言うんですかね?
    日韓両国民の互いの感情は最悪です。
    日本政府も安倍政権である限りは日本のほうから歩み寄ることは無いでしょう。
    期待しているのは韓国政府と韓国メディアだけです。

    • しきしまさま
      韓国が、日韓マスコミを使って、良心的日本人は悪くない、悪いのは日本政府だと、与論形成をするのは古典的な手法です。
      それがまだ通用すると考えて、似たような話が出て来るのだと思います。

      • だんな 様

        >それがまだ通用すると考えて、似たような話が出て来るのだと思います。
        通用しなくなるかも?という想像力が働かないんですよね。
        今日はなんとかなった。明日も同じようになんとかなるだろう。こういう日々がずっと永遠に続くにちがいない・・・みたいな。
        周囲の環境はいずれ必ず変わるから自分も変わらなきゃいけないんですけどね。
        日韓併合や朝鮮戦争なんて意識改革の大チャンスだったのに
        「併合された!北に攻撃された!」と被害者意識ばかりで何も考えなかった民族です。

        • しきしまさま
          自分のコメントですが、
          『韓国の考え方(本性)は「リスクを許容(無視)して利益を最大化する。一旦手にした利益は、永遠に自分の物だと思い込む」と卑しく単純で、何に対しても同じだと思います。』
          と、私は考えています。
          通用しなくなるかも?という想像力が働かないんですよね。
          >通用しなくなったら「相手が悪い」と考えて、「後ろ頭を殴られた」と言うのです。
          相手に合わせたら、負けなんです。相手が合わせるのが正しいと考える、民族なんです。
          日本人と相互理解が、出来る訳は有りません。

  • おはようございます。

    韓国の対日外交にはすり寄りフェーズと罵倒フェーズ(新しいヘイトを見つけたり。像や反日通りを作る期間)
    が存在しますが今回は秋波を送るすり寄り期が妙に長いですね。(と言ってもまだ1年も経っていませんが)

    これはいつもの手順である。
    ①中央日報等、メディアで関係改善の機運を盛り立てる
    ②それに呼応して日経新聞、朝日新聞が安倍批判、日韓の関係改善を求める記事を出す。
    ③韓国から議員が来日に自民党議員にチョメチョメする。
    ④日韓政府で特定分野において合意が形成され、約束を結ぶ。

    というシーケンスが上手く機能していないことを意味すると思います。原因としてやはり現在の日韓両国での入国規制が一番大きいということでしょうね。つまり寝技が通用しなければ自体は動かないことを証明するものだと思います。

    文大統領は現在「誰も揺るがすことのできない新しい国」を目指し新南方政策とシベリア、モンゴルを含めた土地を鉄道でつなぐ北方政策。2024年までに韓国が国民所得4万ドル突破と第四次産業で世界をリードすることを建前上目指しているのでしばらくは、国内政治が乱れないことを条件に日本にラブコールを送ってきそうですね。

  • この報道のJーCASTは、元はAERAの関係者によって設立された会社です。別記事ですが、韓国が匿名で日本にマスクを援助出来ないかと言う記事を書いている牧野氏も、朝日新聞編集委員です(それも朝鮮半島、米朝・日米関係担当)。
    https://forbesjapan.com/articles/detail/34206/2/1/1

    韓国の考え方(本性)は「リスクを許容(無視)して利益を最大化する。一旦手にした利益は、永遠に自分の物だと思い込む」と卑しく単純で、何に対しても同じだと思います。
    日本人から見れば、相手の事を考え無い、利己的な行動に過ぎません。
    彼らが「後ろ頭を叩かれた」と良く言うのは、その考え方を相手が受け入れられない時に、相手が悪いとする論理の為で、利己的な行動を反省する事は無く、責任を相手に押し付けます。
    その場その場で利益を最大化しようとする為、行動に関して一貫性が有りませんので、今回の様な事例も彼らにとっては「機会」となります。何かを貰えたら、もっと貰えると思って要求しているのです。また、彼らが何かを与えた場合には、それ以上の見返りが有って、然るべきと考えています。
    韓国の側に問題を解決する意志が有るのか?と有りますが、韓国は問題を解決するのは、日本の責任だと考えているでしょう。
    「後ろ頭を叩かれた」と言わせないように、正面から叩いてやれば良いのです(それでも言うでしょうけどね)。

  • 邪心だらけで、金を無心する韓国。

    でも、あまり邪険にせず、美談の延長上の協力はしましょう。
    お互いの国にいる自国民を帰国させることだけは、積極的に協力して推進したいものです。

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